Racing With The Moon/4


   



 『エッチな検診』
―そうだよね。ここまでしといて、エッチしない訳がないよね―
 検査が続けられる事にホッと安堵の息を吐くのですが、そうなると今度はアソコを晒す事への羞恥心が襲ってきます。パイパンだし……濡れてるしで、余計です。
「どうしました? ……ああ、恥ずかしいんですね。これで女性器を隠して下さって結構ですよ」
 言って周兄さんはガーゼの切れ端を渡してきました。長さ10cmも無い薄切れなのですが、これで幾らかは羞恥心も薄れます。私はガーゼで股間を隠しながらショーツを下ろしました。
―あぁ……信じられない。私、今……周兄さんの前で素っ裸なんだよね……―
 ガーゼで股間を隠してはいるけど、全裸なのには違い在りません。恥ずかしいって気持ちと、見て欲しいって気持ちが同時に込み上げてきて、アソコの奥がきゅうんと熱く疼きます。
―どうしよう……。また濡れてきちゃったみたい。こんな……濡れたりしちゃ駄目。まだ早いよ。だって、周兄さんはまだエッチモードに入ってないんだから……。何とか気を逸らさないと……―
 そう内心で焦る私に周兄さんは「仰向けになって下さい」と言ってソファーへと顎をしゃくりました。私は「はい」と答えてソファーの上で仰向けになったのですが、その声も身体もガタガタと震えています。
「怖がらなくても大丈夫ですよ。骨盤の歪みを見るだけですからね。……では、両手は脇に添えて脚を開いて貰えますか」
 言われて私は頷きを返し、ガーゼを押さえていた手を退けて股を開いて行きました。
―うぅ……幾らガーゼでアソコが隠れているからって……こんな恰好、やっぱ恥ずかしいよぉ。だって、ガーゼなんて小さいし軽いし、いつ落ちちゃうか解んない……―
 そんな私の不安を無視して、周兄さんは横からとか上からとかで無く、股の間に顔を埋めるような姿勢で定規を骨盤の辺り(上前腸骨棘)に宛ててきます。
―い、いやぁっ! ガーゼ越しとは言え……こんなの殆ど見えてるよぉ!!―
 周兄さんの吐息が布切れ一枚を隔てて私のアソコに吹き掛かり、まるでソフトな愛撫を受けているみたいで身体が反応してしまい、だんだんとクリ○リスが大きくなって割れ目を中から押し広げていくのが解ります。
―う、嘘ぉっ! ちょ、ちょっと待って! 開いちゃ駄目ぇっ!! や……やだぁっ!!―
 心の中で自分の身体に「待って」と呼び掛けるのに、割れ目はどんどん開いて行って……とうとう信じられないぐらい恥ずかしい事になってしまいました。アソコが開くと同時にガーゼが愛液を吸収してしまい、その状態でピッタリと肌に貼り付いちゃったんです。
―こ……こんなの隠してる意味ないよぉ! 濡れてるのだって、もうバレバレ……ッ!―
 愛液をたっぷりと含んだガーゼは割れ目の中身が透けて見えている筈だし、ピッタリと貼り付いてるんだから中身の形だってクッキリと浮き出ている筈。……そんなでもう、死にたいぐらい恥ずかしいと思うのに、こうなって余計に身体が疼いてきちゃう私ってやっぱ凄いエッチな子なのかもしれません。
「……骨盤の歪みは見られませんね。では、次は尿道分泌物のチェックをしましょう」
 周兄さんは私のエッチな姿を見ても何も感じないのか、お医者さんとしての威厳を保っているのかは解りませんが、淡々とした口調で濡れて重たくなったガーゼを取り払いました。
「やっ! 見ないでぇっ!」
 余りに恥ずかしくてそう咄嗟に叫んでしまったのですが、周兄さんの検診を妨げるような態度は取りません。叫んだだけで、身体は動かしませんでした。だから今、周兄さんの目前には厭らしい状態になっちゃった私のアソコが細部に渡るまで晒け出されています。
「ふむ……まだ処女膜が在るようですね。まぁ、処女で在っても診察中、こうなる人は多いので気にする必要は無いですよ」
 冷めた声で周兄さんはゴム製の手袋を嵌めて私のアソコを割り開き、消毒液が含まれていると思われるガーゼでグチュグチュに濡れた中身を拭い去っていきました。
