]]]]V.思惑


「くふぅ…んっ……ふぅぅ……」  やっ…遼子さん…触らないで……んっ…  太股から露出している乳房へと攻撃の基点を移した遼子さんの優しく触られるたびにあたしの身体はビクッと 痙攣する。  左右の乳首を一度口に含んで唾液で湿らせた遼子さん…その後は舌よりも指を使ってあたしの胸に触れてきて いる。右…そして左へと移った唇をそのまま乳房の丸みに沿って横へと滑らせ、少し立ち掛けている尖りを人差 し指と親指で優しく挟む。そのまま強く捻られるんだと身体を固くするあたしの予想を裏切り、ピンク色の小さ な突起の表面をなぞるように軽く擦るだけ…息を吹きかけられるのとはまた違うくすぐったい触り方に、乱暴に 責められる事が多かったあたしの身体は戸惑い、そして敏感に反応してしまう…… 「んっ……んふぅぅ……ふっ!」  でも…イヤな触り方じゃない……もしあたしの視界の中にあたしを拘束して、あたしが感じてしまうのを楽し むように見ている男たちがいなかったら、遼子さんの愛撫に身を委ねていたはず……それほどに遼子さんの責め 方は巧みで、指一本動かされるたびにあたしの身体は熱くなっていった…… 「たくやさん……もっと力を抜いて……ひどい事はしないから楽にして……」  で…でも……こんなヤツらの前で感じたくなんか……んっ!…そこはぁ!?  あたしが遼子さんの言葉に目を開けると、悲しげな瞳の美貌をあたしに近づけ、鎖骨のくぼみへと唇を触れさ せる。 「ふぅぅっ…!」 「私に任せて……大丈夫…何とかするから……」  りょ…遼子さん……一体何を考えて…んああっ!!  鎖骨から肩、うなじ、耳へと上に移動しながら唇で触れながら乳首を避けるように乳房を撫でられる。  いっそのこと乳首を強く摘み上げられたら…会館の渦巻く乳房を激しくも見たてられたら…一体どれだけ気持 ちよくなれるのか…そう思うほどギリギリのところであたしを感じさせない唇と指の動きに、あたしはもどかし さと、さらなる興奮を感じ始めていた。 「いいぞいいぞ〜〜、もっと感じさせてやれ。いいかげん我慢できなくなってるみたいだからよぉ!」 「遼子、ちょっとどけよ。こっちからおっぱいもマ○コも全然見えねぇじゃねえか!」 「は、はい…ごめんなさい……」  酔いが回ってきてさらに大声になっていく男たちの言葉に顔を上げた遼子さんは、興奮で少し張り出した乳房 や太股の間から覗くスカートの中が見えるようにあたしの足の間から右手の方に身体をずらした。 「ひゅ〜♪ すっかり感じてるじゃないか。もう良さそうじゃないか…へへへ…遼子、どけよ…もうそろそろい い頃合じゃねぇか……」  顔は多少赤くなってるけどまだ足元はふらついていない大柄の男――確か織田って名前だったと思うけど―― が座椅子から立ちあがり、一旦は締めなおした帯紐を解いて浴衣を一気に脱ぎ捨て、三人の中では一番大きな肉 棒を再びさらけ出した。  とうとうこいつらに犯されるんだ……見るのもイヤな男根を目にして、あたしは眉根を寄せて顔を背ける。  一度誰かに貫かれればあたしの身体は否応無しに感じてしまう……そうなれば後はなし崩し的に全員の相手を …… 「待ってください」  あたしも覚悟を決め、歯を食いしばってこれからの出来事を耐えようと思っていたとき、遼子さんの静止の言 葉が淫臭漂う部屋の中に響く。 「彼女はまだそれほど感じてません…できればもう少し感じさせて…その…アソコを濡らしてからの方が……… それに……」  そして、遼子さんの右手が初めてあたしの股間に触れる。 「んふぅぅっ!」  ズンッと重たい快感が身体の中を走り抜ける。下着の上からとはいえ、ドロドロの快感を溜めこんだ秘部と充 血しつつあるクリ○リスを軽く圧迫され、鳥肌が立つような気持ちよさが身体中に一気に走り抜ける。 「もう少し…彼女も楽しみたいみたいですし……織田さんも私たちの絡み合いを見たくないんですか?」 「……まぁ…お前がそこまで言うんなら見せてもらうぜ。その代わり激しくやれよ」  にやけた笑みを浮かべながら織田はテーブルの横手に全裸のままで座りこみ、あたしたちの方を見ながらコッ プにビールを注ぎ始めた。  た…助かったの…かな? 「さぁ……もっと…感じてください……」 「ひぐぅ!!」  安堵の息をつく暇もなく、パンティーに触れたままの遼子さんの手が妖しく蠢き出し、唇が右胸の先端をつい ばんだ。 「んっ、ふうぅん、んくぅ!!」  激しくなる遼子さんの愛撫に猿轡をかまされたあたしの口から漏れる息が急に荒くなり、拘束された身体が苦 しそうに左右に暴れ出す。そんなあたしを押さえつけるように、遼子さんの左手が背中を回って脇の下を撫でな がらあたしの左胸を持ち上げた。  やだぁ、揉まないでぇぇ〜〜!! 感じちゃう、ダメぇぇぇ〜〜〜!!  