未だに1年4組の準備室の掃除が終わらないまま数日が経った。
ちなみに今回の解説は紺屋 麻希(出席番号6番)ではないことを了承
して欲しい。
えっ?私は誰かって?それは聞かない約束だぜ。ふふっ。
そんなことより、どうやら柔紀先生は準備室にいる魔物の正体を分かっ
ているらしく、今日も怒りの形相を見せながら校長を探していた。
【柔紀】「出てこぉぉーーい!越前タヌキィィーー!タヌキ鍋にしちゃる
から、さっさと出てきなさいぃぃーー!」
【堂華】「ひっく~、今日も校長を探してるの?どうせなら罠でも仕掛け
たらぁぁ~。タヌキの好物を置けば一発よぉ~」
【柔紀】「いや、別に本当のタヌキを捕まえるわけじゃないので..朱典
先生は今日も飲んでいるんですか?」
【堂華】「ひっくぅ~、だってぇぇータヌキがいないんだものぉぉ~~。
タヌキがいない時ぐらい、羽目を外して飲まないとねぇぇ~」
【柔紀】「それ以前に校内でお酒を飲む自体、間違えているんですか..」
【堂華】「何、固い事いってんのよぉ~。酒なんか飲んでないわよぉ~~。
特製の麦茶を飲んでいるだけよ。ひっくっ♪」
【柔紀】「それ、ビールですから..」
【堂華】「私のことなんかより~、何でそんなに怒ってるのぉ~。準備室
に関係ある事みたいだけど、何かあそこにあるの?」
【柔紀】「魔物が住んでいた事を黙っていたからですっ!いや、よく考え
たら、あそこはラクビー部のマネージャー室だったってことを忘れてたん
ですっ!」
【堂華】「ラクビー部のマネージャー室?ああ、そんな部屋あったわね~。
けど、それは10数年前の話じゃない~。確か当時の女子が学校から無理や
り部屋をもらって自分たちの根城にしたって伝説よね?」
【柔紀】「ええ、その女子が卒業する時に返したはずなんですが、まだ残
っていたんです」
【堂華】「ここは無駄に大きい学校だから、ずっと使わなかっただけじゃ
ない?掃除すればいいだけの話じゃ..」
【柔紀】「それならいいんですが..魔物も残っていたんですっ!あいつ、
ずっと返さずに使っていたんですっ」
【堂華】「マジ?ずっと使っていたって..すごい女子ね..」
【柔紀】「そのせいで1人の女子がロッカーに閉じこもったので、こっちは
大変なんですよ」
【堂華】「あっ、そうか..女子の娘さんが4組にいたわね..」
その頃、1年4組の教室では再び、沙智菜の机に可愛い女の子の人形が置
いてあり、本人はロッカーに閉じこもったらしい。
【美蔵】「新宮くん、君のような可愛い子がロッカーなんか閉じこもっち
ゃいけないよ。ここは僕の胸に飛び込んでおいで」
【取り巻き】「あ~ん、美蔵さまったら、そんな女に構っちゃいやぁぁー。
私たちのことも忘れちゃだめですよぉぉぉーー」
【内川】「おいっ、片方の取り巻き!いい加減、帰ってこないとどつくぞ!」
【取り巻き】「あ~ん、内川さんがいじめますぅぅーー」
【美蔵】「お~、よしよし。僕が君の涙を拭いてあげよう。内川さんもせ
っかく可愛い顔をしてるんだから僕と一緒にデートしようよ」
【内川】「はぁ?何言ってんのあんた!男子と言えとも容赦しないわよ」
【鯉町】もみもみ「内川さん、やめるんだっ!喧嘩はいけないぞ」
【内川】「おいっ鯉町、喧嘩を止めるフリして人の胸揉むんじゃないっ!」
【暑姫】「と・殿の浮気ものぉぉぉーーーー!!わらわというものがあり
ながらぁぁぁーー」ボォォォォォォッ!!
【鯉町】「うあぁぁぁぁぁっ!!あちちぃぃぃーー!俺を燃やすなぁぁー」
【内川】「はぁ~、誰か消火器で消してやれ..」
【沙智菜】「ぅぅ..ロッカーに入ってる私のことは無視するのねぇぇぇー!
