第十章「水賊」裏4
「きゃふぅ……ッ♪」
金色の蜜を塗り広げた体に木の触手が卑猥な音を響かせながら這いずり回る。
触手の群れには様々な太さのものがいるけれど、その多くは男性の股間のモノよりも細いのが大部分を占めていた。先端の形は意外なほどツルッとしていて凹凸は少なく、快感を楽しむには少し残念な形かもしれない……けれど刻々と形を変え、無数に枝分かれを繰り返す木根の触手たちは差し出したあたしの手に絡みつくと、指の一本一本にまで紐よりもなお細くなったその身を蛇のように巻きつけてくる。
当然、蜜まみれでヌルヌルの乳房には太目の触手が幾重にも巻き付き、肌の表面から蜜と汗の混ざり合った水分をすすり上げながら、元が男の身体とは信じられないほど膨らんだ胸の膨らみを絞り上げる。どれだけ力を込めても母乳なんて出るはずもないのに、髪の毛ほどの微細な触手に乳首のその先をチクチクと刺激されながらの搾乳に歪な形に歪められた柔肉がプルプルと痙攣させてしまう。
「やッ……あ…ダメ……ゴブハンマー……ああぁ…や、はぁ……そんなに、絞っちゃ……アアァ……♪」
異形の姿に身を変じたゴブハンマーをまとわせながら身をよじると、ビクッと浮き上がった右膝へまきついた触手があたしの脚を高々と持ち上げる。そして愛液と汗とにまみれた股間を露出させられると、触手の塊が先を争うかのように濡れそぼった秘所へと殺到し、ぬめる粘膜を一斉にくすぐり始める。
「はァああああああ! そんな、そんなの、そんないっぺんにされたら、あっ、あ、あああぁんんんんゥ!!!」
割れ目から湧き出る愛液をすすり上げようと頭や胴体を擦り付ける触手の群れに答えるように、怯えすくむように緊縮した膣口……ではなく、その上の尿道口から熱い液体が先んじて迸る。ウネウネグリグリと膣肉を圧迫され、歯ブラシで擦り磨かれるかのようにクリトリスをむき出しにされた刺激で、あたしは溜まらず下腹部全体を絞り上げながらファーストアクメで込み上げてきた射精液を我慢しきれずに噴き出してしまったのだ。
………感じやすく……なりすぎちゃってるぅ……ッ!
割れ目の間を埋め尽くす触手たちが放たれたばかりの絶頂汁を貪るように吸い上げる。ビクッビクッと緊縮している噴出孔に極細の触手の先端を一本、また一本と這いまわると、張り詰めた皮膚以上に鋭敏な粘膜を水分を吸収されるむず痒い感触に刺激されてしまう。
「ああッ、ひッ、あああああァ!!!」
本来なら何かを入れるようになんて出来ていない場所……しかも軽くとは言えイったばかりで感覚が鋭敏になってしまっている尿管を内側からくすぐられると、針が突き抜けたような鋭い快感が全身の神経を駆け巡る。神経と言う神経の全てが鈍く輝く針になり、それに電流を流されているような……男女の区別なく何かに触れられる事を考えてなんていない排尿するための管に触手の先端が擦れるたびに、膣の奥に溜め込むことも出来ずに次々と新鮮な愛液を膣口から溢れさせてしまう。
「ひあ……そ、こ……あ、はぁぁぁ………」
そして快感で昂ぶった魔力がたっぷりとこもった愛液は触手たちをさらに股間へと呼び込んでしまう。そんな密集した触手たちにさえ吸いきれないほどの愛液を飛沫かせ、泣いているのか叫んでいるのか自分でも分からない喘ぎ声を上げてよがっていると、押し込まれる圧力に屈した膣口がググッ…と口を開かされ、内側の粘膜を水分に飢えた触手たちの前に覗かせてしまう。
「ダ、ダメェ……ここは……入れちゃ………はアッ―――――――――!!!」
止める間もなく、全身を拘束されたあたしの膣内へと、細いもの太いもの関係なく数本の触手がズリュッと音を立てて入り込み、普通に犯されるのとはまったく異質な摩擦感にあたしの唇からは絶叫が迸る。
愛液を触手の表面から吸い上げられる独特のむず痒さに加え、十を超える触手が蠢き、肉ヒダはおろかGスポットや子宮口まで同時に愛撫されると、右足を絡め取られているのも忘れて脚を暴れさせて腰をよじり、身体が勝手に逃れようとしてしまう。けれど触手を全身に纏わり突かせたままではベッドの上を移動する事すらままならず、どれだけ愛液を吸い上げられてもヌルヌルが一向に乾く事のないヴァギナを締め付けながら、涎を垂れ流して淫らな声を喉から絞り出してしまう。
「あァ、あああああッ!!!」
―――触手には、嫌な思い出しかないのに、どうしてこんな、い、イかされちゃうのよォォォ!!!
