「通学バス(その7)」
「葉塚学園前〜〜、葉塚学園前〜〜、お降りのお客様は―――」
カタン
降車口の床とヒールのつま先が触れ合い、固い音を奏でる。
バスが学園前のバス停に停車すると、運転手の車内アナウンスを背中に聞きながら、さらに一歩、私はヒールの
履いていない足を舗装された学園前の道へと下ろした。
カツン、ペタン、カツン、ペタン
中に白い液体の溜まったヒールを片手に持って、壊れて調子の外れた時計のように、ギクシャクと、ゆっくりと、
下校しようとしている中・高等部の生徒の視線の中、校門の方へと歩を進めていく。
どろ………ごぷぉ………ぐぷ………
一歩歩くたびに、股間の奥から止めど無く白い、濃密な液体が入り口を押し広げながら溢れだす。
胸を隠し覆うタンクトップは、たぷたぷと中に水を貯めているように揺れ膨らみ、下端から漏れ出た精液は肌を
晒しているお腹にまとわりついた精液と一緒になって、筋となってスカートへと流れ落ちていく。
10歩も歩いただろうか。
私一人だけを下ろしたバスは、吐きそうになるぐらいに精液の臭いを外に放出する降車口を音を立てて締めると、
私の後ろをゆっくりと走り去っていった。
もう……だめ………
まるで背中にバスがあった事が支えだったかのように、校門からバスが見えなくなると、私はその場にひざまずいて、
とっさに口を手で押さえた。
「うう……うむ……お…おえぇぇぇ………」
こびりついた精液でほとんど前を見る事ができないほど汚れた眼鏡の内側に涙の雫を落としながら、必死に喉の奥
からこみ上げてくるものをこらえるが、口の中、そして胃の中までを満たしている液体から漂う臭気に、両手を
地面についてむせ返り、口を開いてしまう。
「お…おか……おあぁぁぁ……」
ビシャ、ビシャビシャ……ビチャ……
引きつったかのように身体を振るわせるたびに、だらしなく開いた口から濁った白色液が吐き出される。
それは全部男の人の精液。
私が男の人に初めて飲まされてから、降りる時に運転手さんにまで飲まされた精液。
何十人もの人に何度も喉の奥にチ○ポを突っ込まれて、胃に直接注ぎ込まれた精液。
朝から約10時間、口にできた全ての、そして唯一のものを学園の校門前に全て吐き出していく。
「おぁ……お……ん………けほっ、けほっ……」
何度も身体を振るわせて、身体の中にたまっていた精液を、地面についた両手の間に全て吐き出す。喉の奥に絡み
ついているものも、咳き込みながら唾液と一緒に吐き出した。
………私……なにやってるんだろ?………ちょっとだけ気持ちよくなってみたいって思って……こんな目にあって
……本当に………なにやってるんだろ………
男の人の精液を吐き出してしまっても、私の中の心の靄は晴れはしなかった。
ほんの気まぐれで……バカみたいな格好をしただけで………こんな……こんな目にあうなんて………
心の中に自分に対する吐き出す事ができないわだかまりを抱え込んだまま、下校する学生達が見つめるのも気にせず、
その場にずっと座りつづけていた。
俯いた視線の先には胃液と精液が混ざり合った変な色の液体。見るのも、臭いを嗅ぐのもイヤなそれを見つめ続ける。
私って……何なんだろう………
男の人に、今まで考えもつかなかった陵辱を長時間受けつづけて、今まで「私」と言うものを形作っていた「常識」が、
私の周りだけ静かに流れていく時間の中でボロボロと崩れ落ちていく。
私って……男の人に入れられるだけの……穴なんだなぁ………いつでもどこでも……誰にでも入れてもらわなきゃ
いけないんだ……
前かがみになっていた身体を少しだけ起こして、地面にずっと押しつけていたせいで真っ白になっている手のひらを
ジッと見つめる。
この手でおチ○チンをしごいて、口でおチ○チンを舐めて、お尻とおマ○コにおチ○チンを入れてもらわなきゃ……
私は…雌犬なんだから………
「あなた、そこで一体何をしているの?」
「………え?」
最初はそれが自分に掛けられた声だとは思わなかった。
雌犬の私に、誰も声を掛けてくれるなんて思わなかったから。
それでも少しだけ視線が動くと、白く濁っている視界の中に、私が履いているような先の尖ったハイヒールがある事