いいんだもん、母親はあんなだし..私はずっと辱めを受けてロッカーに
入っていればいいんだからっ!」
どうやら、沙智菜は準備室にいた魔物が母親の早知華であることを知っ
て、恥ずかしさからロッカーの中に閉じこもったらしい。
【チュー松】「猫上様、今こそあの娘を助けて、力を見せる時ですぞ!」
【猫上】「にゃぁ?」ひょいっ、ぱくっ♪
【チュー松】「今回もこのパタンですかぁぁーー!」
<今回もしばらく、おまちください..>
【チュー松】「はぁはぁはぁ..猫上様。そろそろこの冗談はやめてくれ
ませんかっ..クイの中のクイと呼ばれた小生でも毎回、これでは身が持
ちませんぞ!」
【壱郷】「そうですよ。毎回、生はいけません。次は暑姫ちゃんに焼いて
から食べてくださいね。油は私が用意しますので..」
【猫上】「にゃあ(OK!)」【チュー松】「OKしないでくださぁぁい!」
【沙智菜】「あぁぁーーんん、やっぱりみんなして、私のことは無視する
つもりなのねぇぇぇぇーー。どーせ、あんなのが母親だと思ってるのね!
ひどいわぁぁ、ひどすぎるよぉぉぉぉーーーー!」
【柔紀】「はぁ~、そんなに母親のことを悪く言ってはダメよ。私は彼女
をよく知っているが、彼女は言葉で言い表せないぐらい素晴らしい女性よ」
【勇衣萌】「あ・あの先生?」「なんだ、わが娘の勇衣萌ちゃん」
【勇衣萌】「学校では他人行儀の間柄ですが..えっと先生?」
【柔紀?】「んぷぷ~♪金髪の髪ぐらいじゃ無理があるわね~。まあ、い
いわ。この際、私のことを新・柔紀ちゃんと呼びなさいっ♪」
【沙智菜】ガタッ!「・・・・・・・・・・」ガタガタガタタタタ..
【新・柔紀】「あら♪どうしたの、新宮さん~。急に無口になったわねぇ~。
あれが母親だと大変って言ってたわよねぇぇー♪」
【沙智菜】「い・言ってませんよぉぉ..あと、私はロッカーに住む妖精
さんであって沙智菜なんかいう女子とは違います。うんうん」
【新・柔紀】「そう?じゃあ、しばらくロッカーの妖精さんとして出られ
ない風にしてあげるわぁぁ~♪」ガチャ、バタン。
何とあっさりとロッカーを開けて偽者の柔紀先生が沙智菜がいるロッカ
ーに一緒に入ってしまった。
そして5分後、一瞬にしてロッカーから偽者の柔紀先生が1人で出てきた
のであった。
【新・柔紀】「さて♪しばらく、新宮さんはロッカーから出れませんので
ほっといて授業を再開しましょ~♪」
【沙智菜】ガタッ!バンバンッ「!!~~~」
【新・柔紀】「あんまり叩くとドアが開いちゃうわよぉ~♪んぷぷ、開い
たら18禁になっちゃうわよぉ~」
【沙智菜】「・・・・・・・・」
どうやら偽者の柔紀先生はロッカーの中にいる沙智菜の服を取ってロッ
カーの外に出たみたいであった。
【新・柔紀】「さぁて、授業を始めるわよぉ~♪ところで..柔紀ちゃん
の担当科目って何でしょう?」
【勇衣萌】「沙智菜のお母さ・・・じゃなくて先生、先生の科目は英語で
すが..」
【新・柔紀】「英語..う~ん、柔紀ちゃんらしい面白くない教科ね..
