04「初めてだったのに…」


「あァ……はァ……もう…許して……んッ、あっ、あっあっあッ、蓬さん、喉を……そんなに締め付けないでェ!」
 唾液が溢れかえる口内で舌を肉茎に絡みつかせた蓬は、喉の奥を亀頭が塞ぐほど深く飲み咥え、ジュルジュルと卑猥な音を響かせてすすり上げる。
 男性の性器にフェラチオするのが初めてなら、触れることでさえ初めての蓬……「精液を搾り出す」という行為をどう実行して達成すれば分からないままに始めた搾取と言う名目の口淫は、その場にいるもう一人のメイド、詩雨の言葉によって巧みにリードされていた。
「蓬、その調子よ……ふふふ、この子のアソコ、蓬のお口に食べられてとても喜んでるわよ……」
「ほふぇ? ほ…ほうはんへふふぁ?」
「アアァン! 喋っちゃダメ、あうっ…んはぁああああああっ!」
 もう三度も射精を受け止め、唾液と精液でグチャグチャの口の中で、神奈のペ○スが打ち震える。
 ペ○スをなめられると言う神奈にとっても初めての刺激に性欲の抑えが利かなくなってしまっていて、詩雨の命じるままに深く浅く、カリ首を覆っていた包皮を剥き降ろし、Mの字に開かされた股間の間で顔を振りたくる蓬の口内に、為すがままに射精を繰り返していた。
(ああぁ……蓬さんのお口……とても温かい……ボクのおチ○チンが、唇に出たり入ったり、あ、と…とてもヤらしい顔で…んッ、ダメ、やっぱりこんなの…いけないって……分かってて、思ってるのに、ああ、ダメ、やめて、ダ…ダメェ〜〜〜!!!)
「んっ……ぷちゃ…んんっ……ん、ちゅ……アはァ……まだ…こんなに硬くて大きいの……まだ…いっぱい精液が詰まってるんだね……」
「よ…蓬さん……もうやめてよ……こんなこと…しちゃいけないよォ………」
 蓬のような美人メイドに股間を献身的なまでに嘗め回されるなんて、男にとっては夢のような状況だ。それなのに自分を卑下するところのある神奈は涙に声を詰まらせながら、白いモノが混じった唾液をまとったペ○スをうっとりと眺めていた蓬を止めようとする。
 汚らしい精液を飲ませてしまっている罪悪感と、大勢のメイドの視線を一身に浴びながら局部をさらし続ける羞恥心の方が、身も心も蕩けそうな口淫の快感よりも神奈の胸に重く圧し掛かっている。時間がどれほど過ぎたのかも忘れるほどの舌と口が次々と織り成す魅惑的な性感奉仕に興奮していないわけではないのだが、手も足も出せない屈辱的なM字開脚と言う股間どころかアナルまでさらけ出した体勢を強いられ、時にはそのアナルや陰嚢まで弄ばれるのは、恥じらいが人一倍強い神奈にとっては拷問に等しい快楽だった。
 そして、蓬を止めさせたい理由がもう一つ。
「………………………」
(まだ……先輩が僕のこと見てる。よ、蓬さんにおチ○チンを食べられて、射精してるところまで、ぜ…全部………)
 蓬がフェラを始めてから、この屋敷の当主である弥生は、何十人ものメイドが壁沿いにズラッと並んでいる室内で唯一つの調度品である椅子に腰掛け、事の成り行きを無言で見守っていた。当然、神奈が快感に屈して蓬に口内射精してしまい、卑猥な音を響かせられながら精液を吸い上げられるところまで全て見ている。
(それなのに……先輩の前で自制も利かない恥ずかしい姿をさらしてるって言うのに、何で僕は先輩の姿を見てるだけで興奮してるんだよぉ……)
 パスローブから突き出された美脚へ目をとめただけで、蓬の手の中で逞しいペ○スがビクンと跳ねる。そしてそんな自分の姿を貫くような視線で見られているかと思うと、宙に浮いている爪先をキュッと握り締めてしまうほどに冷たい快感が下半身から脳髄へと突き抜けていく。
(僕ってやっぱり変態だ。先輩の目の前で、蓬さんだけじゃなくて先輩にも興奮してるなんて……あ、あああッ、こんな僕…さ、最低だァ……!)
