第九章「湯煙」裏2


「ルーミットさん……」
「ひゃあっ! んッ、あッ、弘…二…いぁあああっ!!!」
 小さな温泉の淵から上半身を投げ出し、後ろへ突き出したお尻を弘二が抱え込む。
 もう何度も膣だしされた割れ目からは、弘二の吐き出した濃厚な精液と、他の人の何倍もの愛液とが混ざり合ってあふれ出し、太股を伝って水面へと垂れ落ちている……そんな混ざり合った体液を弘二は太股を撫で回してすくい取り、両手を遣ってあたしのお尻へ塗り広げている……
「フゥん…! あぁ……お尻の…そんなとこまで……んッ! んんぅ、んんんんん〜〜〜〜〜〜!!!」
 ―――お尻の穴にまで弘二の指が……見られてる…あたしの股間……覗きこまれて……恥ず…かしい………のに…なんで……抵抗できないのぉ………
 もう始まって一時間になるだろうか……その間、最初の告白で強く出ることが出来なくなったあたしは、弘二の為すがままに体を蹂躙され、子宮の奥深くには何度も精液を注ぎこまれてしまっていた。………アソコの中だけじゃない。本当はあたしが弘二へ奉仕しなければいけないのに、洗い場の真ん中で押し倒されたあたしはそのまま犯され、全身から汗が噴き出してローションが流れ落ちるまでヴァギナの中を掻き回されつづけた。その間、何度も放出し終えたばかりで白いゲル上の精液まみれになっているペ○スを唇へと押し込まれ、飲みきれないほどの量のザーメンを喉の奥へ流し込まれ、はちきれんばかりに張り詰めた胸の膨らみに挟みこんではあたしの顔めがけて射精を繰り返してきた。お腹にも、背中にも、太股にも、射精の間隔こそ短いものの全然萎えると言う事を知らないペ○スからは次々と精液が放たれた。
 もうあたしの体はどこもかしこも弘二の臭いが染み付いている……射精された回数は優に十回を超えていて、体をお湯で流しても、温泉に浸かっても、股間を覗き込まれる恥ずかしさが熱い疼きになって背筋を駆け上っていくのにあわせてむせ返るような精臭とヌルッとした感触が呼び戻されてしまう。
 ………弘二に……こんなに汚されるなんて……!
 顔を赤くしたまま、唇をクッと噛み締める。それでも恥ずかしさを抑えきれず、嗜好の中に意識を埋没させて全てを忘れ去ろうと……そうやって必死にあたしが努力しているのに、
「あ、手が滑りました!」
 そう言って、いきなり背後からあたしへ覆いかぶさり、うなじに鼻先をうずめながら洗い場の床へ押し付けた胸の膨らみへ手を伸ばしてきた。
「あッ………!」
 唇を大きく開いたまま、アゴを前へ出してあたしの全身が固く硬直する。お尻へ硬く勃起したペ○スを押し付けたままあたしの乳房を大きく円を描くようにこね回し出した弘二は、あたしの耳たぶを唇で食みながら、感情を押し殺した声で囁いてくる。
「ルーミットさんのおっぱい、スゴい弾力ですよ。僕に揉まれて、スゴく喜んでるようです。………このおっぱいを、今まで何人の人に揉まれてきたんですか?」
「そ…そんなの……わかんな……あァァァ…!」
「答えてくださいよ。そうじゃないと僕、ルーミットさんを滅茶苦茶にしないでいる自信、ありませんからね」
「だって、いきなりそんなの、わかんないもん、だって、だって、あ、やっ、あッ、あむんんんぅぅぅ〜〜〜!!!」
 それこそ数え切れない男性を相手にしてきた……覚えていたら、あたしの精神はきっと平静じゃいられなくなっていた、それほどの数だ。それに気を半ばやったまま抱かれていた事だってあるし、フジエーダではそれ以外にも……正体を隠している以上、その事を弘二に説明する事は出来ないし、説明したって聞いてくれないはずだ。その証拠に―――床へ押し付けた乳房の中に埋もれていた乳首を探り当てた弘二の指は、あたしの答えを聞く前からその敏感な突起をひねりあげ始めていた。
 仰け反り反り返る体の下から、左右へ引っ張られる乳首。その大きさを実感するたびに男だった自分が逆に信じられなくなるようなたわわな膨らみが外向きに先端を向けてしまう。
「ひアッ………も、もう許して! これ以上はもう、もう!」
