いきなりですが走ってきた壱郷です。ついにこの作品が10話を達成し
たということで、今回の解説は紺屋 麻希(出席番号6番)の代わりに不
肖ながら、私壱郷がしたいと思います。
では早速ですが、職員室の様子からズームインッ(古)!!
【柔紀】「なんか..こういう出だしで始まるのって、ツライ気がするん
ですが..」
【堂華】「まあ、いいんじゃありませんか。それよりも今日、地元中学の
高校見学があるから、大騒ぎにならないように注意しなくちゃいけないわね」
【柔紀】「高校見学ですか..私も中学生の時、憧れの先輩に会いに行っ
て騒いだことがありますね〜」
【堂華】「私もあるわ〜。つい、はしゃいじゃうのよね〜♪だから今日の
高校見学は教師の私たちが気を引き締めないといけないけどね」
【柔紀】「そうですね。私のクラスはいろんな女子がいるから、注意が必
要かも知れませんね」
【堂華】「と言うのか、要注意ってとこね。今、中学では”伝説の5人組”
の話がかなり美化されてるようだから」
【柔紀】「伝説の5人組?何ですか、それは..」
【堂華】「あれっ?柔紀ちゃん、知らなかったの?もしかしてここ数年っ
て地元に居なかったの?」
【柔紀】「はい、ここ3年ほど海外に行ってましたが何かあったんですか?」
【堂華】「そっか、それなら分かるわけないよね。実はね..3年前あた
りから、平和になりすぎたせいか学校の秩序が失われてしまったようなの」
【柔紀】「そうなんですか..昔も荒れた時期が少しありましたが、それ
で最後だと思ってました」
【堂華】「そうねぇ〜、あの時は地元高校が荒れた頃よね..けどビーナ
スの生まれ変われかと勘違いされるほどの絶世の美少女生徒会長とお笑い
3人トリオ娘の活躍ですぐに納まったのよね」
【柔紀】「・・・別にお笑い3人トリオで構いませんが..自分で言って
て恥ずかしくないのですか..」
【堂華】「別にぃ〜。本当に美しかったんだものぉ〜♪」
【校長】ぼそっ「月日が流れるっていうのは悲しいものだのぉ〜」
その直後、校長の頭上に謎の机が降ってきたのは言うまでもないだろう。
【2組担任】「堂華先生..ぼ・ぼくの机..知りませんか..」
【堂華】「あらっ?いつの間に無くなってるわね..どうしたのかしら?」
【柔紀】「・・・・・」(さっきまで堂華先生の隣にあったんだけど..)
【2組担任】「まあ、ぼくの机は飛行癖があるみたいですから、いいんで
すが..」
【柔紀】「飛行癖って..」(堂華先生ったら何回、飛ばしたんだろ..)
【2組担任】「それよりも、3年前の地元中学の荒れぶりには驚きました
よ。強いて言うとケン●ロウやラ●ウがいない世紀末のような世界でした
からね」
【柔紀】「どれだけ..荒れたのよ。けど、それってかなり危険な状況じ
ゃなかったんですか?」
【堂華】「そうね。中学同士が覇権を奪い合うために日々、争いを繰り返
す暴力がモノをいう時代だったからね」
【柔紀】「そこまでひどくなったんですか..」
【2組担任】「そうなんですよ。だからこの際、目には目によってことで
争いを治めるために伝説の泥酔暴力生徒会長と最凶トリオに頼む案もあっ
たんですよっ」
ぶんっ!2組担任が突然、弾丸の様に空中を飛んでいったのは言うまで
もないだろう。
【校長】「えっと、君の机は私の頭上にあるから片してくれんかの〜」
【2組担任】「そうみたいですね。僕も降ってきてすいません..」
【堂華】「あらっ?彼消えたわね。机でも探しにいったのかしら?」
【柔紀】「そうみたいですね..」(もう何も言うまい..)