「……おチ○チン、また硬くなってきたね。あんなにビクビクさせて……ふふふ、お嬢様に見られてると思ったら興奮したんですか?」
「なッ――――――!?」
 神奈が唇を噛み締めた瞬間、心の内を読んだ一言が詩雨の唇から囁かれる。弥生には聞こえない小さな声は不安定に揺れていた神奈の心の奥底へ身をくねらして進む蛇のように入り込むと、弱々しく震えていた良心にカプリと牙を突き立てる。
「こぉんなに可愛い顔をしてるのに、やっぱり男の子なのね。まだ出し足りません? でしたらいくらでも気持ちよくなってくださいませ。蓬の唇はもう貴方だけの物……悦んでいただけてます? 弥生様の目の前で羞恥心に打ち震えながら射精を繰り返して悦ぶなんて、なんていやらしくて……素敵な殿方なんでしょう……」
 年上のメイドの舌が意外なほどに敏感な耳の穴をくすぐるように這い、蓬や神奈に負けないほどに熱を帯びた吐息を優しく吐きかける。それは神奈の鼻や口の奥へと流れ込むと、いたいけな少年の身体の内側から染み入って血管に乗って全身を駆け巡り、鼓膜を打ち震わせた官能的な言葉の響きと共に底なし沼のような快感へ神奈の意識を引きずり込もうとする。
「ひッ…はァ………やめ…ェ…ッ!」
 本能的な恐怖が詩雨に従う事を拒絶する。必死に頭を振って意識に纏わりつく誘惑を振り払おうとするけれど、そんな神奈に応えたのは詩雨ではなかった。
「あの……やっぱりご満足していただけなかったんですか?」
「………へ!?」
 神奈と一緒に詩雨の言葉を聞いていた蓬が悲しそうに目を伏せる。
 今にもあふれ出しそうなほどに涙で潤んだ瞳。年下なのかと思うほど幼さを感じさせる憂いを帯びた表情。そして神奈には女性を意識せずにはいられないJカップの胸にポタポタと涙の滴が落ちるのを目にしてしまうと、言葉を失って胸が締め付けられるのと同時に、これ以上ないほどに興奮していた股間にドクンと熱くて濃厚なオスの獣の血液が流れ込んでしまう。
「初めてだからって言い訳は好きじゃないけど……精一杯ご奉仕してるだけじゃ、私のことは見てもらえないんですか?」
「んな、ななな何言ってんですか、ななな何言ってるんですかァ!?」
 不意に蓬が寂しそうな声を上げたものだから、神奈も思わず動揺してしまう。
 この大広間へ連れてこられた時の楽しそうに威嚇する蓬の表情とは全然違う。艶を帯びた寂しげな表情はまるで恋する乙女の視線になっていた。今まで恋愛経験のない神奈がそんな眼差しで見上げられた瞬間、何度も唾液を擦り込まれた男根は欲望のままに亀頭を膨らませてカリ首の傘を開き、ビクビクと力強く脈動してしまう。
「それじゃあ……ご満足、していただけましたか?」
「は、何を……んあァン!」
 素直に「舐められてスゴく気持ちよかったです♪」と言えるわけもないのだが……蓬は答えを喉に詰まらせた神奈の顔を見上げながら、白いモノが混じった唾液でヌルヌルになっているペ○スを両手でキュッと握り締める。
 猛る性器を両手で包み込まれ、射精のし過ぎで真っ赤に腫れ上がった亀頭へ手の平が触れる感触に腰を揺すって快感を堪える神奈。けれど問い掛けの視線を向ける蓬はペ○スと手の平の間でクチュクチュと唾液を鳴らし、奉仕の間に覚えた神奈が敏感に反応してしまう裏筋やカリ首を指先でツツッ…となぞってくる。目眩がするほど精液を搾り取られたのに、女性に弄ばれる初体験は少年の自制心を徐々に剥ぎ取り、弥生の視線に耐え切れずに込み上げさせてしまう羞恥心に震える唇をフルフルと戦慄かせてしまう。
「………い…です」
「え……あ、あの、もう一度、はっきりとおっしゃっていただけますか?」
「ッ………!」