よしっ、保健体育にしましょう♪先生がいろいろ教えちゃうからね♪」
【男子たち】「おおおおおおおおおぉぉぉぉぉっ!!」
何やら早知華の登場でおかしな展開になっていく1年4組であった。
その頃、1年4組の準備室では本来の掃除が行われていた。
【美紗里】「沙智菜のお母さん、様子見に行くっていったきり帰ってこな
くなったわね..」
【凛】「まあ、何かろくでもないことをしてるのは確かだな」
【蘭】「はふはふぅぅ~♪世は満腹であるぞぉぉ~」
【悠子】「蘭ちゃん、ごろごろしないで手伝ってよぉ~」
【璃紅】「あのぉ..何で私まで手伝っているのでしょうか..」
【美紗里】「今回の元々の騒動を起こした現況でしょ。才蔵くんも手伝っ
てくれてるんだから、変なことしないでね」
【才蔵】「そうだぞ!結局、俺が巻き込まれることになるんだからなぁ」
【璃紅】「ぶーぶー」
【美紗里】「それにしても真ん中の開かずの部屋って単なる物置だったの
は意外よね」
【凛】「正確にいえば、ここの部屋に収まらなかったものを入れていた私
物倉庫みたいだったがな..」
【悠子】「早い話、隣に移動して明け渡すってことよね..」
【蘭】「いいじゃないかぁ~、これからも時々、美味しいものを差し入れ
てくれそうだしぃ~」
【凛】「正直な話、あの人と比べたら新宮さんのインパクトは薄いわね」
【美紗里】「まあ~、それは仕方ないわね..すごい伝説をつくった人だ
からね..」
【蘭】「なぁなぁ~、今気づいたんだが、開かずの部屋の奥にベットが置
いてあるぞ。何でベットが?」
【凛】「いや..それ以前にもっとつっこむ点はあると思うが..誰か寝
てないか?」
【美紗里】「!!埋めましょう」「はぁ?」「美紗里?」
【美紗里】「みんな、人なんて居ないわよ♪あれは幻だから、さっさと物
を置いて埋めましょう!そうしましょう」
「ふふふ~、私の眠りを妨げるとあとが怖いわよぉぉ~美紗里ちゃん♪」
【美紗里】「いつまでもOBが学校に来るのもどうかしてると思うけど」
「だってぇー、家で寝てると明日葉がうるさいんだもぉーん」
【璃紅】「あっ、もしかして伝説の人の1人?確か眠りの魅由梨って..」
眠りの魅由梨、かって学校で起こった難事件を次々と解決して伝説にな
った早知華の親友であり、伝説トリオの1人でもあった。
ちなみに最後の1人は言わんと知れずお分かりだと思うが、我らの柔紀
先生である。
【魅由梨】「ふふふっ、この魅由梨さまを本気にさせると怖いんだぞぉ~」
【美紗里】「ぅぅ..」
【柔紀】「そうか..なら、その本気見せてもらおうかしら?」ガチャッ!
いつの間にか来ていた柔紀先生が美紗里の後ろからモデルガンを取り出
して魅由梨に銃口を向けてきた。
【魅由梨】「あらん、柔紀ちゃん♪いらっしゃいぃ~」
【柔紀】「まさか、魅由梨まで来ていたとはな。今日こそ、あの女共々、
積年の恨みを返させてもらうわっ!」ガチャリッ!
【魅由梨】「マグナム44..本物の威力並みに強化したモデルガンで勝
負するつもりね..ふふ、相手にとって不足はないわ♪」
【凛】「おい、本物並みって..相当やばいんじゃないか..」
【魅由梨】「久々にフェンシングの腕を見せてあげましょうか~」チャッ!
【悠子】「何か..あの剣、フェンシングの競技用に見えないんだけど..」
【美紗里】「当たり前よ、本物のレイピアよ。それも鉄をも貫くという剣
だから、突かれたら洒落じゃ済まないわよ」
【蘭】「すっげぇぇーー、銃vs剣の戦いだぁぁー。どっちが勝つかなぁぁー
ワクワクかもぉぉ~」
【凛】「能天気なヤツだな..さて、こういう場合はどうすればいいんだ?」
【美紗里】「逃げるっていうのが一番だけど..でも、今回は何か大丈夫
そうかも..」
【堂華】「ひっくぅ~、おおぉっ!よく見たら魅由梨ちゃんも来てたんだぁ~」
【魅由梨】「せ・先輩?堂華先輩、どうしてここに?」
【堂華】「私も柔紀ちゃんと同じ教師なのよぉ~、柔紀ちゃんもこんなと
こで発砲したらダメよぉぉ~」「は・はい..」
【悠子】「これってどういうこと?堂華先生が戦いを止めるなんて..」
