「あちちな♪みんな」読切


 鯉路姫山(こいじひめやま)第4中学校(通称:鯉姫4中)の付近では 今日も女性の悲鳴がこだまする。 「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」「いやぁぁぁぁぁぁっ!」 「へへっ!これで998人目だぜ〜!あと2人でおっぱい揉み1000人達成 だぜぇぇーー」  常に女性のおっぱいを揉みまくってる男が夢の1000人おっぱい揉みを目 指して、残り2人の女性を探している。  この男の名は鯉町 もまれ(こいまち もみれ)、とにかく女性のおっ ぱいを揉むのが好きなスケベだ。  来週より高校生となるのだが、中学を卒業する前に1000人を達成しよう と頑張っている大馬鹿ものである。  ピキィィィーーン「Gカップの女子大生、はっけぇぇーーんんっ」 「いやぁぁぁぁぁぁんんんんっっっ!!ああぁっ..」モミモミィィー 「よしっ!あと1人だぜぇぇぇーー」  ちなみに見ず知らずの女性の乳を揉んで訴えられないかと思うとこだが、 このスケベの揉み方はとんでもなく上手く、どんな女性でも揉まれた後で 許してしまうほどの凄い揉み方らしい。  今の女子大生で999人のおっぱいを揉んだ事を達成し、これで目標の1000 人まで残り1人となった。 「よっしゃぁぁ〜、この勢いで今日中に1000人突破するぞぉぉぉーー」 「そんなことさせるかぁぁーー!このスケベもまれぇぇーー!」 「げっ、あいすか!」  もまれの姿を見かけて、怒鳴りながら追いかけてくる女性がいた。  彼女の名は刻分寺 亜衣栖(こくぶんじ あいす)。何とこのスケベの 隣にすんでいる幼馴染であり、自称恋人みたいだ。 「もまれぇぇぇぇぇぇーーー!いい加減にしなさぁぁーーぃぃぃ!」 「しつこいなっ、お前も」 「うるさいっ!毎回毎回ぃぃっ!恋人であるこのあたしをどこまで愚弄す るつもりよぉぉーー」 「いつ恋人になったぁぁー!勝手なこというなっ!」 「おっぱい揉んだぁぁーー!おま●こ弄ったぁぁーー!その他いろいろし たでしょぉぉーー」 「うるさいっうるさいっ!俺は1人の女で満足する男じゃないんだぁぁーー」  むかっ!「このドスケベェェェーー!私をなめないでもらうわっ!」  カチィィィーーーンンン!バキィィィィッ!  あいすが近くにあった郵便ポストの支柱を何かの薬品で一瞬で凍らし、 凍った支柱をキックして一発で折ってしまった。  そして、支柱から離れた郵便ポストをもみれ目掛けて投げつけてきた。  ドカァァァァァンンンッッ!「あいす、てめぇぇーー!当たったらどう する気だっ!」「当てたつもりよっ!あっ!」  あいすが思い切りポストを投げつけたせいで中に入っていたハガキが紙 ふぶきの様に舞い、その舞いを利用して一瞬にして消えたもまれであった。 「じゃあなっ!あいす」 「こらぁぁぁっ!どこ行ったぁぁぁ〜」  必死に探すあいすの目を逃れるようにして、もまれは近くにいた占い師 の後ろに隠れた。 「婆さん、すまんっ!しばらく隠れさせてくれ」 「構わんよっ!ちょうど、お主に言いたいことがあってのぉ〜」 「俺に?」「ああっ!お主、大変な女難の相と火難の相が出ておるぞっ! それも史上最悪の難だのぉ〜」 「女難は目の前で起こってるがなっ..!早く行ってくれねーかな」  もまれが様子を伺ってる中、別の方向から1人の女性がやってきた。  そう、この女性こそが占い師の婆さんが言っていた女難の相と火難の相 の元凶であったが、それをもまれが知るのはずっと後のことであった。 「あら?刻分字さん?何か探しものですかえ〜。わらわも手伝いましょう かえ」「姫っ..いえ、暖々堂さん。大丈夫です」  あいすの前に現れた女性、暖々堂 暑姫(だんだんどう しょき)は暖 々堂一族という巨大権力の長の一人娘であり、この辺りでは姫と呼ばれる ほどの超お転婆お嬢様であり、下々の生活を体験するということで、ここ 1ヶ月だけ、あいすと同じ中学に通っていたのだ。 「そうかえ〜。何を探してるのは知らぬが早く見つかるといいのじゃ」 「はい、ありがとうございます」(ぅぅ..緊張するぅ..)  