6月上旬、梅雨入りしたばかりの朝。 窓の外では、細く静かな雨が庭の紫陽花を濡らす中、雨の匂いが、開け 放した窓からじわじわと部屋の奥まで染み込んでくる。 朝シャンを終えた葉須香が制服の襟を整えながら、ふと窓の外に目をや った。 「雨はやんだみたいから傘は大丈夫よね」 雨粒が軒先からぽたぽたと落ちる音が、まるで小さなリズムのように耳 に残る。 「……今日こそは..うん、忘れない」 葉須香は小さく呟いた。言葉は誰に向けたものでもなく、ただ空気に溶 けていった。 机の上には、昨夜のうちに準備した教科書とノートがきちんと並べられ ている。筆箱の中身も確認済み。問題集も、提出物も、忘れ物チェックリ ストに沿ってすべて揃えた。 それでも、心の奥には不安が残っていた。何かを忘れている気がしてな らない。葉須香は、鞄のファスナーをもう一度開けて、中身を確認する。 教科書、問題集、提出物……全部ある。なのに、胸の奥がざわざわする。 「今日は……忘れ物したら、とんでもない目に遇うんだから!」 葉須香はそう言って、窓ガラスに映る自分の顔をじっと見つめた。 少し眠そうな目元。トレードマークの跳ねた髪が、雨の湿気でわずかに うねっている。 「うん、今日こそ大丈夫!」 気合を入れるように、両頬を軽く叩く。ペチ、ペチ、と控えめな音が部 屋に響いた。 その瞬間、台所から葉須香の母親の声が聞こえた。 「葉須香ー、朝ごはん冷めちゃうわよー」 「はーい、今行くから!」 返事をしながら、葉須香は深呼吸をひとつ。 6月の朝は、まだ始まったばかりだけど、今日の自分はちゃんとしてる と葉須香はそう信じた。 (もし忘れたら..小陰唇を見せるなんて..そんなの絶対にいや!) 6月の新しい罰「小陰唇3秒見せ」が先月末に決まった。 それは男子たちの間で電撃のように走った知らせだった。2年生のとき はただ恥丘そのものを見せるだけで大喜びされたのが、今では葉須香自身 が自ら大陰唇を左右に開けるという、男子たちにとっては、歴史的と呼ば れるほどに進化を遂げた。 葉須香にとっては「恥ずかしさの極み」そのもの。 ――だからこそ、今日は忘れ物を絶対にしない。そう胸に刻んで家を出て バスに乗り込んだ。 ところが、学校に着く前に一番大事なことを気づいてしまった。 「……今日から衣替えだった……」 その瞬間、背筋にぞわりと冷たいものが走った。蒸し暑いバスの中で、 まるで冷凍庫の扉が開いたような感覚。 バスに乗ってきた男子たちも、葉須香を見てすぐにざわつきはじめる。 湿気に満ちた空気の中で、男子たちのざわめきだけが乾いた音を立てる。 (仕方ないじゃない!衣替えがそろそろなんて、気づかないよぉぉ〜〜。 最近、ずっと罰で裸だったし) 無情にもバスは学校へ着き、教室の前まで来た葉須香は静かに深呼吸し た。そして、いつものようにゆっくりと服を脱ぎ始めた。 全裸となり、教室の扉を開けると、男子たちがすでにニヤニヤしていた。 「やっぱ……忘れたんだ……」 「き、きたぞ……歴史的な3秒だ……!」 少し悔しかった葉須香は、珍しく言い訳をした。 「ち、ちがうの!今日は忘れ物しなかったんだから..ほら、全部あるで しょ!」 「じゃあ、何で裸になってんだ?」「忘れ物してないよな?」 「そ、その..夏服だったのを忘れて..」 「いや、一番ダメなやつじゃん!」「それは一発アウトだな」 「ぅぅ..だって〜」 葉須香が服以外忘れ物をしてないアピールをしてる中、許奇(笛地)が 教室に入ってきた。 「みんな、おはよう!結婚式ありがとな!1学期は今まで通り、許奇とし て教鞭をとるから、よろしくな」 「おはよう!許奇」「了解だぜ、先生」 「それにしても、あれほど言ったのに忘れ物をしたのか、葉須香?」 「衣替えを忘れました..」 