「だったら僕には正直になってください。僕はルーミットさんの全てを知りたいんです。こんなところで働いてるルーミットさんじゃなくて、一人の女性としてのルーミットさんの事が」
 乱暴に乳首を摘みあげられ、歯を食いしばっていなければ犬のように鼻を鳴らして悶えてしまいそうになる。―――だけど、逆に震える唇を大きく開くと、
「―――――――!!!」
 その唇を強く噛み締め、理性を強引に目覚めさせた一瞬の間に身を回し、弘二の頭に肘を叩き込んでいた。
「ルーミット…さん?」
 呆然と弘二がつぶやく。―――体勢が体勢だ。そんなに威力はなく、当たった程度にしか弘二も感じていないはずだ。だけど信じられないといった表情であたしからよろめき離れ、温泉の中ほどへ向けて後退さると、盛大にお湯を跳ね上げて倒れこんでしまう。
「………卑怯なのよ」
 荒れた呼吸をそのままにして、両の腕で胸と股間を隠し、そう言い放つ。
 股間を抑えた指にヌルッとした感触が触れる。……あたしの膣内からあふれ出してくる弘二からの凌辱の証に、あたしの瞳からは自然と涙が込み上げてくる。
「お金を払ってこんなところまで来て、逆らえないのをいい事に滅茶苦茶して、その挙句に全部否定して……そんなに娼館が嫌いなら来ないで、もう二度とあたしの前に顔を見せないで!」
「ご、誤解ですよ。僕はルーミットさんのような美しい人が娼婦なんかしなくても――」
「だったら店の外で待ってなさいよ……やる事散々やっときながら奇麗事を言わないで。なによいまさら、あたしの気持ちなんか、これっぽっちも考えてないくせに!」
 怒鳴りつけると、水面から頭だけを出した弘二は顔の半分を水に沈めるほど落ち込んでしまう。………少しだけ、言い過ぎてしまったかと言う思いが込み上げてきてしまう。
 だけど弘二の言葉はあまりにも身勝手だ。もし本当にあたしに娼婦を辞めさせたいのなら、客として会いに来るんじゃなくて手紙か何かで連絡を取ればいい。ましてや、妊娠の可能性も考えずに膣内射精を繰り返して性欲が落ち着いてからの奇麗事……そんな下心みえみえの弘二の行動に、歯を食いしばってこの仕事を続けているあたしの気持ちが踏みにじられた気持ちになってしまう。
「………出て行って。もう十分したんだし、時間だって終わるんだから」
 本当は最後まで顔も見たくないし、これ以上口だってききたくない……けど、ずっと落ち込んでいる弘二を見かねて歩み寄ったあたしは、汚れていない胸を押さえていた方の手を差し出してしまう。
「―――分かりました。ルーミットさんの気持ちは」
 手が握り返される。―――強く、何かを決意した弘二の言葉そのものの強さであたしの手首を掴まれ、とっさにバランスをとろうとして足を踏ん張ったあたしの体は立ち上がる弘二に押され、背中から温泉の中へと押し倒されてしまう。
「ちょ、ちょっと、あんたはあたしの話を……んゥ!」
「聞いてます、分かってます。こう言いたいんでしょう?―――「ここはエッチするための場所なんだから、話してるよりも抱いて欲しい」って」
 ―――ち…違うぅぅぅ〜〜〜! なんでどうしてそうなるのよぉ!!! あたしは弘二なんか……ッう! 弘二…なんか……んぁ…あああああっ!!!
 お湯の中で上半身を起こしたあたしへ迫ってきた弘二は、水面から浮き上がっているあたしの胸へ吸い付き、乳首の根元を甘噛みしてくる。温泉の暑さと昂揚で赤く火照った膨らみは根元から絞り上げられ、弘二の手と舌の感触にクンッとアゴを突き出してしまうと、もう……感じるのをまた、止められなくなってしまいそうに……
「ああぁんぅ、はァ、はぁああぁぁぁ……弘二、立ち直り、早すぎ……んぅうぅぅぅ……!」
「だって三日も我慢してたんですから。ルーミットさんがここにいるって知って……毎日、僕のチ○ポがルーミットさん好みの大きさになる薬を飲んで、ルーミットさんのことばかり考えて、だけど一回も出さなかったんです。だから……」
 ―――ちょ、違う、あたしが言った立ち直りって「アレ」の事じゃなくてぇ!
