Bルートその3


 ドッカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!  今年度になってからは森ノ宮学園では結構おなじみになった科学室の爆発、今回は下校時刻をとっくに  過ぎて数人の先生しか残っていない校舎をわずかに揺らした程度だった。  ピッ  爆発の直後、天井から埃の落ちてくる化学室前の廊下でストップウォッチを止めた千里は、集音マイクに  繋がったヘッドホンを外しながら床に置いたノートにその時間を記録し始めた。 「実験を開始してから47分16秒、私が非難してから31分58秒ですか。その間にエクスタシーは14  回っと……かなり持ちましたね。どうやら内部の液体が冷却水代わりになったようです。おかげで貴重な  データと事件資材の大半は回収できて万々歳ですね。これもひとえに相原先輩の化学に対する情熱と我が  身を顧みない献身のおかげ……あぁ、夜空の星となって私の発明を見守ってっ下さい。先輩の犠牲は無駄  にはしませんから!」 「ねぇ、千里…もう先輩を助けに行っていいかな?放射能とか漏れてない?」  こちらは千里に叩き起こされて実験器具の運び出しを手伝わされた弘二。 「大丈夫ですよ。今回の実験には放射性物質は使っておらず、私が小学校の頃から研究していたナノマシンを――」 「先輩! 愛しの工藤弘二が今すぐ助けに行きますからね!!」 「………説明…したかったのに……」  化学室は爆発の後とは言っても、爆発したのがカプセル周辺の機械だけだったので、それほど煙もたってなく、  教室の真ん中から出入り口までぐらいははっきりと視界が通っていた。もともと化学室は千里が入学してすぐ  に強化改造されて、ちょっとやそっとの爆発なんかでは全然壊れないようになっている。だから床や壁には  目だった損傷はなく、授業に使われている机なんかは壁際まで吹っ飛ばされていた。  そのため、教室に入った千里と弘二はすぐに爆風で吹き飛ばされた大机の影にカプセルを発見する事ができた。  当然、上を向いて蓋が開いていて、水面から顔を出したあたしが淵に寄りかかってるのも。  爆発の直後、地面を何度も転がってようやく止まった後、急に呼吸が苦しくなってきて、慌てて上を向いて  いた前面の蓋を蹴破っったまではよかったけど、肺に溜まっていた液体を吐き出す事の苦しい事苦しい事。 「先輩! お怪我はありませんか!! 僕が来たからにはもう安心です!! さぁ、僕のこの手に捕まって  ください!!」 「………弘二……悪いんだけど……邪魔」 「え?」  ぴしっ  あまりにそっけない態度であたしに邪魔扱いされたもんだから、弘二ってば固まっちゃった。  でも…はっきり言って付き合うだけの体力が無いしね……  なにしろ、あの後カプセルの中で泡責めに電気責めを延々とくらっちゃって……もう…何度イっちゃったのか  分からない……もう意識も薄れかかっていて、話していなければこのまま眠ってしまうかもしれない。  だって……あの身体の隅々まで同時に嘗め回されてるような感触は……ものすごかったけど……なんだかイか  されちゃうたびに物足りなくなっちゃって………火照っちゃってるし……でも、スゴくて……体力がなくなっ  ちゃったから………いっそのこと失神できてればよかったのに……  一応意識はしっかりしていると思うものの、未知の体験を一時間近く味合わされたあたしにはもう体裁を繕う  気力も体力も無く、快感に呆けた顔を俯かせながら、何かに持たれかかるしかなかった。 「まぁ、先輩に怪我が無くて何よりでしたね。はい、タオルです。後で体重とスリーサイズを計測しますから」  まったく……あたしをこんな目にあわせておいて謝る事もしないんだから。 「……ったく…はいはい分かりました。言っとくけどこれだけの事したんだから、もしもダイエットできて  なかった本当に怒るからね」  ざばぁ〜〜  あたしは漬かれきっているあたしの事を心配してくれない千里の傲慢な態度に内心怒りながら、湯船から  出るようにカプセルの淵に手を置いて一気に立ちあがった。 「そんな事は言わないで下さい。先輩だって由緒正しき化学部の部長なんですか…ら……」 「!! せ…先輩!!!」  ん…二人が急にあたしの方を凝視し始めた…………って、 「こ…弘二、あんたはあっちを向いてなさい!!」 