真夜中の駅...
この時間の駅の中は、とても静寂で日中の賑やかさと比べると
全く正反対の光景であった。
「おしゅうちさま」はいつもこの寂しい時間が嫌いで、朝が来るのを
じっと待っていた。
終電間近の時だけは人の出入りが多いのだが、やはり帰路を急いで
いるせいか、足音だけが駅の中に響いている。
たまに酔いつぶれている人を見かけると「おしゅうちさま」がちゃんと
ベンチまで連れてって介抱してあげるから偉いのである。
ただ若い女性の場合は、下着が締め付けて大変だろうとノーパン
ノーブラにしてしまうとこが「おしゅうちさま」らしいとこだろう。
今日もまた真夜中の静かな時間が来ようとしているのだが、最近は
静けさをなくそうといろいろ試みを始める「おしゅうちさま」であった。
そんな試みの1つが駅においてあった温泉旅行のパンフレットに閃き
を感じた温泉作戦である。
終電が終わろうとしてる中、「おしゅうちさま」が温泉作戦のターゲット
を探していると、丁度いい3人組のうら若き女性を見つける。
足元がふらついている事から、お酒を飲んでいるらしく、まさに温泉
作戦にピッタシなターゲットと言えよう。
早速、温泉作戦を実行する「おしゅうちさま」だが、この温泉作戦とは
どのようなものであろうか。
そう、それは名の通り、ホームに温泉を作って入浴させるという作戦で
あるのだが、問題は温泉をどうするかだ。
いかに「おしゅうちさま」でもホームに天然風呂を作る事はできない。
要は、ここに天然風呂がここにあると言う幻を見せて入浴させてしまおう
という考えようによっては、凄い作戦を実行しようとしていたのだ。
早速、酔っ払っているうら若き女性たちに温泉作戦を開始した「おしゅうち
さま」だが、果たして急に現れた温泉に入浴するのだろうか?
そもそも駅に降りたホームに温泉があるという設定が彼女らに通じる
のであろうか..
とりあえず、温泉作戦を始めてしまった「おしゅうちさま」であった。
「あれぇぇ〜見てぇ〜あんなとこに温泉があるよぉぉ〜」
「馬鹿、言わないでよ..ここはホームなのよ..」
「でも温泉があるよ?悪い夢でも見てるのかな?」
やはり意外に素直に入ってくれなそうな感じであったが、背景を急いで
変えてみるとあっさり信じ込んでしまったのだ。
「見てよぉぉ〜私たち山の中にいるわよぉぉ〜」
「いつの間に旅行に行ってのかな..」
「とにかく温泉に入ろうよ」
こうして、すっかりだまされてしまってホームで服を脱いで温泉に入る
彼女たちだが、実際は温泉などないので、他の人から見たら、全裸で
ホームでくつろいでいる姿になってしまう。
そんな姿を周りの人が驚いた表情で見ている。
途中、駅員が声をかけて注意しようとしたのだが、あまりの異常な光景
に怖がってしまってホームから見てない事にして出て行ってしまった。
確かに堂々とすっぽんぽんで居られると見てる男性の方が恐縮してしまい、
意外にも誰も近づいて何かをしようとする気が起きないみたいだ。
彼女たちの方はそんな事を気にせず、幻の温泉に入ってすっかりリラックス
していた。
「まさか、駅の近くにこんな露天風呂があったなんて」
「今まで気づかなかったわぁ〜」
「はぁぁ〜この温泉、気持ちいいわぁぁ〜♪」
どうやら3人の頭の中では、駅の帰り道に偶然見つけた露天風呂に入っている
風になってしまったらしい。
そう、普段なら矛盾が生じる話だが、酔っ払ってたせいで、自分たちで勝手に
理由付けをして、あり得ない温泉の幻覚を素直に信じてしまったのだ。
彼女らの持っていたビールはここでは、お酌に見えており、温泉の雰囲気を
より高めている。
相変わらず、男性が近づいてこないことをいい事に「おしゅうちさま」はある
幻覚をプラスしておいたのだ。
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その幻覚とは降りてくる乗客が全て温泉を
覗くお猿さんになっており、そんなお猿さん
を見つけた彼女たちが明るい表情で手を
振ってしまう。
もうこんな異様な応対をされてしまうと
ますます誰も見て見ぬふりをして通り過ご
してしまうのである。
「きゃははは、お猿さん真っ赤になって
逃げてるぅぅーーー」
「可愛いぃ〜そうだ、こんなことしたら
面白そうかもぉ」
「はは〜ん、私もわかっちったぁぁ、
じゃあ皆でいってみますかぁ」
彼女たちがお互いの顔を見て、アイコンタクト
で何かの合図を決める。