 後ろへ傾いだ体をお湯の中へ倒れこませないように両手を後ろについているから、乳房に顔をうずめる弘二を引き剥がす事が出来ない。乳首はまるで雨のように存分に嘗め回され、乳輪を舌がなぞる。空いた方の先端は乳房ごと荒々しく揉みしだかれ、切ないと息を漏らしているとあたしの股間へ……すっかり硬さと大きさを取り戻した肉棒がグイッと押し当てられる。
「ダメ、ダメ、これ以上は本当にダメなのォ……もう時間だし、それに、あたし……」
 ………これ以上弘二に犯されるのが、恐い……分かってる、弘二だけがあたしの体だけじゃなくて、心まで欲しがっている事を……滅茶苦茶な事を言うのもあたしの愛が欲しいと思ってる事だって……なんとなく分かってる。元々男だから弘二の気持ちが伝わってくるのかもしれないけど……元々男だからこそ、弘二にそんな感情を欠片でも抱くのが恐くて、態度がますます頑なになって……
「ルーミットさん……僕に全てを委ねて」
 そう言うなり、あたしの腰へ手を回した工事は、温泉の中であたしの蜜壷にペ○スを根元まで突きいれてきた。
「はッ、あああッ、んぁああああああああああっ!!!」
 二人が入るには大きすぎるほどの温泉の真ん中で、お湯と一緒に焼けるように熱い肉棒を挿入されたあたしは、喉を反り返らせて湯気の充満する個室にあられもない声を響き渡らせてしまう。
「ダメだって…言ったのに……嫌い、弘二なんて…だ…大っ嫌…イィィィ!!!」
 それは不思議な感触だった。
 腰を揺さぶられ、弘二の太いおチ○チンが出入りを繰り返すと、熱いお湯があたしの膣内で精液と混ざり合い、卑猥すぎる音を胎内から響かせる。あたしの両脚は水面から上げさせられて左右へ大きく開かされ、それでもペ○スを食い締めている膣道を弘二の太くて逞しいものが何度も掻き分け子宮を突き上げてくる。
「やっ、う…ウソ……弘二のおチ○チン、さっきよりずっと、ずっと硬いのぉ……!!!」
「僕も……もう出ちゃいそうです……ルーミットさんの中、狭くて、ま…巻きついてきて……!」
「そんなの、しらない、しらないぃ…! あたし、もう、やっ、やあ、はっ、ああっ!」
 お湯と共に奥深く挿入されたペ○スに子宮口を刺激され、悲鳴と共に膣口からドクドクと先に出された精液があふれ出してくる。敏感すぎる場所を責め立てられ、狂ったように身をよじると、何とか絶頂を堪えようと身を硬くする。……だけど、
「ひあっ!?」
 背中に腕が回されたかと思うと、弘二はあたしを抱きかかえて突然立ち上がる。お湯が音を立て、あたしと弘二の体が水上へ出た途端、それまで体を軽くしていた浮力がなくなり……快楽に意識を流されかけていたあたしはなんの予期も出来ずに、全体重を弘二のペ○スと接している子宮へと掛けてしまう。
「クッ―――、あッ、やッ…やァああああああああああッ!!!」
 慌てて腕を弘二の首に、宙に浮いていた足首を弘二の腰へと回すけれど、ヴァギナから背筋へと突き抜けた衝撃にあたしの中で膨れ上がっていた官能が爆ぜ、まぶたをキツく閉じた瞳から涙を流しながら、子供のように弘二の体にしがみついてしまう。
「あああっ、ああっ、あああああああああっ!!!」
 弘二が一歩足を踏み出す。―――お湯を掻き分けゆっくり進むその一歩の衝撃は、続けざまにあたしを絶頂へと突き上げた。弘二のペ○スを飲み込んだ蜜壷にビクビクと痙攣が駆け巡り、肌を伝い落ちるお湯よりもはるかに勢いよく愛液を噴き出し始める。
「あ…あはぁあああっ……! ん、んんんぅ〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 仰け反っていた頭を前へ倒し、弘二の方へ顔をうずめる。―――だけど絶頂は収まらない。
 今にも力が抜け落ちそうな両腕と両脚で何とか体を支えられていると知るや否や、弘二はあたしのお尻を鷲掴みにし、終わりの無いオルガズムの中でイき狂っているあたしの体を軽く持ち上げる。―――そして、落とした。
「あ、ああああああああああ―――――――――ッッッ!!!」
 体を揺さぶり勢いを付けた弘二のペ○スがあたしの膣を深々と抉った。その破壊力に苦悶の声を上げたあたしだったけれど、小刻みな揺さぶりで連続して膣奥を掻き回されてしまうと、真下から突きこまれる弘二のペ○スにイヤらしいまでに馴染んでしまい、結合部からあふれ出る愛液の量を一突きごとに増やしてしまう。