 恥ずかしさで暴れまわる心臓を必死に押さえつけて搾り出した一言を、もう一度言えと言われて……すぐに言えるはずがなく、神奈は唇を引き結ぶと蓬から顔をそらしてしまう。けれど待ち望んでいた言葉を聞きそびれてしまった蓬もそこで逸(はや)る心を抑えられはしない。神奈のペ○スを握り締めたまま腰を浮かせると、片方だけでも神奈の頭ほどもある巨乳を揺らして詰め寄ってくる。
 そんな蓬を押し留めたのは、彼女の眼前に立てられた詩雨の人差し指だった。
「ダメですよ、蓬。メイドたるもの、ご奉仕する相手に無理に感想を要求するなんてはしたない行為に走っては」
「だ、だって……」
 何か言いたげな蓬だが、指摘を受けて我に帰って腰を落とすけれど、その指は手の中のペ○スを弄び、親指で裏筋を擦りあげながら左右の人差し指で急所とも言える射精口を開いては閉じ、たまらず保護のために溢れ出てきたカウパー線液を押し戻すように指先を小さな小さな縦筋に押し当て、ネジネジネジとこね回してしまう。
「あッ、ああゥ、ああああああッ! ダメ、そんな、ひアッ、んアアアアアアゥ!」
 異物を挿入される事を前提としていない射精口をいじるには、蓬の指の動きはたとえ激しくなくても丁寧さが欠け落ちていた。ただでさえ射精のし過ぎで性感帯むき出し状態のペ○スには拷問にも等しい激痛が走り、けれど、全身の筋肉を緊縮させる事でしか耐える道が残されていない痛みの中でさえも刺激を受けたペ○スは力を漲らせてしまう。
「や…ァ……ゆる…し……んィアアアッ! ハヒッ、あッ、ヒッ、んああああう〜〜〜ッ!!!」
 ―――ビュク
 蓬も途中から神奈の反応に気付いていたけれど、それゆえに指を止められない……重機関銃や大薙刀を振り回しても大丈夫なように肩紐を太くした特製のブラに包み込まれた爆乳を二の腕で挟み込んで押し上げている事にも気づかぬほどに夢中になって鈴口をいじっていると、押しとどめられなかった精液が一噴きして蓬の指に叩きつけられる。歯をガチガチと震わせるほど快感を堪えている神奈をボ〜ッと見つめながら顔の前に手をかざした蓬は、目を細めて舌を伸ばし、指についた精液を舐め取っていく。
「よ…蓬…さァん………」
 やっと射精口責めから開放され、射精しないようにお尻の穴を引き締めながら喘ぐ神奈にクスリと微笑むを向けると、指先を口に咥え、聞くものにフェラチオ奉仕を連想させる音を響かせてザーメンを一滴余さず口に含み、舌の上で何度も転がして濃厚な味わいを反芻してから見せ付けるようにコクッと飲み下す。
「この味……病み付きになりそうですね」
「そんなの、飲んじゃダメだよぅ……」
「そうよ、飲むものじゃないわよ」
 今にも蕩けそうな表情を浮かべていた蓬に、神奈と詩雨から否定の声が上がる。―――ただし、詩雨の言葉にはまだ続きがあり、
「精液は浴びるのも気持ちがいいのよ」
 と、処女のメイドにはとても信じられない事を語り始めた。
「想像してみなさい。貴方が今、おいしそうに飲み下した精液が全身にたっぷりと纏わりつくさまを」
「体…中に……?」
「ええ。あのネットリとした濃厚なミルクを頭の先から爪先に至るありとあらゆる場所にぶっ掛けてもらうの。子種を授かって男女が永遠の愛で結ばれるのは膣の中だけど、身体中でザーメンの温もりを感じて、ザーメンの匂いを立ち上らせて、あのネットリと絡みつく感触を味わうのは……いわば、絶対服従の証なの」
「絶対…服従………身体中で………?」
「目も耳も鼻も口も叩きつける様に浴びせかけられた汚らしい白濁液でふさがれて、それでもまだ出したりない肉棒に唇を犯されるのよ。そしておマ○コはおろかお尻の穴ででも妊娠しそうなほど中出しされて体の内側をタプタプにされてから胸にも脚にもお臍にも精液を撒き散らされて……分かる? 溺れ死にそうなほどの精液を全身で浴びる喜びが、恍惚が、幸福が!」
