第39話「コンピューターウィルス」(挿絵:たーちんさん)


※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。

 ああ〜、また大失敗をしてしまった沙智菜ですぅぅ〜〜。  ちょっとした興味心から、エッチな事をしている時に、自分がどういう 感じに見えるのかを知りたくなって、写真を撮ってみることにしたんです。  もちろん、現像に出すなんて出来ないし、そういうカメラで撮ってネガ が誰かの手に渡ってしまうと危険なので、ここはデジカメを使って撮って みることにしました。 (確か、お父さんがいいのを持っていたから借りてみよう..)  次の日、適当な理由をつけて、お父さんから借りたデジカメで、まずは セルフヌードを撮る事にして、セルフタイマーを使っていろいろ撮ってみ ました。  初めは恥ずかしかったけど、慣れてくると結構自分でも大胆なポーズも 取れたりしたので驚きです。  気が付くと30枚ぐらい撮っており、撮ったのをパソコンに移して見てみ ると沙智菜のヌード集みたいになってしまいました。 (うあぁぁ〜、こんなのがばれたら大変なことになっちゃうよぉ〜)  けど、まだ沙智菜ヌード集は肝心なオナニー写真がないので、ここは是 非とも加えなければいけないだろう。  とりあえず、セルフタイマーなどの機能を使って自分の恥ずかしいオナ ニー写真を撮る事にしました。

正直、カメラの方に向いてオナニーをするのは
凄い快感だった。
「うそぉ〜、いつもより凄く感じちゃうぅ〜!
愛液溢れまくってるよぉ〜。粘々のいやらしい
汁がいっぱい出ちゃうぅぅ〜」
パシャパシャのシャッター音に身体が疼いて、
私は指で思い切りおま●こを開く。
くぱぁぁって..開きすぎだよぉぉぉ〜〜!
私のおま●この全てが撮られちゃうぅ。
それも私、すごく気持ちいい顔してて、もっと
撮ってと望んでいるようだよぉぉ〜。
「このままイってしまいそうだよぉぉ〜。さす
がに本気オナニーは撮りたくないのぉ〜!」
そう、オナニー写真だけで十分なんです。
絶頂した写真なんて要らないのに..
「指が止まらないぃぃ〜。あ、あ、あぁっ!」
パシャパシャ..パシャパシャ..
「だめ、だめ、だめぇぇ〜」
パシャパシャ..パシャパシャ..
「あ、あ、あ、イっちゃう..イくぅぅぅ〜」
結局カメラには私の本気オナニーが撮られてし
まい、かなり乱れた自分の姿が撮れたと思いま
す。

