][.女湯
「うぅ〜〜〜〜」
あたしは一人、湯船の隅のほうで、首までお湯につかり壁に向かってうめいていた。
見られた…見られちゃった…見られちゃったとき…見られちゃったられば……
真琴さんとあゆみさんに、あたしの恥ずかしいところを全部見られちゃった……
あたしがビュクビュクと潮を股間から吹きながら、うっすらと目を開けると、やさしそうに微笑む松永先生の顔……
そして数分後……上半身を起こすと、浴場の入り口にあゆみさんと真琴さんが……
「あぅぅ〜〜〜〜」
「あ、あのね、たくやくん……その…えと…あ…あんまり気にしてないから……」
「見られたぁぁぁ〜〜〜〜」
後ろに近づいてきたあゆみさんの言葉でも、あたしは復活する事が出来ない……
「ほ、ほらタク坊。あたしたち女同士なんだから、そんなに気にする事無いって。だから、こっちこいって」
「見られたぁぁぁ〜〜〜〜」
真琴さんがあたしの肩を引っ張るけど、寝が生えたようにそこから動けない……
「相原くん。そんなに落ちこまなくても可愛がってあげるわよ」
「!ひゃぁぁぁ〜〜〜〜〜!」
いきなり両胸を揉み上げられ、悲鳴を上げてしまう!
「な、何するんですか!」
「だって、相原くん、ぜんぜん反応しないんだもの。ほら、こっちにいらっしゃい」
「そうそう。あれは事故だったんだから、気にすんなって」
いつの間にやらあたしの周りに、あゆみさんに真琴さん、松永先生の三人が集まっていた。
「うぅ〜、分かりました、分かりましたよ」
そのまま引っ張られて、洗い場の方に連れて行かれる。
今このお風呂場にいるのは、あたしも含めて四人。
あゆみさんは三つ編みを解いて、湯船の中で胸をタオルで押さえている。ウェーブした髪が実はあたしよりも
更に大きい胸に張り付いている。妊娠してから、大きかった胸が更に大きくなったらしい。
いまはあたしより一回り大きいGカップだけど、まだ成長を続けているらしいので、そのうちIかJカップに
なりそう……こりゃ大きさでは勝てないな……でも形では!
真琴さんは性格そのまんま。恥ずかしいところを隠す事もせず、頭にタオルを載せて湯船の縁にひじを乗せ、
鼻歌を歌っている。「いっい湯っだっなぁ〜〜」
松永先生はからだをバスタオルで包み、頭に髪を結い上げタオルを巻いている。下半身だけ湯船につけてるので、
胸があたし達の頭の高さにある。
「それじゃ、自己紹介しておこうかしら。私は松永啓子。相原くんが通ってた高校で保険医をしてるの」
「へぇ〜、先生は先生でも保険の先生か。あたしは陣内真琴。この旅館の板前だよ。て言っても板前は一人しか
いないけどね」
「あら、そうなの?明日にでも挨拶に行こうかと思ってたんだけど。ごちそうさま。夕食、美味しかったわ」
「そりゃどうも。こりゃ明日も上手いのを作らなきゃいけないね。で、こっちが山野あゆみ。この旅館の若女将だよ」
そう言うと、真琴さんはあゆみさんの首に手を回して引き寄せる。
「ちょ…真琴さん…私…その……」
真琴さんの腕から脱出したあゆみさんが、何かもじもじしている。
「?何か違うんですか?隆幸さんのお嫁さんなら、若女将でしょ?」
「だ…だって…あたしそんなにえらくないし……その…恥ずかしいし……」
「ま、そのうち慣れるって」
「そうですよ。それにあゆみさんがほとんどの仕事をしてるじゃないですか。あゆみさんは十分若女将をやれますよ」
「う…うん……がんばってみる」
真琴さんとあたしの無責任な励ましに、あゆみさんは一応がんばる気になったようだ。
「あ…あの…さっきの…あれって一体……」
それから少し話をして、互いに打ち解け合ったとき、あゆみさんがオズオズと松永先生にさっきの事をたずねる。
「なんで相原くんにエッチなことしてたかって?だって汗だくで苦しそうだったから、服を脱がせてあげようと
思って。それにからだにぴったり張り付いたメイド服を着てる相原くんて可愛かったから、つい襲ちゃった♪」
楽しそうにそう言って足を組む先生から、あたし達三人は、ズザザッ、と湯船の中で少し距離を取った。
そして、松永先生に聞こえないように顔を突き合せて小さな声で話す。
ひそひそ…「なんなんだよ、あの女。思いっきり危ない奴なんじゃねーのか?」
