第4章「−?」第3話


「ううううう……寒い…寒すぎる……なんでこんなに寒いのよぉ……くしゅん!」  日は既に落ち……用務員のオジさんに見つからないように暗闇の校舎から出てきたあたしと松永先生―――と は、さすがに同年代の彼女に対しては言いにくいので啓子さん(一応今の時点ではあたしの方が年上みたいなん だけど、松永先生を呼び捨てには…)は、学園前のバス停の前に並び、いつ来るとも知れないバスをずっと待っ ていた。  外に吹き荒れていた冬の冷風は時間が経過するに連れてその激しさを増していく。  借りたコートを上から着こんではいても夏用の制服では冷気を完全に遮断するには難がある。冬服とはいえセ ーラー服姿で何故か平然と佇んでいられる啓子さんを横目にブルブル震える体を両手で抱くように必死に押さえ つけ、急速に奪われていく体温を何とか保つために太股を擦り合わせて暖を取る。 「そう言えば朝の天気予報で今年一番の冷え込みだって言ってたわね。でも心頭滅却すればこの程度なら全然平 気よ。ほら、深呼吸して心を平静に保って。肩の力を抜けば寒くても震えたりしないから」 「あたし……寒いの嫌い……寒いのに震えないなんて…そんなの絶対無理だってば………ううううう………」  それに下着を履いてないから股間が冷えちゃって……なんてことは口が裂けても絶対に言えない。  言ったが最後、「そう? だったらまた暖めてあげるわ♪」とか何とか強引な理屈であたしのスカートの中に頭 入れてきそうだし……いや、気持ちよかったんだけど…というより気持ちよすぎで……あう…思い出したらむず むずしてきちゃう………  バス停前はレイプしてくださいと言わんばかりの暗闇なので、隣にいる啓子さんでもついさっきの出来事を思 い出して赤く火照っていく顔がばれる事はないだろう。それでも込み上げてくる恥ずかしさを気づかれないよう にと押さえこみながら、あたしは両手を下ろして下着を脱がされ割れ目を露わにしてしまっている股間をコート の上から隠す様に押さえつけた。  さっきまであんな事をしてたっていうのに…どうしてこんなに平然としていられるんだろ?  若いけど松永先生である事に代わりはないんだな……と思いながら、隣に立つ美少女に視線を向けている。  言われてみれば、彼女は松永先生によく似ている。あたしよりも年下と言う事だしあどけなさが幾分残っては いるけれど、長い黒髪の美貌には将来の美人教師を連想させる凛とした輝きがある。  そして当然の事ながら、エッチな事も――― 「だめじゃない。ものすごく匂ってるわよ、精液の臭い……」  自販機前で突然のキス……目の前の美少女が松永先生だと知った事への動揺もあって、妖しく蠢く舌先に口内 を為すがままに蹂躙されたあたしに突きつけられたのは、その一言だった。  それを聞いたあたしの反応は素直だった。  屋上で夏美と男の子を相手に半分ほど気をやってしまい、そして男の子は挿入する事無くあたしの下着の中に 精を吐き出してしまっている。冷えて乾き固まりつつあるとはいえ、秘唇からお尻の谷間まで汚す様にたっぷり と吐き出された物はあたしが身じろぎするだけでもぬるぬるとした感触を敏感な肌に返してきていたので、当然 啓子さんを前にしてかなり意識していた事だった。  唇が離れ、ぼうっ…と呆けた意識に突然認識させられた恥ずかしさ。意表を突かれ、慌てて股間を隠そうとす る両手だけど、手の平がスカートに触れるよりも先に彼女の右手がヴァギナを上から圧迫するように押さえつけ てきた。  その快感に耐えきれなかった……恥丘を押さえつけられただけで身を仰け反らせるほど感じてしまったあたし の様子に満足そうに微笑むと、啓子さんの手はあっという間に太股の奥へと滑りこみ、"拓也"とのSEXからこ っち、ずっと愛液と精液を吸い続けてきたあたしの下着をするりと脱がせてしまったのだ。 