第三話「召喚士アソコットの襲撃」


 私たちは、とりあえず城から南へと歩いていた。周りには木々がうっそうと生い茂っている。 いつのまにか私たちは森の中に入っていた。 「たまには、こういった自然の中を歩くのもいいわね」 「そうだね。東京にはなかなかこういう所がないから」 「でも、待ち伏せするには絶好の場所だったみたいですわね」 「えっ!」  空ちゃんの言葉に、私と水ちゃんは慌てて辺りを見渡す。でも、怪しい物はなにもないみた いだけど・・・。 「ほら、あそこの木の後ろから人の影が出ていますでしょう?」  ほんとだ。確かにあの木の後ろに人が隠れているみたいだ。 「そこに誰かいるのはわかってるんだ」 「そうよ、隠れてないでさっさと出てきなさい!」 「あーあ、見付かっちゃった。お姉ちゃん達、なかなか鋭いね」  そう言って木の陰から現れたのは10歳くらいの少年だった。クリスと同じようなローブを 纏っていて、頭には帽子を被っていた。 「僕の名前はアソコット。マラード様の命令でお姉ちゃん達を倒すためにずっとここで待って いたんだ」  そんな、こんな子供がマラードの刺客だなんて。 「あらあら、ずいぶんとかわいい刺客さんですわね」 「悪いけど、子供の遊びに付き合っているほど暇じゃないのよ」 「あー、バカにしてるな。こう見えても僕は召喚士だからね、魔物を召喚してお姉ちゃん達を やっつけてやるんだ」  アソコットはそう言ってなにかの呪文を唱え始めた。すると彼の横に魔方陣みたいな物が出 現して、そこから謎の生物が現れたんだ。  その生き物は一見して植物のようだけど明らかに普通の植物とは違う。花のところには口の ような物が付いていて、その根っこは地面には埋まってなくて足のようになって自由に移動で きるようになっている。そして、その根や葉の付いた茎や無数に生えた蔦を自分の意思で自由 に動かしていた。 「うわっ、気持ち悪いわね」 「フェアリーナには本当に不思議な生き物がおられるんですね」 「さあ、降参するなら今のうちだぞ。お姉ちゃん達じゃ、エリザベスには勝てないんだから」  エリザベスというのはあの怪植物の名前らしい。なんか全然似合わない。 「あんたこそ今すぐやめないと、後でひどい目みるわよ」  水ちゃんが逆に相手を威嚇する。もちろんこんなところで降参するわけにはいかない。相手 がマラードの刺客ならば戦いは避けられない。でも・・・。 「子供相手に本気で戦うなんて」 「別にあの子と直接戦う必要はありませんわ。見たところ、あの子供の力は魔物を召喚して従 わせるもの。ご本人に戦うための力はないようです」 「つまり、あの怪物がいなければただのガキだってことね」 「そうか、あの植物を倒せばいいのか。それなら」  でも、私たちが戦いの準備を整えるよりも相手が動く方が早かった。 「そっちが来ないんだったらこっちから行くよ。いけエリザベス、葉っぱカッター!」  なんと、怪植物の葉がナイフのようになってこっちへ飛んできた。私たちはなんとかそれを かわす。 「いきなり、あぶないわね!」 「あっ、水さん胸が」 「えっ?」  水ちゃんのブラの左のカップの一部が切れてめくれていた。ふくよかな胸の一部がはだけ、 乳輪もわずかに覗いている。それを見た水ちゃんの顔が真っ赤になる。 「よくもやってくれたわね。もうゆるさないわよ!」  水ちゃんは胸の宝石から剣を引き抜きながら飛び込んでいった。剣を両手に構え、怪植物に 横薙ぎに斬りつける。 「やった! すごい、水ちゃん」  水ちゃんの剣は怪植物の茎にきれいにヒットした。これで植物は真っ二つ・・・じゃなかっ た。 「えっ? うそ、どうして斬れないのよ!」  水ちゃんの剣は植物の茎に食い込んでもいなかった。 「あっ、そういえば忘れていましたわ」  空ちゃんがはっとしたように声を上げる。 「そういえばクリスさんから言われたことを伝え忘れていました。わたくしたちの剣は安全の ために刃が付いていないそうです」 「えっ…」  あまりのことに私と水ちゃんは呆然となった。 「く、空ちゃん。そういう大事なことはもっと早く・・・」 「それよりも、なんなのよそれは! 剣に刃が付いてなくてどうしろっていうのよ!」 「年頃の少女が刃の付いた武器を振り回すのは危ないかららしいですが」 「そういう問題じゃないでしょ! 刃の無い剣でどう戦えっていうの?」  でも、もっと大事なことを私たちは忘れていたんだ。