第62話「葉須香は二度ストリップをする」


※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。

 罰の再開が決まった翌日、葉須香は再び忘れ物をしてしまった。  朝の慌ただしい時間に慌てて学校へと急いだ葉須香は、提出物を忘れて いたことに登校途中で気づいた。 「ああぁっ、しまった..提出物の期限、今日だったのに..今日から罰 が再開なのに..何で忘れちゃったのぉぉ〜」  心臓がドキドキと高鳴り、冷や汗が背中を伝う。学校に到着すると、校 門で風紀委員の所持品チェックが行われており、違反した生徒の持ち物が 没収されていた。 (わ、忘れ物はしてるけど..風紀違反はしてないはず)  葉須香は息を整えながら校門に近づくと、そこに何と許奇も参加してお り、先生は葉須香を見て挨拶してきた。 「おはよう、葉須香」「おはようございます、先生」  葉須香は緊張しながら返事をした。 「お前の所持品チェックは先生がしよう」 「お、お願いします」 「うん、葉須香。提出物はどうした?」  許奇が尋ねると、葉須香はうつむきながら「家に..忘れてきました」 と答えた。 「そうか。じゃあ、葉須香。お前の服と下着はここで没収だ。罰が再開し た以上、授業中に走る必要はない」  許奇の言葉に、周りの生徒たちが「おいおい」「マジかよ」と驚きの声 を上げた。 「いやぁ、ここでは脱げません!せめて昇降口にしてください」  辺りをキョロキョロとする葉須香。周りの生徒たちが違反したものを取 られるだけの中、葉須香だけ身に付けてるものが全て没収される状況に皆 の視線が痛いほど刺さってきた。  ここで許奇が1つかなりの好条件を加えてきた。 「そうか、ここで没収なら、今日は走り終わったら制服で戻って、そのま ま朝礼を受けてもいいんだが」「え?朝礼も制服で..」 (どうしよう..裸のままで教室に戻るなんて、無理だし..罰の再開を みんな知ってるから..もう授業中に走っても見られるのは同じだし..)  校門で脱ぐのは恥ずかしいが、昇降口で脱いでも大勢の生徒に見られる のは間違いないはずだ。  苦肉の決断だが、葉須香は許奇の提案を受け入れることにした。 「わ、わかりました..ここで脱いで..走ります」 「じゃあ、脱いだものはこの箱に頼む。後で昇降口に置いておこう」 「は、はい」  葉須香の足元には<須和葉須香専用没収箱>と書かれた箱が置かれた。  すぐ近くで生徒たちが違反物が没収されていく中で、葉須香1人だけが 制服を脱ぎ始めた。  校門で罰の準備でストリップをする葉須香の姿は、他の生徒たちの注目 を集めていた。 「おいおい、どんどん、脱いでいくぞ!すげええ」 「うひょ、朝からストリップかよ」 「制服全部脱いだぞ!」「下着姿だ」「見ていいかかよ、これ」 「さすがにここまでだよな?」「って、ブラに手がかかったぞ」「マジか!」  生徒たちがざわめき始める中、下着姿となった葉須香は手を止めること なくブラジャーを外した。 「うおっ!おっぱい出した」「丸出しだ!」「まだ脱ぐ気だぞ」  校門に人が集まり、一気に賑やかになる中で、葉須香はショーツを下ろ した。 「すっぽんぽんだ!」「素っ裸だぞ」「いいのか、これ風紀強化週間だぞ」 「せ、先生、全て脱ぎました」「よし!じゃあ、校庭5周だ!」  葉須香は全て脱ぐと、そのまま校庭の方へ走っていった。  冷たい風が肌に触れた。深呼吸をし、心を落ち着かせてから、全裸で校 庭を走り始めた。  周囲の視線が痛いほど感じられたが、葉須香は一歩一歩を踏みしめなが ら走り続けるしかなかった。 「明日は絶対に!絶対に!忘れ物しないんだからあああ」  決意の言葉を出しながら、校庭全裸5周の罰をする葉須香。彼女の声は 風に乗って、校庭の隅々まで響き渡った。  ラストの5周目に差し掛かる頃、葉須香の息は荒くなり、足も重く感じ られた。しかし、最後まで走り抜く決意を固めていた。これまでの失態を 乗り越えたいという強い思いがあった。  校庭を走り終えた葉須香は、汗だくになりながら、昇降口に戻った。置 いてあった箱には制服や下着以外にも冷感タオルが用意されていた。  