「あっ……あ、ああぁ……!」  粘り気のある体液は覆い布がなくなった直後から、股間の熱をさらに奪い去っていく。履いていたのがズボン ではなくスカートと言う事もあってか、廊下で話している間に淡い尿意を覚えてしまっていた下半身は指で陰部 をなぞられただけでズキンと痛むぐらいに強烈な疼きを感じ、途端に生暖かい湿気が股間の周囲に充満していっ た。  あたしのバカ、あたしのバカ、あたしのバカ。そこでそんなに感じちゃうから、いい様に弄ばれちゃったんじ ゃない。ほんのちょっと我慢すれば良かったのに、どうしてすぐに反応しちゃうのよぉぉぉ〜〜〜!!  すっかり充血し、ふっくらと膨らんだ恥丘に指を差し込まれ、大きくゆっくりとしたストロークで内側を擦ら れるたびにあたしは喉元を反りかえらせるほど悶えてしまう。内側の粘膜に外側に絡み付いていた精液を塗りつ けるように指はドロドロの膣内を往復し、それに合わせて腰はカクカクと震えて剥き出しの陰唇と細い指の間か ら愛液をあふれさせていた。 「ふふふ……すごく敏感なのね。もうこんなになっちゃって……それとも、彼氏とのセックスがよっぽど欲求不 満だったのかしらね」  別に…あの子は彼知って言うわけじゃ……なんて言い訳も口に出せないほどに指先だけで悶え狂わせた啓子さ んは、ベンチの上で身をくねらせるあたしの様子をうれしそうに見つめていた。  自販機の明かりがあると言っても薄暗い廊下。それでもその瞳に灯る妖しい輝きを目にしてしまったあたしは 魅入られたかのように抵抗をやめ、為すがままに足を開いてアソコに恵子さんの舌先を受け入れて―――  ―――あんな風に初対面のあたしに手を出したり、精液を平然と舐め取ったりするってことは、この頃から両 刀のエッチ好きだったのね。まぁ…初々しい松永先生って言うのよりもイメージに合ってるって感じだけどね。 「それってどこか南国の王様みたいな言い方ね。さっきあんなに暖めてあげたのにまだ足り無かったのかしら。 だったら………相原さん? どうしたの、調子が悪いの?」 「………へ? や、いい、いいです! なんでもないから平気平気! あたしは風の子元気な子、あはははは〜 〜〜♪」  く…苦しい……ものすごく不自然な言い訳よね……  さっきまであんなに寒がっていたのに急に考え込んだあたしを不審に思ってか気遣ってか、傍らから掛けられ た啓子さんの声に反射的に答えたが、自分で言うのもなんだけどどう聞いたって動揺が出まくりだ。  そんなあたしの様子を見ても「ふぅん…」と口にするだけで想像していた事を追及されることもなく、エッチな 話に持っていこうとする悪魔の囁きは予想に反してなりを潜めたままだった。  よかったぁ………でも、こうして改めてみると本当に綺麗よね。いつもの松永先生って大人の雰囲気満点だけ ど、今の松永先生――啓子さんも飛びっきりの美少女だし、胸やお尻だってあたしよりボリュームが…………い や、わずかながらにあたしが勝ってる。と言う事は、ここから97センチにまで発育するのか……やっぱり松永 先生って日本人離れしてるかも……  拳を握り締めて些細(?)な事に勝利を噛み締め、同時に相手の偉大さにも気づいてしまったり。  で、見ればさっきまでいろいろとあたしの事を聞いてきたり自分の事を話したりしていた啓子さんはいつのま にか口をつぐみ、道に面して右の方へと視線を向けていた。 「やっと来た。これならタクシーでも呼んだ方がマシだったかもね」  つられてそちらに目を向けると、暗い夜道の向こうから明かりが二つ、夜闇に響くエンジン音と共にこちらに 向かって近づいてきていた。  いくら遅れたかは知らないけれど、とにかく待ちに待っていた帰りのバスだ。  