この中で唯一の男性(あたしは含めず)である弘二の視線で、全裸である事を思い出したあたしは慌てて太股を 閉じて股間を隠し、両手で胸を――  ぶにょん  ……………なに?…今の感触……  確かにあたしの胸は大きい。同学年では美由紀さんがいるけど、学園内でもトップクラスの大きさだと  思ってる。でも……下を向いたあたしの視界を覆い尽くす……この物体は……この馬鹿でかい物体は…… 「ま…まさかこれって……あたしの胸!?」  そう、それは胸だった、おっぱいだった、とてもじゃないけどそうは思えないけどそうだった!!見慣れて  ないけどそうとしか思えない!!  だって手で下の方から持ち上げてみると、胸を触られてる感触もあるし、手にものすごい重量感も感じるし、  なんだか視界が競り上がってくるし!!  ぎゅむ 「あん♪」  強く握ってみると、ちゃんといつもみたいに感じちゃうし……  でもこの大きさはあたしの胸じゃない! だってどうみてもスイカかバレーボールぐらいの大きさはあるわよ!  あたしの胸から突き出ている物体はどう見てもあたしには不釣合いの大きさをしていた。粘液に覆われたそれは  外人でもこれほどの大きさの人はいないだろうって思うぐらいにボヨヨヨ〜ンと前に突き出ている。恐らく……  100cmは超えてるんじゃないかと思うけど……… 「ち…千里!! これって一体どうなってるのよ!?」  慌ててカプセルから出て、差し出されたタオルも振り払いながら呆然としている千里に、呼吸をするだけでも  プルプルするほどの巨大胸を揺らしながら白衣の襟首を掴んで詰め寄った。 「た…たぶん機械の暴走が原因で制御信号が反転して、脂肪分解液が逆に脂肪生成液になってしまったのでは  ないかと……一応最初はそう言う風に生成していたものですから……」 「じゃあ何で胸だけ大きくなってるのよ!!」 「それは偶然です! でもこれで私が天才科学者だと言う事が証明されましたね。このウルトラウエイトシェイパー  が女性の悩みである胸を自在に大きく――」 「大きすぎよ!! しかも、また失敗の結果でしょうが!!」 「し…失敬な…これは私の計算の範疇であって……」 「とにかく!! あたしの身体を元に戻しなさい!! いいわね!?」 「は…はい……分かりました……」  いつにないあたしの気迫にいつもは強気の千里もおされ気味になったようだ。しかし、こんなものであたしの  怒りが収まるわけがない!!  あんなカプセルの中に詰め込まれて、あたしがどれだけひどい目……だよね……にあったと思ってるのよ!!  いつもいつもいつもとんでもない実験で迷惑ばっかりこうむってるんだから!! 「今度はいつもみたいに失敗したじゃ済まさないからね! それと、あたしが男に戻る薬もちゃんと作る事!  それまでは他の実験は禁止! いいわね!」 「そ…そんな!? 何で私の実験を先輩なんかに禁止されなくちゃならないんですか!! そこまで指示される  謂れはありません!!」  それまであたしに一方的に言われるがままになっていた千里が、いきなりあたしの手を払いのけて、眉を逆立  ててギラリとあたしを睨み付けてきた。 「いいですか! このウエイトシェイパーは世紀の大発明なんですよ! それを失敗作呼ばわりとは何事ですか!!」 「え? え? え? だ…だって爆発したし……」 「爆発がなんですか!! 先輩みたいに大きな胸をゆさゆさしている人には胸の無い人の苦悩なんてわからない  でしょう!」 「く…苦悩ってあたしの胸は……」 「そもそも先輩は男じゃないですか!! 大きな胸は好きでしょう?好きですよね!?好きに決まっています!!」 「あ…あの…千里さん? 小さなおっぱいが好きって言う人もたまにいるんですけど………」  ………聞こえてないな……目がイっちゃてるもん。  何やらヒートアップした千里はあたしと言うよりは、その向こう側にある機械の方を凝視しながらよく分からない  けど熱い言葉をまくし立てていた。 「そうですとも! この天才科学者・河原千里の名にかけて、この実験は必ず成功させて見せますとも!!そして…  そして私はふくよかな胸を……!!」  小さな拳をぐっと握り締めて、千里が熱い決意を壊れた機械に向かって口に出した。  そんなに……コンプレックスがあったのね……あっても別にいい事なんて無いのに…例えば―― 「先輩!!」  