あいすと暑姫が話してる中、突然ある方向から猛突進してくるものがいた! 「記念すべき1000人目は君なのだぁぁぁぁぁぁぁーーー!」 「ば・ばかっ!もまれ!やめなさいっ」  あいすの制止など聞かず、もまれが思いきり暑姫のおっぱいを揉みまくっ てきた。 「なっ?何をする」 「おおおおぉぉぉっ!これだぁぁぁぁーーー!これこそ1000人目のおっぱ いだぁぁぁぁぁーーー」  モミモミモミッ!「ば・ばかっ!姫を興奮させたら..」 「・・・馬鹿な男じゃ!灰になるがいいかえ!」そう言った暑姫の全身から何 故か炎が出てきたのだ。  そう、この暖々堂 暑姫という女性がプロローグで説明した興奮すると 身体から炎が出るという特殊な異常体質の持ち主なのだ。  ボォォォォォォォォォーーー!!もまれが思いきり炎に包まれてしまった。  哀れ..おっぱいを揉んだせいで全身火だるまになるなんて.. 「・・・わらわのせいではないぞ。エッチなことをしてきたお主が悪いのじゃ」 「くくくっ!さすが1000人目だぜぇぇーー」「なぬっ!?」  何とこのスケベ男、全身火がついた状態でも未だにおっぱいを揉み続け ていた。 「俺は(おっぱいを揉むのが)好きなのだぁぁ〜!こんな火などに負けて たまるかぁぁーー」「好きって?馬鹿かっ、お前..」 「お前(のおっぱい)は最高だぁぁーー!素晴らしいぞぉぉーー」 「そ・そ・そんなこと..胸を揉みながら..い・いうなぁぁ..ぁぁっ」  もみもみもみもみっ!「(おっぱいぃ)大好きだぁぁぁーー!」  普通の男なら火がついた段階で逃げるのだが、このドスケベは全身が燃 え尽きようともその場を離れようとしなかった。 「おぬし!このままじゃ焼き死ぬぞっ!わらわから離れよぉぉーー!」 「この鯉町もまれっ!炎ぐらいでぇぇーー、(この美乳の)お前を諦めて たまるかぁぁぁぁぁぁーー!」モミモミモミッ! 「あいつ..馬鹿か」「はぁぅぅ..こ奴..炎が怖くないのかえ?」 「記念すべき1000人目じゃぁぁぁぁぁぁーーー!しっかりイかしてもらう どぉぉぉぉーーー!」 「あああぁぁぁぁぁぁっ!うそぉぉぉぉっーーー!わらわが..わらわが ぁぁぁぁーー!」  猛火の中でおっぱいを揉み続けたもみれは何と暑姫をイかしてしまった のであった。  見事っ!ドスケベの中のドスケベだと褒めたいであろう!  だがこの馬鹿な行為が今後の鯉町もまれの運命を決めてしまったのであ った。  あれから1ヶ月後.. 「いやぁぁぁぁぁぁっ!」「きゃぁぁぁぁぁぁっ!」もみもみもみっ 「5000人のおっぱい揉みにチャレンジじゃぁぁぁぁーー」  とある高校で今日も校内で女子生徒の悲鳴がこだまする。  高校生になった鯉町 もまれが5000人おっぱい揉みを達成しようと日々 努力していたからだ。  どうやら、先月の全身やけどはスケベパワーであっという間に治したら しく、入院することなく普通に高校入学することが出来たらしい。 (って言うか..スケベの一念で治癒力まで高めてしまうとは..)  だが、あの1000人目のおっぱいを揉んだ事がきっかけでもまれは、とん でもない女性を引き寄せてしまったのだ。 「殿の浮気ものぉぉぉーーーー!!わらわというものがありながらぁぁぁーー」  ボォォォォォォッ!!「うあぁぁぁぁぁっ!!あちちぃぃぃーー」  校内で全身発火状態になるもみれ。その後ろには怒り顔をしている暖々 堂 暑姫の姿があった。  どうやら浮気をしたスケベ男に炎のお仕置きをしているみたいである。  しかし..浮気とはどういうことであろうか?  それをちょうど説明してくれそうな男子の一団がもまれを見張ってるよ うなので、彼らに任せることにしよう。 「こちら、大食い!今、モマレはショキちゃんの炎で黒焦げになったもぐ」 <よろしい!引き続き調査を続行するように!> 「こちら、カメラ!モマレがショキちゃんから逃走!再び、3年の廊下で おっぱいを揉んでるぱしゃ」 <よろしい!どの子を揉んだか写真に残しておくように!> 「こちら、デカチン!モマレが女子更衣室を覗いてはぁはぁしてしますちん」 <彼奴め!我々を愚弄しおって!モマレをすぐに拉致れ!