stage1「フジエーダ攻防戦」02


 う〜ん…どうやって街に入ればいいものか……まさにアリの這い出る隙間も無いって感じね……よわったなぁ……
 茂みに身を隠したまま、あたしはどうしようもない状況に頭を抱えた。現在偵察の真っ最中で、声もろくに出せないけど、できることならぼやきの一つも口にしたいところだ。
 昨日、フジエーダに帰る途中にモンスターの集団と遭遇したあたし達は慎重に先に進み、モンスターたちが街を囲むと言うとんでもない状況に包囲のさらに外側から遭遇する事になった。
 幸い、テントや食料の類は弘二がしっかり用意してくれていたので、すぐにどうこうしなきゃいけないと言う状況では無い。けれど、フジエーダにこっそり入るにしても、このまま他の街へ向かって援軍を呼んでくるにしても、詳しい状況がわからなければ判断のしようもなく、情報分析に長けているというユージさんと何故かあたしが二人で敵陣……と言うのもおかしいけれど、モンスターたちの包囲網へと近づき、その動向をうかがう事になったんだけど……状況は最悪を軽く飛び越えているようにさえ思えてきた。
「どう見てもこいつら、ただのモンスターじゃないな。ただ一斉に行動してるだけならこうも統率は取れたりしないんだけど」
「そうなの? けど、ゴブリンとか群れを作って集団で行動するんじゃ……」
 ユージさんの言葉へ疑問を返す。―――が、確かに見た感じでは、冒険者の経験なんてないに等しいあたしにもおかしな雰囲気が感じられる。
「それはあくまで生活単位であって、こんな大規模な軍事行動を起こすのとは場合が違うよ。オークやオーガが下級妖魔を支配する場合もあるけれど、それは自分の手足として代わりに動かすためだったり、自分の縄張りを守る手駒としてだ。こいつらみたいに部隊を構成する上下関係とは別物。さらに上にこいつらを支配するものがいる……そう考えたほうが自然だね」
 なるほど。……よくわかんないけど、親玉がいるって事ね。
 けど、それが分かったからと言ってあたしたちの状況が変わるわけではない。頭からお尻まですっぽり茂みの中に隠れ、ユージさんと連れ立ってフジエーダの街の街壁が見える位置に近づいてみたけれど、それから先へは近づきようがなかった。
 街の周囲――高い壁と深い堀に囲まれたフジエーダにはおいそれと攻撃を掛けることはできない。けれどそれはフジエーダの方にとっても同じ事が言え、至る所にオークをリーダーにした五匹から十匹の集団が街の周囲を徘徊し、大きな南門の前には手に槍や盾をもったゴブリンたちがさながら兵隊の如く密集していては、打って出る事も容易じゃない。
 とは言え……街が大変な状況になっているのはわかるけど、早く中に入りたいなぁ……下着ずっと履いてないのに……
「……たくやちゃん、あまり動かないで。奴らに気付かれるから」
「あ……すみません」
 街に帰るまでの我慢……そう思って下着を履かずに帰路についたのに、非常事態でノーパンのまま一日を過ごし、あたしの傍に誰か一人は男の人がいる状況が続いて……意識しないように気を張り続けるのも限界に近かった。
 しかも今は茂みの中でユージさんと体を密着させてるから余計に恥ずかしさが込み上げてくる。動きやすいようにとジャケットからショルダーアーマーははずして、武器もショートソードだけで防具も左腕の篭手と膝あてだけ。それだけなのに抵抗の壁まで外れているような気がして、ユージさんの吐く息が首筋をくすぐるような距離で腕同士を触れ合わせていると、そこから鳥肌にも似たゾクゾクする感覚が全身へと広がり、あたしの首筋にはじっとりと汗が浮かび上がってしまう。
 ―――このままじゃ……体が火照っちゃうかも……
 まだ媚薬が体の中に残っているのか、意識するだけであたしの体は些細な刺激にも過敏に反応してしまうようになっている。あたしが娼館に住みつくようになった原因でもある体の疼きよりも控えめだけれど、丸一日もの間、緊張感に包まれながら弘二やユーイチさんユージさんに囲まれ、そんな状況で何もされずにいるから逆に体の疼きはひどくなる一方で、気付いたときには勝手に収縮しているアソコを慰めるために太股をよじり合わせていたりして……
「たくやちゃん、ちょっとごめん」
 あ……ゆ、ユージさん!?