タオルはひんやりとしており、汗で火照った体を少しだけ冷やしてくれ た。  制服に着替え終えた葉須香は、「これからはもっと忘れ物をしないよう にしなくちゃ!」と強く誓い、教室へと向かった。  廊下を歩く葉須香の耳に、他クラスの生徒たちの元気づける声が聞こえ てきた。 「葉須香ちゃん、明日は忘れものするなよ」「罰に負けるなよ」「頑張れ」 と茶化す声はなく、背中を押してくれるものが多かった。  教室に戻っても、クラスメートたちが一斉に葉須香を労ってきた。 「おはよう、葉須香ちゃん」「朝から大変だったな」  葉須香は照れながらも、「おはよう、ありがとう」と笑顔で応えた。  席に着くと、机の上には男子たちが用意してくれた飲み物が置かれてい た。 「水分はちゃんと取れよ」「風邪引くなよ」 「みんな、ありがとう」  葉須香は感謝の気持ちでいっぱいだった。冷たい水が喉を潤し、体の疲 れを少しだけ和らげてくれた。  朝礼が終わり、1時限目の自習担当の許奇が教壇に立ち、静かに話し始 めた。 「そういえば、みんな見慣れた顔ばかりだったから、簡単な自己紹介しか してないので、この自習時間でちゃんとした自己紹介をしよう」 「それいいな!」「いい案だぜ、先生」 「やっぱ、自己紹介が無いと学年が始まった気がしないんだよな」「同感」 「よく考えたら、知らない奴もいるんだし、自己紹介は必要だ」 「じゃあ、他のみんなもそれでいいか?」 「ああ、賛成だ」「自己紹介しよーぜ」 「それじゃ、えっと最初は罰の再開も決まったことだし、葉須香にしても らおう。それでいいかい?」 「は、はい..」(そういうことね..)  葉須香は何かを察したかのように素直に教壇へ歩いていった。 「そ、それじゃ..私から自己紹介させていただきます..」 「その前に葉須香ちゃん、今までいろいろ忘れものしてたよな?」 「は、はい..いっぱい忘れました..」 「そういう時って何をしてたんだって?」 「えっと..わすれんぼの罰をしてました..」 「じゃあ、まずはわすれんぼの罰の紹介もしながら、自己紹介頼むぜ」 「う、うん..わかったわ。わすれんぼの罰を最初に説明します」  これが何を意味するが、元、2年4組の男子なら分かっていたが、新し く4組の男子になった彼らにはドキドキものだった。  ぼそぼそ「うおっ、もしかして、すごい自己紹介か?するのかぁぁ?」  ぼそぼそ「いやいや、罰の再開だからって、ここでするわけないよな」  ぼそぼそ「おいおい、お前らもさっきの全裸走り見ただろ?」  ぼそぼそ「やっぱ、必死に待った甲斐があったぜ」  男子たちが全員注目している中、葉須香はどうしていいか分からなくな った。  そんな葉須香に許奇がとんでもない言葉を言ってきた。 「葉須香ちゃん、もしかして男子たちに手伝えってことかい?」 「・・・ち、違います..自分で..は、裸になります..」  葉須香の裸になるという宣言に新しいクラスメイトは狂喜乱舞し、他の 男子が意地悪な質問をしてきた。 「裸になるって?それって、どういうことなんだい?葉須香ちゃん」 「それは..わすれんぼの罰が..さ、再開するから..いや違います。 どうか、須和葉須香のわすれんぼの罰を..改めて再開させてください.. お願いします」  今でもあんな辱めの罰なんて絶対したくないと思っているのに、葉須香 は自分から頭を下げて罰の再開を嘆願してきた。  ついに自分の口から言った葉須香は少し安堵の表情を見せていた。  が、よくよく見ていると罰の再開を口にしたことを後悔している感じも ある。  どうやら、わすれんぼの罰の重要性を再認識して出した言葉らしく、4 組の男子たちなら罰を任せてもいいという信頼あっての事だ。 (みんな必死で私の忘れ癖を治そうとしてるんだもの..恥ずかしくても、 みんなを信じよう)  そう、この1ヶ月葉須香自身が罰を拒否しても、男子たちが何の文句も 言わずに見守っていた成果がようやく出たのだ。  これで元通りの罰が再開となるだろう。いや、もう少しだけ罰の重要性 を高めたほうがいい。羞恥心が強くなって裸になりたくないと言うかも知 れない。