31・そそいで欲しいの… -弘二編-
「ごめんね……どうしても妊娠したくなっちゃったの……」
念入りに愛撫を受けて十分すぎるほどに男を受け入れる準備が整ったあたしは、ベッドの上で弘二に向けて大きく膝を開く。
あたしも全裸。弘二も全裸。お互いに一糸まとわぬ姿で向かい合い、これから子作りのためのSEXをしようとしているけれど、恋人としてつきあっているわけじゃないし、まして結婚しているわけでもない。
ただ、あたしについに初潮がきてしまい、子供が産める身体になってしまったのと同時に強烈な出産願望が芽生えてしまったから種付けしてもらう……それだけの話なのだ。
いずれは男の身体に戻り、明日香と結ばれたいと思っている……その気持ちに偽りはないけれど、子供を産める身体になったことを意識するたびに、頭がおかしくなっちゃったんじゃないかと思うぐらいに自分の赤ちゃんを産んでみたくなってしまっていた。
それはあたしが女であったという確かな証拠……男のあたしはホントのあたしなら、女のあたしだって確かにここにいたホントの自分だという証明なのかもしれない。―――と 小難しい理屈なんていらない。本当に、ただ純粋に、あたしは女として出産してみたいのだ。
だからと言って父親になる相手がだれでも良いというわけじゃないけれど、あたしが女になった時からずっと変わらず愛し続けてくれた弘二だったら……まあいいかって、そんな気持ちで相手を決めてしまったのも事実だったりする。
「今日ね、すごく危ない日なんだ……中で出されたら誰の精液でだって妊娠しちゃうの。イヤならやめてもいいのよ? あたし、街でナンパされて種付けしてもらってくるから……」
「そんなことはさせません! 先輩をはらませるのは僕です、ほかの奴にやらせるもんですか!」
弘二は……正直ショックだったと思う。好きじゃない。でも子供を作るのに協力して欲しいだなんて言うあたしの頼み、弘二の長年の想いを踏みにじるようなものだ。
それなのに、あたしの膝に手をかけた弘二の股間では、あたしの記憶にあるモノの大きさを上回るにサイズにまで肉棒が膨張し、今にも噴き出しそうなほどに精力をたぎらせていた。
「約束は守ってもらいますからね。妊娠してるかどうかわかるまで、毎日僕とSEXしてもらいますから!」
弘二に種付けしてもらう代わりに約束したこと……それはあたしの身体を弘二の自由にさせること。でも、今の弘二の巨根で毎日エッチなんてしたら、妊娠したかわかる前にあたしのおマ○コが壊れてしまいそうだけど。
でももう止められはしない……男でありながら、これから種付けされるのかと思うと少し怖くも感じるけれど、「ふぁ! あ、んはァあぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
そんな恐怖を上回る期待と喜び、それから子種が……弘二のザーメンが欲しくて疼きまくっていたおマ○コに凶悪な肉棒をねじ込まれた衝撃とが、あたしの全身を駆け巡る。
「弘二のおチ○チン、スゴい、スゴいのォ! ふとっ…いィ! ダメ、ダメダメダメ、そんなに激しくされたら、あ、あたしぃ!!!」
「ずいぶんイヤラシい顔をするじゃないですか。僕じゃない男とSEXするときでも、そんな顔で喘ぐんですか!?」
「だって、弘二のがおっきいからァ! 赤ちゃん産んじゃうおマ○コをグチャグチャにかき回すからぁぁぁ!!!」
「チ○ポを食いちぎりそうなぐらい締め付けておいて! チ○ポだったら誰のでもいいんですよね、先輩は。だったらほら、種付けして欲しいならもっと締め付けて僕をイかせてくださいよ!」
「ひゃん! あ、や、深いぃ! 弘二のおチ○チンが、当たる、当たってるゥ〜〜〜!!!」
窮屈すぎるほどに緊縮するアタシのヴァギナへ、弘二が鼻息荒く腰を突き出し、ペ○スをねじ込んでくる。大きく膨らんだ亀頭に至急を突き上げられる破壊力はアタシが想像している以上に大きく、入り口から膣奥までの膣壁をすべて掻き毟るかのような激しいピストン運動に合わせて大量の愛液がアタシの膣内から無理矢理掻き出されてしまう。
「ふあっ! ああっ! こう…じぃぃぃ!!!」
ベッドの上で汗だくの身体が反り返り、パチュンパチュント結合部から腰と腰とがぶつかる音が部屋の中に響きわたる。そのリズムに合わせて女になってからさらに大きく成長した乳房を弾ませていると、堅くとがった先端へ唐突に弘二が頬張りついてきて、ビクビクと打ち震えてしまう。
