第2話「集団イジメ?」
「へぇ〜、やっぱ橋野さん、おっぱい大きかったんだぁ〜」
「私、橋野の裸、初めて見たかもぉ〜」
今、美術のデッサン題材として無防備に全てを晒しだしている菜由子だ
ったが、昨日までは同性の前でもタオルで見えないようにして、教室の隅
っこでコソコソ着替えるほどの極度の恥ずかし屋であった。
スタイルが悪いのなら多少は納得するが、スタイル抜群の菜由子がする
のを見ると女子たちはイライラしてくる。
だから、今回の麻央の作戦に協力してしまったのだろう。
同性にも裸を見せたくない恥ずかし屋の女子が、AVの主演女優のよう
な辱められており、教卓の上で大股開いて座ってる。それも、この後でも
っと恥ずかしい目に遭うのを分かっているので、気の毒だと思いながらも、
どこかすっきりとしてしまう女子たちであった。
「きゃは♪橋野さんのおま●こ丸出しなんですけどぉ〜」
「ねえねえ、菜由子。さっきの題材説明、もう1回披露してよ〜」
「えっ?もう1回..い、い、いいけど..」
「それじゃ、今度は自分の指でおま●こ開いてみてみて〜」
「ひ、開くの?」
「そう開くのっ!ちゃんと、具体的な説明も加えてちょうだいね」
「・・・わ、わかりました..」
下手な抵抗をしても無駄だと思った菜由子は、自分からおま●こを指で
くぱぁ〜と開いて破廉恥な台詞を吐き出した。
「ふ、復唱します..今日の美術の授業で使う題材として..1年2組の..
橋野菜由子の..お、お、おま●こ全開の..いやらしい丸裸をどうか..
確認してください..」
(ぁぁっ!ひどいわっ!どうして私がこんな目に遭わなくちゃいけないの)
一見すると、真面目すぎる菜由子が女子たちの反感を買って、陰湿な苛
めを受ける流れに見えるのだが、ここで少しだけ弁明させてもらいたい。
実は1年2組の女子たちはイジメをするような性格の悪い生徒じゃない。
逆にイジメを嫌う側なのだが、今回は何故かこんな陰湿なことに加担し
ている。
そもそも菜由子がこんなにもあっさりと言いなりになるとは思いもしな
かった。自分たちといつまでも距離を置いていることが気に入らなくて、
男子たちとは普通に明るく喋れるくせに、女子たちの会話には参加してこ
ないのにも頭にきていたから..
少し懲らしめるつもりだったのに、ふと気づいたら皆、心のタガが外れ
てしまった感じだ。
せめて、もっと菜由子が激しく抵抗してくれたら、誰かしら目を覚まし
てくれるのに、大した抵抗をしないことも、ここまで悪化させた要因の1
つであった。
その菜由子自身も実は大きな疑問を抱いていた。
(このままじゃ、もっととんでもないことをされるのに..何でもっと抵
抗できないのかしら..こんなのイジメじゃない!集団イジメじゃないっ)
菜由子は中学の頃から自分から他人に話しかけられない性格だったが、
話しかけてくれれば明るく応えてくれた。真面目で顔もスタイルも良いせ
いか、積極的に声を掛けてくるのは男子たちであり、何度か話せば自分か
ら近づいて楽しくお喋りもできた。
けれど、傍から見れば男子たちの人気を独り占めにしているように見え
て女子たちには誤解を受けてしまう。
幸いなことに中学の頃は、菜由子の性格を良く知る昔なじみの女子が、
誤解を解いてくれたのだった。
それが高校に入ってからはクラスの中に菜由子を良く知る女子が居らず、
男子たちばかりと仲良く喋る状況を作ってしまった。
おまけに真面目な性格からか、いやらしいことにはキツイ言葉で言った
りして、女子たちとはどんどん距離が離れていった。
(だから..こういう目に遭ったんだわ..でも、みんながこんなに近づ
いてくれると..こんな悲惨な状況でも何だか嬉しい)
距離を置かれている時よりも、間近で見られたり、身体を触れてくれる
ことに悪い気がしない。
ただイジメのようになってるから、おっぱいを揉まれたり、おま●こを
