■前編


夜の9時を過ぎた頃、塾帰りの暗い道を一人歩く。
この辺りは人通りは少ないものの治安は良いらしく、変質者が出たという話も聞かない。
それでもこの暗さと静けさはちょっと怖い。少し早足で家路を急ぐ。

近道をしようと細い路地に入る。少し急な坂道があるけど早く帰って休みたい。
・・・と、その坂道の途中でお婆さんが大きな荷物を抱えて四苦八苦していた。
道は細く追い越せない。しばらく待ったがなかなか進めないようだった。

「しょうがないな・・・・」

知らない人と話すのは好きじゃないし、進んで人助けなんてする柄でもないけど、この際だ。

「荷物持ちましょうか?」

そう声をかけると、お婆さんは驚いたあと、にっこり笑って頷いた。
荷物を持って坂の上まで登り、少し歩いて広い道に出る。ここまで来れば充分だろう。
別れて帰ろうとすると、お婆さんにお洒落な小瓶を渡された。

「ありがとう。お礼にこれを貰っておくれ」
「いえいえ、そんな。大した事じゃないですから」
「そう言わずに、海外旅行に行った友達に貰ったんだけど、あたしには使い道もないしね」

何度も断るのも悪いかな・・・そう思って受け取った。

「ところでコレ、何ですか?」
「女の子を魅力的にしてくれる魔法の薬だよ」


家に帰って夕食を済ませた後はくつろぎタイム。
テレビを見たり本を読んだりでのんびりと過ごす。

12時を過ぎそろそろ寝ようかという時、ふと貰った小瓶の事を思い出した。
紫色の可愛い小瓶に入った魔法の薬。お婆さんに貰ったなんていかにもソレっぽい。
まあ、あのお婆さんはごく普通の、いかにも日本的な人だったし、魔法と言うのも比喩か冗談だろう。

結局何の薬なのかよくわからないので飲むのは気が引けたが、蓋を開けて匂いを嗅いでみた。
熟成した柑橘類のような甘酸っぱい香り。嗅いでいると頭がフワフワしてくる。
数滴を手の平に零し、ペロリと舐めてみる。
ほんの少しなのに体の奥にすぅっと染み込む感じがした。

なんだか気持ちいい・・・

瓶に口を付けて、もう少し飲んでみる。
体がゾクゾクして止まらない。気がつけば全部飲み干していた。
意識が朦朧としてきて、私はそのまま眠ってしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

妙な寝苦しさを感じて目を覚ます。時計を見ると夜の3時。

「やだっ・・・なにこれ・・・」

ショーツの中がぐっしょりと濡れていた。
漏らしたのではなく愛液が溢れている。

「んんっ・・・・・あの薬のせいなの?」

体中が疼いている。少しの刺激でも敏感に反応してしまう。
服を着ているだけでくすぐったいのでとりあえず全裸になった。

「はあっ・・・ああ・・・」

それでも疼きは消えない。恐る恐る、股間の割れ目を指で撫でてみる。

「ひあぁっ!」

背筋に電流が走るような感覚がした。
自慰をしたことはあるけれど、ショーツの上からそっと撫でる程度。イッたことも無い。
今のはそんなものとは比べ物にならない程の快感だった。

「ああ・・・駄目ぇ・・・・」

あまりの快感に怖くなったが、指の動きが止まらない。
くちゅくちゅとイヤらしい音をたて、溢れた汁がシーツに染みを作る。
「はぁっ・・・・はぁっ・・・・」

全身汗だくになりながら快感を貪る。
もう限界が近かった。

「あっ、はあっ、もう駄目っ!」

体の内側から湧き出てくる疼きに耐えられず、割れ目に指を突っ込んでかき回した。

「ああああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーっ!!」
思いきり体を痙攣させ、初めての絶頂を味わった後、裸のまま眠りに落ちた。


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