第十一章「賢者」34


「たくや……お前の望むままに、好きなだけ突き入れて、かき回していいんだぞ?」
「遠慮することはない。お前を男にしたのは“私”なんだから……もう一つの意味でも“男”にしてあげる」
 ―――ってお誘いに、乗る? 乗らない? なんか今、人生と生命の大分岐点にいるような気がするんですけれど……
 ベッドにうつ伏せになった留美先生が恥じらいで潤んだ瞳をあたしに向けたまま、太股にまで愛液を滴らせた秘所を突き出し、あたしが挿入するのを待っている……ように見える。
 もしあたしが一分前にベッドの上で繰り広げられた怪獣大戦争を目にしておらず、左右からではなくうつ伏せになっている留美先生から先ほどの言葉を聞かされていれば、一も二も無くあたしの下で十分すぎるほど濡れそぼらせた割れ目に肉棒を捻じ込んでいただろう。留美先生ほどの整った容姿とプロポーションの美女にお誘いを受けて断りきれるほど、あたしの中で男の性欲はかれていないのだから。
 ―――だけど、この室内の荒れようを見ちゃったらね……
 またしてもいきなりベッドに現れた三人目の留美先生。今度は長い髪をまとめて上に掻き揚げて何処からとも無く取り出したヘアピンで留めている。ほっそりとしたうなじが露わになるとアダルトな魅力がさらに増し、性欲の火照りを灯した瞳で見つめられると、それだけで胸が高鳴り、勃起したペ○スがギンッと張り詰めてしまう。
 ところが……さらに乱入者が増えたことで、ベッドの上のパワーバランスは完全に狂ってしまった。いくらとんでもない戦闘力を有する留美先生でも、同じく留美先生自身を、しかも二人も敵に回しては単純に考えても勝てるはずがない。「どいていろ!」とあたしと二人きりで楽しむ事を主張する留美先生は、髪形を変えた“自分”に魔法で押さえ込まれてしまう。
 当然抵抗はあった。一瞬でテーブルまで吹き飛ばすほどの轟風が室内に吹き荒れたりもしたけれど、一対二ではそれもすぐに打ち消され、魔法を封じられた留美先生は見えない手に腕をねじ上げられて、愛液を噴き出すほどに昇りつめてしまった秘所をさらけ出す屈辱的な体勢をとらされてしまっていた。
「くっ……!」
 唇を噛み締める留美先生は、あたしと目が合うと顔をベッドにうずめてしまう。そんな留美先生を一瞬可愛いと思ってしまうけれど……それでも後ろから覆いかぶさるのには躊躇いを覚えてしまう。
 三時間後の未来からこの時間へと戻ってきた留美先生“たち”は、左右からあたしの身体に豊満な乳房を擦りつけている。
 ここでやめるわけにはいかない……その口内に精液を解き放ってしまったあたしは、二人の指に弄ばれて力強さを取り戻してしまった股間のものを「節操の無い…」と恨めしそうに見下ろし、擦り付けられるたびに形を変える乳房の柔らかい感触に興奮を募らせていた。
 ―――留美先生だって……最初は自分から誘惑してきたんだし……
 考えるまでもなく、最初に手を出してきたのは留美先生のほうだ。あたしを男の身体に変身させたのだって、エッチな事をするのが目的だったに違いない。
 ―――綾乃ちゃんが危険な目に会ってるかもしれないって時に……!