「あ、あの、変な事を耳元で叫びながら抱きしめないでください! この格好、お腹が苦しいんですゥ!」
 膝裏に回された詩雨の腕へ力説と共に力が込められる。そんな全身精液まみれの恍惚なんて感覚が分かるはずもない神奈だが、そのすぐ目の前で、蓬は今まで飲み干した精液がお腹の奥で煮えたぎっているような異様な錯覚と興奮に襲われていた。
 想像しただけで頭の奥がクラクラする。目の前にいる侵入者・神奈の精液を全身に浴びるなんて、犬がおしっこの臭いで縄張りを主張するマーキングなどよりも淫らな行為だ。自分の身体が汚らわしい男性の所有物に貶められ、ネットリとした白濁液に白く染め上げられるなんて、
(そんなの、わ…私、困ります。私の主人は弥生様で……精液まみれにされたら、ほ、他の方が、この人が私の新しいご主人様に……)
 喉の奥から込み上げてくる神奈の精液の異臭が口や鼻に充満しても決してイヤではない、むしろ神奈の精液であれば……そんな異常とも言える己の状態をイメージして酔いしれてしまった蓬は、高鳴る胸をブラがキツく締め付ける苦しさに耐え切れなくなり、興奮の火照りを帯びた吐息を細く長くはき漏らしながら背中のホックへと手を伸ばしていた。
 プツン…と何かが弾ける小さな音が、神奈にだけ聞こえた。逸らしていた視線を反射的に音のした方へと向けると、
「う、うわあッ!?」
 思わず驚きの声を上げてしまうほど、大きな蓬の乳房が下着からあふれ出していた。
「私の…胸が……今から…精液まみれの…ドロドロにされちゃうんだ……」
「い、言ってる事がおかしいですよ、正気に戻って、お願いだからァ!」
「正気って……うん、私…正気だよ……キミのおチ○チンから精液を搾り出さなくちゃいけなくて……」
 たった一枚下着をはずしただけなのに、蓬の乳房は一段とボリュームを増しているかのように見える。ウエストが引き締まっている分、その肉感的な膨らみはさらに強調されるので、ただでさえJカップと言う規格外の大きさなのにそれ以上に感じられる。そしてその圧倒的な量感と穢れを知らない白い肌の吸い付きそうな質感とが神奈の視線を引き寄せて離さず、手でも口でもなく、そのたわわな膨らみが脈打つペ○スを挟み込むと、そのみっちりとした肉の圧力に埋もれたペ○スは狂い壊れたかのようにビクビクと痙攣を繰り返した。
「は、あはぅ…ん、お…おっぱいに……おチ○チンが、おチ○チンがぁ……!」
「喜んで……いただけてますか? 私の…こぉんなに大きなおっぱい……おチ○チンをはさんじゃうためについてたんですね……♪」
 “パイズリ”と言う行為を誰に教えられたわけでもなく、ただ神奈に一番最初に汚されたい場所をペ○スへと押し付けると、思いもよらず神奈が恥じらいと興奮の表情を覗かせたことに気を良くし、体全体をゆさゆさと上下に揺さぶって深い胸の谷間を使って張り詰めている肉棒を扱き始めた。
 それは今までのたどたどしい口奉仕にはない、暴力的なまでの快感だった。たっぷりと蓬の唾液を吸わされた男根と興奮の火照りで汗ばんだ乳房とは、触れ合うだけで吸い付き合ってしまう。潤滑液も何もなくそのまま乳房を上下に揺さぶれば、わずかな湿り気が下品な粘着音を響かせ、中央に寄席上げなくても十分すぎるほどの圧力を有する蓬の乳房の間で過敏すぎる亀頭が扱き下ろされてしまう。
「おあっ! ああああああああああッ!」
 絡みつくようだった艶かましい舌の動きとはまったく異なる。まるでペ○スを削り、抉り、押しつぶすような凶悪な快感を生む乳房奉仕に神奈の口からは獣の咆哮のような叫びが迸り、少年のペ○スの内側に急速に精力が充填されていく。太股にまで押し付けられる乳房に埋もれたペ○スは必死に頭をもたげようと暴れまわるけれど、それでも既に何度も射精してしまっているせいで、擦られるたびに小柄な体を震わせるほど感じてしまっているのに絶頂にはまだ遠い。幼い子供におしっこさせるような強制M字開脚の格好の神奈の下半身に蓬の巨大な乳房が押し付けられるたびに目蓋の裏で火花が飛び散るほどの刺激が全身を駆け巡るのに、乙女と言われれば誰もが信じる可愛らしい顔を苦悶に歪ませて涙を流してしまう。