これに乗ってあたしは家に………過去の時代なので帰れるわけも無く、なし崩し的に今夜は啓子さんの家にお 泊りする事になっている。  松永先生、もとい、啓子さんの家か……絶対にエロエロな展開が繰り広げられちゃうわけね…とほほ………  エッチな事が嫌いと言うわけじゃない。快楽と言う点では男のそれよりも女として抱かれるSEXの方が気持 ちいいとか思ってたりするけれど、相手が松永先生、しかも一晩中同じ屋根の下ですごすとなると、どれだけ物 凄い事をされちゃうかをまったく想像できない。分かる事と言えば……恐らく「眠れない」と言う事ぐらいかな… ははは……  付いていけないほどの自体の移り変わりにハァとため息をついているうちに、目の前にバスが停車した。  デザインはあたしの見慣れた物よりも古臭い。けれどポンコツとか言うわけではなく、ちょうどあたし達が立 つバス停前に後部扉が来るように停車すると、中に入れと言うかのようにその口を開いた。  う〜ん……年代モノ…じゃないよね。いったい何年前なんだろ? 松永先生が学生なんだから10年ぐらいだ と思うんだけど……年齢不詳って言うのも考え物よね。 「相原さん? どうしたの、乗らないの?」 「あ、乗る乗る。ごめん、ちょっとボ〜ッとしてた」  既に啓子さんはバスに乗り込み、一段高い車内からあたしを呼んでいた。それに導かれるように、カバンを持 っていない手でコートを胸の前に引き寄せながら車内に入る。  今が何時なのか正確なところはわからないけど、バスの中は意外に空いていた。車体が動き出すときの慣性で 後ろに流れようとする体をバーを持って支えながら見渡すと、乗っているのはあたしと啓子さん以外にはサラリ ーマンっぽい中年の男の人が四・五人で、中央から前にかけての座席に座っている。しかもそのほとんどが首が 傾いでいたり、腕を組んで俯いていたりと仕事帰りのお疲れ睡眠モードだった。 「ここに座りましょ。相原さんは窓際の方がいいかしら?」  そんな中で啓子さんが選んだ座席はバスの一番後ろ。左側には切符の機械や何やらとあるために三人ほどしか 座れないその場所の真ん中に座った彼女はこっちこっちと手招きをしてあたしを呼んでいた。 「うん、それじゃ遠慮して」  あたしは頷き、一つ手前の座席の角に手をかけながら歩み寄り、啓子さんの前を通って右腕を窓に向けて異様 にお尻が熱い座席に腰を下ろした。  あ〜〜、あったか〜〜い……この椅子ってヒーターでも入ってるのかな。はぁ……  人が少ないせいで車内の空気は寒寒としている。  それでも疲れもあるし体も冷えていたあたしにとってはバスの中はまさに極楽。背もたれに体重を預けると、 小刻みなバスの揺れに煽られて瞼がだんだんと重く――― 「それで、考えはまとまったのかしら? そろそろあなたの事とか教えてくれてもいいんじゃない?」 「…………へ?」  唐突な言葉にあたしは休眠を欲する脳みそを動かし、席を詰めてきた啓子さんへと目を向ける。 「だからあなたの事よ。まだ名前しか聞き出せてないんだから、家につくまでの間にいろいろと聞かせてもらう わよ。もし本当に未来から来たんだとしたら世紀の大発明じゃない。タイムマシンよ、タイムマシン!」 「え…えっと…その……そんなにたいしたもんじゃないと思うんだけど……」 「それよりももっと相原さんの事を聞かせて欲しいわ。あんなに精液の匂いをさせてても平然としてるから淫乱 なのかと思ったのに意外と初心だし、それなのに感度の方は抜群なんだもの。ねぇ、屋上で何があったの? S EXしたらタイムスリップした、なんてことは無いだろうし…それに…ふふふ♪…あなたのお相手、まだ「男の 子」だったんじゃない? 