 誘いに乗ってしまったあたしにも非があるけれど、それらの全てを怯えた表情をした留美先生への怒りと、そして劣情へと変換させる。もう扱かれるまでも無く、ヒクヒクと昂ぶりを主張している肉棒を自分の手で握り締め、二人の留美先生に乳房で背中を押されながら、先に吸い尽くされなかった精液の残滓を滲ませる亀頭を筆のようにして縦筋をなぞる。
「んうゥ!」
 ベッドに押し付けたままの唇から恥らうような声が上がる……が、それを真と信じるよりも、嘘だと思いたがっているあたしがいる。留美先生が本当は淫婦で、恥ずかしがっているのは演技に過ぎないのだと。そうすることで最後の許可を得られないまま挿入しようとする自分の心を守りで固め、秘裂に亀頭を押し込んでは引き抜き、グチャリグチャリと粘膜同士を擦れ合わせて卑猥な音を鳴り響かせる躊躇いの心を少しでも先に進めようとする。
 ―――「本当にいいの?」って訊きたいけど……それは、訊いちゃいけないんだよね。
 訊けば相手の心が分かっていないことに暴露するようなものだ。いくら強引にお尻を突き出させられているといっても、留美先生がここに来て態度を変えるのが困惑の原因なのだけれど……あたしは殺されかけたほどの数々の不条理な行動への怒りと、目の前でうつ伏せになっている女性への抑えきれないほどの好意と情欲を胸にして「留美先生を抱く」と言う決意を固めると、子供にされてしまった今の身体で覆いかぶさるように腰を進めていく。
「はっ!……んっ…いっ…んク……ゥ!」
 包皮からむき出しにされた亀頭を膣口に押し込むと、留美先生はシーツを握り締め、背中を震わせる。
 ―――まるでこれが初めてみたいな……
 秘所に舌を抜き差しされてあれだけ感じていた留美先生が処女のわけが無い。あたしは大きく息を吸い込み、逃れようと前々へとずり上がっている留美先生の腰を抱え込み、その場で軽く抜き差しして、後ろにいる二人にも聞こえるようにクチュ…クチュ…と小さな蜜の音を奏でさせる。
「あ…ふっ、はぁ……はずか…し……んんゥ……んっ…んっ……あ…ああぁ……!」
 大きく膨らんだ亀頭が膣口を押し開くたびに、我慢しようとしても堪えきれなかった留美先生の声が洩れる。けれどその声はどこか硬い。イったばかりの膣の入り口は進入する素振りを見せるペ○スに吸い付いてくるかのようなのに、美人魔道師は肩越しに少しだけ振り返って涙で潤んだ瞳をあたしへ向け、すぐさまベッドに顔を埋め直してしまう。
 ―――どう反応すればいいのかわかんないけど……
 やめるべきなのかもしれないけれど、反応と行動は別物だ。停まれなくなった肉棒はむしろ留美先生の涙目に異様に興奮してしまうと、熱く脈打つ肉茎で何か薄い感触を突き破り、留美先生の秘所の一番深い場所へ先端を突きこんでしまっていた。
「あ、あああああああああッ! イく、イくぅううううううううううっ!!!」
 ―――………って、ちょ、ちょっと待ってよ!?
 それを感じた股間が、背中が、そして情報を受け取った頭が一気に麻痺し、動きを止めていた。
 さっきの“薄い感触”は一体なに?―――と、今までの経験から再検索すると、膣の途中にあるそう言うのは処女膜だと言うのが結論だ、が、根元までペ○スを突き入れられた留美先生はヴァギナを戦慄かせ、快感に無き喘いでいた。経験の無い女性が、初挿入でそこまで感じれるものなのだろうか?
 ―――だから余計に混乱するんですけど……
 肉棒を引き抜くのが怖い。もしこれで赤い血が纏わりついてでもいたら、あたしの困惑はさらに大きくなる。困惑して、困惑し過ぎて、
 ―――そ、それで興奮なんかしてないよ!?
 心の中で否定はしても、処女だったのかどうか判断つかない蜜壷に締め上げられた肉棒は嬉しそうにビクンビクンと痙攣している。快感の度数で言えば、挿入する男の子の快感と挿入される女の子の快感が同時に味わえる魔法の双頭ディルドーの方が強烈かもしれないけれど、変化の指輪で変身した仮初(かりそ)めの姿とは言え、自分自身のペ○スで留美先生のような美女を貫いたことで理性が吹っ飛びそうなほど興奮を覚えてしまっている。
 ―――やっぱり……き、気持ちいい……!
 もし緊張しておらず、尿管を締め上げていなければ、濡れそぼった留美先生の膣内に精液を撒き散らしてしまいそうな興奮と快感。目の前で小さく震えている年上の美女の背中を組み伏せている支配感に否応なしにボルテージは昂ぶってしまい、あたしはゴクリとノドを鳴らすと、留美先生のお尻に腰を押し付けてしまっていた。
「ひゃうううゥ! ま…まだ動くな……ダメ……んはっ……んあ、あはあァ…!!!」
 ―――うあ……あ、熱い……留美先生の中、火傷しそうなぐらいに熱いィ……!