「ああぁっ..これが私なのっ..」  パソコンのモニタに表示してくるオナニーしている写真を見て、思わず 驚いてしまった。  普段の自分とかけ離れたいやらしい姿に我ながら引いてしまった感じで した。 「これはパソコンの中に置いとくのは不味いかも..」  あまりにも過激な写真の数々に、パソコンの中に置いたままにするのは 不味いのだが、どこに移せばいいのだろうか..  お父さんのデジカメの中に戻すのは絶対に駄目だし、印刷も出来ないし、 何か記録媒体に落とすのは聞いた事あるんだけど、そのやり方がわからな い..  一番いいのは削除なんだが、一生懸命撮って、わざわざファイルの名前 も変えて整理したのを消すのはもったいないよぉぉぉーー (出来栄えもいいのに消すのはいやぁぁぁ〜〜)  とりあえず、自分専用のパソコンで起動パスワードもあるんだから、  ファイルを移すまで、一時的にマイドキュメントの中に置いたままでも 問題ないのかも知れない。  近いうちに友達に落とし方を聞けばいいんだから、大丈夫よね。  この甘い考えが後々、ひどい目にあうことになったのです。  まさか、あんな目にあうなんて思わなかったんです..  そう、それは数日後に来た友達からのメールが悪夢の始まりでした。  件名:Hello!My friend satina cyan 「何なのよ。マイフレンド沙智菜ちゃんって..何かの洒落なのかな?」  友達からのメールアドレスで件名に自分の名前が書いてあったので、不 用意にそのメールを開封してしまったんです。  まさか、この差出人が偽装されていたなんて思ってもいませんでした。 「えっ!?何かインターネットがどんどん開いている?」  メールを開いた途端にインターネットの新しい画面が次々と開いて、何 か変な”Send Fileなんたら・・・(転送中)”のメッセージも出てきたんで す。 「転送?あれ、私..送信ボタンでも押したのかな?」  ともかく、いろんなHPが勝手に開いているので1つ1つ消していくん だけど、何かいくつか消すと、また増えてくるので、まずはメールを送っ た友達に消し方を聞くことにしました。 「ねぇ、何かいっぱい画面が開くメールが着たんだけど、これってどうや って消すの?」 「えっ?私、送ってないわよ。さっちん、もしかしてそれって今世間を騒 がしてるコンピューターウィルスじゃないの!」 「ウィルス...これってニュースでやってるメールで感染するやつなの?」  そうなんです。どうやらウィルスメールだったらしく、メールを開くと ウイルスに感染するものだったのです。  今さら気づいたところで遅すぎたようで、もうパソコンの増える画面が 納まるのを見るだけでした。  そして10分後に画面の増殖が終わり、1つのメッセージが画面に表示さ れました。  {{画像はすべていただいたぜ!!Byルパン(^o^)v}}  「えっ..いただいたって何?これってどういうこと..」  画面に出てきたメッセージに心臓が飛び出るほどびっくりして、顔も青 ざめてしまいました。  だってぇぇ〜マイドキュメントの中には自分の恥ずかしい姿を撮った写 真がいっぱい入っているんですよぉぉぉーー 「ほ・本当に画像なんか取る事が出来るのかな..だってメールソフトは すぐに閉じたから送信なんか出来るわけないし..」  一応、メールソフトの方はすぐに閉じたからメールを勝手に送られるこ とはないだろう。  それにマイドキュメントの中のファイルを送るソフトなんてパソコンに 入れてないし..  そう、私のパソコン知識では全然理解することが出来ないので、後で詳 しい人に聞くしかなく、とりあえずいっぱい開いているインターネットの 画面を閉じる事にしました。  でも、その画面の中にとんでもないものがあったんです。 「!うそぉぉーー何で私の写真が載っているページがあるの?どうして?」  いくつか勝手に開いているページの中に「沙智菜の秘密の写真」という タイトルで自分の撮った写真がサムネイル一覧表示で自動アップされてい たのだ。 (そんな..私の付けたフォルダのタイトルがそのまま使われてるぅぅー! これじゃ名前までばれちゃうよぉぉ〜〜〜) 「ああぁぁっっ!私の付けたファイル名までも、そのままページの中で使 ってるよぉぉぉ〜」  何とサムネイルに書かれた写真のリンク名が、私が変更したファイルの 名前になっており、「沙智菜のおま●こ」とか「オナニー絶頂前」など、 かなり恥ずかしい名前がそのまま使われていた。  更には「私の高校の制服」とか「私の部屋から見た光景」など自分自身 の正体まですぐにわかるような写真も一緒にアップされていたのだ。  つまりは、誰か1人でもこのHPを見たら全てがおしまいになってしま うだろう。  それに、1度アップしたものをどうやって消したらいいのだろうか..  誰かに相談するにも、こんな恥ずかしい状況を説明できるわけないのだ。  もう完全に取り返しのつかないことをやってしまったような気がします... 「どうしよ..もうこれじゃ誰にも相談できないよぉぉぉ〜」  八方塞がりの状態になった感じで、少し涙がぽろぽろとこぼれてきまし た。  クラスメイトに相談できないし、家族にだってパソコンに詳しい人がい ないし、周兄さんはパソコンが知ってそうだけど、すぐに日本に戻ってき てなんて言えないし..  どんどん焦り始め、未だに誰にも相談する事すら出来ない私でしたが、 パソコンの通信ケーブルを見た時、近所に住んでる小学生の事を思い出し ました。 「そういえば..インターネットの設定って竜くんに頼んだはずよね..」  そう、インターネットを始めた時になかなか繋がらなくて、困っていた 事を遊びに来ていた竜くん(青東 竜一)に話したら、すぐに設定して繋 がる風にしてくれたんです。  