【凛】「そういや..あたし風紀委員会で聞いたことがあるな。昔、生徒
会に破天荒な女生徒会長が居て、生徒会特権を使って酒樽を持ち込んで風
紀を乱していたとな..ただ、強さだけは半端じゃなく伝説のトリオ相手
にも引けを取らなかったそうだ」
【美紗里】「って言うか、それ堂華先生でしょ。今でも教師の特権使って
アルコール持ち込んでいるんだから..」
【堂華】「ひっくぅ~、3人相手じゃ少しきついけど、魅由梨ちゃん1人な
ら、ぐてんぐてんにしてあげるわよん~」
【魅由梨】「やだなぁ~、堂華先輩。昔じゃないんだから、ここは穏便に
いきまっしょ~。ねぇ、柔紀ちゃん?」
【柔紀】「私はあの女の行方さえ知れば、問題ないわ。いったい、早知華
はどこ行ったのよっ」
【魅由梨】「おそらく1年4組じゃないかな?授業しにいくって張り切って
いたから..」
【柔紀】「!!まったくぅぅ~。人騒がせなことを!堂華先生、ここはお
願いしますね」
【堂華】「いいわよぉ~。いってらっしゃいぃ~」
【魅由梨】「ところで堂華先輩..もしかして柔紀ちゃんと同じで堂華先
輩も自分の子供がこの学校に通ってたりしてるんですか?」
【堂華】ピキィィィーーー「子供?私に高校生の子供がいると思うの?」
【魅由梨】「あっ、すいません。じゃあ、まだ中学や小学ですか。先輩の
子供さんって先輩似なんでしょうか?」
【美紗里】「お・お・お母さんっ!!しぃぃ!しぃぃぃーー!」
【魅由梨】「えっと..えっと..そのまさか..」
【堂華】バキバキ「子供なんて居ないわよ..いや、まだ独り身ってこと
を馬鹿にしたいのかしらん」「えっ..先輩、今さんじゅ・・・」
【凛】「今度は退散した方が良さそうだな..」「そうね..」
【魅由梨】「美紗里ちゅわぁぁーーんん、へるぷぅぅーー」「無理言わな
いでよ」
【堂華】「先生、魅由梨とじっくり話したいから、みんなは外出て行って
くれないかしら..」「「「はぁーい」」」
この後、準備室からすごい音が聞こえてきたが、みんなして聞こえない
フリをすることにした。
そして一方、1年4組の方では..
【柔紀】「おい..早知華!あんた、何を教えたのよ!このクラスの惨状
はどういうことなのよっ!」
【早知華】「ちょっと男子たちが逆上せただけよ..刺激過ぎたかしらん」
【柔紀】「男子全員、鼻血出すなんて、何の英語を教えたのよっ!」
【早知華】「英語じゃないわよ。保健体育よ♪大人になりたい青年たちに
ちょっとしたテクニックを..」
【柔紀】「テクニックって..またとんでもないものを..」
【壱郷】「師匠と呼ばれてください..特にその黒板の絵に感動しました」
【柔紀】「黒板?ああぁぁぁぁっ!何てもの描いてるのよぉぉーー!こん
なリアルな女性器を黒板に描くなぁぁぁぁぁぁーーー!」
【早知華】「ちょっとした女の子の仕組みをね~。ちなみに、これはね」
【沙智菜】バンバンバンバンッ!!「!!!」バンバンバンバンッ!!
【早知華】「秘密ということで..」(さすがに娘のなんていったら絶縁
されるわね..)
【柔紀】「まったく..魅由梨といい、あんたといい、何しに学校に来た
のよっ」
【早知華】「遊びによ♪魅由梨には足止めを頼んだはずだけど、よく無傷
でここに来れたわね~」
【柔紀】「生徒会長が来たからよ。あんたも良く知ってる生徒会長がね」
【早知華】「またまたぁ~、そんな嘘よ。どうして、あの酔いどれ生徒会
長が学校にいるのよぉ~。案外、未だに飲んでばっかりで売れ残ったりし
てぇぇー」
【柔紀】「という事みたいですよ。堂華先生♪」
【早知華】「・・・まさか..堂華先輩もここの教師に?」
【堂華】「急いで戻ってきたかいがあったわぁぁ♪かもぉぉーーん」
【早知華】「柔紀ちゃんの裏切りものぉぉぉーー!」「知るかっ」
この後は4組のドアの隙間から出てきた堂華先生の手招きによって、早
知華は準備室へ連れていかれたらしい。
ちなみに1年4組の準備室は前よりもひどく荒れ果ててしまったようであ
った..
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