【堂華】「話は戻すけど、もう少し荒れたら本当に私が動く案もあったのよ」
【柔紀】「そうなんですか..けど、動かなかったんですよね?」
【堂華】「ええ、暴力がすべての時代にそれを納めようとした子たちが現
れたのよっ」
【柔紀】「それが”伝説の5人組”なんですね?」
【堂華】「そうよ。暴徒となった中学生たちを同じ中学生である彼女らが
次々と倒していって地元学生戦争を治めていったのよ。ただ..」
【柔紀】「ただ?」
【堂華】「ちょっとね..やりすぎるとこがあってね。悪の巣窟となった
古びた校舎を瓦礫の山にしたこともあるのよ..いろんな武勇伝を作った
せいか、途中からは伝説の5人組を倒そうとする日本全国の悪が集結して
しまったようなの..」
【柔紀】「それって、治めるというより..悪化させてるような..」
【堂華】「まあ、最終的には伝説の5人組が全て倒しちゃったからいいん
だけどね」
【柔紀】「すごい子たちね..ところでその伝説の5人組は今どうしてい
るんですか?」
【堂華】「当時、中学生だったから今は高校生よ。それも全員1年生なの」
【柔紀】「えっと..さっき、伝説の5人組のことを彼女らと言ってまし
たが..まさか全員女子生徒とか..同じ高校に入学したとか..」
【堂華】「残念だけど..同じ高校で..この学校に入学してきたわ」
【柔紀】「ま・まさか同じクラスとか..いや、1年4組に5人とも居る
っていうことですかぁぁー!」
【堂華】「・・・う〜ん、さすがに学校側としても5人一緒にすると危険
そうなのでバラバラにしたようよ」
【柔紀】ほっ「そ・そうですか..じゃあ4組にも..いや壱郷ですね!」
【壱郷】「残念ですが違います。伝説の勇者になるべく、地球の分身であ
る宝珠を探したのですが、小学生に取られてしまいました」
【堂華】「そのネタ..知ってるやついるのか..」
【柔紀】「壱郷さんじゃないとすれば..誰なんです?」
【堂華】「まあ、その前に4組には3人いるんだけどね..」
【柔紀】「さ・3人っ!バラバラにしたってさっき言ってたじゃありませ
んかっ!」
【堂華】「まあ、2人だけ別々のクラスにしただけみたいなの..危険で
ないのを4組以外にして..危険なのは4組ということで」
【柔紀】「ちょっと、4組は危険人物取りまとめみたいじゃありませんか」
【堂華】「そういうことになるわね..ちなみに伝説の5人組の中で天才
策士と呼ばれた女子は2組に居るわ。そう、千最堂 論愛さんがその1人よ」
【柔紀】「うそ..あの歩く図書館とも言われている天才女子が5人組の
1人なんですか..と言うより、彼女だったら4組に欲しいんですがぁ〜」
【堂華】「まあ、私の3組にも欲しいけどね。でも実際のところ、千最堂
さんは関わってない感じで5人組のトップ2人が中心で動いていたそうよ」
【柔紀】「で、その2人が4組に居るんですね..けど、思い当たる女子
が出ないんですが..」
【堂華】「意外に大人しくなってるから分からないのよね〜。今の中学生
の間では5人組のリーダーは気高く美しく、しかも無敵の強さを持つ聖女
として語られているみたいだからね」
【柔紀】「気高く美しく?無敵の強さ?聖女って..暖々堂さんですか?」
【壱郷】「補足しますと頭はかなりアレで、アシカでも代役が務まると聞
いています」
【柔紀】「えっと..もし彼女だとすると、伝説が相当1人歩きしてませ
んか..」
【壱郷】「いえ、1人爆走中です。中学生女子の間では女神とも呼ばれる
ほど神格化されてますよ」
【柔紀】「仮にリーダーがあうあうとすると、もう1人が来崎さんですか?」
【堂華】「ええ、来崎さんは5人組のサブリーダー的存在だったようね」
