第14話


「で、誰が指、つっこんでみたい?」 もちろん全員が大きく手を挙げます。 「じゃ、そこのキミ!」 女性は、その中のうち、体が細い子を引っ張ってきました。 まさか。 まさか。 そう思うまもなく、女性は彼に指示します。 「指、まっすぐ伸ばして」 女性は言葉を続けます。 「はじめて見ただろうから、みんなにも教えてあげるわね。処女膜っていって も、それこそ完全な膜ではないのよ。 ほら、ここ見て」 そして彼女は、私の膣口に、指をはわせました。 「あッ…」 「ほら、こっちと比べてみて? こっちがお尻の穴。なんか似てない? ここ と」 全員、固唾をのんで、その言葉を聞いています。 「こっちも、この肛門と同じように、膣の入り口が、ヒダで真ん中に向かって、 閉じてるよね。このヒダの絡み合いが、処女膜と呼ばれてるわけ。だから、こ の真ん中」 そして彼女は、その部分に向けて、その学生の指を当てました。 「ここはね、今の具合なら、指一本は入るはずよ」 「やめて…。やめてぇ………」 私は懇願します。 しかしもちろん、彼女は聞き入れてはくれません。 「いい? この穴に、まっすぐ入れるのよ?」 「は、はい…」 「いくよ…?」 そして彼女は、その彼の指をつかみ、私の膣の中に入れてきました。 「あぐっ…! あぐぐぐっ………!」 もちろん、ひどい痛みがします。 「痛そうねぇ…。でもいい気味」 「あぁっ! こういう顔見てると、すごく胸がすーっとするわ!」 女性たちは、好き勝手なことを話してます。 「いい? みんな! 処女って、強引に何かを入れられると、すっごく痛いの よ。 ほら、耳かきを耳の奥まで入れたときって、ない? その耳かきが、さらに鋭く、さらに太くなったような…。そんな痛みを、自分 のもっとも大切なところで感じなければいけないの。かわいそうでしょ?」 その、かわいそうなことを、本人がやっている。 私は歯をガクガクと奮わせながら、今話された通りの傷みに耐えていました。 女性は、彼に言いました。 「ほら、絶対に動かしたり、かき混ぜたりしたらダメよ? 処女膜、破れちゃ うからね」 「は、は、はい…」 私はその言葉に、少しだけホッとしました。 「まぁ、破れたら、そのときはそのときだけど」 その言葉は、かなり私の気持ちをえぐりました。 「やめて…。やめてぇ………。やめて、ください………。お願いだから、動か さないで、ください…」 私は気づくと懇願していました。 「入れるだけなら、いくらでもいいですから…。動かすのだけは…」 すると女性は、前傾姿勢になっている、私の背中に肘をかけ、体重をのせてき ました。 「あぐっ!」 私はその重荷に、必死に耐えます。 「疲れたら、体落としちゃえば? もちろん、その拍子に、膜が破れちゃうか もしれないけど、ねぇ」 私はその言葉に、泣きながらただ体を支えました。 後ろを見ると、指を入れた男性が、うっとりした顔でその感触を味わっていま す。 「どう?」 「こんなにじっくり処女膜触れることなんて、普通はないからね。感触とか、 一生モンで覚えておきなさいね?」 女性たちの言葉に、彼は言いました。 「なんか…。中でちいさい突起が、たくさん動いてます…。すごい…」 「え?」 女性はその言葉に反応しました。 「ねぇ、私にも入れさせて」 すると彼女は彼の指を引き抜くと、そのまますごい勢いで、指を入れてきまし た。 「あぐぅぅぅ!」 もちろん、強い痛みが襲います。 「どうしたの?」 「ねぇ、なんなワケ?」 女性たちの言葉に、彼女は指を抜いて、言いました。 「信じられない…。こいつ、すっごい感触だわ…」 「まさか、ミミズ千匹ってやつ?」 「そうね…。名称はどうでもいいけど、これじゃ普通の男は耐えられないんじゃ ない?」 女性たちは、さらに怒りの目を私に向けました。 「何でもそろってるってわけ…?」 「なんかムカつく…」 「まぁ、ここでいろんなものを失うことになるから、プラマイ0じゃない?」 「それも、そっかぁ」 女性たちは好き勝手なことを言っています。 「じゃあ、手始めに、全員に処女膜検査させてあげようか?」 「さんせーい!」 「オーーーーー!」 みんなから歓声が響きます。 「じゃあ、みんな一列に並んで〜!」 あっというまに、私の後ろに、列ができました。 「もう…。もう、足が…。足が…!」 私はそう懇願しました。前にチビザルをぶらさげたまま、耐えているこの姿勢。 私の力も、もう限界です。 すると女性は言いました。 「じゃあ、手伝ってあげる♪」 「え?」 「ね、そっちに回って」 「…ふふ、いいよ」 すると女性二人は、私の左右に回り込んで、肩に手を掛けました。 助けてくれる。 そう思った私は、まだ甘かったとしか言いようがありません。 女性二人は私のことを、ただ押さえただけでした。 「入れやすくなるためには、動いちゃダメだよ?」 そう。逃げられないように。 つぷっ。 つぷーっ。 そんな音を立て、さらに激しい痛みをさせながら、順番に指が入れられていき ます。 「ほら、いつ処女膜、破れちゃうかなぁ…」 「ロシアンルーレットみたいなヤツ?」 「この子たちのうち、誰の気まぐれでも、あなたは処女じゃなくなっちゃうの よ」 私はその言葉に、ただ涙を流しました。 「ね、いつそうなってもいいように、一応ビデオで撮っておいたら?」 「そうねぇ」 すると女性は、すぐに部屋からビデオを持ってこさせ、私のみじめな姿を撮り 始めました。 自分は、どうしてこんな状態になってしまったんだろう。 私はあまりの恐怖に、つい、こんな言葉が出てきました。 「もう、イヤ…。いや、いやぁ…! ママ…。ママぁ…。 やだよぉ。もう、やだよぉ…。助けて、ママァ…!」 「うわ! この年でママだって!」 「そのセリフ、おいしーい!」 「全部ビデオで撮ってるからねー!」 「大丈夫よ。安心して。万が一処女でなくなっても、ちゃんと処女だったとき の姿は、ビデオ撮影しておいてるから」 「それ、ママに送ってあげたら?」 「あ、それいいー! お母さん、大喜びだよん♪」 私はその言葉に、ガクガクと足をふるわせます。 「これで、4人…。5人…」 「あと何人いるかな?」 「全部で30人いるよ」 「あはははは」 私は、ただただ体を支えています。 後ろを見ると、先ほどのクマダと呼ばれる男性も、並んでいました。 「あはははは。センセーも入れたいのー!?」 「でも先生の指、ぶっといから、絶対に破れちゃうよー!」 「それもいいんじゃない? ヒゲモジャの男の指だけで処女喪失、なんて素敵 だよ」 「うんうん。一生記憶に残るよね」 「あはっ! 別の意味でね」 私はその言葉を、最後に聞きました。 そしてそのまま、意識を失ってしまいました。 (つづく)


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