弄られるけど、それでも嬉しさの方が勝っていく。
(私、いやらしいの嫌いなのに..これは嫌いじゃないかも..ぁぁっ)
しかも、この頃不機嫌そうだった麻央も上機嫌に笑っている。
佐賀麻央はクラスのまとめ役であり、クラスの為なら汚れ役も率先して
受ける女子たちから最も信頼されているクラス副委員長でもある。
取り巻きもいることから、男子からはイジメっ子と見られ、異性に対す
る免疫が無いせいで男子とは仲良くしない。
そもそも女子に好かれるタイプで、男子に好かれる菜由子とは真逆の立
ち位置だった。
今回もいろんな行き違いが悪化して麻央をここまでの悪女に仕立ててし
まったのだろう。
「うわぁ〜。橋野さんのおっぱいって、めちゃ柔らかいっ」
「この石鹸の匂いが..癖になりそう..すんすん」
「って言うかガード固いって男子言ってたけど、マジ処女だったんだ..」
見た目は集団イジメだが、女子たちは菜由子の身体の匂いを嗅いだり、
太ももに頬をスリスリしたりと、悲惨な感じにはなってなかった。
「あ、あの..あんまり..弄らないでぇぇ..」
か弱い声で、うるうる輝く涙目で菜由子が抵抗する。それが女子たちの
被虐心を余計にくすぐってくる。
「ふふっ、菜由子って何か可愛いペットみたい〜」
「もう、みんなで飼っちゃようよ〜。もちろん、イジメじゃないわよ。ひ
どいことなんてしないから〜」「って違う意味で苛めちゃうんだけどぉ」
女子の何人かの目つきがどんどん妖しくなっていく。
「はぁぅん〜。乳首吸わないでぇ〜」
左右の乳首が舐めまわされる。しまいには「じゃあ、私おま●こ〜」と
もはや集団イジメならず、集団百合行為そのものだった。
(これなら..まだいじめられた方がいいかも..どんどん気持ちよくな
っていっちゃうぅ)
オナニーよりも数十倍の快感が菜由子の全身を襲ってくる。
もうこのままイかされてもいいと思い、女子たちに身を委ね始めてきた。
(ああぁぁっ!気持ちいいっ!もっと..もっと、おま●こを舐めてぇ〜)
コホンッ!「いい加減にしなさい。あなたたち」麻央が咳払いをした。
ようやく女子たちも我に返ったらしく、菜由子のデッサン題材としての
吟味が再開した。
「ねえ?橋野って下の毛多くない?あんた手入れしてないの?」
「す、すいません..手入れはしてません..」
「麻央さん、どうします?これじゃ、橋野のおま●こ見えないじゃない」
女子たちに陰唇を左右に引っ張られ、真っピンクの膣内が晒される。
クリトリスの包皮も根元まで捲られて、充血させられて膨らんでいく。
これを見た麻央が更なる恥辱の台詞を出してきた。
「まだ時間があるから剃っちゃいましょう!」「えっ!剃るって」
「剃毛した方が橋野さんの裸婦画への意気込みも男子たちに伝わるでしょ」
「そ、そんな..剃るって..どこまで」
菜由子がおそるおそる聞いてみたが、すでに答えは予想できた。
「どこまでって?そんなの全部に決まってるじゃないの」
すでに数人の女子が剃刀を用意しており、問答無用で菜由子の恥毛は剃
られていった。
「お毛ヶも剃ったことだし、制服ぐらいは返してもいいけど..私の条件
を聞いてくれる?」「!!か、返してくれるなら!聞きますっ!」
これも麻央の罠であることをすぐに知った菜由子。
制服だけを着た菜由子は教室のドア近くに立たされてることになり、後
ろに寄り添う麻央が菜由子の上着とスカートを捲ってきた。
「橋野さん。あなたはこのままの姿で男子たちをお迎えしなさい。そして、
男子たちにこう言うのよ。次の美術は私の裸婦画ですって。お毛ヶも剃り
ましたとね」
ぶるるん!と廊下には菜由子のおっぱいが飛び出すように晒される。誰
かここを通れば橋野菜由子の裸がすぐに分かる構図だ。
そもそも何故?菜由子はここまで女子たちに嵌められたのだろうか?