「ひんっ! いやぁあぁぁあぁぁあっ!!」
 うっかりなのか、態(わざ)となのか、ピンセットに摘まれたガーゼが痛いぐらいに勃起しているクリ○リスを何度も掠めていきます。こうなってはもう、声を我慢するだなんて事は出来ません。
「拭っても拭っても限(き)りが無い……。仕方在りませんね。このまま検診を行いましょう」
 言うなり周兄さんは私の濡れたアソコに指を挿入し、腹側へとくの字に指を折り曲げました。
「きゃうっ!? や、やだぁああぁぁああぁぁっ!! 止めて、止めてぇ! おしっこしたくなっちゃうよぉ!!」
 周兄さんの指はアソコの浅い位置で折り曲げられている為、処女膜が破られる心配は在りませんが、膀胱が圧迫されますので、強烈に尿意が催してきます。
「尿道からの分泌液は見受けられませんので、尿道炎の検診は済みましたけど……困りましたね。消毒も済ませてしまったし、このまま次の検診に移行したいのですが……そうだ。導尿する事にしましょう」
 周兄さんの言う導尿がどんなモノなのかは解りませんが、アソコから指を抜かれた事で一先(ひとま)ずは尿意が去り、長い安堵の息を漏らしていると、不意にゼリー状の何かを尿道口に塗り付けられました。
「ひっ! つ、冷たい! な……何を塗ったの!?」
「キシロカインゼリー(表面麻酔剤)ですよ」
 そう答えてくれた後、周兄さんは細いゴム製のチューヴ(カテーテル)をピンセットで摘まみ、その先端を私の尿道口へと押し当ててきます。
「な、何をする気なの……? 余り酷い事は止め……ひぁっ!?」
 声の途中で一瞬ズキリとした痛みが走り、反射的に腰を浮かせると、
「カテーテルが抜けては困りますので、大人しくしていて下さいね」
 言いながら周兄さんはカテーテルなる物をグイと押し込んできました。……耐え切れない程じゃ無いけど、少し鈍い痛みが尿道口を襲います。
「うぅ……。周兄さん、これって一体……何してるの?」
「尿を出させているんですよ。ほら、どんどん溜まっていくでしょう?」
 不安を口にした私の目前に、長いストローのようにゴム製のチューヴが入ったグラスが差し出されました。それは先程私が空にしたアイスレティのグラスで、そのグラスの中に琥珀色の液体がどんどん溜まっていきます。
「……い、いやぁーっ! こんなのヤだぁっ!!」
 グラスを満たしていく液体が何なのか解った私が激羞に駆られ、反射的に上体を起こすと、
「もう済みましたよ。かなり我慢していたようですね」
 言って周兄さんは私のおしっこが並々入ったグラスをテーブルの上に置き、挿れた時と同じようにピンセットでゴム製のチューヴを摘んで尿道口からズルリと引き抜きました。
―こんな、無理矢理おしっこさせるなんて……酷いよ―
 本気でそう思うのに、私の身体は切ないぐらいに反応しているんです。乳首はピンと尖ってズキズキと痛むし、クリ○リスだって熱を持ったみたいにビクビクと動いてる。それに……どんどん溢れ出てくる愛液がソファーに染みていて、お尻の辺りが冷たい。
―あぁ……弄りたい。もう辛いよ……。イきたい……―
 喘ぐ声は辛うじて堪えているけど、「はぁはぁ」と漏れる熱い吐息は押さえようが在りません。そんな私の割れ目を周兄さんはグイと押し開き、
「陰核が少し炎症を起こしていますね。お薬を塗っておきますから、暫くは自慰を控えるよう、心掛けて下さい」
 私がオナニーしている事をズバリ見抜いて、傷薬をたっぷりと含んだ指先で、勃起したクリ○リスをグリグリと撫で付けてきます。
「あぅっ! い、いやぁ……んっ! 駄目ぇ!!」
 周兄さんの指が私のクリ○リスの上をツルツルと滑り、もう喘ぐ声を我慢出来ずに身を仰け反らせていると、プルルルルルッという電子音がリビング内に鳴り響きました。



   


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