ただしショキち ゃんに気づかれないように!>  ある男の命令で大食い、カメラ、デカチンと呼ばれる彼らが、あっさり とモマレをさらい、旧校舎の体育倉庫まで連れていったのであった。 「こ・こらぁぁぁぁーー!放せぇぇーー!こんなことするのは、サムライ かぁぁぁぁーー!」 「その通りだよ!モマレくん。我々のアイドルであったショキちゃんを愚 弄する行為、耐え切れないのでござる。拙者はいまだにモマレのようなド スケベ野郎に恋の字なのかを信じられないのだよぉぉ!お主のような奴の どこが良いのだ!顔はイマイチ!頭脳もイマイチ!ただスケベさだけは天 下一品!こんな女好きにショキちゃんが好きであるはずはないっ!ないの だよ!大体、おっぱいを揉んでイかした男性に嫁ぐなんて不条理なことが 許されていいのかぁぁーー!そんな馬鹿げたことなどあってはないでござ る!もしこれが何かの決まりかもしても、守る必要はない!ないでござる よっ!あのショキちゃんがこんなスケベを好きであるはずはないっ!気の 迷いでござる!早まってはいけないでござる。そう叫びたい拙者に我らの ショキちゃんはこのスケベと一緒に住んでいるとは信じたくないでござる ぅぅぅーーー!高校生で同棲など不謹慎だぁぁ!もしかして風呂も一緒な のかぁぁぁーー寝るのも一緒なのかぁぁぁーー!そんなことを思うとこの サムライ、血の涙を流してしまうでござるぅぅぅーー!」 「相変わらず長い台詞だな..だいたい、あいつが勝手に住んでるんだ! 俺としては迷惑なんだよっ!」 「何と言う暴言だぁぁぁぁぁーー!我々のショキちゃんをそこまで愚弄す るのかぁぁぁぁーー!このサムライ!姫のためならこ奴を八つ裂きにして もいいでござるぅぅーーーー!」 「その通りもぐ」「同意ぱしゃ」「制裁ちん」  今すぐにでも袋叩きにしようとする中、後ろから1人の女性の声が聞こ えてきた。 「もう、それぐらいにしてあげたら?小井ヶ窪くん、それに高乃大くん、 東斑山くん、尾川くん」 「刻分字 亜衣栖か?何のようだ。まだこの男に未練があるというのか? 幼馴染であり、中学の時までは恋人として付き合っていたが、卒業間近に このモマレが1000人目として揉んでイかされたショキちゃんが突然の婚約 宣言をしてしまい、その結果、恋心が冷めてしまってただの隣人同士とな ったと聞くでござるか?」 「相変わらず、長いわね..小井ヶ窪(さむらい)くん。ある意味、いい キャラかも..」 「そんなこと、どうでも良いでござる。止めても無駄でござる。今から裁 きでござる」 「あいすぅぅーー!何とかしてくれぇぇーー!こいつら、危険すぎるぅぅーー」 「自業自得よ。たまにはお灸をすえてもらいなさい。まあ、毎日焼かれる あんたには効かないかも知れないけど..」 「ふふっ、どうやら刻分字も我らの味方でござるなっ!ショキちゃんファ ン倶楽部会長として、今から彼奴に正義の鉄槌を下す時でござるぅぅぅーーー」 「あいすぅぅーー!見捨てないでくれぇぇー」 「ふんっ、見捨てたのはあんたの方でしょ!」 「もまれぇぇーー!このサムライの悔しさを思い知るがいいぃぃ!」  頼みの綱であったあいすにも見放され、今度こそ制裁されてしまいそう になったもまれだったが、またしても邪魔が入ってきたのであった。 「君たち、ずい分と楽しいことやってるじゃないかぁー!この僕も加えて 欲しいかなぁぁぁー!」 「きゃぁぁぁぁんん♪美蔵さまぁぁぁぁ〜。どーぞ、どーぞ。先にやって くださーい」 「こらぁぁーー刻分字、勝手なことを言うなでござる!美蔵 華音麿(み くら かねまろ)何の用でござるか?この辺りの地元をまとめてる美蔵財 閥の御曹司であり、美男子なところから中学時代はモテモテであったが、 密かに狙っていた暖々堂一族のショキちゃんをモマレに取られて悔しい思 いから、わざわざ同じクラスにやってきた奴が何の用だ」 「君は相変わらず説明的な男だね〜。まあ、ショキさんは僕に惚れてるん だけどね」 「やぁぁーーんん、美蔵さまったら、このあいすと二股かける気なのぉぉーー」 「すまないなっ!僕に惚れる女性はいっぱいいてね。でも、安心していい よ。