「ああ、そっちの方か、まあ忘れ物をした以上は罰をしてもらうぞ!」 許奇が涼しい顔で告げると、クラス中の空気が一瞬で張りつめた。 雨上がりの静けさのように、教室は音を失う中、男子たちは椅子から身 を乗り出し、女子たちは半ば呆れ顔で男子も好きねと視線を交わす。 「わ、わかりました。今から罰として..だ、大陰唇を開きます..」 葉須香はうなだれ、まるで死刑を宣告されたかのようにゆっくりと自分 の指を恥丘の左右の大陰唇にそっと沿えた。 (やっぱり、自分から開けない..今日はしっかりと閉じてるのに) そう、今日の大陰唇は隙間なく、しっかりと閉じていた。大股になって も1本の深い縦すじを維持できるほどの綺麗な割れ目だった。 ちゃんと罰として捉え、濡れる素振りがない恥丘を見れるだけでも男子 たちの目は釘付けになった。 「あの状態で開くのか..こりゃすげえ」 「でも、葉須香ちゃん、開く勇気出なそう」 「ぅぅ..開けないよ」 葉須香が小声で弱音を吐くと、最前列にいた男子の一人が声を張り上げ る。 「葉須香ちゃん!頑張れっ!」「勇気だ!葉須香ちゃん」 その言葉に、他の男子たちも「ファイトだ!」と応援してきた。 (そういうことじゃないよぉぉ〜!余計、恥ずかしくなっちゃう!) 「そうだ!俺がカウントダウンするから、それで開こう!」 「いや、それは俺が!」「ここは声の通る俺じゃないか!」 何故か、軽い争奪戦になる始末に、葉須香は顔を赤くして、もう開くか ら、早く決めて!と心の中で叫んだ。 結局、クラス全員で声をそろえてカウントダウンすることに決まった。 「5、4、3……にー……!」という声が教室に響き渡る中、葉須香は大 陰唇を指で摘まんで、一度大きく深呼吸をしてから宣言した。 「今から..開きますので、みんなの方で3秒カウントお願いします」 大陰唇を左右に引っ張った瞬間、教室の男子たちの喉がごくりと鳴る音 が聞こえた。それは、男子たちの期待と、これから起こる希望の出来事へ の興奮が入り混じった、小さな、しかし確かな音だった。 「い〜〜〜ちぃぃぃぃ〜〜」 静まり返った教室に、声が重なった。ゆっくり、ゆっくりと大陰唇が小陰 唇が見える位置まで左右へ開く。小陰唇の間にほんの隙間が出来、ピンク 色の影が見えた。 「に〜〜〜いぃぃぃぃ〜〜」 隙間がほんの数ミリ広がるとともに、ほんのわずかにおま●このピンク と、奥にある膣壁が覗く。だが、ピンクの部分が見えただけで、それが膣 内かは一切分からない。男子たちは、椅子からさらに身を乗り出し、目を 凝らし、顔を紅潮させている。 男子たちの視線は一点に集中し、おま●こから熱気が放たれるような気 がして教室の湿気も忘れ去られるようだった。 「さあ〜〜〜んんん〜〜んんん〜〜んんん〜〜」 最後の”んん〜”をわざと伸ばしてきた。 葉須香は、ほんの一瞬だけ、さらに大陰唇を左右に引っ張って。小陰唇 をはっきりと見せた。だが、小陰唇の奥は巧妙に隠されたままで、ただ膣 壁が見えそうという事実だけを突きつける。 焦らされる――その事実が、男子たちを一層熱狂させた。 「うわぁぁぁ……!」 「ピンクは見えた!いや、奥が!その奥は見えねぇぇ!」 「お前もか!やっぱ、葉須香ちゃんの小陰唇もしっかりと閉じてるぜ」 歓声と悶絶が入り混じり、教室は大きな波のように揺れる。葉須香は顔 を真っ赤に染めながら、バッと大陰唇を閉じた。 「……お、終わりっ!罰はもうしたから!」 その後、授業が始まったが、男子たちの頬は火照ったまま。誰も黒板を まともに見ず、ノートの隅に葉須香のおま●こや小陰唇を描いていた。 一方で葉須香は、黒板の横に全裸で立ちながら決意をしていた。 「もう二度と……忘れ物なんてしないんだから……」 しかしその声を聞いた男子たちは、思った。 ――いや、明日も忘れてほしい。