 留美先生の膣内は、やはり初めてとは思えないほど過敏な反応を見せる。柔らかい膣壁が亀頭やカリ首に絡みつき、それを強引に引き剥がして前後に抽送すれば、熱湯かと思うほどに煮えたぎった愛液が膣の奥からとめどなく溢れ出してくる。
「うはァ…んああぁ……! 腰使いが…ヤらしい……たくやのくせに…な、生意気に……んんゥ! す、スゴい、スゴいィ…! ショタチ○ポのくせに、童貞のくせに、うあっ…あ、ああっ、んァあああ……ッ!!!」
 密着した肉茎と膣壁が擦れあう度に、濃厚な水音が結合部から溢れ出る。
 ゆっくりと抜き差しを繰り返していると、膜のような感触があった場所にカリ首がこすれ、その度に留美先生が身を強張らせる。男を射精へと誘う猥婦のように膣壁が妖しく蠢いている中で、その一瞬だけの生娘のようなキツい締め付けはあまりに心地よい。次第にあたしは夢中になって留美先生の膣内を押し広げ、膣肉の熱いうねりの中に狂おしいほど脈動しているペ○スをズンズンと突き入れ、不規則に痙攣している蜜壷の中の一転を狙い打つようにゴリゴリ擦り上げる。
「あううう〜ゥ! やッ、ヒィ! あ…ヒあァ! ひッ、んんゥ、あ…こんな…こんなの、初めてェ!!!」
 ベッドに滴り落ちつほど退寮の愛液の性で、ややもすると肉棒が膣口から抜け落ちそうになるのを気を付けながら、徐々に腰の動きを加速させる。黒の下着を身につけたままのヒップが右に左にくねる様はあたしを誘惑するのに十分すぎるほど艶かましく、犬のまぐわいのような格好で尻の谷間からペ○スが抜き差しされるのが見えてしまうと、背筋に甘い衝動が込み上げ、子宮口にグリュッと亀頭を押し込みながら堪え切れなかった先走りの汁をビュクビュクと胎内に迸らせてしまう。
「たくやァ! そこ、そこがいいのォ! もっとグリュグリュして、焦らさないで、犯して、壊れるぐらい犯してェェェ!!!」
 ―――もっと……楽しみたいのに……
 目の前が白く霞むような会館の中で精を洩らすのだけは必死に堪えているけれど、それも限界が近い。膣内を埋め尽くすように肉棒を根元まで押し込むと、留美先生の背中は大きく反り返り、顔を上げて唇を震わせる。そこにラストスパートをかけようと力強く腰を打ちつけようとしたその時、右側から腕に、豊かな膨らみを押し付けられる。
「ダメじゃないか、動きを止めちゃ……私はまだ“二人”いるんだから、早くしてくれないと……」
 そんな事を言われても、たくし上げられたブラからこぼれ出た乳房はあたしの右腕をその谷間に挟み込んでいる。上下に身体を動かし、汗でヌルヌルとした柔肌を擦り付けられると、吸い付いてくるような肌の感触に腰を動かすのも忘れて酔いしれてしまう。
「そん…な……あ、あと少しなのに…やめないで……最後まで……あ…やぁ……」
 あたしの肉棒に刺し貫かれたままの留美先生が腰をくねらせるけれど、あたしはパイずりされている右腕を抱きついてくれている留美先生の腰に回してしまう。そしてそのままショーツの中に指先を滑り込ませ、愛液にまみれた秘唇を押し広げる。
「ふぁあああァ…ん♪ も、も…っと……んふァ……♪」
 ノドをそらせて会館に喘ぐ留美先生の胸元に吸い付き、肌から浮かび上がった汗の雫を口に含むと、あたしの頭は“二人目”の留美先生に抱きかかえられてしまう。そんな激しい愛情表現に包み込まれながらも、ギュッ…とあたしの肉棒を締め付けて話さない留美先生の膣へと緩やかに腰を押し付ける。
「ん……ぁ……んふゥ………ああァ……はあァ……い、いいィ……♪」
 ―――なんか……苦しいけど、スゴく幸せな気も……
 頭の中に“ハーレム”という単語が浮かび上がるけれど、二人の留美先生を相手にしている状態がまさにそれ……と思った瞬間、この場にはもう一人留美先生がいる事を思い出す。
 乳の谷間から顔を上げ、どこに行ったのかとベッドの上を見回すと、長い髪をアップにしてうなじを露わにした留美先生は、イく直前でペ○スの抽送を緩められ、イきそうでイけずに焦らされ続けている留美先生の前に腰を下ろし、足を伸ばし、ショーツを脱ぎ捨てているところだった。そして“自分自身”の目の前で花弁に太股の下から回した左右の手の指を沿えると、
「ん………♪」
 鼻を小さく鳴らして下腹に力を込め、露わにした膣口から白い液体を搾り出した。
 ―――もしかしてあれ、あたしが中出しした……?