【柔紀】「つまり..戦いの後遺症ですねっ!」
【堂華】「そ・そこまで言うと..可哀想かも..」
【壱郷】「真実は時として、知らなかった方が良いのかも知れませんね..」
【柔紀】「どちらにしても事実を見たら大騒ぎになりそうだわ..」
これはピンチかも知れません。そうなのです、私たちが職員室で話して
る間にすでに女子中学生たちが1年4組に行ってしまったそうです。
そんなことも知らないで、1年4組の教室ではあうあうがいつもの様に能
天気に話していました。
【蘭】「くしゅんっ!何か、あたしの知らないとこですごい悪口を言われ
てる気がするんだけど..気のせいかな」
【凛】「気のせいだろ..それよりも女子中学生が教室内に居るのはどう
いうことだ?」
【美紗里】「高校見学の日だからよ。でも勝手に教室に入ってくるのは不
味いと思うけどね」
【沙智菜】「まあ、それぐらい大目に見ようよ。何かこのクラスに会いた
い先輩がいるみたいだし」
【蘭】「そうみたいだな。何か勇衣萌と暑姫っちのとこに集中してるよう
だし..」
【女子中学生】「きゃぁぁぁぁんん〜♪やっぱり伝説どおりにかっこいい
わぁぁぁ〜。素敵だわぁぁ〜。私たちと握手してください」
【勇衣萌】「ああ、いいけど..」
【女子中学生】「こっちは電撃を使うお方よね〜。やっぱり触れると駄目
なんですよね〜」
【暑姫】「電撃ではないけど、わらわに触れるのは危険かえ」
【女子中学生】「ああぁっ..2人とも想像したより綺麗なんて感激だよ
ぉぉ〜私たちの中学校が平和なのもお2人の活躍のおかげですぅぅー」
【蘭】「へぇぇー、すごいなぁぁー。勇衣萌と暑姫っちって結構、中学の
頃から有名だったんだぁー」
【凛】「っていうのか..意外にも本人は自覚がないようだな..」
【女子中学生】「悪党を校舎丸ごと破壊するなんて、とても思えないほど
の感じだよぉぉぉぉーー」
【蘭】「おおぉ〜、勇衣萌と暑姫っちもなかなかやるじゃないか〜。そう
いや、あたしたちも何個か壊したよな。ちまちまやるの面倒だったから」
【凛】「そうだな..暖々堂さん、真堂さん、すまんがあうあうがこんな
感じだから夢を壊さないように頼むよ」
【勇衣萌】「わかったよ」【暑姫】「いいですわよ」
【女子中学生】「あれっ?そういえば確か褐色の肌と聞いたのですが..
何でそんなに美白なんですか?」
【勇衣萌】「えっ?そ・それはその高校生になったから..肌を白くした
んだよ」
【女子中学生】「そうだったんですかぁ〜。そうだ、伝説のお方にこんな
こと聞いては失礼なのですが、この問題集を解いてくれませんか?明日ま
での宿題だったのですが..わからないとこが多くて」
【勇衣萌】「どれどれ、中学の問題だな。これはこういう風に解けば、ほ
ら簡単に答えが出るんだよ」
【女子中学生】「!!あ・あなた、偽者ですねっ!!」
【勇衣萌】「えっ?に・偽者って..どうしてそんなことを?」
【女子中学生】「伝説のお方は気高く美しく強くてもっ!大馬鹿なんです
っ!アシカにも笑われるほどの頭は悪いんですぅぅぅーー!」
【凛】ずっ!「・・・へ・変なとこだけ忠実に伝わっているぞ..」
【勇衣萌】「はははっ、僕も頭が悪いままだと不味いから勉強したんだよ」
【女子中学生】「そ・そうなんですか?じゃあ、お土産で持ってきた廊下
にある大量のお菓子、全部平らげますよね?」
【勇衣萌】「へっ?廊下..」
【柔紀】「こらぁぁぁ〜、誰だっ!廊下いっぱいにお菓子の山を積んだや
つはぁぁぁーー!」
【美紗里】「柔紀先生が廊下で怒ってるわね..相当ありそうね..」
【女子中学生】「伝説の方だったら、あっという間に食べれる大食漢と聞