もっと焦らさせてくれ、と。 雨音が窓を打ちつける中、教室には妙な熱気だけが漂い続けていた。 そして、罰は小陰唇3秒見せだけではなかった。結婚式や色んな罰で全 学年のほとんどの男子に裸を見られてしまったことで、ついには放送部の カメラに写されることも許可されてしまった。 昼休み、普段は風景映像を流しながら、生徒から寄せられたリクエスト 曲を流すディスプレイにまさかの葉須香のインタビュー映像が流れる。 普段は閑散としている校内各所に設置しているディスプレイには男子生 徒が殺到した。 「いいのかよ、これっ!普通におっぱいもおま●こも映ってるぞぉぉ!」 「いや、校内放送だし、外で流れるわけじゃないから、アリじゃね?」 「っていうか、放送部長の村西やりすぎだろ!もう、俺たちAV見てるみ たいだぜ」 「けど、これも忘れなければ今日、実現しなかったんだよな?放送部に撮 られるのを分かって忘れ物するとはな..」 「なあ、これってしばらく、昼休み放送部の罰も続くんだろ?さすがに、 これじゃ明日は忘れ物しないだろ!」 「俺もそう思う!」 誰もが今度こそ、葉須香が懲りて忘れ物をしないと思った翌日の朝、葉 須香も「今日は絶対に大丈夫」と何度も自分に言い聞かせながら登校した。 前日の失敗を繰り返さないよう、ちゃんと衣替えをして夏服にも着替え ていた。しかし、教室の扉の前で、何かを忘れたのに気づいて青ざめる。 「……鞄と一緒に持ってた袋がない……バスに置き忘れた……!」 その瞬間、教室にざわめきが走った。まるで水面に投げ込まれた小石の ように、静かな波紋が瞬く間に広がる。 男子たちの顔はにわかに色めき立ち、口元には抑えきれない笑みが浮か んでいた。 「きたきたきたぁぁ!」 「2日連続!小陰唇3秒見せだ!」 数分後に教室に入ってきた許奇も、もはや慣れた様子で「あれほど言っ て、また忘れたのか」と少し呆れていた。 「忘れたので..今日も罰をします」 反省した葉須香は、大陰唇に指を添えた。昨日は羞恥で震えた手だった が、今日はすでに覚悟を決めたようだ。 しかしそれでも微かに震える手で、大陰唇を指で摘まんで左右へ引っ張 った。 カウントは昨日よりもさらに熱を帯びており、声を伸ばし、わざと遅く する。 「いぃぃぃ〜〜〜ちぃぃぃぃ〜〜」 「にぃぃぃ〜〜〜いぃぃぃぃ〜〜」 それが暗黙のルールとなって、教室全体が同じように声を震わせ、引っ 張った。 葉須香の指がぷるぷると震えだす。ここでの失敗はとんでもないことに なるからだ。 「さあぁぁぁ〜〜〜んんん〜〜んんん〜〜んんん〜〜」 “3”の音がやけに長い。そのせいで実際には4秒以上、じらし続けるこ とになった。開けすぎないように、おま●この奥が見えないように、細心 の注意を払いながら小陰唇を見せる動作は、まるで綱渡りのようだった。 閉じた瞬間、教室は嵐のように沸き返った。昨日よりも激しい歓声が、 梅雨の湿気を吹き飛ばすかのように響き渡った。 そして、昼休みには昨日同様、葉須香の裸映像が流れたのであった。 (あ〜ん〜、どうして忘れちゃっただろう..もうこれじゃ、校内のみん なに裸を見られちゃうよぉぉ) 当然、校内の男子たちに何度も裸を見られていく葉須香に、教室の前で 脱ぐ行為のレベルアップが伝えらえた。 「葉須香、これだけ昼休みに生放送されても忘れ癖が治らないのか?みん な、お前のおっぱいを見ながらランチしてるんだぞ」 「す・すいません..先生..」 「もう、ほとんどの男子生徒に裸を見られてるのに..忘れ物が続くのは 残念だ」 「ぅぅ..自分でも反省してます..」 「どうやら、葉須香にはこれ以上の罰が必要かも知れんな..」 「・・・・そ・それって!!」 「ああ、脱ぐ場所のレベルアップだ。明日からは昇降口だ!」 「え?昇降口って..