「羞恥の街の記憶探し」第二話:市役所での身体検査・後編


私は、色々な人たちが行き交う中で身長体重はもちろん3サイ ズやクリトリスのサイズまで測ると言うのである。 「え〜と、身長が162cm、体重は45kg。やや細めです ね。まぁ太っているよりは良いと思われますよ。」 「はぁ、そうですか。」 私は、裸のまま曖昧な返事をしていた。そして・・・ 「次に、バストが82cm、ウェストが54cm、ヒップが8 0cm。良い体つきですね。この体を隠すなんて犯罪行為です よ。」 係委員さんの言い方は何かすごみを感じさせるモノがあった。 「えっと、後はクリトリスのサイズと膣長ですが、これは後日 にしますね。これは計るのに結構時間がかかりますし、なんに しろあなた自身が記憶がないと言うことならばこの街になれて からの方がいいでしょうからね。」 優しいんだか優しくないんだかわからないものである。しかし 私は 「はい、ありがとうございます。」 と返事をしていたのだった。 「それじゃあ、市民証を作りますからそのままでお待ちくださ い。できあがった後再度計り直しますからいちいち服を着るよ りいいでしょ。」 「えっ!!そんな!!」 私は反論の声を上げた。しかし・・・ 「直代さん、ここではその方が普通なのよ。慣れるためにも裸 でいた方がいいわ。」 貴代さんがそういって私の今まで着ていた服を取り上げてしま ったのです。 「貴代さん・・・そんな・・・恥ずかしいです・・・」 私は両方の腕を使って躯を隠すようにしようとした。そのとた ん、 「駄目よ!!直代さん、さっき係員さんも言っていたでしょ。 その躯を隠すなんて本当に犯罪行為よ!!」 と大きな声で制されてしまったのである。私はその大きな声に 驚いてしまい、両方の腕を所在なくたれ下げた。 「そう、それでいいのよ直代さん。さっきは大きな声出してご めんなさいね。でも、あなたのその躯を隠すなんてもったいな いから、もっと多くの人に見て貰わなきゃ、ね」 と貴代さんは悪戯っ子ぽく微笑んでいる。私としてはこの不可 思議で恥ずかしい状況から抜け出したくてしょうがなかった。 そうやって私が裸で待たされていると新しくこの健康保健課に 来た人たちがいた。 「すいません、ダイエット成功したみたいなんで市民証作り直 してもらえませんか?」 そうやって中の職員に話しかけている。しかしその後私を驚か す行動をとった。何とその女の子はいきなり服を脱ぎだしたの である。 「準備が早いですね。では早速計りましょう。」 職員の方も普通通りという感じで作業を始めたのである。私が 驚いていると、 「直代さん、さっきも言ったようにこの街ではこれが普通なの よ。いちいち驚いていると体持たないわよ。」 そう、貴代さんが言った。私には信じられない気持ちでいっぱ いだった。そうこうしているうちに、 「谷岡 直代さん、市民証が出来ました。再度計りますのでこ ちらに来てください。」 と市の職員さんが呼んでいた。貴代さんが「ほら、早く行った 方がいいわよ。」と言って、私の背中を後押ししてくれた。 「はい、私が谷岡ですが・・・」 「はい、じゃあ再計するから計測器に乗ってね。」 私は係員に言われたとおり、また、色々な計測器に乗り再計測 も終えた。 「はい、確かにデータ通りですね。では、市民証をどうぞ。色 々な施設に入るときに使いますから無くさないでくださいね。 」 係員さんは、そう言い私に市民証を渡してくれた。 「@あ¥えm%T@lqp**;あr!!」 私は声にならない悲鳴を上げていた。その声に驚いた貴代さん が飛んできた。 「どうしたの直代さん。」 「なっ、なっ、何で、裸の写真が貼ってあるんですかっ!!! 」 「あっ、なんだ、当然じゃないの。だって、写真が貼ってない と誰だかわからないじゃない。」 貴代さんは落ち着いた感じで言い放った。 「私のも見てみる?」 そう言いながら貴代さんは自分の市民証を見せてくれた。そこ にはやはり少しはにかみ恥ずかしがりながら全裸で写る貴代さ んの写真が貼ってあった。そして市民証には本当に淫核のサイ ズや膣のサイズなどまで書いてあった。 「そんなにじっくり見ないでね。私だって恥ずかしいんだから 。」 そう言う貴代さんに私は市民証を返した。 「それじゃあ、取り敢えず市民証も出来たし、色々な施設を回 ってみない?それでも思い出せないときは病院に行けばいいし ね。」 私もこの街のことが知りたかったので、その話に乗ることにし ました。 それが、新たな羞恥の始まりとも知らずに・・・


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