第15話


ふと、目が覚めました。 その瞬間です。 私の胸の先に、突然に痛みが走りました。 「な、なにっ?」 私はすぐにそちらを見ます。 すると、私はあおむけのまま、ころがされていました。 そして両手をおさえられ、また左右の足はこれ以上ないほど広げられ、それぞ れ別の男がおさえていました。 そしてチビザルが、私が気を失っていたのをいいことに、乳首の先に吸い付い ていたのです。 「やあああ!」 「おーっ!」 群衆の声がまた響き渡ります。 「すっげー! うらやましすぎるぜ、チビザルー!」 彼の口の力はあまりに強く、私の乳首がひきちぎれそうになります。 私はあおむけにされた姿勢のまま、その痛みに耐えました。 「吸っちゃやだぁ…! 吸っちゃやだぁ…!」 私は涙を流し、ただひたすら哀願します。 しかし彼の噛む力は、さらに強くなりました。 その瞬間、女性の声が響きました。 「あらあら。動いちゃダメよ。あなた覚えてないの? 結局、そのまま倒れ込 んじゃったから、あなたの負け。で、結局罰ゲームと彼へのご褒美を兼ねて、 『10分間、好き放題に触っていい』ことにしたの」 「そんな…! そんな勝手に…!」 すると彼女は言いました。 「じゃあ、かわりに最初の罰ゲームでもいいのよ? 彼のおしっこ飲む?」 私はその言葉に顔が青ざめました。 「でしょ? こっちの方がマシじゃない?」 「いい? 動いたらダメよ?」 そう言われても、それ以前におさえられていて、体が動かせません。 そして、私の手をおさえている男を見て、愕然としました。 それは、彼氏でした。 「彼、自分からすすんでおさえる係になってくれたのよ」 「あはははは! まぁ、お尻犯されるっておどしたのもあるんだけどね」 「どうして…。どうして…」 私は涙を流しながら、彼の方を見つめます。 しかしその瞬間、また乳首に激痛が走ります。 チビザルはさらに強く私の胸に吸い付いていました。 「いたたたたたた! いたーーーーーーい!」 女性たちは無責任にはやし立てます。 「まぁ、どうせ何人にも吸わせてるんでしょ?」 「今さら一人くらい増えたって、ねぇ」 屈辱的な言葉に、私はすぐに彼氏の方を見つめながら言いました。 「こ…。このひとだけ、です…!」 すると女性たちはわざとらしく目を丸くして言いました。 「うふふふ。そりゃまぁ、処女だったら当然だよねぇ」 「じゃあ記念すべき2人目だー!」 「いいじゃない! この子、上手そうだし。結婚しちゃえば?」 その言葉にチビザルはニヤッと笑って、さらに強く乳首に吸い付きました。そ して同時に彼氏の方を見て、彼に向かって、片手でピースサインをしたのです。 彼氏は屈辱で、唇を強く噛んでいます。 そのまま、チビザルは少し満足したのか、口を放しました。 吸われていた乳首の周りには、うっすらと歯形が残っていました。 そしてその刺激から、乳首がヒリヒリとします。少しだけすり切れたようでし た。 「あらあら、歯形がちょっと残っちゃったわね…。これ一生消えないかも」 女性はニコニコと笑いながら言います。 私はブルブルとふるえました。 その瞬間、私の母親の顔が浮かびました。 あれだけかわいがって育ててもらったのに…。 その体に、こんな消えないキズをつけてしまった。 そう思うと、心の奥から深い絶望が襲ってきました。 「やだ…。やだ、やだよぉ…!」 すると女性は冷笑しながら言ったのです。 「冗談よ。1ヶ月くらいで消えるんじゃない?」 「ま、皮膚科いってもいいけど、笑われるよね」 「たしかにー!」 女性たちはそういいながら笑いだしました。 チビザルはそれに気をよくしたようで、もう一方の乳首にもかぶりつきます。 「や、やだぁ! いやだぁ…!」 手が動かせない私は、泣いて哀願します。 しかし彼は構わず同じように吸い付いてきました。 「ほら、今度は、こんなのはどう?」 女性はチビザルの顔を私の胸のあいだにはさみこむと、左右から胸をおしつけ ました。 「ほーら、パフパフ」 チビザルは息を荒くして、その感触を味わっています。 「やだっ! やだああああ!」 わたしはあまりの嫌悪感に体を震わせます。 彼はしばらくその感触を楽しみ、そして再び、乳首にかみつこうとしてきまし た。 「やめて! やめてください!」 私は必死に言います。 そのときです。 「ちょっと待ってあげたら?」 女性はチビザルの顔に手を掛けました。 すると、その動きはすぐに止まります。 彼も、さすがにこの女性たちに逆らってはいけないことを感じているようでし た。 「さすがに、そっちも歯形つけるのはかわいそうよ」 「うんうん。そうね」 え。 私は驚きます。 しかし、ホッとしたのもつかのまです。 「首筋にしたら?」 しばらくチビザルはその言葉の意図をつかめなかったようですが、すぐに私の 首筋に吸い付いてきました。 「や、やだーーーー! やだよおおおお!」 私はそのままの格好で叫びます。 しかしチビザルは私の首筋に、思い切り強く吸い付きました。 「そうそう。ぎゅーーーーって吸うと、キスマークが残るんだよ」 「ぎゃっ! 痛い痛い痛い痛いーーー!」 激痛。 そんな生やさしいものではありません。 まさに太い針で刺されるような、鈍く強い痛みが、私の首筋を襲いました。 じょわっ。 私の足のあいだに、あたたかな感触を感じました。 「うわっ! こいつションベンもらしやがった!」 「やっだ! いい年してー!」 「男といい、ションベンカップルじゃない!?」 生徒も女性も、大声ではやしたてました。 同時に、またシャッターの音が、何度もきられました。 しかし私はそれどころではありません。 しばらく吸い付くと、チビザルは口を話しました。 私は恐怖でガクガクとふるえながらも、ただ必死に足を保っていました。 「どれどれ?」 「楽しみー!」 女性たちは、私の下に回り込むと、その場所を見ました。 すると。 首筋には、黒い、2センチ大の、いびつな形のマークがついていました。 「キャーーーーッ! すごーーーい!」 「こんなキスマーク、はじめて見たーーー!」 「すっげー! こんなの、半年は消えないんじゃないー!?」 「いや、これこそマジで一生モンかもー!」 私の心に、その言葉の一つ一つが突き刺さりました。 「こんなの、よっぽどのタートルネックでも隠れないかもね?」 「すっごいよねー!? アレじゃん? 就職活動とか、絶対落とされるってー! 」 「そうそう、不謹慎だもんねー!」 「その上、恋人これからできないんじゃん? こんなキスマークつけて歩いて る女ー!」 「あはははは。でも女の勲章と思えばいいわよ」 「ハクがついたついた! 肌も白いから、このくらいのアクセントがないとねぇ 」 私の足の震えが、ガクガクと止まりません。 取り返しのつかないいまの状態を、どうしても理解することができませんでし た。 <つづく>


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