 それは突然の事だった。ユージさんはいきなり腕を回してあたしの口を塞ぎ、そのまま腕の中へと抱きしめながら身を伏せる。あまりにいきなりなのでパニックになると、ほとんど地面と変わらない位置を見ていたあたしの目が、すぐ前を靴を履いた足が通り過ぎていくのを見た。
 それはモンスターじゃない……人間の足だった。
「―――行ったか。しかし人間がモンスターを操るなんて……ごめんね、急に押し倒して」
「あ、いえ、そんな……き、気にしてませんから……」
「けどこれでやつらのことが大体わかった。そろそろキャンプに戻ろうか」
「はい…わかりました……」
 ―――あたし……今、感じちゃった。ユージさんの腕が胸に食い込んだだけで……濡れちゃった……
 さっき抱きしめられて、それだけであたしの股間から愛液が噴き出していた。いつもなら否応無しに男性に陵辱される娼館と違って、ずっと我慢させられていたからなのか、それとも弘二やゴブリンたちの媚薬が体の奥に残っているのか…理由はわからない。けれど見かけよりも逞しいユージさんの腕に抱きしめられた途端、重たい疼きが沸き起こった割れ目の奥から熱い汁がドクッと溢れ、下半身を覆う短パンへ染み込ませてしまう。
 ―――さすがにこれじゃ、ユージさんに気付かれる……
「あの……ユージさん先に行ってください」
 四つんばいで茂みから茂みへ移動する間、ずっと後ろから見られていたら短パンの染みを気付かれてしまう。それどころか、一度堰を切った愛液はユージさんの傍にいると思うだけでジュクジュクと湧き出していて、あたしの股間はヌルヌルになっている。
「あたしなら……勘が働くから…だから……その……だか…ら……」
「ああ、下着を履いていない事を気にしているのかい。それなら安心して良いよ。――もう知ってるから」
「んんっ!?」
 ユージさんの唇があたしの唇を塞ぐ。……茂みを必要以上に鳴らさないように優しく抱きすくめられて地面へ転がると、上に乗ったユージさんは指を短パンの裾からあたしの割れ目へと滑り込ませてきた。
「きゃ…んんんっ!!!」
 こんなところで、そんなこと、されたら、声が、声が……んんんんん〜〜〜〜〜!!!
 あたしの胸がユージさんの胸板に押しつぶされ、硬くしこった乳首に刺激が走るとあたしの体がビクッと跳ね上がる。それを押さえ込み、あたしの唇を貪るように吸い上げるユージさんは指に捻りを加えて、最初から激しく、まっすぐなストロークで指を出し入れしながら膣天井を擦り上げてくれた。
「んん、んムうぅぅぅ!!」
 指が出入りするたびに膣肉が震え、痙攣する子宮から大量の愛液が噴出してしまう。丸一日男に囲まれていたあたしの豊満な体は恥骨の裏のざらつく所を一撫でされるだけで、尿道をもまれる事で生じる尿を噴き上げ続けるような強烈な衝撃にさらされ、唇をふさがれたあたしは涙を流して悶えながら飛沫を上げる股間を狂おしいまでに振りたくった。
―――ちゅぽん
「んんんっ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 ムワッとした湿り気が充満した股の間から、指が引き抜かれる。
 これで声を上げなくてもすむ。……けど、ユージさんに奪われた唇との唾液が溢れるほど濃厚なキスを繰り返しながら鼻を鳴らしているあたしの股間は収縮と弛緩を繰り返し、もう止める事の出来なかった愛液がお尻の穴にまで垂れ落ちていく。