ひそひそ…「いえ、いつもはいい先生なんですよ。優しいし、相談にも乗ってくれるし……」
ひそひそ…「そうよ…真琴さん、お客様の事を悪く言い過ぎだよ……」
ひそひそ…「でも、性格があれで、よく教師なんか出来るな?」
ひそひそ…「噂では、口の堅い女の子とかを選んでヤってるらしいですよ」
ひそひそ…「失礼ね。忘れられないぐらい気持ち良くさせてあげてるからに決まってるでしょ」
ひそひそ…「お、女同士でも、そんなに感じるの?」
ひそひそ…「確かに先生にされると気持ちがい…い……って先生、なんでここにいるんですか?」
「面白そうだから」
いつのまにかあゆみさんに代わり、松永先生が三者会談に参加していた。
「でも相原くん、私をのけ者にして内緒話なんてひどすぎない?」
「だって、先生に聞かれたらまずいから……」
あたしは素直に答える。本人を目の前にして、あんなこと言えるはずが無い。
「そう。だったら、私も相原くんが学校でした悪い事をばらしてあげる」
「なに!タク坊も結構ワルだったのか!学校の中で喧嘩でもしたか?」
なんでそんな話で目を輝かせるんですか、真琴さんは!
「そ、そんな事しませんよ。あたし、男の時でもひ弱だったんですから」
「そうよ。相原くんが喧嘩なんて出来るわけ無いじゃない。出来てたら、あんなに犯される事も無かったでしょうに」
「!そ、そっちの話ですか!」
「例えば、屋上で浩二くんの童て……」
「わ〜〜〜!わ〜〜〜!!わ〜〜〜〜〜〜〜!!!なんで先生が知ってるんですか!」
「学院内であたしの知らない事は無いわよ。特に相原くんの事はなんでも知ってるわよ」
うぅ〜〜、結局あたしは先生には逆らえない運命なのね……
「…タク坊…こんなのが先生なんて、あんた悲惨な人生送ってるんだねぇ……」
「…たくやくん……かわいそう……」
「男の時はそれほどでもなかったんですけど………」
あぁ…二人の同情の視線に涙が出そう……
「そう言えばあゆみさん」
「は、はい!」
いきなり松永先生に声を掛けられ、あゆみさんはびっくりしながらも返事をする。
「あなた、妊娠後の経過とか大丈夫?今は三ヶ月か四ヶ月でしょう?私で良ければ診断しますけど」
「あ…大丈夫です……あの…あたしが妊娠してる事…たくやくんから聞いたんですか?」
「え?あたし話してませんよ?そう言えば、あゆみさんが松永先生の部屋を出るときにも同じ事言ってませんでした?」
「ええ。私、大体ならその人が妊娠してるかどうかわかるの。あゆみさんは分かりやすかったわ。胸も大きいし」
その言葉に、あゆみさんは恥ずかしそうに胸を両手で隠す。けど、あの大きさじゃ隠すのなんて無理よね……
押し付けられた腕の上下左右からはみ出してるもの……
「ふふふ……でもどんなに大きくてもブラジャーはちゃんとサイズの合うものを選んだ方がいいですよ。
知り合いにランジェリーを扱っている人がいますから、向こうに帰ったらサイズの合うものをお送りしましょうか?」
「そ…そんな……悪いです……お客様にそこまでしていただくなんて……」
「構いませんよ。これから何度もご厄介になるんですから。それに下着探しの苦労は私も知ってますし」
「……それじゃあ、お願いします。ブラが合ってないと仕事の時にきつくて……」
「あ、それわかります。あたしも昨日、一回り小さい下着で仕事したんですけどやっぱり苦しいですよね。
それに動き回るから、揺れて、ブラの肩紐が食い込んだり」
「うん…それにカップの大きい下着って可愛いのが少ないし……今の胸のサイズだと、見せるのは恥ずかしいぐらい……」
「そうですよね。あたしも最初下着を探したとき、結構苦労しましたから……あれ?あゆみさん、真琴さんがいませんよ?」
「あれ?…何処に言ったんだろう……?」
「ひょっとしてあれかしら」
松永先生の指差す方を見ると、さっきあたしが落ちこんでた場所で、真琴さんが壁に向かって何か呟いている……
「真琴さん、そんなところにいないでこっちに……」
「はっ…どうせあたしは胸が小さいですよ…何もあたしの前でそんな話しなくったって……そりゃあたしも下着は可愛いのを
探してるけど……あんなに堂々と見せつけなくたっていいのに……あの三人は敵よ…女の敵よ…地球外生命体なのよ……