「くッ……すっかりチ○ポ好きになって。ほら、イきたいんでしょ? 誰のチ○ポでもくわえ込むスケベマ○コをグチョグチョに濡らしてさァ!」
「ち、違うの、おチ○ポなんか好きじゃないもん! あたしはただ、た…ああ、ああっ、ああああああっ!!!」
あたしが反論しようとすると、弘二が腰をくねらせ、太い肉棒の先端で膣の奥をかき回す。それこそ何人もの男たちに抱かれて開発されてきた子宮口周囲を亀頭で擦りあげられる快感は、それだけで失神してしまいそうなほど激しくて強烈。そんな場所をあたしとのSEXで経験を積んできた弘二の逸物で連続して打ち据えられたあたしは津波のようなオルガズムを迎え、クリトリスをビクビクと脈動させながら尿道口から白く握った液体をビュビューと噴出してしまう……絶頂射精させられてしまったのだ。
「お漏らしまでして、どれだけ淫乱になれば気が済むんですか!? ほら、もうすぐです、もうすぐ射精(だ)します! 先輩のほしがってるザーメンをたっぷりと射精してやりますから、もっと僕を楽しませてくださいよ! いい声あげて鳴いてくださいよ!!!」
「あ、ッ、ダメ、ダメェェェ――――――!」
弘二の力強いピストンに何度も子宮が悲鳴を上げ、あたしはベッドに後頭部を押しつけたまま髪を振り乱す。子宮が震え、Gスポットを擦りあげるカリ首を押しつぶしそうなほどに膣圧を高ぶらせると、すでに限界を迎えていてもおかしくないぐらいに脈動を繰り返している弘二のペ○スがビクンと一際大きく膣内で跳ね上がった。
もうピストンにも遠慮はない。百八十度開脚させられたあたしの股間の中心を荒々しいまでに貫かれて愛欲にまみれた淫液の飛沫をあげながら、濃厚はスペルマを余さず受け止めようと子宮口が亀頭を飲み込まんばかりに口を開いていく。
「んああああああああああっ! イく、あ、あたし、妊娠、するのぉ、弘二の精液で、あたし、あたしぃぃぃ!!!」
「先輩ッッッ!!!」
「――――――――――――!!!」
最後の一突きで、ホントに子宮口を刺し貫かれたかのような錯覚に陥りながら、あたしは受精絶頂を前にして何度も何度も気をやってしまう……だけどあたしのオルガズムが頂点を極めたその直後、おマ○コにずっぽり差し込まれていた弘二のペ○スが前触れもなくいきなり引き抜かれてしまう。
そしてあたしのお腹や胸に叩きつけられる濃厚な精液……膣内射精されていれば確実に妊娠させてくれそうだったザーメンはすべて、受精することのない体の外に吐き出されてしまっていた―――
「それじゃあ先輩、いい子にしてたら今度こそ妊娠させてあげますからね」
あれからどれくらいの時間がたっただろうか……
弘二は何回も、何日もあたしとSEXしておきながら、一度として約束通りにあたしを種付けしてはくれなかった。避妊具をつけ、膣外射精を繰り返し、さらには膣の代わりにと別の穴の奥深くに白濁液をまき散らす……そのたびに、あたしの子宮は満たされない受精欲に焦がれ、しとどに蜜を滴らせてしまっていた。
一人の間はずっと手錠をはめられ、ずっとベッドにつながれる毎日……その中であたしはお腹が大きくなり、愛おしい自分の子供を授かる夢想におぼれていく。何十回という絶頂を迎え、真っ白い妄想の世界でだけ子供のいる幸せに包まれていたあたしは、ゆっくりと目を開くと、とらわれのみとなっている現実にいつも失望を感じてしまう。
「………ま、いいんだけどね。相手は弘二じゃなくたって」
妊娠の相手に弘二を選んだのは、ずっとあたしを好きでいてくれたから喜んで種付けしてくれると思ったから。それなのに今は、受精を餌にあたしを自分一人のものにすることに夢中になってしまっている……そんな弘二の精子なんて、こちらから願い下げ。
最高に気持ちよくなってる中で受精をさせてくれたら、女でいる内は愛してあげてもよかったのに……そんなことを考えていると、弘二のいなくなった部屋の扉が開き、弘二とは違う別の男が入り込んでくる。
「―――そろそろだと、思ってた♪」
危険日は何も弘二に抱かれた日だけじゃない。
一ヶ月に一度は必ずやってくる。
だからごめんね、弘二。あたし、別の人の赤ちゃんを産むことにするから……あなたとエッチしたこのベッドの上で……
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