 一目で精液と分かる。おそらくは三時間後、あたしが最後に膣内射精したのを、ずっと膣を締め付けて挿れっぱなしにしていたのだ。
「私からの二つ目のプレゼントだ……擬似処女膜とたくやの精液、どっちもスゴく欲しかっただろう?」
「余計な…こ…事を……ん! んはあァ!」
 自分の秘所を目の前にして頑なに快感を否定する留美先生。その股間に“二人目”の留美先生の右手がするりと滑り込み、膣内をこそぐように前後に動いているペ○スとの結合部で淫蜜にまみれているクリトリスを摘みあげる。
「そ、そこに触るなァあああああッ! ひ、あっ、あああああっ! たくやも、ひンッ! う、ウァ…んハァああああああ……ッ、ダメ、ダメェ!!!」
「いい加減強情を張らずに認めたらどうだ? 挿れられただけでイったくせに……ふふふ、体験済みの“私”には隠せはしないぞ?」
 緩やかな動きで小刻みに子宮口を突っつくピストンにクリトリス責めが加味されると、絶対の自信も凛々しさも知性も忘れたかのように長い髪の毛を振り乱して獣のように泣き咆(ほ)えると、すぐ目の前で精液ミルクを搾り出している“三人目”の自分自身の秘所に首を伸ばす。
「んはァ……♪ これは…な、なかなか……んっ!………こ、これもオナニーになると思うか? 自分で自分の股間を舐めて、吸って、し…舌先で…は…ふゥう……♪」
「た、たくやの……精子……んんゥ……あ…ん、んむゥ………」
「そう……もっと舌をい…挿れて…強く…す、吸って……はヒッ! いッ…あっあっ…あァ……ぜ、全部、全部吸って…の…飲み干してェ……!」
 まるで乾いたノドを潤すかのように、留美先生は未来から戻ってきた自分自身の秘所を舌で舐め上げ、滴る体液を卑猥な音を響かせて吸いたてる。あたしからは頭の後ろしか見えないけれど、両手で太股を抱え込み、たれ落ちた精液を求めてアナルにまで舌先を滑り込ませながら、未来の自分の下腹を執拗に嘗め回していた。
「あ……くふッ……ん…ふあァ………♪」
 ―――って、そんな声上げて目の前でよがられたら……あたしだって、我慢が出来なくなっちゃうんですけど……!
 後ろに手を突き、天井を見上げるように身をそらせる“三人目”の留美先生。それでもなお激しくなる秘所への吸引に、乳房を重たげに震わせ、股間を嘗め回している“自分”の頭を右手で押さえつけながら腰を前後に振りたくる。それを見てあたしもらすとスパートをかけるべく、大きく腰を引いてカリ首を膣口からチュポンと引き抜くと、太股を伝うほどに愛液をあふれさせている秘所へと勢いをつけた肉棒を叩き付けた。
「んはァああああああああああああッ!!!」
 二度目の射精はすぐそこにまで迫ってきている。砕けんばかりに奥歯を噛み締め、小柄な身体に力を漲らせると、脈動のたびに射精口を押し広げて迸ろうとする精液を押し留めながら、カリ首で何度も膣壁を擦り上げ、前後左右にくねる留美先生の腰に深々と肉棒を突きたてる。
「んむゥ! ひ、んんんゥ! た…たく……んぶゥうううっ! んハァ! い…イく…イッ……イかされるゥううううううゥ!!!」
 声を上げる体力すらピストンにつぎ込むように、あたしは汗の噴き出る身体を前後にグラインドさせる。結合部から飛沫いた生暖かい液体が下腹部に浴びせかけられ、それを気にすることなく激しく膣内を掻き毟ると留美先生の腰と膣の痙攣が激しさを増し、それに呼応するように留美先生の唇から迸る悲鳴にも更なる激しさと艶が加わっていく。
「ほォら……言ったとおり虜になっていくだろう?」
「私がこんなに乱れてるなんて……この目で見てもまだ信じられないけど……ふふふ……♪」
 “二人の留美先生”の視線にあてられたように、あたしの股間に流れ込む血液の量がさらに増える。今にも破裂しそうなほどに膨れ上がったペ○スで蜜壷を押し広げ、肉ヒダを掻き毟り、骨と骨とをぶつけ合うように留美先生の最奥部へと亀頭を押し付け、子宮口を抉る。
 ―――まずっ……こ、このままじゃ……出ちゃ…うゥ〜……!