に気がついた。
ガチャ
ノブを回して軽く押し、開いた隙間から恐る恐る向こう側を覗いてみると、そこにはさっきまでの男の人だらけの
バスの車内とは打って変わって、普通の和室が広がっていた。
ここは葉塚学園の管理人室。
時間は既に六時に近く、窓から入ってくる日の光は弱々しくなっているものの、電灯の明かりに照らされた清潔感の
ある部屋の中は明るく、中央にはちゃぶ台が一つ置かれている。そしてその前には部屋の主である管理人さんでは
なく、昨日の朝にも見かけた高等部の校医の先生が座っていた。
「どうしたの?そんな所にいないで、早くこちらにいらっしゃい」
「は…はい、失礼します」
その声に導かれるように、私は身体に巻きつけたバスタオルだけを身に付けて、眼鏡もかけずに胸と股間を必死に
押さえながら、管理人室に備え付けてあるシャワー室の脱衣所から湯気と一緒に和室に入っていった。
「どお?少しは落ちついたかしら」
「すみません、なんだか迷惑かけちゃって……」
30分以上、浴室でシャワーを浴びながら身体を洗ったから、アレだけ染み付いていた男の人の精液の臭いも無く
なったとは思うけど、髪の毛に絡み付いていたものはなかなか取れず、少しガビガビした感じになってしまった。
そして、身体を洗うと言う目的を持って長時間狭い部屋で一人になれたことは、あれだけ荒んでいた心も幾分落ち
着きを取り戻していた。
「そんなことは気にしないで。似たような目にあっている生徒が何人かいた事があったから」
「はぁ……」
そうなんだ……私みたいな目にあった娘が他にもいるんだ……
「あなたほどひどい目にあった娘はいなかったけどね」
まるで私の心の内を読んだかのような一言。
「ふふふ、考えてる事がみんな顔に出てるわよ」
「あ……」
とっさに顔を手で押さえる私を見て、先生はまたクスクスと笑い出した。
「ほんと、変わってないわね。昔っから素直と言うか、単純と言うか……大学に進学したから少しは大人になってたと
思ってたのに」
「い…いいじゃないですか!もう、笑わないで下さい!」
つい声を荒げて叫び返してしまう。
「ごめんなさい。いつも保健室で休んでいたあなたがあまりにも昔のまんまだったから、おかしくって」
「む〜〜〜」
おかしそうに笑う先生に対して、悔しくても高校時代のように唸る事しかできなかった。
「でも、どうしてそんな格好をしているの?脱衣所に服を置いてあったでしょう」
「え?」
いつまでも部屋の入り口で立っていた私を見て、不思議そうに先生が言う。
「そ…それは……あの服って……他には無かったんですか?」
「アレしかなかったのよ。慎重はそんなに変わってないんだから着れるでしょ?」
「そう言う意味じゃないんですけど……」
確かに着れるかもしれないけど、脱衣所においてあった白い服は別の意味で着たくないものなんです……
「服を着ないといつまでも裸のままよ。それとも、さっき捨てたザー○ンまみれの服を着る?」
「………分かりました。着ます、着ればいいんですね……くすん」
結局、私には道が一つしかない事を悟って、さっき出てきたばかりの脱衣所へと諦めながら戻っていった……
がちゃ
「着替え終わった?早くこっちにきて。どんな風になったか見せてみて♪」
なんでそんなに嬉しそうなんですか?人にこんな服を着せておいて……
意味の無い抵抗と知りつつも、あまり、というか本当なら着たくない服に少し時間を掛けてゆっくりと着替え、
前みたいに隙間から部屋の中を覗こうとした直後、部屋の中からどこか嬉しそうな先生の声が聞こえてきた。
私はため息をつこうにも、相手は女性の先生とは言え、この姿で人前に出る事にひどく緊張していて、眼鏡を
かけた顔を真っ赤にして、ろくに呼吸もできない有様です。
でも、いつまでもこうしてドアの前で立ち続けるわけにもいかず、振るえる手でゆっくりとドアを押し開けた。
「まぁ♪思ったとおり、よく似合ってるわ」
その声を聞いたとき、多少気心の知れた先生であっても、恨まずにはいられなかった。
どこの誰が、大学生にもなってセーラー服を着せられて喜ぶんですか!