そして、「そーれっ」の合図で何と3人が
全員、片足をあげてお猿さんたちに
見せつけてきてしまった。
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そのエッチな3ポーズにお猿さんが次々とその場で倒れてしまう。
「きゃはは〜お猿さん可愛いぃ」
「お猿さんにも私たちにも魅力が通じるのね」
「もう1回、悩殺いってみますかぁ」
再び、悩殺ポーズを決めてくる彼女たちに、お猿さんが次々とノックアウトされていく。
でも実際はお猿さんではなくておじさん達ですからノックアウトは当然であろう。
結局、自分たちが知らない間に痴態を見せまくった3人だが、彼女らの身体は
熱く火照っており、本当に温泉に入ってきた感じになっていた。
そう、何と温泉に入ったのと同じ効果を与えてあげるとこが「おしゅうちさま」の
素晴らしいところなのであった。
今後も定期的に温泉作戦を続けることを誓った「おしゅうちさま」だが、意外にも
酔っ払った女性が、しばらくの間見かけなくなってしまったのでしょんぼりと
してしまった。
そんなしょんぼりとしていたところに真夜中には聞こえるはずがない女子高生
の声が駅の外から聞こえてくる。
急いで駅の外に出て見ると、真夜中だというのにブラブラと外を出歩いてる
女子高生のグループがいたのだ。
「ふぁぁ〜つまんないなぁ〜」「どっか、おもしろいとこないかな〜」
「いい男でも捕まえて遊ぶぅ〜」
どうやら近頃よく聞く、家に帰らないでただ無意味に夜明かしする女子高生の
集団であり、意外にも駅の周辺にはそういう女子高生たちが多くいたのだ。
「おしゅうちさま」はこの行為をすごく危険に感じ、何とかしなければと考え
はじめた。
そして名案が浮かび、早速、その案を実行に移すことに決めたのであった。
1週間後、駅の周辺を夜間パトロールしていた自治体のおじさんたちが、
ある変化に驚き始める。
「なぁ、最近若い女の子の夜歩きを見なくなったなぁ」
「ああ〜私たちが順番でパトロールした効果が出始めたかも知れんな」
「けど、どうして急に効果が出てきたんだ?」
「さあ、どちらにしろいい事に違いないな」
何故か、急に減り始めてきた女子高生の夜歩き..これはやはり「おしゅうち
さま」が考えてた名案の結果であろうか?
どちらにしろ、完全に夜歩きがなくなったわけではなく、今日も親に反抗して
真夜中にただブラブラと出歩いている女子高生はいたのである。
日ごろのストレスがいぱいたまってるせいか、何の目的も無く普段は朝に
なるまで辺りをうろつくだけであった。
だが、今日は途中から真夜中の駅に向かって歩き出し、何と駅の中に入って
しまう。
そして、駅の改札をくぐると、中からは真夜中とは思えない賑やかな声と
大きな音が聞こえてきたのだ。
「あれ..また、ここに来ちゃったんだ」「そうみたいね」
ホームについてから、ここに来たことを気づく女子高生たち。
そう、ほとんどの子は、ぼーと歩いているうちにここに辿り着いてしまう
ようであった。
どうやら、「おしゅうちさま」が催眠的に似た力で彼女たちを駅に呼び
集めていたのだ。
「せっかくだから踊っていこ」「そうだね♪」
ホームの状況はディスコの様に天井にミラーボールが付いて派手な光が
照らしており、音楽も信じられないぐらいの轟音が鳴り響いている。
しかし、駅とは言え、こんな轟音と光で近所迷惑にならないのだろうか。
そこは摩訶不思議であり、駅の外から見たホームの光景は人が誰も居ない
静寂な光景となっている。
つまりは、駅の中にのみ聞こえ、見えるという特殊な仕組みが施されて
いたのである。
そんな不思議な空間であるせいか、ここに入った子のほとんどは理性の
タカが外れたように思い切り大声で歌い、踊りまくる。
そして、踊って身体が熱くなる為、どの子も下着姿となって楽しく
踊りつづける。
「おしゅうちさま」はそんな歌い踊りつづける彼女たちを見て嬉しさ
でいっぱいなのだ。
ちなみに、ここで歌って踊り終わると今まで溜めていたストレスが
全て発散されるため、しばらくは夜歩きなどしなくなってしまう。
その為、この真夜中ディスコの回数がどんどん減っており、気が付くと
月に1回の開催になってしまった。
月に1回となったせいか「おしゅうちさま」が更なる名案を思い浮かべ
それを実施することにした。
開催日の月末、夜歩きをまだ続けてる女子高生たちを次々と駅へ集める