事の始まりは2学期の家庭科の授業だった。
いつものように美術のデッサン題材くじを準備したときの事、女子たち
の何人かが不満を言い出した。
「ねえ?もう、そのくじやめようよ。毎回考えるの面倒なんだけど..」
「そうそう、そのくじのせいで家庭科の授業が満足にできないし〜」
その不満を聞いた麻央も実際その通りかもと思っていたが、他のクラス
も何だかんだ愚痴を言いながらやっているので、やめるわけにはいかなか
った。
「あっ、そうだ!私たちも1組のような悪戯をしてみない?」麻央が何と
か女子たちの不満を解消できないかと1組でしていた悪戯を提案した。
「それって、全公開されるのを逆手にするやつ?」
「確か、1票だけ男子を喜ばせるものを入れるんだって..」
「そうよ。面白そうでしょ!そうね、順番で毎回誰かが自分の裸婦画を希
望するのはどうかしら?もちろん、ちゃんと引かないようにするから」
「うわっ、それウケる!やってみようよ」「いいね」「うん、しよう」
麻央の提案に女子たちが盛り上がる中、水を注すような発言が菜由子の
口から飛び出した。
「裸婦画なんて冗談でもやめようよ。くじが面倒なら時間のかからないよ
うに工夫をすればいいと思うんだけど」
実に建設的な発言だが、これが女子たちにとってはイラッときた。ただ、
正論である故、文句をいうことも出来ないので余計に頭にくる。
「なら、橋野さん..多数決で決めない?」
「それじゃ、結果が見えてますよね?」「そ・そうかしら?」
(ああ〜、頭くるっ!こっちの立場になってみなさいよ。まったく、周り
の反感を思い切り買ってるのを気づいてないのかしら..)
そう、夏休みも菜由子1人だけ真面目に宿題を片付けていたことも皆が
頭にきており、男子たちの人気投票でも常に上位を取っている悔しさも含
んでいたのだろう。菜由子のこの発言が女子たちにとっては、ものすごく
嫌味に聞こえていた。
ぼそっ「あいつ嵌めない?」「嵌めるの?」「嵌めようよ!」
本気では無いが、女子たちが菜由子に聞こえない小声でよからぬ企みを
し始めた。
それがいつしか麻央の耳にも入ってきて、くじへの不満を逸らす為に、
菜由子を嵌めるのを進めることで女子たちのガス抜きの対象にした。
つまりは、菜由子を特に憎んでたり、嫌っていたわけでなく、ちょっと
だけ痛い目に合わせてあげようという程度だった。
けれど、いざ作戦を決行してみたら、女子全員が暴走してしまった。
菜由子がもっと激しく抵抗してくれれば、泣き叫んでくれれば、女子の
誰かが我に帰って途中で止まると思った。
男子たちが教室に戻ってくるまで、あと数分程度で、授業が終われば、
他のクラスの生徒たちにも、この破廉恥な行為が見られることになる。
(ちっ!毛まで剃られてるんだから、もっと悲壮感を出してもいいのに、
この娘って大した抵抗しないのよね..計画通りだけど..これじゃ、大
騒ぎになっちゃうじゃない)
麻央はいざというときに淳子と京香に奈由子の机を片付けるようにこっ
そり指示していた。
今は奈由子を辱めるために剃った毛と下着を置いているが、1分もあれ
ば普段と変わらない状況に戻せるように仕込んであった。
(はぁぁ〜、これだからイジメは無くならないのよっ!1人1人では、ち
ゃんとした子ばかりなのに徒党を組むと、この有りざまよ..それだけ不
満も溜まっていたってことかしら?)
