プロローグ
僕の会社..
この会社の事を後から思うと、実にとんでもない会社だけど、入社して
しまった以上、このまま我慢して務めるしかないだろう。
もちろん入社した当時は、この会社に潜んでいる裏の部分など知ること
なく、同期で一緒に入った渡部 結樹子(わたべ ゆきこ)さんと新人研
修を楽しく過ごしていた。
僕と渡部さんは新人研修以前の入社試験の時に出会い、いつしか偶然の
再会を繰り返している内に仲のいい友達の関係となっていた。
渡部さんはとても明るく、僕はいつの間にか彼女の事を好きになってし
まい、新人研修の最後の日に思い切って告白することにした。
丁度、研修最後の日は新人親睦会を兼ねて、朝から近くの旅館を借りて
の研修だったので、これはいいチャンスだろう。
午後の研修が全て終わった後、渡部さんが1人になる時を見計らって告白
しようと思う。
しかし、研修の後にしようとした選択が、思いきり失敗してしまった。
そう、とんでもないハプニングに巻き込まれてしまい告白のタイミング
を逃すことになったからだ。
研修は午後3時に終わり、7時から始まる新人親睦会まで自由時間となっ
たので僕は早速、渡部さんを探し始めた。
運がいいことにロビーを歩く渡部さんを見つけたので、声をかけようと
したら突然、後ろから僕の身体が引っ張られたのだ。
僕を引っ張ったのは同じ研修を受けていた新入男子社員たちであり、理
由を聞こうとしたらとんでもない言葉が返ってきた。
ぼそぼそ「理由?そんなの決まってるじゃねーか。お前が俺たちの邪魔
をしようとしたからだ」
ぼそぼそ「邪魔って?僕はただ渡部さんに声をかけようとしただけだ」
ぼそぼそ「それが邪魔なんだよ。もしかして、お前。渡部さんを誘おう
としたつもりか?」「それが本当なら許せねーな」
ぼそぼそ「別にそういうつもりじゃ..」
本当は告白するつもりだと言いたいとこだったが、渡部さんが新入女子
社員の中で1番人気があるせいで、迂闊なことが言えない雰囲気だった。
ここは悔しいが告白のことは黙って方がいいかも知れない。
ぼそぼそ「俺たちがここにいるのことを知った以上は共犯になってもら
うぞ」「そうそう、素直に付き合ってもらうぜ」
ぼそぼそ「何をするつもりだ。脅迫するつもりなら僕にも考えがある」
ぼそぼそ「相変わらず、頭の固い奴だな。まあ、損はさせねーよ」
ぼそぼそ「そーだぜ。お前にもいい目をあわしてやるよ。へへっ」
(こいつら..何をする気なんだ。渡部さんに乱暴するつもりなら、身体
を張ってでも守らないと!)
そう、こいつらが渡部さんに何かをするつもりで隠れて尾行しているの
であれば、このままほっとくわけにはいかないだろう。
ここは共犯者になったフリして、渡部さんを守るしかなかった。
ぼそぼそ「わかった..お前たちに付き合うよ」
ぼそぼそ「おっ、分かってくれたか。じゃあ、早速いくぜ」「おお〜」
僕が素直に共犯になったことで、再び渡部さんの後を追っていくと、ど
うやら行き先は女風呂であることを知った。
どうやら、渡部さんは入浴するらしく女風呂の中に入っていくのを確認
すると、こっちはそのまま男風呂に入っていった。
こいつらの目的はどうやら覗きであり、渡部さんの入浴姿を見るつもり
なのだろう。
こうなったら、渡部さんに嫌われるのを覚悟してでも、わざと声を出し
て妨害してやろうと思った。
そう決意した僕が男風呂の中に入ると、女風呂との仕切り板が老朽化し
ていて、あちこちに覗ける穴が開いてることに気づいた。
その開いてる穴にこいつらは早速、僕を強引に押し付けて共犯にしあげ
ようとしてきた。
どうせ、この後ですぐに声をあげるつもりだったから、こっちとしても
好都合だ。
が、僕は声をあげることが出来なかった。
何と女風呂に入っていたのは渡部さんだけではなく、他の新人女子社員
たちがすでに、大勢入っていた。
今、声をあげたら大変な状況になるのを知った僕は、悔しいことに共犯
になることを選んでしまった。
まあ湯煙がひどかったので実際のところはボディラインを確認できるぐ
らいで恥部が見えなかったから、心が少し救われた気がする。
が、それはほんの一瞬の間、救われただけであり、1人の新人女子社員
が覗かれてることを知らずに仕切り板の近くまで寄ってきたのだ。
どうやら板の向こう側の女風呂側には鏡が設置してあるらしく、その鏡
の前で身体を洗うべく来たらしい。
ちょうど鏡の前には座るのに丁度いい岩があり、何も知らない女子社員
が股を開いて座ってきた。
当然ながら、僕たちが覗いている板に向かって身体を洗うことになり、
湯煙の効果もここでは丸っきり発揮せず、全ての恥部が丸見えとなった。
そして覗いてる男子社員たちは、この女子社員を見て、一斉にガッツポ
ーズを取った。
そう、何とその女子社員は男子社員が覗きの本命にしていた渡部さんで
あったからだ。
(そ・そんな..何で渡部さんなんだぁぁーー)
愕然とする僕の前で渡部さんは覗かれてるのを気づかずに身体を洗い始
め、覗いている奴らは今でも大声を出して叫びたいほどの衝動を抑えなが
ら渡部さんのおっぱいやおま●こを堪能していた。
こんな奴らに渡部さんの大事なとこが見られてしまったと思うと悔しく
てたまらない。
僕はただ渡部さんが早く身体を洗い終えてくれるのを祈るしかなかった。
しかし、皮肉なことに僕の祈りよりも、他の連中の祈りが通じてしまい
みんなが見てる前で股を開き始めてきた。
(ああっ!渡部さん。股間なんか洗ったらだめだぁっ!股なんか開いたら、
こいつらに全て見られまくるのに..ああっ!開いてしまったっ..)
結局、渡部さんは覗かれてるのを気づかずに股を開いて、おま●こを洗
い始めてしまい、僕はこいつらと一緒に最後まで渡部さんのいろんなとこ
を見続けてしまった。
こんな状態じゃ告白など無理であり、とりあえず親睦会が終わったあと
に素直に覗いていたことを謝り、許してもらってから告白しようと思った。
だが、こんな覗きよりもすごいことが親睦会で起こるとは思ってもいな
かった。
そう、渡部さんの恥辱はこれからが本番であり、次々といろんな恥ずか
しい目に遭ってしまうことになるのであった。
そう..この会社は本当にとんでもないところだったのだ..
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