と、いきなり後ろから弘二があたしに抱き付き、ぬらつく粘液に覆われたできたての爆乳を握り締める! 「きゃあ、こ…弘二、何するのよ!?」 「先輩が…先輩が僕のためにこんなにおっぱいを大きくしてくれるなんて…僕はもう感激です!!」 「何かお尻に当たってる……まさか服を脱いでるの!?」  さっきまで怒りで忘れてたけど、あたしの身体は謎の液体で身体中がぬるぬるになっている。そのせいで前に  大きく突き出した巨乳は形を歪めながらにゅるんと滑って弘二の手から逃げだした。 「あぁっ!! はぁん!」  うそ……スゴく感じちゃう……胸を触られただけなのに……  カプセルの中で身体中を舐られて、あたし自身でさえ知らなかったような性感帯を散々開発されたばかりだろう  か、大きくなった割りには張り具合はそのままで、いつもの倍ぐらいに感じちゃう…… 「先輩が服を着ていないのに僕が服を着ているわけないじゃないですか! さぁ、早速先輩は僕のものになって  もらいます!!」 「な…なんであたしが……くぅ…んはぁ!!」  ス…スゴい……こんなの初めてぇ!!  お尻の谷間に弘二の熱く、欲望がたぎった肉棒を押し付けられながら、まるでお乳を搾るように弘二の手が  あたしの胸を根元から先端に向かっても見上げられると、電気に似たような快感が胸全体を駆け巡ってから  指の先から秘唇の奥にまでびりびりと響き渡る。それを受けて、子宮や膣内に溜まっていた液体が愛液と  混ざり合いながらどろりとこぼれ出してきた。 「や…いやぁぁ!!」  弘二の手が動くたびに走る痛いほどの刺激に耐えきれなくなって、あたしは何とか弘二から離れようと力の  入らない手でもがいた。でも足がもつれてしまって弘二と絡み合いながらその場に倒れこんでしまった。 「はぁ……先輩のおっぱいがクッションになってる〜〜♪」 「はなして……だめぇ…そんなぐりぐり顔を動かさないで…はぁ……!!」  あたしが下になる形で倒れこんでしまい、一つで頭ひとつぐらいはありそうなおっぱいの間に弘二の顔が  思いっきり深く挟みこまれてしまった。そして、あたしがやめてって言ってるにもかかわらず弘二は顔を  左右に振ってあたしの胸の柔らかさを堪能しながら、そこら中に唾液を擦り付けていく。 「先輩はここがいいんですね。それじゃ早速愛しあいましょう!!」  ほ…本気だ……なんだか目が血走ってるし……  たっぷりとあたしに胸を唾液まみれにしてから上がってきた弘二の顔を見ると、目の下には真っ黒なクマが  できていて、目も真っ赤に充血していた。  そういえば、あたしの名前を出して弘二に不寝番させたって言ってたっけ……それにあたしの身体の自由権…… 「弘二、ちょっと待って、ここは千里がいるし、ヤるんだったら別の日にしましょ。ね、それだったらあたしも  ちょっとは我慢してあげるから……」 「せんぱ〜〜い!! ぼかぁ、ぼかぁもぉ〜〜〜〜!!!」 「私は絶対に胸を大きくして見せるんです…ふふふ……もうすぐ…もうすぐです……Cカップまでもうすぐなん  です……」  弘二はあたしの言葉も聞こえていないようで、あたしの胸を揉みまわし、舐めまわしながら勃起した男根を  あたしの秘所に押し付けてくる。千里は千里ですぐ側であたしが襲われている事にも気付いた様子はなく、  かちゃかちゃと機械の修理を始めていた。 「お…お願いだから人の話を聞いて〜〜〜〜!!!」  この後あたしは準備室で異様に興奮した弘二にエッチされ続け、翌日早朝にあたしを捜しに来てくれた明日香  に発見されるまで巨乳快感地獄から開放されなかった。  その後はと言うと、開放されたあたしは胸が入るブラが無いからノーブラですごさなきゃいけなくなるし、  今まで以上に肩がこるし、周りの人間から痛いぐらい視線を感じるし、学校の行き帰りは必ず痴漢に遭って  胸のひと揉みでいきなり感じちゃうし、人ごみの中でブラウスの前が急に破けちゃうとか……もう散々な目  に遭って……  で、四日後になってようやく元も大きさ近くにまでしぼんだと思ったら、今度は千里が……… 「先輩…私の…私の胸が……………」 「千里……やっぱり失敗したんだ………」 千里とのダイエット結果:失敗 結局あたしの胸囲が2cm大きくなる。さらに実験に失敗した千里の胸がさらに小さくなる。


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