意外にもこの場を何とかしたいのは麻央だけであり、頭をフル回転させ
てようやく突破口を見つけたのであった。
「ねえ?橋野さん。このままじゃ本当に裸婦画をすることになるけどそれ
でいいのかしら?」「嫌ですっ!あの、お願いですから許してください」
「・・・それじゃ、もう少しだけ、あの”バカたち”のストレス発散につき
あってくれるかしら?」「・・・・・・」「どう、悪い条件じゃないでしょ?」
学年の中でベスト3に入るほどの成績優秀な麻央が、こんな愚かなこと
を続けるとは奈由子自身も思っていなかった。
「わ、わかったわ..麻央さんの言うとおりにします」「本当?」
「や、約束します!だ、だから裸婦画だけは..」「わかったわ!」
麻央は急いで菜由子の身体を教室の中に戻し、淳子と京香に普通の美術
の授業の準備を指示した。
3分後、ニヤニヤしながら戻ってきた男子たちが全員悔しそうな顔で地
団駄を踏む。
「おいっ!また俺たちを騙したなっ!今までの期待感を返せよっ!」
「そうだ!話が違うぞ!今日は橋野の裸婦画じゃないのかっ!」
「ちくしょぉぉ〜!だから俺はこんな話し、嘘だといったんだよ」
「って言うか、みんな信じてたじゃねーか」
「それよりも今日の題材、橋のプラモって何だよ、そのオチは!」
教卓には勝どき橋のプラモが飾っており、密かに女子たちから聞いてい
た菜由子の裸婦画でなかったことに、まだ未練たらしくウジウジ文句を言
っていた。
ただ1人だけ、顔を真っ赤にして俯いていた女子がいた。それは菜由子
であり、クラス全員が本気で自分の裸婦画を企んでいたことを知ったから
だ。
そして、まだ危機を脱したじゃない。実は下着は返してもらっておらず、
椅子はスカートを敷いて座らずに、うしろに流していたので直に生尻が当
たっていた。
こうして美術の授業が始まったが、特に何のハプニングも起こらずに終
わり、そのまま放課後を迎えた。
当然のごとく、帰り支度をしていた麻央のところに腹に据えかねた数人
の女子たちが取り囲んできた。
「ちょっとぉぉ〜!話が違うじゃない!彼氏の裕太カンカンだよっ」
「もしかして私たちも嵌めたってわけ〜?そうよね、あんた頭いいし〜」
「何か言い訳をしなさいよ!結局ビビったんでしょ!」
麻央を囃し立てる中、「やれやれ」としたような顔をした麻央が反論し
てきた。
「あんたたち、裸婦画をやったあとどうなるかを考えたことある?」
「はあ?何よそれっ!」「別に男子たちが暴走してもいいじゃない?」
「・・・そうね、男子は暴走するけど、それはどうでもいいわっ。けど、男
子たちにこっそり伝えてたあなたたちもやばいでしょうね..」
「どういうことよ!」「何が言いたいのよ」
「もし、橋野さんがこれをきっかけにして不登校になったら、事もどんど
ん公になっていくし、男子たちもあんたたちにも責任を負わすわね」
「ぅぅ..」「やば、私LINEしてた..」
「もっと上手く、面白くしたいと思わない?まだ、この先3学期もあるん
だから〜」「・・・どういうこと」「あ、あの..聞かせて」
「詳しいことは、後でいうけど..まずは、このメールを見れば何となく
分かるでしょ〜」と麻央はスマホを取り出して、今ここで文句を言ってき
た女子たちに、とあるメールを転送した。
そのメールには、奈由子が美術室に置いてある石膏のダビデ像と裸で抱
き合っている写真が添付してあり、裸婦画取り消しの条件として出された
麻央の”最初”の露出命令を実行したものであった。
「つ・ま・り♪そういことよ〜」と麻央は妖しい笑みを浮かべてきた。
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