脳裏に精神世界で触手責めにあった時の事を思い出してしまうけれど、強弱をつけて乳房を締め上げられながら密集した触手にヴァギナを掻き回される快感に嫌な記憶も容易く砕け散る。狭い蜜壷の中でそれぞれの触手が伸び、縮み、擦れ、抉る。子宮を押しつぶすような強烈な衝撃こそないものの間断ない折り重なる刺激に淫らに腰をくねらせ、あたしはたまらず太目の触手に手を伸ばして握り締めると、唾液をたっぷりと乗せた舌で先端を嘗め回して飲み込まんばかりの勢いで口腔に深く頬張ってしまう。
「ひゅ…ひゅごいぃ……咥へひれないよぉ……んんゥ……あ…先っぽ…小さな筋……ふふふ……♪」
触手のツルッとした先端に小さな穴が刻まれているのに気付くと、唇からアゴにかけて唾液で濡れ汚しながらも丹念に嘗め回して吸い上げる。
今まではあたしばかりが感じているから気付かなかったけれど、あたしの舌が蠢くと握り締めた触手に確かな緊張が走る。その反応を感じ取ると、唾液をまぶした触手を唇から抜き取り、アゴから滴る唾液につられてやってきた別の触手をパックリ口に頬張って、また別の二本を両手でしごきながら舌と唇で擦るように激しく嘗め回した。
『―――――――――――――――――――――――!』
「んんんゥ! んグゥ、ッん、んぅうッ、んッ、んむゥ〜〜〜〜〜〜!!!」
唾液を求める触手たちを次々と嘗め回し、キツくすぼめた唇で扱くほどに、あたしの乳房は隙間からはみ出すなほどに触手に締め上げられ、内側から突き破られそうなヴァギナへ押し込まれた触手に暴れぶりも一段と激しくなる。
「あ……そ、そこは―――!?」
そして、触手でも吸いきれないほどあふれ出している愛液が伝い落ちた先にあるアナル……その小さな窄まりに染み込んだ水分まで吸い上げようと触手の先端が触れると、反射的に身体を硬くしながらも言い様のない興奮に胸が震え……そんなあたしの心中を察したかのように、触手はためらう事無くアナルへと突き刺さった。
「ッああああァああああああああああ!!!」
アナルへともぐりこんだ触手は直腸の中をグルグルとかき回し、さらに行く本物触手が排泄の為の窄まりを押し広げて入り込んでくる。
「りょ、両方、スゴい、入ってる、入ってるぅ〜〜〜〜〜〜♪」
恥丘の割れ目とお尻の谷間を触手によって奥深くまで挿入されると、あたしの唇を突いて出たのは悦びの声。薄い肉の壁を挟んで無数の触手が蠢くと、爪先から頭の先まで全身が犯されることに喜び打ち震え、胸を突き上げる熱い陶酔はそのまま愛液になって子宮の奥から膣内を埋め尽くす触手へと浴びせかけてしまう。
―――だけど……
もう何度アクメを迎えたのか分からない。
包皮から完全に勃起したクリトリスを触手に根元から締め上げられただけでベッドの上であたしの裸身は反り返り、汗をにじませた肌をベッドへと沈ませる。まだ腰がビクビクッと震えている内に、心なしか太くなった触手が両脚の付け根をがっちりと押さえ込まれ、より深い場所へより多くの触手を押し込まれると、それだけで熱湯よりも熱い愛液を絶叫と共に噴き出してしまう。そしてまた、束縛された体に新たに沸き起こった疼きに恥丘を突き上げると、噴出した汁に呼ばれた触手が限界以上に広げられた膣口をさらに押し広げ、あたしの膣内で直接愛液をすすり上げ始める。
それは快感の連鎖だった。イけばイくほどに滑りを増す股間を触手の群れに掻き回され、愛液を吸われて摩擦の強まった膣内で触手と膣肉とが擦れあえば、枷の外れたあたしの“女”の身体はイき狂って触手たちの望むままに愛液を迸らせてしまう。
「ああぁ……あぁあうぅ……ふぁあぁぁぁ………!」
―――だけど……だけど………!
いい様におマ○コもお尻の穴までも弄ばれて、女になってしまった事を呪いたくなるほどオルガズムを迎えて気も変になりそうなのに……それなのにあたしは、まだ満ち足りないでいた。
………だって……だってまだ、一番気持ちいいのを入れてくれてないからぁ……!