股間のザーメン…量の割りに味が薄かったし」 「…………………そんなに一辺に言われてもわけがわからないんだけど」  彼女が松永先生だったらエッチな会話も平然とやっちゃうだろうけど、そこに若さが加わったらこんなにも際 限が無くなっちゃうものなの?  矢継ぎ早にあたしへ質問を飛ばしてくる啓子さんの顔は好奇心旺盛な少女の表情だった。精液の味なんてもの が分かるんだから処女って事は無いだろうけど、それでも他人の性経験には関心ありありなのを隠そうともせず ――  「相手のペ○スは大きかった?」とか  「童貞の子を弄んだ感想は? それとも押し倒されちゃったの?」とか  「避妊はしたの? いくら薄くても危険日に膣内に出されたら危ないんだから。でも中出しされて奥にビチャ ビチャって当たるのが気持ちいいのよね♪」とか  ――って、ちょっと待った。いくら人が少ないからって、そう言う事をバスの中で話しちゃうってのにも問題 があるでしょ、年代関係無しに道徳的に!!……………誰も聞いてない。よかったぁ……聞いてないからいいっ て言うもんでもないんだけどね……は、ははははは……  それよりもこうした怒涛の質問攻勢を前にしていても、あたしは啓子さんが口にしたある事をじっと考えてい た。  ――それで、考えはまとまったのかしら?  考え。それはあたしが何を話すか、何を話して良いかと言う事に他ならない。  今いるこの時代はあたしにとって過去の出来事だ。"拓也"との時、なし崩し的に自分自身と「いたしてしまっ た」わけだけど最初はなるべく関わりを持たず、ただ忠告をするだけで帰ろうとしていたはずだ。  歴史の改変――あたしに似合わない難しい言葉だけど(自分で言うのもなんなんだけど…)、何気ない一言が本 当に時代を、あたしが本当にいるべき時代の事象を狂わせてしまう可能性だってあるのだ。  それがあたし自身の身に降りかかる事かどうかは分からない。けれど、あたしの隣にいるのは将来の松永先生 だ。ここで話したことは高い確率であたしに影響が出るだろう………けど、  それを言ったら夏美ともあんな事しちゃったし、過去の自分ともSEXしたんだから今更何をいってるんだか ……頭がスゴく痛いわ……  その二つはどっちも避けられなかった事なんだから考えないとして、ズキズキと痛み出したこめかみに人差し 指を当てる。もっとも、そうしたところで逃げ場のないこの状況をどうにかできる良い知恵が浮かび上がってく るはずもなく―― 「―――やっぱり話せないみたいね」  そんなあたしの様子を察し、肩が触れ合い、少し顔を伸ばせばキスできそうな距離にまで近付いていた啓子さ んは身を引いて座席に座りなおし、小さく息をついた。 「あの……ごめんなさい。助けてもらったりコートを貸してくれたりしたのに話せなくて……本当にごめん」 「そんな事気にしなくてもいいわよ。当然の事をしただけなんだから」  落ちようとしていたあたしを助けてくれたのが当然なのかとこっそり自問。そのあたりは松永先生と同じのよ うな気がする。 「それに謝るのは私のほうよ。「あなたが未来から来た」なんて映画のような出来事を口にして、その劇中で主人 公がどうなったかも考えずに自分の興味だけで根掘り葉掘り訊いたんだから」 「………それでその主人公はどんな風に?」 「消え掛けたわよ。もっとも、最後はちゃんとハッピーエンドだったけど」  そっか……………もしかしてBTF? 「けれどあなたが未来から来たと言う「仮定」を信じるなら、消えてしまうなんて事もないのかもしれないけどね。 「あなた」と言う存在がここにいる以上、現時点における未来は決まってしまっているようなものだし」 「そうなの? だってほら、ドラ○もんだって○び太君の未来を帰るためにやってきたんじゃなかったっけ?  だからあたしが変な事をしたら――」 「それこそ時代改変の犯罪でご都合主義じゃない。