「ダメ、ダメ、ダメェェェ――――――!!!」
「もう……気持ちよかったらちゃ〜んと精液出さなきゃダメなんですよぉ? ふふ、私のおっぱいが掻き分けられてぇ……んっ…んふ……おっぱいが…犯されるって…へ、変な感じぃ……」
 もうまともな理性など一欠けらも残っていないのだろうか、蕩けた表情で今にもキスできそうな距離から神奈の泣き顔を覗き込んだ蓬は、生まれて初めて肌同士を密着させている男性の薄くて頼りない胸板に額を押し当て、自分の乳房を上から押さえつけて押しつぶしてまで谷間から顔を飛び出させたペ○スの先端に小さな唇を吸いつかせた。
「ひゃあ!? やめ、あ…やッ…お願い、待って、こ…こす…っちゃ……ひ、ハァ、んッ、――――――ッ!!!」
 乳房に湿り気をこそぎ落とされ、保護するものを失った亀頭にむしゃぶりつかれる……それはまるで砂漠に水を巻いたかのように、舐め転がされる亀頭に快感と共に唾液が染み渡り、擦られ過ぎた粘膜をヒリヒリと刺激する。レールの上を滑るように前後に伸縮を繰り返す舌の溝とペ○スの裏筋とが擦れあい、濡れた唇が膨れ上がってしまった亀頭のグミのような感触を丹念に味わうように嘗め尽くす。
 そして、たっぷりと潤滑液を滴り落とした唇は根元から乳房に締め上げられているペ○スから離れると、写生される精液を待ち受けるように口を開き、男の子の“縦筋”をチロチロと舐めくすぐる。
「おね…がいィ……やあ……あああ……こんなの…されたら………僕…もう……やあ、アッ、あッあああンッ、あッ、アッ、ウァアアアアアアアアアッ!!!」
 もう耐えられなかった。体の中で行き場をなくした快感が一気にペ○スへ集中すると、股間を緊縮させながら神奈は頭を仰け反らせて顎を突き出し、涙に濡れた悲鳴を喉の奥から迸らせた………が、射精はしていない。出来ない。蓬のムッチリとした柔乳の間でペ○スを何度も脈動させるのに、絶頂に精液の充填が間に合わず、射精を伴わない乾いたアクメにガクガクと腰を撃ち震わせ―――
「早く精液ぃ……物凄く臭いがする濃厚なおチ○チン汁を出してぇ……♪」
 ―――そして射精を出来なかったがために、なお続く蓬のパイズリに絶頂真っ最中のイきペ○スを扱き上げられてしまう。
「ひあああああッ! あ、あグゥゥゥ! ヒぐゥ、あンゥ、ヒッ…やァ―――――――――!!!」
(おチ○チンが、壊れる、千切れる、破裂するゥ! どうすれば、僕、許してもらえるんだよォ!!!)
 女性のオルガズムと違い、男性のそれは持続時間が短い分、強烈過ぎる快感は一瞬で神経を焼き、全身を突き抜けてしまう。当然アクメ状態を持続できるようにはなっていないのだが、射精できなかったことでスイッチが切り替えられず神奈の体に誤解が生じたらしく、100センチを越える二つの膨らみの間でペ○スは未だに蓬の爆乳で溺れているかのようにイき狂い、激しい痙攣を繰り返していた。神奈自身も呼吸すらままならない程に悶え苦しんでおり、頭の中を灼熱の快感に焼き尽くされながら亀頭とカリ首を締め上げる乳圧に続けざまにオルガズムに達してしまう。
(こんなに…こんなに酷い目に会ってて……それなのに、それなのにィ………!!!)
「ほぉら、お姉さんにおっぱいが気持ちいいんでしょう? 我慢しなくていいから精液ドピュドピュしましょうね〜♪」
(そんな……む、無理……射精する前に…僕……あ、ああぁ………!)
