第2話「杭丸太渡り」


 ついに全国女子高生温泉アスレチックの競技が始まり、いかにもエロそ うな司会者が雄叫びのような開始の言葉を出してきた。 「さあぁぁ!ついに全国女子高生温泉アスレチックが始まりましたっ!は じまりましたぞぉぉぉーー!全国から集められた選りすぐりの美少女たち が!女子高生たちがタオル一枚で挑戦しますぞぉぉーー!もちろん、タオ ルの下はすっぽんぽんだぁぁ!実はサポーターを着けてたとかニップレス を着けてたなんて事はないぞぉぉぉーー!昔の駄目駄目TVとはレベルが 違うんだっ!いや、規制緩和のおかげでヘアーもOK!具だって少しぐら い見えちゃって許しちゃうからなぁぁ〜。まあ、エロ漫画のように縦線1本 軽く引けばいいんじゃないかなってぐらいのもんだぁぁ!」  おおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ〜!うおおおぉぉぉぉぉ〜!(地響き歓声)  司会者の暴走ぶりに観客が大いに沸きあがり、そんな状況の中で198 名の選手は第1競技の会場にバスタオル姿で集合させられていた。  渚野 祐衣美も選手の1人として会場にあがっていた。 「第1競技は杭丸太渡りみたいね..どーしよーかな..」  私(祐衣美)は考えた。こんな姿で競技をやらされるぐらいなら、裸に なってしまっても、さっさとリタイアした方がいいと。  そして、その考えは私だけではなく、ほとんどの選手が思っていた事で もあった。  何故なら、先ほどの選手宣誓を見ていても分かるように、初っ端から恥 部を堂々とTVに公開しているからだ。  あの8人の女子は今まで、あんな人前で恥部を晒したことはないだろう。  フェイスタオルからバスタオルへ戻すためとは言え、かなりひどいこと をされたような気がする。  一応、約束どおりバスタオルを返されることになったが、返されたもの は私たちのものとは少し違うものになっていた。  当然、彼女たちがそのタオルを見て文句を言ってきたが、タオル没収の 言葉を出されると諦めて着けるしかなかった。  正直..私だったら、あのタオルを巻くぐらいなら、おっぱい丸出しの フェイスタオルの方がましなのかも知れない。  彼女たちに渡されたタオル、それは半透明のバスタオルであり、おそら くこれを巻いても、おっぱいやおま●こは透けて丸見えとなるだろう。  だが、まだ透けて丸見えだけなら諦めもするが、更なる恥辱の罠が施さ れていたのだ。  何とタオルを巻いて背中に当たる部分に先ほどの宣誓で見せたおま●こ の写真が名前と一緒にカラー印刷されていたからであった。  つまりは彼女たちの宣誓は無駄な恥さらしとなっただけで、番組側にま んまと騙されてしまったところだろう。  けど、全裸で出るわけにもいかない彼女たちは恥を捨てて、おま●こプ リント付きのタオルを付けることに決めた。  本当に裸を晒してもリタイアした方がいいかも知れない。  そんな気持ちがどんどんと強くなっていく私たちだが、この考えが甘す ぎたのを後々知ることになるのである。  そんな中早速、第1競技「杭丸太渡り」が開始された。  この競技は名の通り温泉の上にさした数本の丸太の杭の上を渡っていく アスレチックには定番の競技とも言えよう。  だが、どうやらただ単純に渡らせるはずはなく1番目の選手、初沢ゆう かが丸太の前に案内された時、係員がバスタオルの下端にあった丸い穴に ロープみたいのを通したのであった。  そう、このバスタオルについた丸い穴に私は疑問を抱いていた。  何故、こんなとこに穴が?乾かす時にでもヒモを通すのかなと思ってい たがどうやら競技に関係するものだったとは...  1番目の選手、初沢ゆうかも係員の女性にロープの事を尋ねてきたので あった。 「あ・あのーこのロープってなんなんですか?」 「これは丸太から落ちる子へのペナルティよ」 「ペナルティってまさか..」 「そうよ。このロープは下の温泉までは届かないわ」 「そんな...」  初沢ゆうかが驚愕した。そう落ちた途端に裸が晒される仕組みになって いたからであった。  だが、仕組みはそれだけではなかった。係員が今度は両足の足それぞれ にもロープを取り付けたのであった。 「あの...こ・このロープは何ですか?」 「安心して。これは下の温泉が深いから、溺れないための救助用のロープ ですから」 「そうなんですか..」 「はい。これでOKですね。じゃあ最後に両手を縛りますので」 「なんで両手を?」 「ただ丸太渡るだけじゃ競技じゃないので」 「わ・わかりました..」  こうして足にはそれぞれ2本の救助ロープを。バスタオルにはペナルテ ィロープを。最後に両手を後ろに回して手を縛って準備は終わったのだ。  この無茶苦茶な競技の設定に私たちから思わず声が出てしまう。 「これじゃ、落ちたらどうすんのよ。いくら救助ロープがあるからって」  私もあまりにもヒドイ状態に少し腹が立っていた。  