 あたしのアゴから伝い落ちた汗の雫が、左右にくねる留美先生の背中にポタポタと滴る。窓も扉も締め切った室内に汗と淫液の臭いが充満するその只中で“男”としての初体験の終焉に向けて無心で腰を振っていると、抱き起こされた留美先生が“三人目”の留美先生に唇を押し付け、いつの間にか背後に回っていた“二人目”の留美先生があたしに抱きつきながら平らな胸の先端を指先で摘みながら陰嚢からアナルへと狙い済ましたように刺激を加えてきた。
「――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッッッ!」
 あたしの頭が後ろへと跳ね、大きく開いた唇からは声にならない悲鳴が迸る。それと同時に根元まで肉棒をつきこまれた留美先生のヴァギナが強烈に緊縮し、カリ首を肉ヒダに食い込ませるように一回り膨張した肉棒に絡み付くと、あたしは抱きつくように留美先生の身体に腕を回し、ビクビク痙攣している亀頭を子宮口にキツく深く突きたてた。
「はァああああッ、出る、留美先生、出る、出る、出るゥ〜〜〜〜〜〜!!!」
「あ………んぁああああぁああぁぁぁあああぁぁぁ!!!」
 後ろから抱きつかれていては、ペ○スを引き出すための空間的余裕がなく……いや、むしろあたしは自分の意志で留美先生の膣の一番深い場所を肉棒で抉ると、唇をワナワナと震わせながら二度目の射精を遂に迸らせてしまう。
「うぁ……ァ…あぁ………!!!」
 ペ○スの根元から先端に向けて精液の塊が駆け上っていくたびに、あたしは留美先生の子宮の中へと射精する快感に弱々しく声を上げてしまう。
 ―――き…気持ちよすぎてェ……頭ん中…へ…変になる……ゥ!!!
 さらに温度を上げた留美先生の蜜壷と愛液とに包まれたペ○スは、ポンプのようにあたしの体内から精液を汲み上げ、力強い脈動と共に留美先生の胎内へと放出する……もしこれで受精したらと危険に思わないでもないけれど、留美先生のお尻と“二人目”の留美先生の乳房とに挟まれた身体はただ震えることしか出来ない。 
 これがあたしの“二度目”となる童貞喪失……留美先生の煮えたぎった膣内と得も言えぬ満足感とに包まれながら“男”として大人の階段を一つ上ったのだと確信すると、我慢に我慢を重ねて溜め込んできた精液が尽きることなく迸ってしまう。
「ひあァ……ま…だ……出て……ハッ……あ…ゥ……んゥ〜………!!!」
 ブチュリ……そんな生々しい音が響いて、あたしのペ○スを咥え込んだまま離さない留美先生の膣口から、真っ白い精液が逆流する。絶頂に打ち震える膣壁が動くだけで、肉棒と肉ヒダの間で自分の手で搾り出したことが無いほどの濃厚ミルクが卑猥な音を奏でており、それが肉棒から直接あたしの身体の内側に鳴り響くと、留美先生と繋がっているんだという気持ちが強烈に沸き起こってきてしまう。
「留美……先…生………」
 声をノドから搾り出すようにして呼びかけると、目の前にいる自分と抱き合っていた留美先生が潤んだ瞳のままあたしのほうを振り返る。
「責任……取ってくれるんだろうな?」
「………はひ?」
「中に出しておいて……逃げようなんて、許さないからな」
「ちょちょちょ、ちょっと待ったぁあああ! だって、留美先生から誘ってきて、それに……」
 なんか嫌な予感がして、衝撃的な言葉を放った留美先生から視線を逸らし、後ろにいる“二人目”の留美先生に目を向ける。
「もちろん、私“たち”を満足させる責任も含まれているからな」
 予感的中………なぜかスゴくにこやかな顔で留美先生は指を打ち鳴らす。すると目の前にいた留美先生がいきなり仰向けになって頭と足の位置を入れ替え、その顔の上に跨るように“二人目”の留美先生が姿を現す。転移魔法を使った一瞬での体位変更に度肝(どぎも)を抜かれるけれど、それ以上に驚いたのが、
「くふゥうぅぅぅ……! い、いきなり挿れるなんて…そんなに待ちきれなかったのか?」
「ち、違います! 留美先生が転移してきて、そしたら勝手に……って、んのわあァ!?」