 蓬が乳房を抱えて体を上下に揺さぶり、盛り上げられた谷間の中でペ○スを往復させる。おびえたように声をからし、終わりを迎えない絶頂に体を強張らせる神奈のペ○スだが、それでも肉の楔(くさび)で乳肉を割り広げ、往復するたびに上昇してゆく摩擦熱にヘソの奥から込み上げてくる鼓動を重ね合わせ、熱い塊を緊縮している精液管へと押し上げていく。
 けれどそれもまだ弱い……むしろ、根元から先へと込み上げようとすると蓬の乳圧に屈し、押し下げられて逆流させられているように感じるほどだ。脳裏を真っ赤に染め上げるほどの繰り返される絶頂に、ついに何も考えられなくなり、神奈はただただ自分が快感で壊れていくのにあわせて喉を震わせるだけだった。
「あんゥ……♪」
 両手と膝を抱え込まれてほとんど動かせない体ではあるが、それでも腰を揺さぶる事ぐらいは出来る。後はもう頭を振るぐらいしか悶える事の出来ない神奈であったが、腰を突き出した拍子に、乳の間から飛び出した亀頭が蓬の唇に軽くぶつかった。突然のご対面にプルッと体を震わせた蓬だが、苦しんでいる神奈をチラリと見上げると、両手でギュッと押し寄せた乳房をお尻から太股へ擦り付けるように長い縦の動きで血管までもが破裂寸前のペ○スを擦り、刺激する。
「ッ―――、ッ―――、〜〜〜―――――――――!!!」
 最も乳房に引っかかるカリ首から先が引き抜かれるかのような極太の快感……涙が溢れる目を大きく見開き、吐き出す息さえ搾り出した胸を震わせながら前に突き出すと、ついに背後から抱きかかえていた詩雨の戒めを振りほどいて右足を伸ばし、床の絨毯を爪先で掻き毟る。
「本当に可愛い子ね、キミって……苦しいでしょう? だけど…おいたはダメよ」
「んムゥ〜〜〜!!!」
 神奈の右足と右手が自由になる代わりに、詩雨の右手もまた自由になる。神奈を責めるような言葉を口にしながらも、むしろ嬉しそうに耳元で囁きかけた詩雨は神奈の唇へ自分の手の中指を押し込み、零れ落ちるほど唾液であふれかえった口内で暴れる舌を弄ぶ。そして十二分に指を湿らせると、引き抜いた指をそのまま神奈のむき出しのお尻へと這わせ……引き絞られているアナルの窄まりへ強引に捻じ込んだ。
「あ、あ、あ、あ、あ、あ――――――!」
「お尻の穴は初めて? 安心して……すぐに病みつきになるほど教え込んで差し上げますから。だけど今は……」
「ヒゥ――――――――――――――――――――――――――!!!」
 ペ○スを包み込んでいる蓬の乳房に負けないほどに締め付けられている神奈の肛門にたっぷり濡らされた中指が挿入されていく。詩雨が言ったように、いくら女顔の神奈でも後ろの穴に異物を挿入したことなんて生まれてから一度もない。座薬ですら未経験だ。そんな傷一つない完璧なアナル処女の神奈の後ろの穴へ、詩雨はいきなり中指を巧みにくねらせて根元まで押し込むと、ゆっくりと引き抜きながら腸壁の向こう側にあるペ○スの付け根……いわゆる前立腺を探り当てる。
「射精できなくて辛いでしょう? 苦しいでしょう? ですから私が……お手伝いして差し上げますわ」
「ああ、アあァ、ラ…ラメェエエエエエエエエエッ!!!」
 既に達していて激しくわなないている前立腺を、さらに腸壁側から押し込まれると、既に限界と思われていたペ○スが一際大きく脈打ち、コリコリと裏側から刺激を受けるほどに射精感が急激な昂ぶりを見せる。
(お…お尻を抉られてこんなに感じて……ぼ、僕、変態だよ、とんでもない変態にされちゃったよォ! 気持ちよすぎて、なんで、こんなに、こんなに、こんなにィ〜〜〜〜〜〜!!!)
 前後から射精を促す快感を送り込まれては、神奈には煮えたぎった精液マグマを押し留める術などどこにも残されていなかった。噛み締めた歯が軋むほどに全身に力を込めると、自分の情けなさに嗚咽しながら最後の精液を勢いよく爆ぜさせた。
「んゥ〜〜〜〜〜〜〜〜〜………♪」
 とても回数を重ねた後の射精とは思えないほどの濃厚さと量を誇る精液が、射精口のすぐ目の前にいた蓬の顔に直撃する。ペ○スにヒビが入り、爆発し、体中がバラバラになるような射精感が根元から先端へと一直線に駆け上り、巨乳メイドの顔をドロドロに汚していく。
 しかも前立腺への刺激はまだ続いている。精液が噴き出すたびに、大きく脈動する前立腺と詩雨の指先とが否応なく擦れあい、激しい射精の最中でありながら楔のようにアナルへ突き立てられた細い中指の存在を意識から追い出すことが出来ない。浅く抽送されれば下半身からズンズンと今まで感じたことのない圧迫感が突きあがってきて、小さな体をヒクンッ…ヒクンッ…と震わせてしまう。
(ダ…ダメだよぅ……前と後ろからそんなにされたら………き…気持ちよすぎて、また出ちゃうゥゥゥ!!! 僕は男なのに、何でお尻の穴で、こんなに、何で、いっぱい感じちゃうんだよォ! もうダメ、射精するの、止まんないの、イく、イくよ、あンああああああああああッ!!!)