まさか」 「今まで教室で確認してた忘れ物チェックを昇降口で行うことにする!」 「それじゃ..忘れ物をしたら..」 「さすがに今までとおりに全裸になるのは可哀想だから、まずは下着まで としよう!もちろん、忘れ物をしなくなればレベルアップはしない!」 「わ、わかりました..明日から忘れ物をしたら..昇降口で..」 「何をする?」 「…昇降口で下着姿になります..」 「いい答えだ。その代わり放送部の罰は今日限りで終わりにしよう」 言うまでもないが、翌日の朝、昇降口には多くの男子が詰め掛けた。 「さすがに今回は忘れ物しないんじゃないか?」 「ああ、いくら裸を見られてるとはいえ、教室の中だし、昇降口で脱ぐの はキツイだろ」 「!おいっ、葉須香ちゃんが登校してきたぞ」 校門の方から葉須香がこちらに向かってくるのが見えた。一見、何も忘 れ物をしてないように見える。どうやら、葉須香自身も忘れ物をしなかっ たことに自信を持って昇降口にやってきた。 「おはよう、みんな。今日はこの通り、忘れ物しないできました!」 「おおおっ!」「ついにこの日が!」「残念な気持ちもあるが嬉しいぜ!」 一応、鞄の中を許奇が確かめる。しばらくして、鞄をポンッ!と叩いて、 「葉須香!全て揃ってるよ!」と笑顔でかえしてきた。 葉須香も忘れ物克服したことに、大喜びし何度もジャンプする。昇降口 にいた男子たちも拍手をしようと思った時、誰かがぼそりとこう言った。 「えっと、葉須香ちゃん..それって生徒手帳だよね?」 「えっ?」 スカートのポケットに入れてた生徒手帳らしきものが床に落ちたのだが、 どう見てもメモ帳にしか見えない。 「…えっと、生徒手帳は確か..」急いでスカートのポケットに手を入れ て探す葉須香だが、しばらくするとポケットを探っていた手はホックの方 へ向かっていた。 パチンッ!ストンッ!葉須香のスカートが床に落ちた。 「す、すいません..生徒手帳..忘れました..」 「そっか..惜しかったな..」 本来なら、下着姿になっていく葉須香に喜びの声をあげる男子だが、今 日は静かに見守ることにした。 この後は教室の前で下着を脱いで、今日も小陰唇3秒見せすることにな ったが、男子たちは、このカウントをもっと伸ばせないか、昨夜ずっと話 しあっていた。 「今日の伸ばしカウントは良かったけど、これ以上は難しいな」 「葉須香ちゃんの小陰唇もしっかり閉じてるし、もうちょっと伸ばしたい」 「じゃあ、リズムカウントはどうだ?」 新たに考えたリズムカウント。それは、小陰唇を見せる葉須香を、もっ と困惑させるための新たな作戦だった。 そうして今から、男子たちが「ドンドン・パンッ」という手拍子に合わ せてカウントを始めた。 「い〜〜〜ちぃぃぃぃ〜〜! ドンドン・パンッ!」 「に〜〜〜いぃぃぃぃ〜〜! ドンドン・パンッ!」 「さあ〜〜〜んんん〜〜んんん〜〜! ドンドン・パンッ!」 まるで応援団のように揃った掛け声と手拍子に、葉須香は戸惑いながら も、思わず笑いがこぼれてしまう。 しかも、手拍子で区切られるたびに3秒はどんどん長く感じられ、結局 また3秒以上、小陰唇を見せててしまう羽目になる。 「んもうっ……!」 顔を真っ赤にした葉須香の様子に、男子たちはまたしても大歓喜。 男子たちは、小陰唇を見るだけでなく、大陰唇を指で引っ張る葉須香自 身のリアクションを楽しむようになっていた。 「明日こそ!忘れ物しないんだからぁぁぁ!」 もしかすると、明日は忘れ物ゼロかもと、みんなそう思ったが、翌日は 鞄の中に忘れ物が見つかった。 「おはよう、葉須香ちゃん」 「お、おはよう..」 「その顔じゃ、今日も?」 「はい、教科書を忘れました..」 どうやら、初日が一番忘れ物をしなかっただけで、今日も下駄箱横に置 かれた籠に脱いだ制服を置いて、下着姿で教室に向かう葉須香。 