のだが、何とまだ駅には電車が行き来している。
それも、月末のこの時期と言えば給料を貰ったばかりのおじさんが
月に1回の楽しみとして思い切り飲んで帰ってくる日である。
当然、べろんべろんの状態で終電に乗って帰るのだが、「おしゅうちさま」
がいる駅に着くと信じられない光景が目に映る。
「やっほぉぉぉーーー」「超サイコォォォーー♪」
何と終電が過ぎたはずなのに駅のホームで女子高生たちがディスコで聞く
ような音楽をガンガンかけて踊っている。
「何だ..これは?」「俺たち、夢でも見てるのかぁ〜」
事態を把握できないおじさんたちに既に常連となってるおじさんが声を
かけてきた。
「お〜、初めてだな。ここは俺たちの月の1度の桃源郷なんだよ。あまり
深く考えずに素直に楽しもうや」
常連のおじさんに連れられて奥へ案内されるおじさん達だが、前回酔った
時にはこんな光景がなかっただけに驚いていた。
「浅い酔いだとここには入れねーんだよ。あんたらストレスたまって
飲みすぎたんだろ?ここはそういう中年しか入れないんだぜ」
「そうなんだ..」「じゃあ、せっかくだから楽しむかぁ〜」
深酔いしてるせいか、あまり考えることなく素直に奥にすすんでいくと
何と女子高生たちが踊り狂っている。
それも上は下着姿で、下はスカート1枚で踊っているのだから、まさに
パラダイスな光景であろう。
さらに驚くのはそんな女子高生たちを酔っ払ったおじさんたちが囲んで
声を出して盛り上げているのだ。
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「おいおい、ぽろりんしちゃってるぞ〜」
「いいの♪いいの♪ほれほれっ、おっぱい振っちゃい
まーす」
「おじさんたち、私のおっぱい綺麗でしょ♪自慢の
おっぱいで元気になってねっ」
「うんうん、もうおじさん達元気っす〜」
「おじさん、おじさん、ほーら、私の可愛いパンティ
だよぉぉ〜見てみてぇ〜」
「うぉぉ〜パンティも見たいけど、下半身の方にも目
が言っちゃいますからぁぁーーー」
ここでは女子高生たちの恥じらいもなく、おじさんさん
たちに堂々と明るく見せてくるせいで、おじさん達も
素直に弾け飛んでいる。
「もっと見せちゃおかなぁぁ〜きゃははは」
「おいおい、サービスしすぎじゃねーのか。おじさん
いろんなとこが元気になっちゃうぞぉぉ」
「そーなんだ。私たちもいろんなとこが火照ってたまら
ないかもぉぉー」
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お互いに危ない会話を平然と出せるとこまで盛り上がっており、踊ってる
女子高生たちは悪乗りし始めて次々とショーツを投げ捨ててくるから
すごい状況となってきている。
おっぱいの方もほとんどの子がブラからこぼして見せているので、おじさん
たちの大喝采は止まらない。
だが、こんな痴態を見ているおじさん達は理性が飛んで暴走しないのだろうか?
いや、誰もが深酔いしているせいか足腰が言うことを聞かず、声を出すだけで
精一杯のせいかも知れない。
それに、これだけのパラダイスを見れた事で、すでに満足しきっているのだろう。
女子高生たちの方も見られることに気持ちよくなっていて、いつもより派手な
痴態を見せて歌い踊りつづけている。
結局、この騒ぎが朝近くまで続き、女子高生やおじさん達が大満足して家に
帰っていく。(おじさん達は怒られるかも知れないけど..)
きっと、おじさん達は泥酔から見た幻としか思ってないが、最高の夢を見れた
ことには間違いないだろう。
女子高生たちの方も思い切り弾けて踊ってたせいか、記憶があいまいとなって
おり、ただストレスが全てなくなったすっきりとした爽快感だけ身体に残って
いた。
こうして参加している全員のストレスを発散させ、誰もが満足したことに
喜ぶ「おしゅうちさま」。
朝の駅では駅員さんたちが元気な声を出して仕事を始めてる。
昨日までは仕事の連続で疲れきっていた駅員さんたちなのに、今日はやけに
元気なのである。それも徹夜をしているはずなのに..
そう、駅員さんたちもこっそり参加してストレスを発散していたのであった。
駅長さんが毎月、疲れきっている駅員さんを選んで、徹夜シフトに組み込んで
いるとは、さすがの「おしゅうちさま」も1本取られた様であった。
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