 左右から乳房に押さえつけられてなお、神奈のペ○スは亀頭を激しく上下に振りたくりながら精液を撒き散らした。まるで壊れたポンプのように、指を呑み咥えたアナルを収縮させながら処女の巨乳メイドの顔と胸とに白濁色の体液を迸らせ、クラスで一番小さなその体に気が狂わんばかりの快感を駆け巡らせる。
「ッ〜〜〜―――――――――!!!」
「は…ぁぁぁ……顔中に…こんなにいっぱい……汚され…ちゃったぁ………♪」
 下に向けていた顔を上に向けると蓬は口の周りの精液を舐めとりながらうっとりと微笑んだ。その顔とJカップの乳房には火傷しそうなほど熱い精液がたっぷりと浴びせられていて、蓬の希望通りに「汚され」きっていた。息を鼻から吸い込めばむせ返るほどの精液臭が鼻腔から胸へと流れ込み、深い胸の谷間をくだって下半身にまで白濁液の塊が垂れ落ちている。
 全身を包み込む汚辱の臭いと温もりに酔いしれ、ペ○スを締め付けたまま恍惚とする蓬……なのだが、先ほどまで若々しい青竹のように反り返っていたペ○スは一気に勢いを失い、見る見るうちにしなびれていくと、その表情は一変した。
「え? ど、どうしてぇ!?」
 困惑しながらもグチャリと粘つく音を鳴らして乳房をペ○スに擦り付けるけれど、何も感じていないのか、神奈の股間はそのまま通常サイズへと戻ってしまう。まだ顔と胸だけ……この後、背中やお尻にも精液を浴びる事を夢見ていた蓬には、それだけでかなりのショックだった。
「ね、ねえ詩雨。おチ○チンが柔らかくなっちゃったんだけど、舐めてあげたらもう一回固くなるかな?」
「いえ……さすがに無理ではありませんか?」
 結局最後まで神奈を抱えていた詩雨は脱力し切った少年の体を床に横たえると、力なく投げ出されていた手首をそっと持ち上げる。
「………残念ながら」
 そう言って詩雨が首を横に振ると、蓬だけでなく、ずっと椅子に座ってみていた弥生までもが表情を強張らせる。
「気を失っているだけです。精液と一緒に体力も搾り取られたようですね」
「……紛らわしいのよ、あんたはァ!」
「ですが蓬、いっそのこと不法侵入者と断定して処断した方が後々面倒がなくて簡単ではありませんか? 「精液を搾り取る」と言う初期目標はこれで完遂したわけですし」
 それに、
「貴方もこれ以上弥生様や部下たちが見ている前で恥ずかしい姿をさらしたくはないでしょう?」
「………あ」
 我に帰って室内を見渡すと、壁際に並んでいるメイドたちは蓬と視線を合わせようとしない。謎の侵入者がこれ以上の狼藉を働かないようにと用心して配していた第四メイド隊のシークレットメイドたちは蓬の部下に当たるわけだが、年下の少年の股間を頬張り、胸で挟み、
「まして「精液ドピュドピュしてぇ♪」なんて口走っちゃったわけですし。やりましたね、蓬。正気の沙汰じゃありませんよ」
「ち…違う、これは色々と違うのぉ〜〜〜!!!」
 慌てて床に脱ぎ捨てていた自分のメイド服をかき集めるけれど、部下のメイドたちの表情は元には戻らない。侮蔑の表情……と言うわけではないが、普段は重機関銃や大薙刀といった物騒極まりない獲物を振り回している隊長が見せたのは今までとまったく異なる奉仕の表情だっただけに、誰もが顔を赤くして腰をモジモジと揺すったりしている。しかも当の本人はメイド服を胸に掻き抱くけれど、そこには神奈の放った精液がべっとりと張り付いていて、周囲のメイドたちの視線と合わさって自分がいかに淫らな行為をしたのかを改めて思い知らされてしまう。
「あ……あうあうあうあうあうぅ〜……」
「この程度で動じるなんて、蓬、まだまだメイドの修行が足りませんよ。では私は………このまま放っておくわけにもいきませんしね」