もちろん、下着姿で居られるのは教室に入るまでで今日も全裸で教室に 入っていく。 言うまでもないが、昨夜も男子たちは熱く語りあい、もはや木曜と金曜 はいかに葉須香を驚かせるかという趣旨が変わっていた。 「手拍子作戦は大成功したな!」 「でももう、あれは慣れちゃうだろ?」 「なら、次は逆カウントだ!」 ――そうして今。男子たちは揃って声を張り上げた。 「さあ〜〜〜んんん〜〜んんん〜〜!」 「に〜〜〜いぃぃぃぃ〜〜!」 「い〜〜〜ちぃぃぃぃ〜〜!」 「え?ちょっと!」 まさかの逆順。葉須香は完全にペースを崩され、開けるタイミングが分 からず大慌て。 焦って大陰唇を引っ張る速度が速くなったり、逆に途中で止まってしま ったりと、いつもの慎重な動作が崩壊していく。 慌てれば慌てるほど男子たちは「焦ってる焦ってる!」と盛り上がり、 結局、普通よりも長く小陰唇を見せることになってしまった。 その日のおま●この開閉は、これまでのどれよりもドラマティックで、 男子たちは満足げに頷きあった。 (ぅぅ..もう絶対に忘れ物をしないんだからぁぁ〜!このまま忘れ物を 続けたら来週は5秒間にレベルアップしちゃうよぉ〜) けれど、今の時期は梅雨であり、雨が降り続けているときは、どうして も特定の忘れ物が多くなってしまう。 それは傘の置忘れであり、葉須香は雨が降っていても置き忘れてるのだ。 しかも傘にばかり気をとられると、違うものを置き忘れてしまう有り様。 「あ〜ん、今日は傘を置き忘れちゃったよぉぉ〜」 雨が降ってるのに傘を置き忘れて、頭にカバンを乗せながら走る葉須香。 かなりの大雨なので、昇降口についた頃には制服はびしょびしょとなっ ていた。 「おはよ、葉須香ちゃん。今日は傘を忘れたんだ」 「う、うん。傘を置き忘れました..」 「まあ、ここで脱ぐんだから、俺たちが帰るまでに乾かしておくよ」 「ううん、自分でやるから..」 「だめだめっ、こういうのも罰と1つとしてやらなくちゃね」 「そ、そんな..」 「じゃあ、みんなでちゃっちゃと脱がしちゃおうぜ!」 葉須香の濡れた制服に複数の男子の手が伸びていき、上着やシャツ、ス カートがあっという間に剥がされていく。 「ちょっと、もう制服は全部脱いでるんだけど..」 「そうだけど、ブラもショーツもびしょびしょだよね?」「えっ?」 「これじゃ風邪引いちゃうし、こっちは交換しちゃおうぜ」「えぇっ!」 「どっちにしろ、教室で脱ぐんだから、一緒に乾かしちゃおうぜ」 「ちょっとぉぉ〜」 男子たちに囲まれてる中では、逃げることも出来ず、両腕を上に持ち上 げれて、ブラのホックをパチンと外してきた。 「ほら、おっぱいの谷間、すげー濡れてるじゃん」と男子が堂々と葉須香 の乳首を摘まんで左右へ引っ張った。 「これじゃ下もびしょびしょだぜ」「えっ、そっちも」 両腕を軽く持ち上げられ、足が床から離れたところで、濡れたショーツ の方もスルスルと降ろされた。 おま●この方が丸出しにされたあたりで、葉須香も諦めたようで「んも ぉ〜、みんなエッチなんだから..」と少しムッとした顔で文句を言った。 いや、普通ここは叫ぶところだろうと思う人もいるが、男子たちは多少 のスケベ心を出しながらも、基本紳士的なことしかしないからだ。 「それじゃ、さっさと拭いちゃおうぜ」と葉須香の全身が数枚のフワフワ の高級タオルに包まれる。 身体についた水滴を丁寧に拭きとっていく仕草は、お嬢様と数人の執事 みたいな光景だった。 (ぅぅ..これじゃ何の文句も言えないよぉ〜。けど、下の毛のドライヤ ーは恥ずかしいからやめて欲しいよぉ〜) 男子曰く、ここは一番ダメージが受けやすいので丁寧なヘアートリート メントが必要らしい。 「ところで葉須香ちゃんの下着はどうする」 その言葉に、男子たちが一斉に自分の鞄の中を探り始める。