プログラム157「恥宴?」


プログラム157 果てない恥宴? 「・・・はぁ」  かえで姉の溜息が一つ。 「・・・ふぅ」  かえで姉の溜息が二つ。 「・・・はぁ」  お風呂から上がった後、私たちがくつろぐ為の部屋に移動したの。けど、ソファー の上に座り込んだかえで姉はさっきからずっと溜息をついている。どしたんだろ? 「ねぇ、かえで姉。どしたの? さっきから溜息ばっかりだよ?」 「・・・別に・・・何でもありません」  うやぁ・・・なんか物凄く怒ってるぅ・・・。 「何か怖いよ? かえで姉・・・」 「・・・はぁ」  また溜息をつくかえで姉。ちょっとやり過ぎたかな? 「あのさ・・・その・・・ちょっちやり過ぎたかなぁ・・・とは思うけど、まさかそ の事で怒ってるとか?」 「・・・・・」 「うやぁ・・・」  かえで姉の恨めしそうな視線に思わず退いてしまう。な、何か怖いよぉ・・・ 「お、お姉ちゃんも何か言ってよぉ。私だけじゃ無いんだからさぁ」 「え? 何が?」  ノンビリお茶を飲んでるお姉ちゃんにふると、自分は関係ないみたいな感じでとぼ けてきた。 「お姉ちゃぁぁん?」 「・・・わ、解ったわよ。だから泣きそうな目で見ないでよ」  まったく、自分だけ逃げようとするんだから。 「かえでさん、どうしたんです? ホントに・・・」 「だってお風呂場であんなこと・・・ブツブツ・・・」 「?」 「ほぇ?」  な、何やらかえで姉がブツブツと呟きだしたよ? な、何を言ってるんだろう? 「せめて憩いの時間ぐらい・・・ブツブツ・・・」  何やら物凄く恨めしそうに呟いてるよぉ・・・何か怖いッス。 「か、かえでさん?」 「うゆぅ、何か凄く悪い事したみたい・・・」 「そういえばかえでさんってお風呂好きだもんね。お風呂場でぐらい止めとけばよ かったかな?」 「そうだね」 「そう思うんなら・・・ブツブツ・・・」  参ったなぁ。かえで姉、本気で怒ってるよ。何か根暗状態だけど・・・ 「うゆぅ、どうしたら許してくれるんだろ?」 「さ、さぁ・・・?」  どうしませう? 「あの・・・かえでさん。いい加減許してもらえないかな?」  お、お姉ちゃん!? いきなりストレートに何を!?」 「・・・プイ!!」  うわ・・・ソッポ向いちゃったよ・・・ 「か、かえで姉ぇ・・・何か子供みたい」 「・・・・・」 「うゆぅ、ごめんなさい・・・」  物凄く怒った視線を送ってきたので素直に謝る。むぅ、こりは生半可な状態じゃな いよ? 「ど、どうしたら許してくれるのかな?」 「う〜ん・・・」 「かえで姉、もうお風呂場ではあんなことしないから許してよぉ」  とりあえず正攻法で謝ってみる。 「・・・・・」  うぅ、そんなジト目で見られても・・・ 「か、かえでさん。私ももうしないから・・・ね? お願い」 「・・・・・」  まだ信用しきってないみたい。まだジト目でこっちを見てる・・・ 「かえで姉ぇ・・・」 「かえでさん・・・」  今度は私たちが泣きそうな声でかえで姉を見つめ返す。こうなりゃ根比べだ。 「・・・・・」 「・・・・・」 「・・・・・」  何か手抜きだぞ、作者・・・(すんません・・・) 「・・・はぁ、解りました。解りましたよ。もう怒ってませんからそんな目で見ない で下さい。・・・まったく、泣きたいのは私なのに・・・」  よっしゃ!! 勝った!! 「ホントにゴメンね? かえで姉。もうお風呂場ではしないからね」 「ごめんなさい、かえでさん」 「いいですよ、もう。十分拗ねましたから」 「ホント、ごめんなさい」 「ゴメンよ、かえで姉」 「私こそ、こんな子供みたいなこと・・・」 「お詫びに私が夕御飯作るね?」 「それはダメ!!」 「それは止めてください!!」 「う、うやぁ!?」  そ、そんな二人して言わなくても・・・いくら私が不器用だからって・・・シクシ ク。 「それじゃあ私、夕飯の支度しますね?」 「あ、私も手伝います」 「お願いします」 「あ、私も私もぉ!!」 「かすみはココで待ってなさい」 「うゆぅ・・・」  しくしく・・・


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