STORY・2
童話・・・誰もが童心を思い出すための物語。
そんな童話を正しき方向に導くものが彼女たちポリッシュとプルーフである。
「ふー、前回はさすがに参ったわよ..で、今回はどこかしら?プルーフ?」
緑のショートヘアーのプルーフが髪を掻きながら聞いてくる。
「また、日本のむかしのようだね。ポリッシュ」
橙のロングヘアーの少女が、相変わらず明るく答えてくる。
「また..日本のむかし..で、今度はちゃんとした世界でしょうね?」
「う〜ん、それは見てみないとわからないけどね」
面倒な説明は省くとして要は将来的に”童話”として残るように”原話”を
書き換えるのが彼女たちの仕事である。
「で、目の前に見えるいかにも、お金持ちの家が今回の舞台ってわけね」
「ん、そうだね。ポリッシュ」
むかしむかし..とあるところに大金持ちのお家がありました。
このお家には一人娘がおって大変美しく、男にも負けないほどのしっかり
した娘であったそうさ・・・
「ちょっと・・・これって、あの童話じゃない?史実を元にしてる話しじゃないの!?」
「あんまり詳しく言っては駄目だよ。”童話”を汚さない為にもそれを言っちゃいけないのを
忘れたのかい?」
「・・・プルーフ..修正するも何も史実を修正するのは私たちの仕事じゃないわよ!」
「う〜ん、もしかすると史実じゃない童話としての修正かも知れないね」
「どっちにしろ、実際にいた人物を修正するのはタブーじゃないの!」
「どっちにしろ、それを判断するのが私たちの仕事よ。さあ、いきましょ。いきましょ」
乗り気にならないポリッシュを連れてプルーフが、とある山に入ると勇ましい女性の声が
聞こえてくる。
「おんどりゃぁぁぁーーー!!」ドシーーンッ
「とりゃぁぁぁーーー!!」ズシーーンッ
その女性は何と全裸に”金”の腹巻きをしており、おっぱいもおま*こも丸出しの危ない
格好をしていた。
「ちょっとぉぉーープルーフ!ど・どうして女性なのよ!これは史実でしょ?」
「う〜ん、実を言うと、まだ史実で言ってる子は生まれてないみたいだよ」
「ぬわんですってぇぇ〜、じゃあ、あの女性ってまさか・・・」
「きっと物語の初頭で出てきた男にも負けないほどのしっかりした娘さんかも・・・」
全て丸出しの女性に見つからないように隠れてるポリッシュとプルーフは互いを見てため息を
ついてしまう。
「これは史実じゃないの!?どうしてこういう事になってんのよ!」
「う〜ん、史実とは別の原話だね。実際にも幾つも仮説があるから、その内の1つかも知れないね」
「・・・それなら修正する必要ないじゃない!史実の童話があるのに、わざわざこんなまがい物を
修正しなくても」
「それは駄目だよ、ポリッシュ。もし史実の童話が何らかの影響で消えたら、これが第2候補として
残ってしまうんだよ」
「・・・こんなのが第2候補..じゃあ、第1候補がなくなった時は..」
「どっかの祭日が得体の知れない祭日になってしまうかも知れないね。成女の日とか・・・」
あまりのショックにふらついてしまうポリッシュ。
もし第一候補の史実が消えてしまうと、この物語が次の様になる恐れが出てくる可能性がある。
気は優しくて、力持ち。自然の中で堂々と晒していてる女の子は、健やかで勇ましい
女性に育ちましたとさ・・・
「このままじゃアマゾネスの物語か女ターザンの物語になってしまうわぁぁーーー」
「しかし..この時代、山賊が結構いるけど大丈夫なのかな・・・」
「山賊ぅぅ・・・ちょっと物語にそんなの出てこないわよ!プルーフ」
「普通だと、この時代は山賊がいるのは当たり前だよ。噂だとこの辺では名が知れた
すごい山賊がいると情報があるけど」
「・・・何か、また嫌なリンクがしてそうな気がする」
2人が様子を見ていると裸でいる女性の前に、山賊たちが偶然にもやってくる。
どうやら手下たちが次々と骨抜きにされたのを聞き、山賊たちが集団で仕返しに
きたのであった。
「おめえが、俺らの手下を骨抜きにしてるあぶねー女か」
「へへ〜熊の兄貴ぃぃー、こりゃ犯しがいのある女性ですねぇぇーーー」
「そうだな..この俺たちの怖さ、教えてやんぜ!」
「ははは、金の腹巻きの女、年貢の納め時だぜぇぇ」
熊頭領率いる山賊たちは、次々とその女性を罵ってくる。
「こ・これって。もしかして物語で出てきた動物の成りの果てかしら・・・」