男子たちはここで切り札を出してきた。 「そういえば葉須香ちゃん。校歌熱唱したとき、何回かは忘れ物がひどく ない日があったけど何かやったのかい?」「!!そ、それは..」  男子たちの問いに、なかなか答えられない葉須香。どうやら、男子たち に内緒で行った特別罰で効果があったとは言いづらかった。  先週の罰と言えば、校門での脱衣熱唱だったが、下着姿にまでレベルア ップした恥ずかしい経緯がある。 (恥ずかしいけど..言わないとダメよね..) 「・・・と、特別罰として..屋上でも..校歌熱唱しました..」 「それは下着姿ってことかい?」「ち、違います..」 「葉須香ちゃん、恥ずかしがることはないよ。それが効果出たんだから」 「・・・じ、実は..は、裸で!こ、校歌熱唱してました..」 (正確にはあの時も先生が変な誘導してきたからなんだけど..結局、1 組の男子たちも先生に誘導されたのかも..)  どうやら、男子たちも許奇からの上手い導きで葉須香の特別罰をこっそ り覗いて楽しんでいた。  けれども自発的に裸で罰をする行為は変な誤解を生みやすいのでみんな に内緒でしていたのだろう。  だが、これで裸の罰の方が効果でることを葉須香本人により強く自覚さ せられたはずだ。 「そうそう、葉須香ちゃん。いつまで、制服を着ているんだい?」  男子の1人が葉須香を指摘する。そう、わすれんぼの罰は再開されたの だから、忘れ物をした葉須香には制服を着る資格が無くなったのだ。 「!ごめんなさい。罰再開したのにこれじゃ変だよね?」 「そうだぜ。自己紹介なんだから、”ちゃんとした姿”でしなくちゃな」 「そ、そうね。”ちゃんとした姿”になります」  すると、葉須香は恥ずかしいのを我慢して自分から上着を脱いできた。 「おおっ、上着を脱いだぞ。これってもしかして」 「いや、暑いから脱いだんじゃねーのか?」  新しいクラスメイトは葉須香の行動に戸惑いを感じながらじっと見つめ ていた。 (みんな見てる..見てるわ..でも..続けるしかないわ!)  葉須香は何かを決心したかの表情を見せて、自己紹介の続きを再開した。 「さっきの..裸になるってことは..須和葉須香の..わすれんぼの罰 を..さ、再開させてもらうっていう意味で言いました」 「それってどういうことだい、葉須香ちゃん」 「つ、つまりですね..2年生の続きなので..そ、その時の、す、姿に、 も、戻ります」 「葉須香ちゃん、2年生の最後の姿ってどんな感じだって?」 「…す、す..す..す」 「す?」「お酢?」 「す!すっぽんぽんでした..だから、これから、この教卓の上に..身 につけてるものを..全て脱いで乗せていきます」  この葉須香の言葉で教室中はやんやの大喝采となった。  その中で葉須香は白いブラウスのボタンを1つずつ外していく。  ブラウスを脱いだ後はスカートのホックを外し、そのまますとんと床に 落とした。 「おおっ、久々の葉須香ちゃんの黒パンストだぁぁぁ〜」 「出来たら、それは最後に脱いで欲しいよぉぉ〜。お願いっ」 「えええぇぇぇ〜!?」(ぅぅ..何でこれを最後に?)  けど男子の要望とおりに下着姿になった葉須香はブラジャーのホックを 外し、高校3年生としての生おっぱいを見せてきた。 「葉須香ちゃん、もしかしておっぱいのサイズ変わった?」 「う、うん、Dカップになってます..」「うおお〜!成長したあああ」  その後で黒パンストと一緒にショーツを下ろし、丸まった黒パンストを 裸のままで元の姿に戻して穿きなおした。 「こ、これでいい?」「おおお〜、ノーパン黒パンスト最強ぉぉぉ〜」 「葉須香ちゃん、今日はそのままで自己紹介頼むぜ。みんなもいいよな?」 「ああ、いいぜ」「薄っすら見えるのがたまらんぜ」 「あの..そろそろ自己紹介していいですか?」「すまんすまん。いいぜ」 「待ってました、葉須香ちゃん」  男子たちが少し静かになった段階で葉須香の自己紹介が始まった。 「えっと、知ってるみんなに言うのも変ですが、まずは私の名は須和 葉 須香です。そして、この恥ずかしい姿は私の忘れんぼの罰なんです」 「そうだよな〜。最初は校歌熱唱だったよな?