第8話・・・発覚
・・・・・月曜日の朝・・・・
智子はいつもより早く学校に行き、もう一度体育館に携帯がないか探した。
しかし結局なく、少しでも残っていた希望は見事に打ち砕かれた。
「おはよ〜。 あれっ? 智子スカート短くない?」
クラスの友人がスカートが短いのを指摘してきた。
「あっ・・ああ・・・これから暑くなるし、短い方がカワイイでしょ?」
智子は笑顔を引きつらせながらなるべく自然に答えた。
「ふ〜ん・・・とうとう智子にも好きな男子が出来たか〜?」
友人は冗談を言ってきたが智子の内心は焦っていた
。
そのスカートの下に穿いてる下着はとても女子高生が穿くような下着ではないからである。ちなみにプレゼントされた下着は5種類で色は黒・白・赤・黄色・水色で
上下おそろいでブラはトップレス・ハーフオープンブラだ。ショーツは黄色と赤がTバックで残りの色はフルバックタイプだがすべて透けていた。
今日、智子が身につけているのは黒のハーフオープンブラとショーツだ。
白は昨日なくなっていたので今あるのは4種類しかない。
携帯がなくなり、あの悪魔のメールが来ないのはいいが自分の恥ずかしい姿がいつ
ばらされるのかを一番気にしていた。とりあえず下着はこれしかないし
命令に背くのは恐ろしいので従うようにした。
部活が始まるまで終始ビクビクしていた智子だったが何事も起きることはなく
土日の出来事が夢のように思われた。
(早く・・・この下着見られる前に着替えないと・・・・)
急いで部室に行こうとして教室を出た時に
「広末!」
振り向くと嫌いな田中の顔があった。
「ちょっと話があるから理科準備室まで来い。」
「はぁ〜? なんでですか?」
智子は嫌そうに答えた。
「別にここで話してもいいが・・・昨日お前学校に来たか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!?」
背筋が凍りついた。
(よりによって・・・どうして田中が・・・)
しばらくの沈黙の後、小さな声で
「・・・・・・・・後で・・・・行きます・・・」
行きたくなかった・・・しかし昨日の事を何か知ってる田中は無視できなかった。
親友の久美子に部活に遅れるから先に始めてと言って準備室に向かった。
頭の中で色々なことが浮かんでは消えていく・・・
(今までのことは全部田中が・・・あの本を見つけたのも理科室だし・・・)
田中がこれまでの犯人だとしたらすべてのつじつまが合う。
しかし例えそうだとしてもあの写真や動画があるかぎり智子にはどうしようもなかった。
準備室に入るとにやけた田中が座っていた。
「まあ、そこに座れ」
智子は茶色のソファーに腰をかけた。
「実はなあ、昨日学校に用があったんだが体育館に人影があったんで泥棒かと思って
行ったら・・・・」
(ああ・・・・見られてた・・・もうだめ・・・・)
智子は下を向いて黙って田中の話を聞いていた。
「まあ誰もいなかったんだがな、なぜかお前の携帯が落ちてたんだ。広末お前体育館にいただろ?」
(ああ・・・どうしよう・・・でもオナニーは見られてないみたい・・・)
「ははは・・・すみません昨日ちょっとバスケがしたくて体育館でしてました。
その時携帯落としたみたいで・・・・拾ってくれてありがとうございます・・・」
智子はうそをついて何とかごまかそうとした。
「バスケねえ・・・広末・・・これがバスケか?」
おもむろに智子の携帯を出し笑顔で秘部をオープンしている画像を見せた。
「ああ・・・いやああー・・・返せ・・・返して・・・・」
智子は取り乱しながら携帯を取り返そうとしたがそれは田中の腕に阻まれた。
「落ち着け!お前これは大問題だぞ。これが本当なら担任とお前の両親と校長を
呼んで話し合わなければいけないんだぞ。」
智子の動きがピタリと止まる。
あの写メを見る限り智子が喜んでしてるようにしか見えなかった。
「ああ・・・お願い・・・それだけは・・・誰にも言わないで・・・」
「じゃあちゃんと説明しろ!なんでこうなったかを。」
智子はすべてを話すのを躊躇したがもうあの写メを見られてるし
両親や担任に事がばれるよりはまだましだと思い今までのことを少しごまかして
話した。
「それは本当か?お前、脅迫されたんだな?」
「はい・・・写真やDVDまで撮られて・・・」
少し考えこんだ田中は
「わかったその写真とDVDを見せてくれ。でないと広末が脅迫されたとは思えないな。」
「えっ・・・・それは・・・」
(あの写真やDVDを見せるのは・・・・いやだ・・・・)
「じゃあお前が自主的にこういう行為をしたということになるがいいか?」
智子は迷った。田中に自分の変態行為を見せたくはない・・・
しかし見せなければ田中以外の人間にもばれてしまう。
そうなれば智子はすべてを失ってしまう・・・
(・・・・田中さえ我慢すれば・・・)
もしかしたら田中がこれで自分が脅迫されたと思ってくれたら・・・・
智子は悩み考えた結果、今から取ってくると言って準備室を出た。
すごく嫌いな田中がもしかしたら救いの神になってくれるのを祈りつつ・・・
途中、久美子に今日は部活行けないと言ってまた準備室に戻った。
田中に写真とDVDを渡す。
田中が食い入るように画面を見ている・・・
(ああ・・・恥ずかしい・・・でもこれで助かるなら・・・・)
終始、俯き顔を真っ赤にして恥ずかしいのを耐えた・・・
すべてを見終わった後田中はにやけた顔で