だが、私が思っている以上にこの競技はヒドイものとなってきたのであ った。  1番目の選手の子、初沢ゆうかがいよいよ丸太を渡る。  宣誓をした8人の1人であり、泣きじゃくる他の7人を元気付けていた 女子であり、背中のおま●こ写真が痛々しく見える中で、彼女は1歩1歩 慎重に前に進んでいった。 「負けてたまるものですか..ここまで恥をかいたら怖くないわっ」 「頑張って、初沢姉さん」「絶対クリアしてよ。初沢姉さん」  他の宣誓をした2人が彼女を姉のように慕いながら必死に応援している。  どうやら、宣誓した3人のリーダ的存在になっており、そんな期待を背 負いながら、競技クリアに向けて頑張っていた。  だが、それを邪魔するものが居り、それはこの温泉アスレチックの司会 者であったのだ。 「さあ、ぼーぼーおま●このゆうかちゃんはクリアできるでしょうかぁぁ〜。 しかし、あんなにぼーぼーだとハイレグは穿けませんなぁぁ〜」 「うるさいっ!そんなの穿かないわよっ!ああっ」グラッ  司会者の言葉で思わず足をぐら付かせてしまうが何とか持ちこたえた彼女。  動揺はしているが、これぐらいで落ちるほどではなかったらしい。 「う〜ん、惜しかったですな。私も少々、甘かったかも知れませんな」  司会者の言葉に恐怖感を覚える私たち。  どうやら、司会者は私たちを失格させるようなことをしてくるとわかっ たからだ。 「あんな言葉で失格なんて、なってたまるものですかっ」  バランスを整えなおして、丸太の杭を慎重に進む彼女なら失格すること はないだろう。  けれど、司会者がこのまま彼女を見逃すことはなく、次の手を用意して きたのであった。 「そういえば、あなたはブログをやってましたね。ゆーかの愛ブログでし たよね〜。ぽちっと」  司会者が何かのスイッチを押すと彼女が毎日、書いていたブログが大型 モニタに表示された。 「なっ?私のブログを出してどうする気よっ」  自分のブログが出されて少し不安になってくる彼女に司会者がとんでも ない事を仕掛けてきた。 「そういや、今日の更新はまだでしたよね?」「えっ..」 「私が代わりに更新してあげましょう。ぽちっと」「なっ!?」  司会者がそういうと、彼女のブログが更新されてしまい、「私、TVで 裸公開しました(ハートマーク)」のタイトルでアップしてしまった。 「ど・どういうことなのっ!私しか更新出来ないはずなのにっ」 「甘いですね。これしきの事、番組の力で何とでも出来るんですよ」 「そ・そんなぁ..」 「ちなみに貴女の裸の写真も一緒にアップしましたのでカウンターが凄ま じいですよ。くくっ」 「う・うそぉぉぉ〜!ひ・卑怯よぉぉぉーーあんたたちぃぃーー」  我を忘れて思い切り丸太の杭の上で振り返った彼女がどうなったかは言 うまでもないだろう。  司会者の罠にはまり、あっさりと丸太の杭から足を踏み外して下の温泉 に落ちていく。「いやぁぁぁぁぁぁぁぁーーー」  足を踏み外すと共にバスタオルのロープがピンと張り、彼女の身体から あっという間に離れてしまい、そのまま全裸の状態で温泉に落ちてしまった。  ドバアアアァァァァァァァンンンン!!!  下に落ちた温泉は係員が言ったとおり、かなり深くなっており、そんな 彼女に司会者はヒドイ事に面白く状況を説明してきた。 「ぼーぼーおま●このゆうかちゃん、毛深いおま●こを見せて落ちました ぁ〜。TVを見てる方はリプレイに注目だぁぁーー!!」 (リプレイですって?この番組はどこまで卑劣なの!!)  今頃、TVには何度も裸にされて落ちるシーンが面白おかしく映されて ると思うとゾッとしてしまう。  だが、これはまだまだ恥辱の始まりに過ぎなかったのであった。 「さあ、そろそろ救助しないとマズイですね!ウインチ、スタァァァーート!!」  司会者の掛声で救助ロープのウインチが動いていく。  天井から引っ張ってるってことはまさか!! 「おおっ!!釣れましたぁぁぁぁ!!すっぽんぽんの女子高生がぁぁぁーー!!」 「おおおぉぉぉーー!」「うぉぉぉぉぉーー!!」  会場は大きな歓喜に包まれる。そう、足に付けたロープを上から引っ張 られた彼女はどこも隠せないままで、身体の全てを観衆の前に晒されたか らだ。 「いやぁぁぁぁぁぁぁーーー見ないでぇぇぇぇぇーーー!!」  手を縛られている為どこも隠せない彼女は身体を揺らして抵抗するしか 方法はなかった。  だが恥辱はこれだけでは終わらない。何と2つのウインチが左右に移動 したのであった。  そう、彼女に取り付けられている2本の救助ロープを外側に広げるよう に引っ張ったのだ。 「きゃぁぁぁぁぁぁぁーーーー!!!いやあぁぁぁぁぁぁぁぁーー!!」  彼女の足は左右に引っ張られ、観客の目の前に彼女の秘部が公開されて しまった。 「ぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」 「おおっ、皆さん見てください。