新品の下着 が、まるで宝物のように大切にしまわれていた。 実は、雨期でこういうこともあろうかと、男子たちは密かに葉須香へ着 けもらう下着を用意していた。下着が必要な際に誰か一人が新品の下着を 差し出す――それは、葉須香にプレゼントできるチャンス。だからこそ、 誰が出すかは公平に、ジャンケンで決めることにもした。 「最初はグー、ジャンケンぽん!」 急いで繰り広げられる静かな戦い。勝ったのは、1年生男子で大好きな 葉須香先輩に似合う純白な下着を渡してきた。 「先輩。この新品の下着使ってください」 「ありがとう」 葉須香が微笑んで受け取ると、その笑顔に、周囲の男子たちは一斉に悔 しそうにため息を漏らす。 自分がプレゼントした下着が葉須香の恥部に直に触れる。 (うおぉ!これからも、あの下着を葉須香先輩が着けてくれるなんて最高 だ!) 感動する1年生男子を見ながら、ジャンケンに負けた他の男子たちは、 次こそはと心に誓いながら、そっと新品下着を鞄に戻した。青春の小さな 戦いは、まだまだ続きそうだ。 こうして家を出た時と同じ、全く濡れてない下着姿となって教室へ向か う葉須香。 まあ結局は交換した新品の下着は教室に入ると脱ぐことになるので、あ まり穿く意味がないような気もする。 気づくと、小陰唇3秒見せも今日がラストで男子たちは、今日のカウン トについても昨夜ずっと話しあっていた。 「逆カウント、葉須香ちゃん、かなり混乱してたな」 「金曜は週末だし、特別仕様にしよう」 「じゃあ合唱はどうだ?3秒を全員でハモるんだ」 そして、罰が始まると教室に響き渡ったのは、まるで合唱コンクールの ような壮大なカウント。全員が真剣な表情で、美しくハモって声を伸ばし た。 「いぃぃぃーーーーちぃぃぃ……!」 「にぃぃぃーーーーいぃぃぃ……!」 「さぁぁぁーーーーんんんん……!」 伸びやかで重厚な声の響きに、葉須香は耳まで真っ赤。恥ずかしさと、 どこかおかしい気持ちが入り混じり、まるで合唱にあわせるようにゆっく りと、そして優雅に大陰唇を引っ張ってしまった。 結局、小陰唇の奥は見えなかったが、それはレベルアップの5秒見せで 頑張ろうと男子たちは誓った。 そして週末の特別罰も新しいものへ変わり、2時限目になると何故か制 服姿に着替えた葉須香が「今週は1組と2組ですよね?」と確認してから1 年1組へ向かう。 どうやら、週末の美術の授業で裸婦画デッサンのモデルをする罰が始ま った。 1年1組から毎週、順番に2クラスずつ美術の授業で行う罰であり、今 週は1年1組と2組の美術の授業で裸婦画デッサンのモデルをすることに なった。 (ちなみに制服は昇降口で脱いだものではなく、葉須香のサイズに合わせ た新しい制服である) 制服姿の葉須香が教室へ入ると用意されたデッサン台で歩いて行く。 これは美術の授業ということなので、最初は制服姿のデッサンから始め、 徐々に脱いでいく流れでだった。 しかも度を超えない範ちゅうでデッサンの指示を出すのはOKだ。 「先輩、もっとお尻を突き出してくれませんか?」 「うん、こ、これでいい?」 「先輩、おっぱい揉みながら、可愛い笑顔もしてほしいな」 「うん..」 葉須香は両手でおっぱいを揉みながら、笑顔で応えてきた。 ようやく、今週の罰を終え、家に帰った葉須香は部屋のベットに突っ伏 してつぶやく。 「……なんで、毎日こうなったのぉぉ〜。来週のレベルアップは絶対阻止 するんだからぁぁ」 一方、男子たちは今夜もグループチャットで、早くも「来週のカウント 案」で画面が埋め尽くされていった。 来週はどんな忘れ物をして、どんな5秒を見せてくれるだろうか? 梅雨のじめじめとした空気に反して、男子たちの心は来週のレベルアッ プに期待で満ち溢れていた。 |