「広末、お前本当に脅迫されたんだよな?」
「本当です!携帯のメールを見ればわかるでしょ!」
「そんなものはないぞ。あるのはお前が恥かしい姿で笑顔の写メだけだ。それにこの写真
は家の中だしDVDもとても強要されてるようには見えないなあ」
「うそ!うそよ・・・・」
田中の手から携帯を取り返しメールを見てみる。
(ない・・・ない・・・・なんで・・・・)
「消したんでしょ・・・最低・・・・全部あんたが仕組んだんでしょ!卑怯者!変態!」
少しでも田中なんかに希望を持った自分が恥ずかしく許せなかった・・・
「おいおい、お前に言われたくないなあ。学校の校庭やテニスコートを全裸で走って
喜ぶお前になあ」
「くぅ・・・それは・・・・」
実際、田中は携帯の写メを見るまでは何も知らなかった。ただあの時自分の携帯に
日曜日の13時に学校の体育館でおもしろい事があるというメールが着信しただけだ。
彼女もいない田中は暇だったのでだまされたと思って行ってみると・・・
あの生意気な広末が体育館の前で服を脱ぎ壇上で写メを撮り、そして・・・
オナニーしたときはとても驚いた。
たまらなくなって智子の制服と下着を盗り襲うつもりだったが逃げられた。
しかし、携帯を落としていったようでそこには隠しようのない証拠があった。
これがあればあせる必要はない田中は下着だけを盗ってその日は帰ったのだった。
田中はSMが好きだがもっぱら風俗店やレンタルビデオなどでしか経験がなく
現役の女子高生を調教できるとは夢にも思わなかった。
しかも、生意気な広末とあって昨日からどうしてやろうかと
ずっとそのことばかり考えていた。
とりあえず立場上教師でもあるので智子が第三者に言わないように自分から
調教してくれと懇願するようにしむける必要と決定的な証拠が欲しかった。
智子が誰かに脅迫されてることはわかっていたが、そいつが秘密をばらしても知らぬふりをすればいいし、とりあえず今はそんな事はどうでもよかった。
目の前にいる獲物をどう料理しょうかと頭の中をフル回転していた。
「じゃあ今から校長と担任に話しをしてくる。あっそうそう親御さんも呼ばないとなあ」
さらさらそんな気はないがネチネチと智子を追い詰めていく。
(ああ・・・どうしよう・・・田中だけは・・・・でも・・・もう・・・・)
「お願い、誰にもいわないで!お願い・・・します・・・」
智子は必死で頭を下げお願いをした。
「それは、お前の態度しだいだな。わかるだろう?先生がお前の不治の病を治すのに
協力してやろうって言うんだ。だから、それなりの態度や礼儀があるだろう?
そのかわり今までのことは全部目をつぶってやるって言うんだ。お前にとっては
一石二鳥だぞ。なあ、そうだろう広末?」
いつの間にかソファーの隣に座り手を握ってくる
脂ぎった手が気持ち悪い・・・・
(もう・・・これしかないの・・・・)
智子は覚悟を決め蚊の鳴くような声で言った。
「ぉ・・願い・・・・します・・・・」
「何?聞こえないぞ。はっきり話せ!それに人にお願いする時は土下座だろ?」
「そ・・・そんな・・・・」
全身が屈辱と怒りで小刻みに震える・・・
「早くしろよ〜、今から呼ぶか?」
田中の手が電話の受話器に伸びる。
「くぅ・・・はぃ・・・・」
智子は唇を噛みながらゆっくりとソファーの下に正座して手を付き
「お・・お願いします。わ・・・私が・・露出狂の・・マ・・マゾだということは誰にも言わないで下さい。この・・・不治の病を田中・・先生の手で治して・・・
く・・・下さい・・・」
智子は搾り出すように言った。
「まあ。そんなに言うのならしょうがない。協力してやろう!」
智子は心の中で嫌悪感と屈辱感でいっぱいだった。
「そこに立って服を脱げ!」
(ああ・・・やっぱり・・・今から・・・すべてを・・・・)
覚悟はしていたがやはり抵抗があった。しかも嫌悪している田中だからなおさらだ。
「どうした?嫌か。なら手伝ってやろう。 無理やりも悪くないしな・・・・」
田中の手が伸びる。
「脱ぎます!脱ぐから・・・」
智子は泣きそうになりながらも制服をゆっくりと脱いでいった。
田中をにらみながらブレザーとブラウスを脱ぐ。
「おお〜凄いブラジャーだな。オッパイが丸見えじゃないか?さすが露出狂のマゾだ!」
黒いハーフオープンブラは普通のブラの1/3しかなく乳首や乳房が丸見えだった。
「こ・・・これは仕方なく・・・」
すかざず左腕で隠す。
「仕方なく?・・・本当かあ?・・・ほれ・・どうしたスカートも早くしろよ」
くやしさで唇をかみながら震える手でスカートを下ろす。
黒のショーツから智子の黒々とした陰毛が見える。
「いやらしいパンツだなあ。全部透けてるじゃないか」
恥ずかしくて顔が熱くなる・・・
「いやぁ・・・見ないで・・・・」
右手で下腹部も隠す。
「どうした?手をどけろ!いつもみたいに生意気に言い返せよ!」
智子はもう限界だった。これ以上は体が動かない。
「お願い・・・もうこれで許して・・・・」
智子は泣きそうになりながら懇願した。
「しょうがないな・・・あまりしたくはなかったが・・・」
田中はいきなり、智子の口にガーゼみたいな布切れを押し当てた。
「嫌・・・なに・・・・やめ・・・・」
智子は暴れたがしだいに意識が遠のく。
薄れ行く思考に田中のにやけた顔が残っていた・・・
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