みんな僕が幸せにしてあげるからねぇー」 「きゃぁぁー♪さすが美蔵さまぁぁぁぁ〜」 「何か言ってることがモマレと変わらない気がするでござる..まあ、今 は刻分字をまんまと虜にしたみたいだが、意外にもショキちゃん含め、そ れ以外の女子たちのハートを射止められないという哀れな立場となってる みたいだが」 「うるさいっ!うるさいっ!あのクラスはおかしいのだよ!中学の時のク ラスでは女子はみんな僕の虜だったんだよっ!僕が投げキッスしただけで 女子全員が卒倒したもんなんだよっ!」 「いやぁぁーーん♪このあいすにも投げキッスしてぇぇぇーー」 「まあ仕方のないことでござる。我々なんか女子たちが目立つせいで本編 では未だに男子全員のくくりから抜け出ることが出来ないでござるからな。 こんなに独特な特徴があっても、これからもおそらく本編では出番がもら えることはないでござる。だが非18禁版ではひょっとしては出してもらえ るかも知れぬ。いつかはわれらが1年4組の男子生徒として出れることを夢 みたいでござる。されど、ショキちゃんはこれから本編でも非18禁版でも 十分に登場の機会があるかも知れんのだぁぁぁーーー!まあ、我々は影な がらショキちゃんを守れれば幸せというものでござる」 「なんか、すっごい説明的な長い台詞だったね..」 「ところで..今気づいたんだが、モマレの奴がいないんだが」 「な・なにぃぃぃーーー!しまったぁぁぁーーー逃がしたかぁぁぁぁーー! 大食い!デカチン!カメラ!彼奴をすぐ探すでござるぅぅぅーーー!」 「いや、それには及ばないんじゃない。ほら、あそこに火の手があがって るわよ」  あいすが指さす方向に、再びショキちゃんに捕まったモマレの姿があった。 「殿ぉぉぉーーー!わらわというものがありながらじゃぁぁぁぁーー!許 さんかえぇぇぇぇぇーー!」  ボォォォォォォォォォォッッッーーーーー!!「うあぁぁぁぁぁっ!あ ちちちちっ」 「しかし..だんだん炎慣れしてるわね..」「まったく、手強い奴でご ざるよ」「もぐ」「ぱしゃ」「ちん」  みんなが感心してる中、何故か火を見てブルブル怖がってる華音麿の姿 があった。 「火こわいよぉぉぉ〜火こわいよぉぉぉ〜〜」どうやら、華音麿は火に対 して恐怖症を持っているみたいだ。 「きゃぁぁぁー♪美蔵さまぁぁーー可愛いぃぃ〜なでなでしちゃぅぅー」 「火が怖くてショキちゃんが好きだとは片腹痛いでござるよ。まあ、あの 火を何とかしなければ我々も容易に近づけないことも確かでござる。否、 あの火に包まれたとしてもショキちゃんが抱いてくれるなら本望であろう。 まさしく真っ白に燃え尽きたぜと教室の片隅で言ってもいいぐらいでござ るよぉぉぉーー」  コホンッ「その前にホームルームがあるから戻って欲しいんだけど.. 国●寺線ご一行様」  いつの間にか1年4組のクラス委員長が来ており、あいすたちを探しにき たようであった。 「信谷 美紗里クラス委員長っ!その名称で呼ぶなっ!おのれもスーパー Aカップと言われたら腹が立つだろうでござるだろ」バキィィーーー! 「ええ!その通りよ!小井ヶ窪くんっ」  思いきりクラス委員長の美紗里に殴られてしまったサムライを退かすよ うに復活した華音麿がバラを差し出して愛の言葉を言ってきた。 「麗しき信谷委員長〜。僕には君の魅力が十分に理解しているよ。その眼 鏡の裏に隠れた可愛い姿を僕だけのために見せてくれないか〜」 「はいはい。美蔵くんもホームルームだから戻ってね」  ガァァァァァァァァァァーーーン! 「どうしてぇぇぇーー、このクラスの女子は僕の魅力に気づかないんだぁ ぁぁぁぁぁぁぁーー」 「ああぁぁーーん!美蔵さまぁぁぁーー♪あいすを忘れちゃいやぁぁぁ〜」 「ともかくっ!ホームルームなんだから、早くきなさいっ!」  結局、美紗里の迫力に負けて大人しく教室に戻ったあいすたちであり、 もまれの方は暑姫が教室に連れてきたようであった。  これからもまだまだあちちな騒動がつづくのだろうが、それはまた機会 にでもお話をしよう。 <完>


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