いい?」  と言って、左隣の啓子さんは人差し指を立て、まるで物覚えの悪い生徒に教えるような口調で説明し始めた。  その顔がどことなく嬉しそうに見えるのは気のせいじゃないよね…… 「仮に現時点から派生する未来が複数存在するとするわよ。そのうちの一つからあなたがやって来て、ここにこ うして存在する以上、その未来の全てに「あなたが過去の時代にやってきた」という事象が既に組み込まれてしま っているの。だからもしあなたが未来の出来事を話したとしても、タイムマシンか何かが発明されて相原さんが 時間移動すると言う出来事は必ず起こる事として既に時間が「決定」しているのよ」 「……………へ? え〜と…つまりそれは、あたしが何をしても大丈夫って事?」 「それは分からないわ。私が言った事はあくまで推測の域を出ないもの。  ただ、それほど考える必要も無いって事。私があなたと将来的にどんな関係を持つのかは知らないけど、あな たが時間を遡って過去を追体験しているだけなら結局それらの行動はあったものとして時間は流れていくだろう し、今からこの時代の相原さんが消えてしまうような事が起きるのだとしたら、今の様に成長したあなたが存在 するはずもないわ」 「なるほど…あたしが消えるって言う事は、「あたし」が死んじゃうかなんかするって事だもんね」 「そう言う事。別に試したわけじゃないから本当かどうか分からないけどね。それとも実際に試してみる? 未 来に存在するあなたが過去の自分を消したらどうなるかって」 「じょ、冗談でしょ!?」 「ええ、冗談よ。だって相原さんの慌てふためく顔ってかわいいんですもの、ふふふ♪」  うっ……からかわれてるだけのような気がする。でも、さっきの説明でなんとなく時間移動の事も考えをまと められたし、気が楽になったかな。何も喋っちゃいけないなんて心苦しくてしょうがないし、要はとんでもない 事をしなきゃいいって事なんだもんね。 「さて、それじゃ――」 「ほえ? 啓子さん、右手なんか差し出してどうしたの?」  松永先生の課外授業も一段落し、心にかかっていた重いモヤモヤも晴れたのを見て取った啓子さんはこちらに 体を向ける様に座りなおすと、握手を求めるように右手を前に出した。 「こう言う事は大事でしょ? あなたの名前はもう知ってるけど、聞き出すんじゃなくてちゃんと言ってくれた 方が私は嬉しいもの」 「あっ……」  そっか。あたしは彼女が松永先生だって気づいてるし、啓子さんも廊下でのエッチの時にあたしの名前を聞き 出してるけど、ちゃんとした自己紹介はまだだったっけ。でも…改めてこう言う風にされるとちょっと照れるな、 あはは…♪ 「じゃあ……あの、あたし、相原たくやって言います。その…よろしく」  気恥ずかしくて顔が熱くなっていくのがはっきりと分かる。それでも顔を上げたまま、あたしは優しく微笑み ながらこちらを見つめる啓子さんに視線を返しながら差し出された手をそっと握り締めた。 「ええ。私は松永啓子。あなたがどのぐらいこの時代にいるか分からないけど、その間は私の家にいるといいわ。 こちらこそよろしくね、未来の教え子さん♪」 「あれ? あの、あたしそんな事言っちゃった?」 「言ったわよ。私を見て「松永先生!」ってね。あの時の驚いた顔はみものだったわよ、うふふ♪」  そう言ってコロコロと微笑む松永先生こと啓子さん。その顔を見て――  松永先生って……こう言う顔するとスゴく可愛いな……  ――なんて今更割り切ってる事を思いながら、指先に伝わる温かい手のひらの感触と一緒にその気持ちがばれ ない様に胸の奥へしまいこんだ………


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