「ああ…ルーミットさん、ルーミットさぁん!」
 強烈な締め付けで弘二のペ○スを咥えて離さないあたしの膣道の感触に弘二が歓喜の声を上げる。
「当たるぅぅぅ!! 弘二の、奥に、ズンズンきて、きゃふうぅ!! いやあ、も、やぁ、あっ、ああああ、イ…イク…イク…イッ……あッ、んああああああああああああああっっっ!!!」
 弘二の胸板に押し付けたあたしの胸が、キツく抱き合う腕の力で押しつぶされる。あたしと弘二はありったけの腕の力でお互いを引き寄せあうと脈動するお互いの性器を密着させる。
 あたしの性器は毛嫌いしていた弘二を相手にしているとは思えないほどに濡れそぼっていた。グチャグチャと卑猥な音が一突きごとに鳴り響き、肉厚の膣壁からはドロドロの白濁液が掻き出されている。お湯よりも熱くてネットリとしているそれは弘二の精液じゃなくあたしの……あたしの本気汁だ。それを弘二のペ○スは自分が射精するための邪魔者であるかのように痙攣するあたしの膣内から執拗に掻き出し、込み上げる精液に押し広げられた射精口をあたしのお腹の一番奥深い場所へと押し付けてくる。
「はぁ……弘二の………い、いやぁぁぁ……―――――――――!!!」
 ………あたしにもう、拒む力は無い。
 弘二は熱くたぎった精液を真上にあるあたしの胎内へと放出する。必死にすがりつくあたしの体を抱きしめ、それほど強く無い力であたしの体を支えながら、肉棒を脈打たせて全身から集めた精気を注ぎ込んでくる。
「ッ―――――――――!!!」
 ―――また……体を汚された………
 あたしの中に収まりきらなかった弘二の精液が震える膣と肉棒の隙間を逆流して膣口からあふれ出るのを感じながら、必死に唇を噛んで意識が途切れるのだけは堪え続ける。
 お腹の奥にまで染み渡って行く弘二の精液……また一つ、体を汚された事を実感しながら大きく息を吸い込むと、腕の筋肉が弛緩して体が後ろへと倒れそうになる。
「大丈夫ですか、ルーミットさん。ルーミットさんが疲れないようにって僕一人で頑張ったんですけど」
 ………頑張り方を間違えてるわよ……このバカ。
 繋がりあった場所から精液の雫を垂らすあたしの体を弘二が抱きかかえ、温泉の淵へ降ろしてくれる。そのままコロンと倒れると、天窓の付いた個室の天井が目に入り、両手を洗い場へ投げ出す。
 そして……弘二がドロドロに汚されたあたしの膣内からペ○スを引き抜いて……
「―――――んうぅうううッ!」
 アクメを迎えて敏感になっているヴァギナを勢いをつけて刺し貫いてきた。
「もっ……やァ………じ…時間……もう、時間が…ダメ、今は……ん、んゥゥゥ! す、スゴ……あ…ああぁんんんぅ………!!!」
 個室の隅に置かれたプレイ時間を示す砂時計は、もう全部砂が落ちている。これ以上は延長と言う事で料金が倍に……んアッ! そこは……ひあ、そこ抉られたら、やっ、あたし、意識が、飛んじゃって…ぁあっ、ああああああっ!!!
 ………一体弘二が服用しているあの媚薬はなんなのよ……このままじゃあたし、いつまでも弘二に犯されっぱなし!?
 弘二だって射精したばかりなのに、自分のものでドロドロになっている蜜壷を容赦なくかき回し、温泉に下半身をつけたまま膣の天井めがけて亀頭を擦り付けてくる。一向に萎える様子を見せないペ○スで絶頂の余韻がまだ残っている膣壁をこね回し、激しい水音を響かせながらストロークを繰り返す。
「ああ、もう、もう、また、イっちゃう、あたし、アアッ、アッ、ハァアアアアアアアッ!!!」
 まるでローションのようにネットリした汗とお湯と、そして弘二の臭いが染み込んだ肌を震わせながら、あたしは唇を開いて泣き悶える。
 もう頭の中からは時間の事も料金の事もすっかり消え去っていた。
 今はただ、終わりを迎えない弘二とのSEXに溺れないよう……そう心に決めて、ギュッと目を閉じた。



料金(1ゴールド=約百円)
 娼婦名:ルーミット
 一時間:500ゴールド
 延長料金:一時間で1000ゴールド

 ―――請求額:1500ゴールド


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