 同僚の第四メイド隊隊長が錯乱しているのを横目に、仰向けに倒れている神奈の上へ覆いかぶさると、詩雨はスカートの上から股間に右手を這わせ、少年のアナルへ押し込んだ指で自分の股間に捻じ込んでいるディルドーを深く押し込みながら、唇を重ね合わせる。
「ん……む……んンゥ………」
 人工呼吸……なのだろうか? 浅く顔を上向かせ、開いた唇へ唾液を乗せた舌を差し込み、卑猥な音を立てて吸いたてると、蓬を含めた室内にいるメイドたちが一斉に詩雨へ視線を集中させた。
 けれど詩雨は人工呼吸に見せかけた口づけをやめるつもりはない。模造男根をスカートの上から握り締め、ずっとお預けを食わされていた膣内をゴリゴリとかき回すと、本物の少女のように可愛らしい神奈の顔に色っぽいと息を吐きかけてしまう。そして細い腰をくねらせ、スカートの中でバイブを抜いては挿し、挿しては抜き、次第に抽送のリズムを激しくして腸壁を擦り立てると、唇と舌とを絡め合わせながら指先を首筋へと滑らせる。
「本当に可愛らしい……目を覚ましたらどうやっていじめるか、想像が尽きません。―――ではいかがいたしますか、弥生様?」
 唇から突き出した舌に名残りを感じさせる唾液の糸を結びつけたまま真上へと引き伸ばすと、詩雨はこの場で絶対の命令権を有している自分の主人へ、神奈の扱いをどうするかの話題を突然振った。
「え………わ、わたくし?」
 自分の身の回りの事を任せているメイドと同じ学園の下級生の人工呼吸かどうか疑わしい口付けを凝視していたとあって、さすがの完璧お嬢様も少々困惑しながら、それでも咳払いをすると背筋を伸ばして居住まいを正す。
「コホン………霜月神奈くんはわたくしの生徒手帳を届けてくれただけであり、不幸な偶然が重なって当家の敷地内に入り込んでしまっただけだと判断します。もちろん彼に罪はなく、むしろ礼を持って応えるべきでしょう。ですが―――」
 弥生は頬が熱くなっているのを感じながらも、疑うまでもなく分かりきっていた事柄を述べ、それからメイドたちの手前、意図的に視線を反らしていた神奈をチラリと見る。
 眠り姫への王子様のキスのようにはいかなかったようだ。詩雨の口付けはいたずらに蓬を刺激してワナワナさせただけで、神奈は未だ目を覚ましていない。
(こんな事なら、変に意地を張らずに二人きりでお話をしておけばよかった……)
 何で神奈の股間を調べろなどと言ってしまったのか。なんで蓬に服を脱がせて二人をいい雰囲気にさせてしまったのか。どうして詩雨を止めなかったのか……自分が命じた事が原因なのだし、後悔しても今さら遅い。だけれど、そんな無茶な命令を言ってしまった原因だけはハッキリしていた。
「………仕方ありません。当家の初動のミスを認めましょう。疲れて眠ってしまった彼を起こすのは忍びありませんから、今夜は宿泊していただきましょう」
「既に霜月家には当家にご宿泊成される事をお伝えしてございます。あとはお休みいただく客室の準備を整えますれば」
「………随分と手回しがいいですわね、詩雨」
「お褒めいただき光栄に存じます。全ては主人とその後友人をお待たせして不快な思いをさせないための気配りでございます」
「貴女に言いたいことはいくつかありますけれど、随分と時間も経ちました。貴方たちも解散なさい」
『はい、弥生様。お休みなさいませ』
 弥生から椅子から立ち上がり、すっかり湯冷めした体をこの部屋に入ってきた時に使った扉へと向ける。その背中に少し気分が昂ぶっているメイドたちは深々と頭を下げるのだが……なぜか弥生は足を止め、振り向きもせずに口を開いた。
「詩雨、蓬、その……霜月神奈くんの使う客室ですが―――」


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