 転移して即挿入……と言うか、あたしのおチ○チンが留美先生の膣内に転移された気分だ。一服入れる暇すらなしに射精を終えたばかりで余韻すら引ききっていないペ○スは、突然のヴァギナに混乱した万悲鳴を上げるかのようにビクビクビクビクと激しく脈動してしまう。
「あの〜……もしかしてあたし、休憩なし?」
「決まりきってる事を聞くものじゃない。私をこんなに待たせたんだ……身体が開いたのならすぐに相手を務めるのが“男”の務めだろうが♪」
「その次は私だ。それまでは“一人目”に膣内射精されたたくやの精液でノドを潤しておくさ……ふふふ♪」
「は、話を勝手に進めるな! たくやに“責任”を取らせるのは私一人で十分なんだから……ん、んあああァ! こら、勝手にたくやの精をす…吸うなァ!!!」
「いいじゃないか。ベッドに垂れたらもったいないし……“私”の愛液とのカクテルを作ってみるのも面白いかもな」
「ほら、早く私にも……体力のことなら安心するといい。治癒魔法でも蘇生魔法でもバンバン使ってやる。だから突いて。ザーメンまみれのチ○ポで私のおマ○コを……もう何回だってしてきたんだから、遠慮することなんて必要なんだから、な?」
 ―――ちょっと待ってちょっと待ってちょっと待ってェ〜〜〜!!! あ、頭が混乱してきた。もしかしてあたし……とんでもなくヤバい状況にいたりしませんか!?
 “二人目”の留美先生は、息を喘がせながらあたしの首と腰に手足を巻きつけ、ヴァギナを締め付けてきている。身体の重さを感じないのは事前に浮遊の魔法で身体を浮かせているせいなのだろうが、問題はそこじゃない。
「何を動きを止めている? そんな事をしていたら……私も一緒に襲ってもいいのか?」
 とは“三人目”の留美先生のお言葉。もし“二人目”の留美先生をイかせたとしても、先ほどのように休憩なしですぐさまエッチをさせられるだろう。
「わ、私の相手がまだ終わっていないんだぞ! ひどいじゃないか、勝手じゃないか、それでもお前たちはこの“私”なのか!?」
 とあたしの股間の前から大声を上げているのは、先ほどおイきになられた“一人目”の留美先生。まず間違いなく、もう一回以上相手をさせられる……と言うか、過去に戻ってエッチに乱入までしてくるぐらいに体力が有り余っている。
 ―――じょ、冗談じゃない! 留美先生三人を相手にしてたら、どんな絶倫だって搾り取られてカピカピミイラにされちゃうわよ!
 ただでさえ一対三で人数的にも不利なのに、こっちは大量出血した影響で体力の回復も遅く、二回射精しただけで既に虫の息だ。それなのに休憩なしで順番に相手をさせられたら………死ぬ。間違いなく死んでしまう。
「たくや……私から逃げられると思うなよ?」
「ここまで恥ずかしい姿を見せたのはお前が初めてなんだから……」
「でも安心していいぞ……死んでなかったからな、“一応”」
 ―――うわ〜! い、イヤだ、間違いなく死ぬギリギリまで体力を搾り取られるゥ〜〜〜!!!
 脅迫、誘惑、未来のお告げ。そんなものを同時に聞かされてどう答えろと言うのか。……分かったのは、進むも地獄、逃げれば即死という、救われようの無い状況にドップリはまり込んでしまっている事だけだった。
 ―――ハーレムかもしれないと思った自分が浅はかでしたー!!!
 だけどここで泣いている暇は無い。いっそ童貞らしく「入れる場所が分かりません!」的な対応を取っていれば、このような危機的状況に陥らずに済んだかもしれないけれど、留美先生との初エッチをわざと失敗なんて、“男”として……いや“漢”として出来ようか!? いや、出来るはずが無い!
 だったら意地でもこの運命を乗り越えてやる。―――あたしは狭いベッドの上で拳を握り締め、決意を固めるとこう言った。
「あの……優しく…して……」



 ―――もちろん、激しくされたのは言うまでも無い。


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