やっとあたしの一番欲しいものを思い出す。するとヴァギナの内側を執拗に擦りたてていた触手の束が不意に動きを止め、そのまま一気にズボッと膣内から引き抜かれてしまう。
「んぉおぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!!!」
膣ごと持っていかれそうな乱暴な触手の引き抜きによがり声を上げて喉元を反り返らせると、ポッカリ穴の開いたヴァギナの内側に生暖かい空気が流れ込むのを感じながらベッドへと体を沈み込ませた。
………まだ……終わってなんかないのに……
直腸の中へ挿入された触手は動きを抑えて入るものの引き抜かれてはいない。太股を戒めている触手もそのままで、これが次のステップへの小休止である事は、なんとなく感じ取れる。………それなのにあたしは、隠す事も出来ずパックリと開いている姿を晒してしまっている恥丘をモゾかしく揺すりたててしまう。
「早く……きて……一番太いの……あたしのおマ○コに………あ、ああぁ………♪」
待ちきれずにむせび泣くあたしを慰めるかのように、真っ赤に充血したクリトリスにまきついた触手が吸いきれないほどの愛液を纏わりつかせたまま蠢きだす。
「やぁ、あぁ、あ、あああああァ……!」
巻き付いた触手が伸縮するたびにジュリュ…ジュリュ…と右に左にと淫核にひねりが加えられる。根元を圧迫され突き出したクリトリスが細い触手に嬲られるたびに、あんなに広がっていたヴァギナがググッと収縮しヒップが浮き上がるほど腰を震わせながら愛液を撃ち放ってしまう。そしてその愛液がアナルを犯す触手の群れへと降り注ぐと、直腸の中で全ての触手が一斉にざわめき出す。
「ああッ、お、お尻ぃ…! そっちは…そんなに責めちゃ……動いちゃダ…ダメェ……!」
吸い取ってくれるモノがなくなって次々と噴き出す愛液が触手にかかってしまうたびに狭いアナルを押し広げ、排泄のための肉穴の中で蠢動を繰り返す。ヒクヒク痙攣している膣道と子宮を裏側から圧迫されると、信じられないぐらいの勢いで迸ってしまい、塞ぐもののいなくなった膣口を前にして殺到するのを待ちわびている触手たちに大量の蜜を撒き散らしてしまう。
………お尻の穴を抉られて、かき回されて……それでなんでこんなに、感じちゃうのよ、あたしはぁ……!
魔王の書にお尻の中を弄ばれた時から刻み込まれていた禁断の暗い快感……触手が引き抜かれると排泄に似た恍惚の中で恥ずかしさに身を震わせ、歯をカチカチと鳴らしながら首をよじって顔を背ける。けれど直腸内で十を越える触手の先端が膣内に比べて凹凸の少ない腸壁を擦りなぞるだけで堪える事も出来ず、決壊したかのように粘り気のない愛液を延々と射精し続けてしまう。
「ま…またお尻で……イかされ…ちゃうゥ……イくなら…おマ○コで……おマ○コがいいのぉ〜……!」
お尻を犯される恥ずかしさと感じてはいけない快感の狭間で瞳を涙に潤ませながら、あたしは自分の手で、指で、絶頂痙攣を繰り返す膣口に指を入れ、無理やり開口させてしまう。
『ハン……マァァァ………』
「あ………♪」
今まで触手の土台としてベッドにうつ伏せになっていたゴブハンマーが身体を起こし、くぐもった声を漏らす……けれどあたしが思わず嬉しそうな声を出してしまったのは、ゴブハンマーが身体を起こしたのを見てしまったからだ。
………や、やだ……自分の体、おチ○チンで支えてる………
手足の全てをほどいて触手に変えたゴブハンマーは、細い触手でバランスをとりながらも股間の野太い木製ペ○ス一本で胴体を起こしてしまう。その勃起の力強さに見惚れながら熱いため息を突いていると、あたしの体に巻き付けた触手を頼りにゴブハンマーの身体が覆いかぶさってくる。
「もう……いいからね……あたし、感じすぎちゃってるから……もう、ゴブハンマーの好きなように犯して……」
大きく広げられた脚の間に視線を向けると、まるであたしの股間から生えているみたいに元はディルドーだった木製ペ○スが大きく脈動を繰り返している。きっと入れられた瞬間、またアクメを迎えるんだろうな……と、そんな予感に胸を震わせていると、ペ○スの先端から触手が生えた。
「―――――え? ちょ、ちょっと待ってェ!」
まるで毒蛇の舌先のように、射精口辺りから突然生えた触手は二股に分かれていて、先端が細く尖っていた。それがあたしの視界の中で一本のドリルのようによじれ、今までは人間の男性のモノと変わらない形をしていたはずのゴブハンマーの巨根は挿入を前にして、いきなりあたしのヴァギナを文字通り刺し貫く凶悪な凶器へと変貌を遂げてしまう。
「だ……ダメ、それはダメェエエエエエエエエ!!!」
第十章「水賊」裏5へ