あたしだって…あたしだって……」
「………あゆみさん…真琴さんって、何か胸にコンプレックスがあるんですか……」
「…多分…隆ちゃんが…その…「大きなおっぱいが好き」って言ったから……」
「でも、真琴さんだって結構胸ありますよ。形もいいし…」
実際に体を鍛えているのか筋肉もあるんだけど、それを脂肪が包み込んで、綺麗なプロポーションを作り上げている。
綺麗だと思うんだけどな……
「私や隆ちゃんが何度言っても、胸の話題になると…あんな風になっちゃうの……」
「あれじゃ、どうしようもないわね……そのうちのぼせて出てくるでしょう」
松永先生がさじを投げるんだからどうしようもないのね……これから胸の話題には気をつけよう……
「さ、相原くん。からだ洗ってあげるから上がりなさい」
松永先生がそう行って、湯船から上がるけど……
「…はい?な、なんで先生があたしの体を洗うんですか?ちょっと、言ってる側からバスタオルを取って、
何してるんですか!」
「当然相原くんの体を洗う準備よ。あゆみさんも今からする事を覚えておいた方がいいわよ。その胸でして
あげればご主人が喜ぶわよ」
「あ…あの……あたしは…そんな…」
「相原くん。洗わせてくれないなら今度は相原くんの体質の事を話すわよ」
「あ、あたしの体質って……」
「例えば、失神癖があるからものすごく感じちゃうとか、おっぱいが……」
「わ〜〜〜〜!わ〜〜〜〜〜!!分かりましたからそんな事をばらさないでください!!!」
「た…隆ちゃんが喜んでくれるんなら……でも…今妊娠してるし…でもでも…体を洗ってあげるくらいなら
いいのかな……」
「なんであたしの胸は成長を止めちゃったのよ……あゆみなんかあれだけ大きくても、まだ成長してるって言うのに…ブツブツ……」
「せ、先生?なんで胸に石鹸泡立ててるんですか!?」
「あ、あたしも…してあげたいんだけど……胸も恥ずかしいし……お尻も……」
「…そうよ……あたしだってこれからなのよ……これからボインバインになるんだから………」
「もう。相原くんだって分かってるくせに。さ、いらっしゃい。照れなくてもいいのよ。最初は誰でもそうなんだから」
「お…お尻なら妊娠してても……やだ…何考えてるんだろう……でも……あたしも……」
「あたしはノーマルなんですってば〜〜〜!!」
こうして…女達の宴の夜は、色気満載でも訳がわからないうちに過ぎて行くのであった………
「はぁ〜〜、ひどい目にあった……」
あたしは浴衣姿で自分の部屋に戻ってきた。昨日の今日なので、それほど自分の部屋だと言う感覚が無い。
からだが火照っていて、なんだかフワフワしてる……
あの後、松永先生にからだ中を洗われてしまい、あゆみさんや何とか復活した真琴さんに見えるえるようにして、
あたしのからだを使った「他人のからだの洗い方講座」を始める始末。
結局、おマ○コの中をビラビラの一枚一枚まで丁寧に洗われてしまい、興味津々の二人の目の前で大股開いて
イかされしまった……
あぁ…明日からどういう顔をすればいいんだろう……ま、隆幸さんとの事は説明されなかったから、まだマシかな………
「さて、今日こそゆっくり眠れるかな………?」
あたしは部屋の入り口を開けて暗い室内に一歩……
ビチャ
「きゃっ!……な、何…これ……」
あたしが暗い部屋に入ってすぐ。畳の上に濡れた布のようなものを踏んづけた。
「気持ち悪〜〜せっかくお風呂に入ったのに……もしかして、これって……」
生理的嫌悪感からとっさに足を引っ込めた。でも足の裏に何かの液体がこびり付いて気色悪い。
部屋にはあれ独特の匂いが充満していて、落ちつくにつれ足の裏の感触と匂いからその布が何で濡れているのか、
なんとなくわかってきた……
あたしの手がゆっくりと入り口の側の電機のスイッチを入れる……
……パチッ
何度か明滅した後、室内に電気の明かりがつく。そしてその明かりの下には……
「何なのよ、一体……」
全体がまんべんなく白い精液でベチョベチョになったメイド服が濡れ輝いていた……
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