観客からはおま●こが丸見えです!!T Vの皆さんにはお毛々以外、モザイクが掛かっているのでネットの方をご 覧下さい」 「いやぁぁぁーー、これ以上、私のブログを弄らないでぇぇーーー!!」 「えっと、タイトルは「これがゆーかの生ま●こです(はーとまーく)」 しばらく無修正でアップしておきますので自由に広めてくださいとでも書 いときますか」 「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁーー!!」  司会者はそう言って、本当に彼女のブログを更新してしまった。  それと同時にウインチが動き、温泉の端まで逆さ開脚の彼女を連れて移 動していった。  そう、彼女はリタイアした後も全然開放されず、逆さ開脚のまま所定の 位置に固定されてしまった。  彼女が所定の位置に付くと会場に設置されている私たちの顔が勢ぞろい して分割し映し出されている通称、生き残りモニタに変化が現れた。  何と彼女の顔写真が消えて初沢ゆうかの今の秘部の映像に移り変わった のであった。  私たちがその映像に騒然としてる中、司会者がにこやかに説明し始めた。 「みなさーん。このゲームはリタイアすると全てが晒されます。もちろん 罰として競技が終わるまで晒され続けますので、早めにリタイアしないほ うが自分自身の為ですよ。くくっ」 (そ・そんな..これじゃリタイアも出来ない..) 「さあ、時間もありませんので2番手の選手、スタートしてください」  司会者は平然と試合の再開を言ってくる。もちろん、こんなことを言わ れた後で、次の子が平常心で渡れるはずはないだろう。  二番目の鹿黒あやこは、わずか2・3歩進んだだけで温泉に落ちること になった。 「ああぁぁっ..いやぁぁぁぁぁーー」ジャパァァァーーンン。  再び、恥辱のウインチが動き、全裸の鹿黒あやこを逆さ開脚で移動して いく。 「淫水焼けおま●このあやこちゃんも失格ですなぁぁぁーー。これで2つ おま●こが揃いましたなぁぁーー」  これじゃお色気番組というよりはAVビデオみたいなものになっている。  失格になると、ずっとおま●こを晒したままなんて聞いてないわっ。  3番目の選手である九段かおりも焦る表情を見せながらも、何とか自分 を落ち着かせようと頑張っていた。 「落ち着け..おちつくのよ..」 「くくっ。背が高く身体が大きいかおりちゃんはどういう失態を見せます かね。いや、クリちゃんも身体同様大きくて丸出しなんですがね〜」 「そんなこと言うなぁぁーー!あっ..」  ズバァァァァァァァァーーンン。  また司会者の言葉の罠にかかり、3人目の恥ずかしい逆さ開脚が増えた。 「せっかく恥ずかしい宣言をした割には、すぐ失格になってしまいました ね〜。くくくっ」  司会者の言葉に選手の誰もが怒りを覚えた。そして、その怒りを4番目 の選手の高部奈津紀が大声でこう言ってきた。 「みんな冷静になるのよっ!これ以上、恥ずかしい姿を増やすのはこいつ らを喜ばせるだけよ!こいつらを楽しませないためにも残りの皆はクリア しましょう!」「そうよ!」「頑張ろう!」  私も高部さんの言葉を聞いて、絶対に失格しないで先に進む事を決めた が、選手宣誓した8人で残ったのは高部さん、靴中さん、弓花さんだけだ った。 「残念っ!けいちゃんはパイパン晒して失格です!おっと、続いての濡れ 濡れのさやちゃんも失格だぁぁ!」  司会者の卑猥な煽りのせいで、このあとも択居さんと関口さんが失格し た。どうやら、異性に肌を晒すのはこれが初めてで、彼女を応援していた 男子たちに逆さ開脚を晒すことになった。 「俺、もう我慢できね!」「カメラで映されてもいいや!」  応援団の男子たちがズボンを脱いで、おちんちんを上下にしこいてくる。  そんな様子も普通に実況していて、そのはしたない映像に動揺して、巻 上さん、田内さん、松吹さんも失格してしまい、合計10人の恥ずかしい姿 が出来てしまった。  まだまだ多くの競技が残っている以上、油断をすることが出来ない私た ちであった。


初沢 ゆうか(はつざわ ゆうか)   第1競技失格
鹿黒 あやこ(しかぐろ あやこ)   第1競技失格
九段 かおり(くだん かおり)    第1競技失格
全川けい(ぜんかわ けい)      第1競技失格
内宮さや(うちみや さや)      第1競技失格
択居 結子(たくい ゆいこ)     第1競技失格
関口 梨菜(せきぐち りな)     第1競技失格
巻上 美央子(まきかみ みおこ)   第1競技失格
田内 喜奈(たうち きな)      第1競技失格
松吹 麦華(まつぶき むぎか)    第1競技失格
 【失格者10名:残188名】

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