「よっぽど我慢してたんだ。僕たちに見られ続けてそんなに恥ずかしかったのかい?」
「…………っ………はぅ……んっ……」
「出来れば君みたいな娘にひどい事をしたくないんだけど……答えてくれないのかい?」
 ユージさんの指がトロトロに濡れそぼったあたしの恥丘を這い回る。その目を見て……まだ、オークやゴブリンの方がまだましとさえ思えるほどの凶器の光を見てしまい、あたしは金縛りにあったように唇を喘がせる。
「………恥ずかしかった…です………くすん」
 できれば知られないうちに街へ入りたかったのに……
「ま、たくやちゃんみたいな女の子が露出癖があるとは思えないし、事情があったんだろうね。ゴブリンや一緒にいた弘二って彼になにかされたとか」
「うっ………あっ、ユージさん…だめ…こんなところ……んっ……!」
「君が声を上げなきゃ気付かれないよ。それにこんな状態でキャンプに帰れば君の彼どころかユーイチだって黙っちゃいないよ」
「彼って……べ、別に弘二とはそんな関係じゃ……」
「それじゃ…僕なんてどうだい?」
「え……んくぅ! ハッ、ハァ…んあ――ンッ! ンンン〜〜〜〜〜〜!!!」
 ユージさんの指があたしの中へ突き入る。満たされる性欲…癒され、より狂おしくなって行く疼き…昨日からずっと弛緩され続けてきたお尻をビクッと地面から浮かび上がらせ、モンスターたちに見つかるかもしれない恐怖心とユージさんに押し倒されたことへの複雑な感情とを混ぜ合わせながら声を上げて悶絶しようとすると、もう一度頭を抱きかかえられて濃厚なキスで唇をふさがれてしまう。
「んんんっ、ん〜、んん〜〜っ! んッ、んはァ、んんっ…んむうぅぅぅ――――――――ッッッ!!!」
 指は容赦なく抽送を繰り返し、濡れ蠢くあたしの膣肉を激しくも繊細なタッチで責め立てる。何度も唇の間でピチャピチャと唾液をまとった舌を絡ませあい、見つかるかもしれない恐怖とスリルに背筋を震わせながらいやらしい音を響かせる。
「んん―――んッ―――――!」
 あたしのアゴが突きあがる。
 ショートの髪の毛を指に絡められ、もうこらえようのない快感に右へ左へと体を揺すれば、ブラとシャツ越しにでもわかるほど硬くし凝った乳首がユージさんの胸板と擦れあう。
 股間ももう大洪水状態だ。敏感で、お汁が多い――他の娼婦の人にそういわれたんだけど――あたしの割れ目はヴァギナを内側からなでられるたびに収縮を繰り返し、愛液を噴き出している。これが丸一日ノーパンで過ごして溜め込んだものかと思うと……声を出せない代わりに鼻を犬のようにか弱く鳴らし、それを知られたことへの恥ずかしさと屈辱感とが、痙攣する膣肉をよりいやらしく震わせ、もっと奥にまで指を飲み込もうとするように短パンがべっとりと張り付いた下半身を振りたくってしまう。
「んっ、んんんっ、んんっんんんっ!!!」
 ―――やだ、は…恥ずかしいの……いや…イッ―――ああぁ…けど……気持ち…気持ちいい……ユージさん…スゴく…上手……
「さぁ……それじゃそろそろイかせてあげようか」
「んはぁ、ゆ…ユージ…さん……あたし…あたしもう……んんんっ!!」
 ―――ダメ、声だけは上げちゃダメ……モンスターたちに見つかったら、また、また犯されたうぅぅぅ!!
