プロローグ


かって遠い昔の江戸の時代、とんでもない発明家がいた。 あのエレキテルが出てくるずっと前の時代の事であり、その 発明家は当時の技術では考えられないものを次々と発明した のであった。 その発明したもので彼、鯉町 羞見瀬斉は江戸の町をとことん 羞恥のどんどこに落としたのであった。 そう羞見瀬斉は女性を羞恥に追い込むものばかり発明する エロ発明家であった。 また羞見瀬斉は稼業としても羞恥屋をやっており相手が大奥 であってもどこかの姫さまであろうとも必ず発明したアイテム で羞恥に追い込んだのであった。 そう、のさばる女に対しては身分や権力に怯まず、辱めを与え、 恥辱な制裁で江戸の男たちを大いに喜ばしていったのだ。 そんな羞恥屋の事を当時の江戸の庶民はこう語るようになって きた。 のさばる女をなんとする。 法の裁きは待ってはおれぬ。 江戸の奉行もあてには出来ぬ。  恥な裁きで恥辱する 其の名も羞恥屋稼業。 当然、そんな事を続けたせいで彼は罪人あつかいされてしまい 役人から追われる身になってしまった。 そんな羞見瀬斉が自分の発明したものを密かに書き残し、 全20巻からなる羞恥発明大辞典を子孫にたくしたので あった。 この後、彼のあまりにも羞恥な事を恥と思った幕府は彼に 関するあやする記述も文献も全て消し、存在そのものを 消したのであった。 もちろん羞恥屋稼業が江戸職業づくしにも載る事もなかった。 だが、唯一羞恥発明大辞典だけがその難を逃れ、彼の子孫 である鯉町 三瀬太によってその長き封を解かれる事と なった。 そう、不幸な事?に彼も無類の発明好きであり、学校では ”エロのみせった”と呼ばれるほどのスケベな少年であった。 そう、この物語は羞恥発明大辞典を手にしたエロ少年が繰り 出す羞恥な物語なのである。


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