葉須香ちゃん」 「は、はい..2年前は教壇の所で校歌斉唱でした。もちろん、制服のま までしていました..そして1年前はショーツ1枚で自己紹介をしました」 「それってどういうことなんだい。もっと具体的に頼むぜ」 「わ、私がいつまでも忘れ物をしてくるので、罰がレベルアップしました。 2年の終わりでは恥部を隠さずに全裸で立つまで罰をひどくしました」 「すげぇぇぇ〜、でも忘れ物したぐらいで裸にされてもいいのかよ?」 「私も..絶対におかしいと思うけど..こうまでしないと忘れ癖が治ら ないと思うんです..だから、本来のわすれんぼの罰を再開してください」 「うおおおおおおおお〜。葉須香ちゃんの口から罰再開の宣言きたぁぁ〜」 「俺たちに任せてくれよ。絶対に忘れ物がなくなる様にしてやるぜ」 「あ、ありがとう..罰の内容はえっと..笛地先生に..いえ、許奇先 生にお任せするわ..」  つい、間違えて笛地のことを言ってしまいそうになったが、不思議なこ とにクラスメイトはそのことに誰もツッコまなかった。 「そ、そうだな。許奇先生に任せるぜ..(やべ..俺も笛地に見えてた)」 「先生の罰は俺たちが手伝うぞ!(俺も笛地だと思った..)」 「まあ、僕は笛地先生のこと、気に入ってるので、そう呼ばれても嬉しい よ。それじゃ、葉須香、もう1回言って!」 「は、はい!須和 葉須香は今後、忘れ物をした場合、先生の考えた罰を 実行させていただきます。明日から須和 葉須香が忘れ物をしても制服の ままなら..」 「制服のままなら?」「その場合、俺たちどうするの?」 「・・・中々、忘れ物をしても脱げない場合は、男子たちが..問答無用で 裸に剥いてもOKです!」 「おおおおおぉぉぉ〜」「任せておけ!」 「そ、それじゃ、最後に..これも下ろして..私の自己紹介を終わりに します」と黒パンストを下ろして、高校3年生となった葉須香の股間も披 露した。  恥ずかしい自己紹介が終わり、葉須香は席に戻ろうとしたが、許奇の声 が彼女を止めた。 「葉須香、何で席に戻ろうとする?お前の立ち位置は黒板の横だろ?」 「!!」  許奇の言葉に、葉須香は一瞬戸惑ったが、よく考えると許奇の指摘の方 が正しかった。 「そ、そうですよね..」  葉須香は素直に返事を返し、裸のままで、黒板の横に立った。  罰が再開した以上、葉須香は自分の席に戻ることが許されなかった。次 の男子の自己紹介も黒板の横で全裸で立って聞くことになった。  もちろん、自己紹介が終わっても葉須香は全裸のまま立ち続けた。  3年生の中でも指折りの美少女と早くも噂される葉須香。その美しさは 全裸になると半端ないレベルになってしまう。  葉須香のおっぱいを今までの罰でずっと見てきた男子すらも、決して見 飽きることなく、葉須香のおっぱいが揺れるたびに、小学生男子の様に目 をキラキラと輝かせて見てしまうのだ。 「やっぱ、葉須香ちゃんの生パイを間近で見るとやべぇぇ〜」 「ああ、その気持ち分かるぜ!って言うか、またスタイルよくなってるぞ」 「葉須香ちゃんの裸見ると、他の裸なんてどうでもよくなるな」 「それ分かる」「牛肉で例えたらA5を遥かに超えて何も言えないレベルだ」 (そんなにすごくないって!男子たちの評価が高すぎて恥ずかしいよおお)  葉須香は、男子たちの視線と称賛を感じながらも、しっかりと前を向い て立ち続けた。  そんな葉須香に許奇がより厳しいルールを言ってきた。 「葉須香、制服や下着は放課後まで没収だからな」「え?トイレの時は」 「もちろん、教室から出る時は制服じゃなくて裸のままで出るんだぞ」 「そ、そんな..」  葉須香は驚きと戸惑いの表情を浮かべたが、すぐに頷いた。  その後、授業が終わり、休み時間になった。なるべく教室から出ないよ うにしようときたが、トイレだけは我慢できず、全裸のまま廊下に出るこ とになった。廊下に出ると、他のクラスの生徒たちの視線が一斉に葉須香 に向けられた。  それでも葉須香は恥ずかしさで顔を赤くしながらも、歩き続けた。


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