「う〜ん、実際に動物と稽古しあうなんて出来ないしね、妥当な考えだね」
「妥当じゃないわよっ!大体この連中が相撲で勝負してくると思うの!」
「いや・・あの熊頭領の話からすると。あの女性、ただもんじゃないみたいだよ」
「・・・どういうことよ。プルーフ」
「まあ、見てればわかるよ」
熊頭領たち山賊が一斉に裸の女性に襲い掛かる。
あっという間に犯されまくる女性だが、山賊が1人、また1人と絶頂して倒れていく。
「うぉぉぉぉーーーたまらん、たまらんんぞぉぉーーー」ブシューーー
「この女、すごすぎるぜぇぇーーーひぃぃぃーーーー」ブシューーーーー
「・・・・あの女性、いろいろな体位で犯ってる気がするけど..」
「犯されてると言うより、犯してるって表現が合うね。おおっ、巴どりだぁぁ」
「・・・これって、まさかあの有名な・・・」
「四十八手の使い手だったようね。あの女性は!つまり、あの危ない格好も男性を
その気にさせる戦法だったかも知れないね。うんうん」
「四十八手・・・・それって、他の四十八手とリンクしてるというわけね..はぁぁ〜」
「つまり、Proofreading前の原文はこんな感じみたいになるね」
彼女はとても性感が多感なお嬢さんで、歳をとることにだんだんと欲求不満に
なってきました。
小さい時から、その傾向は現れ、畑で取れるナスや、かかしなどを使って
いろいろと遊んでました。
成長していくうちに本物が欲しくなった女性は村に若い男が居ないのを知って
血気盛んな男が多い山の中に男漁りをしに出かけました。
そんなことを続けていくうちに様々なテクニックが身についてしまい、ついには
この山一帯で最強の山賊である熊一家と勝負をすることになりました。
そして、彼女の四十八手の技で頭領の熊すらもイかしてしまうテクニシャンに
なってしまいました。
「・・・・何か、あちこち変にリンクしてるわね..」
「まあ、Proofreadingしやすいからいいんじゃない。わおっ、幻の仏壇返しだぁぁ」
「・・・さすが四十八手の使い手ね..で、この後はどう展開すんのよ。プルーフ!」
「そうだね..ここの世界では本当の主人公は出てこないし、母親が代わりを
やってるみたいだしね」
「じゃあ、あの女性が後の四天王になるってオチなの?」
「いや・・・実を言うと彼女の住んでる近くに大変精力が強い侍が住んでるみたいなの」
「精力ぅぅーーー?勢力の間違いじゃないの?」
「んにゃ、精力みたいだよ。何せ抜かずの女狂わしと言われてるんだから」
「・・・何か、話しがおかしくなってる気が..で、その侍をどうするのよ」
「私たちが、そいつに彼女の事を教えてあげるのよ。つまり出会わせるってことね」
「・・・・・ううぅ..まさか、その2人の間に生まれた子が..」
「ピンポーン!」
こうしてポリッシュとプルーフは、精力が強い侍に、彼女のことを教えると早速、侍は
山へ向かい女と勝負することになった。
そして男のあまりの精力の凄さに負けて彼女は侍と結婚し、円満な暮らしをすることに
なったとさ。
めでたし..めでたし..
「どこがめでたしなのよ!何か物語が中途に終わってるじゃないのっ!この後、大きくなって
都の家来になる話しはどうなったのよ!」
「それは両親を反面教師として育った真面目な息子がしたことみたいだよ」
「・・・・じゃあ、母親のしたことが上手く修正されたってこと?」
「そうだね。息子が上手く話を変えてしまったということだね。さすがに四天王になった両親が
あんなだと噂が立っちゃうしね」
「それじゃ、私たちのすることって・・・」
「息子が書き換えた事実を消すことだね。あと若干、リアルティのある風に修正すればOKだね」
「そういうことね..それじゃ私のPolishで余計な事柄は全て削除するけど、上手く修正して
おいてね。プルーフ」
「まかして。私のProofreadingで上手く追加して直しておくわ」
「はぁぁぁ・・・これが第2候補のままで終わってくれる事を願ってるわ」
「まあまあ、史実の第1候補もあるから、気が楽じゃない」
こうして二人の活躍?によって、この話も立派な童話として修正されることと
なったのである。
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