えっと、竜くんは両親が共働きの関係で、時々家に遊びにくる子なんで すが、かなり頭が良くてビックリしちゃう。  パソコンには関しては高校生の私より詳しいみたいで、困ったときがあ ったら聞いていいって言ったので、藁にもすがる思いで思い切って携帯で 相談することにしました。 (こんなこと小学生の男の子に相談することじゃないんだけど..) 「・・・・・・と言う事なの..こういう時はどうしたらいいの..」 「なるほど最近流行のウィルスだね。感染すると勝手にHPにしてアップ する仕組みになってるんだよ」 「そ・そうなの..じゃあ、もう手遅れってことぉぉ..」 「いや、普通だと手遅れだけど、自動にアップする仕組みなら解析すれば 同じグループでログインできそうだよ」 「えっ?グループって?」 「とりあえず、お姉ちゃんのとこにすぐにいくからパソコンはそのままに しておいて」 「うん..」  それから10分も経たない内に竜くんが来て、いろいろ私のパソコンの中 を見てもらうことになった。  まあ、例の写真も見られてしまうかも知れないけど..実は、竜くんに は私が露出狂であることがバレちゃたので問題はないんだけど..  いやまあ、私が家の庭で恥ずかしい露出行為をしてた時に竜くんが遊び にきて、見られちゃったんです..で、意外にも理解があって誰にでもこ ういう性癖はあるんだよって、普通に受け入れてくれました。  って言うか竜くんが薄々気づいていたのかも知れない。  だから、恥ずかしい写真を見られても大丈夫なんです。 (でも..私が馬鹿やってることが見つかっちゃうから恥ずかしいよぉ〜) 「とりあえず、意外とセキュリティが弱かったから、すぐにログイン出来 たよ」 (ログインと言われても黒い画面に文字がいっぱいって事しかわかんない んだけど..) 「まずは、お姉ちゃんの写真が入ってる階層まで行けたから、権限を調べ てと」 (権限?何の権限なのかしら..) 「僕のログインユーザーで権限は変えられるね。読み込みを不可に設定と」 「あっ..私の写真のページが表示しなくなった..」 「あとは念のためにグループ名とオーナー名も変更しておいて、隠しファ イルにすれば僕意外には移動もコピーも出来ないよ」 (グループ?オーナー?よくわからない..) 「バックアップされてる仕組みもないから、リストアされることもないし、 あとはログがあったから、これを解析すれば何人見たのかわかるね」  次々と私の知らない専門用語を出しながら、いろいろとやってくれてい る竜くん。  コンピューターに詳しいって言ってたけど、ここまで詳しかったなんて 驚きました。  とりあえず、すぐに竜くん相談したのが良かったらしく、誰にも私の写 真をダウンロードされなかったみたいです。  でも、竜くんが言うには、私のエッチなページのアドレスが、特定のと この何箇所かに書かれていたらしく、結構危なかったようです。 「ありがとう。竜くん。お礼に何でもするから言って」 「別にいいよ。それよりマイドキュメントに入ってると他人が見る可能性 があるから危険だよ」 「そうよね..とりあえずパソコンの起動にパスワードは入れてるけど..」 「それってAdminじゃなくてユーザー名だね。Adminが単純なパスにしてる からすぐに起動もできるよ」 「えっ..そうなの!?」 「もし何かに落とすなら、落としておくけど」 「そういうのもわかるの?」 「もちろん、バックアップはやってるからね。これならCDに入るから閲 覧パス付きで作っておくよ」 「ありがとう、竜くん」 「けど、お姉ちゃんも相変わらずだね..」  私の方を見ながら、竜くんが少し呆れた表情で言ってくる。 「ほ・本当はこんなに撮るつもりじゃなかったのよ..」 「ふ〜ん、まあそういうことにしておくけど、ここまで作ってる割には肝 心なのが足りない感じだね..」 「えっ?足りないのって..」 「お姉ちゃんが好きな外への露出だよ..ついでだから僕が撮ってあげる よ」 「撮るって..竜くん?それって冗談だよね?ねっ..冗談よね?」 「そういえば、さっき何でもするって言ってたような..」 「ううぅっ..わかりました..」 (竜くん..少し怒ってる..ここは素直にやるしかないのね..)  おそらく、私へのお灸の意味として、外での露出写真を撮る事になって しまい、竜くんに恥ずかしい外での全裸写真を撮られることになりました。 「ああぁぁ..竜くん、本当に人が来ちゃうよぉぉ〜」 「大丈夫だよ、その辺は調べてあるから。ほら、もっと股を開いて」 「こんな格好、いやぁぁぁぁっ〜!早く終わらしてぇぇ」 「嫌と言う割には、お姉ちゃんのあそこびしょびしょだけど..」 「ううぅ..」  結局、近くの公園を中心に連れまわされて、いろいろな恥ずかしい露出 写真をいっぱい撮られてしまいましたぁぁぁ〜〜。  出来上がりのCDは楽しみだけど、小学生の男の子に全裸の姿を撮られ てるなんて、かなり危ない行為ですよね。周兄さん.. *****沙智菜の勝手なイメージ*****************   「今回、竜くんがいなかったら大変な事になったな..」   「でも、お灸といっても、沙智菜には全然効果なさそうだな」   「いっそ、限定でアップすればいいんじゃないのかな」 ********************************  そんな危険なこと出来ませんよぉぉぉ〜〜  しばらくはデジカメで撮るのは懲り懲りです。だって、本当に手遅れだ ったら、次の日から学校に行けなかったかも知れません。  けど、露出写真を撮られて感じちゃう自分が少し情けないかも..


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