 頭の中にゴブリンに輪姦されたことや、オークに精液漬けにされた記憶が頭をよぎる。けれどそれ以上に……この時間を、ユージさんの指に登りつめさせられようとしているこの状況を止めて欲しくない…そう思っている自分に気付いてしまい、離れてしまったユージさんの代わりに自分の腕で口を塞いでいたあたしはキツく目を閉じると、恥ずかしさを払拭するように何も考えず、ただイく事だけに集中して腰を振りたてた。
「そんなに力まないで。力を抜くんだ」
「んっ……んんっ!?」
 耳元で囁かれた言葉を聞いてフッと力みを緩めると、いきなりあたしの右足が持ち上げられる。
 左腕に引っ掛けるようにあたしの膝を張り詰めた胸に付くぐらいにまで持ち上げたユージさんは、ぱっくりと開いた淫裂に指をねじ挿れる。―――当然それを拒める力はあたしの割れ目にはない。体をずらし、あたしの恥裂の前へ顔を移動させたユージさんの視線を浴びながら、あたしは次々と淫汁を放ってしまう。
「ん…んんっ………!!」
 こんな格好で…見られてる、あたしがお漏らししてるところ……全部…んっ―――ッ!!!
 一度、涙を湛えながらも開いたあたしの瞳に、ユージさんの笑みが映る。楽しそうに微笑んだまま、ユージさんは頭を下げ、短パンの裾に鼻先を押し込むようにあたしの股間へ顔をうずめてクリトリスを舐め上げてきた。
「――――――――――!!!」
 声も出せない。一気に込み上げてきた悲鳴があまりに大きすぎてノドにつまり、共生的に広げられた股間の中心へ降り注ぐユージさんのキスにただただ涙を流して打ち震えることしかできない。クリトリスを吸い上げられ、さらに膨張した小さな突起に歯を立てられると脳天にまで一気に快感が突き抜け、あたしの体が茂みの中では寝るのと同時に……今度は指がざらつく膣の天井を引っかくように抉りぬき、そのまま放尿するかのような強烈な衝動に泣き震えながら、もう耐える事さえ忘れてオルガズムの波に意識を飲み込まれていった。
「んんんっ、んんっ…んっ、んっ、んッ…ん―――――――――ッ!!!!!」
 イっちゃう、イっちゃう、外で、すぐ傍にモンスターが歩き回ってるのに、あたし、どうして、どうして…んアあああああああああああああああっ!!!
 あたしの中で何かが弾けた。ユージさんが驚いたような仕草をしているからもしかすると……噴いちゃったのかもしれない。
 だけど今はもう何も考えられない。腕で鼻も口も塞ぎ、呼吸を忘れていたあたしは汗と愛液とで服が張り付いた体を狂ったように何度も痙攣させ……襲い来る尿意を股間を震わせながら撃ち放ってしまう。
「んっ……ん…んんっ………」
 何度も指で責め抜かれた尿道が押し広げられ、ヒクつく割れ目の上にある小さな出口がぷくっと膨らむような感触を覚える。それと同時にユージさんの手があたしのアソコからズボッと引き抜かれ、その最後の快感も合わさって、大きく弾んだ下腹部からおしっこが…いや、おしっこよりもずっと熱くて濃厚な液体が迸る。
―――ブシャ
 わざわざ股布を横にずらしてくれたユージさんのおかげで、あたしの白く握った射精液は勢いよく放たれ、地面へと飛び散って行く。
「おっと、気付かれたみたいだね。――逃げるよ」
「えっ……あ、待って、あたしまだ……!」
 全身を駆け巡っている痙攣も大きく心臓を震わせる脈動も収まっていないのに、ユージさんはあたしの手を掴むと、そのまま駆け出した。
 あたしはまだ、なにも終わっていない……重たい脚をなんとか動かしてはいるけれど、股間からはまだ絶頂液が放たれ続けていて、とても走れる状態じゃない。収まりが付いていない割れ目から噴出した汁はあたしのズボンと太股をタップリと濡らし、歩くよりも遅い速度に合わせて地面に愛液の染みを転々と作って行く。
「ユージ…さん…お願い、待って……あたし…まだ……!」
 深い場所まで責め抜かれた割れ目は今もヒクッヒクッと震えている。それで走れというのが無理な話で、結局あたしはユージさんに抱きかかえられてその場を後にする事になってしまった……


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