脱衣所に用意され、私が今着ている服は、葉塚学園で指定されている女子生徒の服装の一つ、夏用の白いセーラー
服だった。
大きくVの字に開いた胸元からは私の大きな胸が作るくっきりとした谷間が覗き、赤いスカーフに彩られて淫靡な
感じをかもし出している。また、同じように胸がセーラー服を押し上げているのか、お腹まで服が届かず、小さな
おへそが露わになっている。
白いスカートこそ膝上まである普通の長さだったけれど、足元も白いソックスに包まれ、どこからどう見ても
高校生と言った格好である。
眼鏡をかけて脱衣所の姿見に全身を映した時、まだ高校生と言っても違和感が無いほど似合っていると自分でも
思えた半面、下着が一枚も用意されていなかったので、セーラー服とスカートを形よく押し上げる胸とお尻の
膨らみ、そしておへそや胸元の露出がどうしても気になって、スゴく恥ずかしかった。
「さぁさぁ、そんな所に立ってないで、お座りなさい」
「は…はい……失礼します……」
先生の言葉に促され、スカートやセーラー服の端を手で押さえながらちゃぶ台の前においてある座布団の上に
正座で座る。
かかとで後ろスカートをしっかりと挟んで、後は胸元やお腹があまり見えないようになるべく身体を小さくしていた。
「何をそんなに振るえてるの?別に何もしないから楽にしていいのよ。ほら、足も崩して」
「あ…あの、他の服、あ…ありませんか?これ…恥ずかしい………」
震える声でなんとか聞いてみるけれど、最後の方は声も尻蕾になって聞き取るのも難しいぐらいに小さくなっていた。
「言ったじゃない。ここは学校よ。保健室にも購買にもそれしかないのよ。服が欲しいのなら服屋さんに行きなさい」
「う……ううう………」
「ほら、こんな事ぐらいで泣かない泣かない。いいもの見せて上げるから泣き止みなさい」
先生の言葉に、どうやって家まで帰ろうかと考えてなきそうになった私の目の前で、黒い、一本のビデオテープが
差し出された。
「なんですか?それ……」
左右に揺れるテープに興味を引かれた私は先生に聞き返す。
「ふふふ、見てのお楽しみよ。あなたのために用意しておいたんだから」
そう言うと先生はテープをテレビの下にあるビデオデッキに指しこみ、テレビをつけて再生のボタンを押した。
そして……
「いやぁぁぁ!はぁ、あああぁぁぁぁ!!ふ…ふかぁい!!お腹の中、ごりごりって…あはぁん!!」
「きゃあ!!」
真っ暗な画面がいきなり明るくなったかと思うと、いきなり女性の大きな喘ぎ声が室内に響いた。
四角い画面の向こうでは、女性が一人、男性の腰の上に足を大きく開いて跨って、身体を激しく上下に動かしていた。
そして、その股間には男の人の大きて、太い物がズッポズッポと音を立てながら出入りを繰り返している。
その光景を見た途端、私は短い叫び声をあげた後、動きを止めてしまった。
悲鳴はいきなり男女の性交シーンを見せられたから。
そして動けなくなってしまったのは………
「ひゃああああ!!壊れる…壊れちゃうよぉぉぉ……うっ、ああっ、ふっ…くぁぁ!!」
「いいぞ、いい腰使いだ。そら、そら、もっと腰を触れよ!」
「や…いやぁ……ゆるし…てぇ……はぅ!くぁぁ!あぁぁ!!」
「こんなにおマ○コをチ○ポに吸いつかせてるくせによく言うぜ。ほんとはもっと犯されたいんだろ?こんな風によ!!」
「ち…ちがう……ちが、うぅああ!!」
ズチュズチュズチュズチュズチュ
「やっ!ああっ!うああ、な…中が…中がいっぱい……あ、あああっ!くっ、ひぃあ!んぁああああ!!!」
何人もの男性が映る中、犯されているただ一人の女性が………
「だめぇぇ!!いっ、ひぁ、あ、い、くぅあああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
犯されている女性が……私……だったから…………
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