二箇所の突起を舌先と指先でいじられながら残った左胸にそろえられた指がゆっくりと潜りこんでいく……遼 子さんの柔らかい身体を押しつけられながら触られると、淡い疼きのような気持ちよさが全身に広がっていく… …  それでもあたしは感じちゃいけない、感じるわけにはいかないの……だって…あんなヤツらにぃ……んっ!!  今までそれほど我慢したことがあるだろうかと言うほど歯を食いしばって込み上げてくる快感を必死で飲み込 み続ける。それでも若い張りを保ちながらたっぷりとした重量感のある乳房の膨らみを揉む遼子さんのすべすべ した手の感触やすっかり充血してピクピクと震えている乳首をちろちろと小刻みになめ続ける舌先の動きに、あ たしの体はビリビリと喜悦の痺れを感じてしまい、むっちりとした太股は苦しげに畳の上で曲げたり伸びたりを 繰り返していた。 「たくやさんの肌…すべすべね…胸も大きくてうらやましい……ほんと…このままずっとこうしていたい……」 「んっ、んひぃ、んくぅぅぅぅ!!」  そのうちに乳首を舐めていた唇が回りの膨らみも吸出し、遼子さんの口内で乳首の根元をなぞるように固く尖 った舌が動き回る。下を弄る手も布地に愛液が染みこむほど濡れてきた秘所をグリグリと押しこみ、一旦離れた かと思うと太股の下から回り込んで足をさらに広げながら膣穴と尻穴を動じに揉み解してくる。  ああん…だ、だめぇ……アソコが…疼くぅぅ……うああっ!!  両手を縛られたあたしはまるで天井に向かって祈るように身体を顎の先まで反りかえらせる。崩れ落ちそうな 身体を倒す事も出来ず、逃げる事も出来ず、あたしは熱い快感に囚われ続けるしかなかった。 「本当に敏感なのね……いいのよ…ゆっくりと感じてくれれば……」 「ひょ…ひょうほ…はん……ふぅ…ふぅ……」  遼子さんの指がまだ下着に包まれたままの秘書を丹念に指でも見ながら、しなやかな首筋を唾液を絡ませた舌 で舐め上げてくる。 「うぁあっ!」  その刺激がゾクッと背中と首筋から同時に延髄へ殺到したかと思うと、パンティーの中で秘裂が口を開き、胎 内を強烈に締め上げられる感触と共に勢いよく愛液を噴き出した。身体が跳ねるのにあわせて何度も射精…そう にじみ出るのではなく快感に反応して明確に噴き出てたあたしの愛液は余計な気を使った義姉からの贈り物であ るシルクのパンティーの中にたっぷり溜まり、蟻の戸渡りからお尻の穴へと伝い落ちながら肌触りのよい布地を 股間にぴったりと張りつけ、畳みに染みを作る一方であたしのおマ○コの形をくっきりと浮かび上がらせていた。 「そんなに気持ちよかったの? じゃあ…今度はこっちを弄ってあげましょうか?」 「ふぅぅ!! ふぅ、ふぅ、ん…んぐぅぅ〜〜!!」  搾れば愛液が滴り落ちるほど濡れてしまったパンティーの上から遼子さんの指先がクリ○リスの周りをくるく ると回り、形を露わにしたあたしの割れ目に沿って動きながら少しだけ中に埋没する。 「これ?…これが気持ちいいの?」  少し入っただけで過敏な反応を見せたあたしを見て遼子さんは指の動きを加速させ、ジュプジュプ音を立てな がらあたしの中に下着を押しこんできた。布一枚挟んでいるおかげで多少刺激が和らいではいても、蜜壷の入り 口に爪の先が触れるたびに愛液が次々に噴き出し、下着を熱い体液でさらにドロドロに汚していく…… 「ふぅ…ふぅ…ふぅ……」 「もうこんなに濡らして……でも、まだダメ…もっと感じて……私が何度でも感じさせてあげるから……」  そう囁くと、遼子さんはあたしのアソコから人差し指をチュポンと音を立てながら引き抜いた。粘つく愛液が いとを引きながら追い掛けるけど、それが切れるのとほぼ同じぐらいに反りかえっていたあたしの身体の緊張が 解け、手首が痛むのも無視して上半身をがっくりと柱に釣り下げさせた。 「ふっ…ふぅ…ふぅ……ふっぁぁ…」 「まだイっちゃダメよ……まだまだ私がいじめてあげる……何回だってイかせてあげるんだから……」  そ…そんな…遼子さん…一体どうしたっていうのよ……  最初の戸惑い気味だった愛撫に比べれば、今のはもう少しでイかされちゃいそうだった。密着していた秘裂も すっかり濡れほころび、視線の前にはさらされていないものの蕾はピクピクと絶頂が近い事を示す痙攣を繰り返 し、ねばつく淫液にまみれきっていた……  遼子さんの態度が一変した事は気になるけど、あたしが彼女の手でイかされることは時間の問題だった…… 「さぁ…また可愛がってあげるわ……」 「んっ……」  遼子さんの指があたしの顎にかかって上を向かされるだけで身体がわなないてしまう……遼子さんに可愛がら れることを期待して……  そして…白いヴェールのかかった視界に…近づいてくる遼子さんの顔が見える……思っていたよりも悲しげで …今にも泣き出しそうな女の子のような顔が…… 「大丈夫……あなたは…私が……」 「茶番は終わりだ。時間稼ぎもいいかげんにしろ」 「あっ……夏目…課長……」  そしてその向こう側に……冷たい顔をした夏目が立っていた……


]]]]W.渇灯へ