いてます。某ファミリーレストランでメニュー全制覇など馬鹿なことをし
てると耳にしましたっ!」
【凛】「だから、何で変なとこだけ忠実に伝わっているんだ..」
【蘭】「勇衣萌もなかなかやるじゃないか〜。あたしも今、あちこちでメ
ニュー全制覇してるんだぜ」
【沙智菜】「・・・・蘭ちゃん、まだ気づいてないのね..」
【内川】こほんっ「もうそろそろ、馬鹿な代役なんてやめた方がいいです
わ。勇衣萌さまらしくありませんわ」
【取り巻き】「そうですよ。内川さまの言うとおりです〜」
【女子中学生】「ええぇぇっ!もしかして、あのイジメの大天才とも言わ
れる内川さまも同じクラスなんですかぁぁーー」
【内川】「!!・・・ふふ、私も名を売りすぎちゃったかしら〜」
【女子中学生】「ど・どうしよ..私たちもいじめられちゃうかも..」
【内川】「ふふ♪もう遅いかもね」
【女子中学生】「だ・大丈夫よっ!私たちの偉大なる先輩が残してくれた
真の勝利の陣があるんだからっ!」
【内川】「し・真の勝利の陣って..まさか..」
【壱郷】ぴょこ「それはきっと本当に効果が出るつるんぺたんの陣だと聞
いています」
【内川】「いやぁぁぁぁぁぁ〜」ダダダダダーー(走り逃げる音)
【取り巻き】「ああっ、内川さま〜待ってくださいぃぃーー!」
【女子中学生】「あっ、壱郷先輩。おひさしぶりです」
【壱郷】「おひさしぶりです。紹介します、母校の後輩たちです」
「「「後輩ぃぃぃぃぃぃぃーーーー」」」
【凛】「なるほど..道理で変なリアルさが伝わっていたわけか..」
【柔紀】「誰の後輩でも構わんが、廊下のお菓子は片付けて欲しいんだけ
どね..」
【蘭】「はいはいっ!先生〜。私が責任を持って片付けまぁ〜す」
【美紗里】「片付けるんじゃなくて..食べるつもりね」
【柔紀】「まあ、片付くのなら構わないわ」
【凛】「いいのか、それで..」
【壱郷】「ところで、今日はただ見学にしたわけではないんじゃありませ
んね..木戸さん、阿木山さん?」
【木戸】「・・・さすが壱郷先輩ですね..実は伝説の5人組のお力を借り
たくて、ここにきました」
【凛】「何だが穏やかでない感じになってきたな..」
【阿木山】「壱郷先輩が学園平和のために残してくれたものを悪用するも
のが現れたんです」
【美紗里】「・・・その段階で残したものは封印すべきだわ」
【柔紀】「いったい何を残したのよっ、壱郷さん?」
【蘭】「それは美味しいものかなぁ〜至極のレシピとかぁ〜」
【沙智菜】「いや..それなら大した騒ぎにならないと思うけど..」
【壱郷】「はい、大したものではありません。誰でも伝説の5人組のよう
になれる力を得れる正義のヒーロー変身カードを残しただけです」
【悠子】「正義のヒーロー変身カード?何か子供っぽいもののような」
【柔紀】「まあ、これが壱郷さんが残したものなら気にすることはないけ
どね..」
【美紗里】「そのカードがどうかしたの?」
【木戸】「はい..私の学校の生徒会長である鷹見澤が悪用しはじめたの
です..13枚のカードの大半が奴の手に..」
【凛】「・・・その前にどっかで耳にしたシチュだが..いいのかこれで」
【壱郷】「わかりました..鷹見澤が相手ではドラ●ンやナ●トでも敵わ
ないでしょう」
【凛】「堂々と言うなっ!それに続くつもりなのかぁぁ〜」
と言うことで、本当に続いてしまいます..
彼女らは伝説の5人組の力を借りて闘おうと思いましたが、すでに敵の
手はこの高校まで迫っていたらしいです。
はたして、このあとどうなるのだろうか..つづきはWebで。
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