そう、今が戦いの最中だっていうこと を・・・。 「水ちゃん、後ろ!」 「えっ? きゃあ!」  私は慌てて声をかけたけど間に合わなかった。水ちゃんは植物の蔦を受けてこっちに飛ばさ れる。 「水ちゃん! 大丈夫?」 「いたた、なんとかね。でも、このままじゃ」  今のやり取りを聞いてか、アソコットは余裕の笑みを浮かべてこっちを見ている。 「なんだ。伝説の騎士とかいうからどれだけ強いのかと思っていたけどたいしたことないんだ ね」 「くぅ、言わせておけば」 「強がってもダメだよ。今度の攻撃は絶対にかわせないんだから。いけ、葉っぱカッターみだ れうち!」  再び怪植物の葉がこちらに向かって飛んでくる。しかも、今度はすごい数だった。あんなの とてもじゃないけどかわしきれない。無数のカッターが私たちの周りを通過していった。 「えっ、大丈夫なの?」  おそるおそる目を開ける。体中を見回すが、どこも怪我していないみたい。 「そうでもないみたいですわ」  そう言う空ちゃんの鎧が粉々に切れて剥がれ落ちた。 「えっ、やだ!」  水ちゃんのも同じだった。と、いうことは・・・。 「うっ、うわぁ!」  私のも思い出したように無数の布切れになってしまった。 「肌に傷をつけずに服のみを切り裂くなんてすごいですわね」 「ちょっと、感心してる場合じゃないでしょ! なにするのよ、このませガキ!」  み、見られたぁ。まだ先輩にも見せたことないのに。いくら相手が子供だからといってもや っぱり・・・。 「お姉ちゃん達、結構きれいだからゆっくり観察させてもらおうと思ってね。でも、その手が まだ邪魔みたいだね」  私たちは両腕で胸と股間を覆い隠している。当然だった。いくらなんでも、堂々と曝け出す なんてことはできないから。 「じゃあ、もっと見やすいようにさせてもらうよ。エリザベス、つるの鞭!」  今度は怪植物のツタがこっちに向かって伸びてきた。慌てて避けようとするが、両手で大事 な所を隠したままの不自然な態勢では無理だった。幾本もの蔦が私たちの胴に、両腕に、そし て両足に絡み付く。 「ううっ、やめ・・・て」  両腕に絡みついた蔦がものすごい力で、胸を股間を覆っている私の腕を引き剥がそうとして いた。私は必死に抵抗するがとてもかなわなかった。 「ああ、見ないで・・・」  私の腕は左右に引き伸ばされる。もう、私の小さな胸も薄い陰毛も外界に晒されていた。で も、まだこれだけではなかった。蔦の力で私の体全体を持ち上げると、今度は足に絡み付いた 方で私の両足を左右に開き始めた。 「や、やめて。もう・・・」  私は今なにも身に付けていない。そんな状態で足を広げられることがなにを意味するかなん てことは、いくら私でもすぐにわかる。 「ううっ」  私はなんとか足を開かれまいとしたが結局どうにもならなかった。私の両足は大きく広げら れ、その間にある秘密の部分さえも外に晒すことになってしまった。私の体は蔦に支えられた まま、ちょうど大の字を描くように固定されてしまったのだ。 「だから、いいかげんにしなさいよ。このエロガキ!」 「さすがに、これは恥ずかしいですわね…」  見ると、水ちゃんと空ちゃんも同じ格好にされている。2人の胸も股間もはっきりと見てえ ている。あの空ちゃんもさすがに顔を真っ赤にしていた。あらためて私はその格好の恥ずかし さを認識する。 「実は僕、女の人の裸を見るのって初めてなんだよね。都会の子はエロード姫のを見れたり、 他にも色々イベントがあるらしいけど、僕の村だとそんなのなかったから」  アソコットは喜びを隠そうともせず、小躍りしながら歩いて来る。 「だから、今日はゆっくりとお姉ちゃん達の体を観察させてもらうよ!」  輝くような瞳で私たちの体を見つめるのがわかる。その絡みつくような視線に思わず身悶え した。 「わあ、やっぱり女の人の肌ってすべすべしてるや。それになんか柔らかい」  アソコットはまさに新しい玩具を手に入れた子供そのものだった。興味津々に私たちの体を 見つめ、撫で回す。 「お姉ちゃん達、同じくらいの年なのにおっぱいの大きさ全然ちがうんだね。真ん中のお姉ち ゃんはすごく大きいけど、右のお姉ちゃんは全然ないし」  すごく気にしているのに、そんなにはっきりと言わなくたって。それに、よりによって水ち ゃんのと比べるなんてひどすぎる。 「僕はやっぱり大きい方がいいなあ。ほら、こんなに柔らかくてムニムニしてる」  アソコットは水ちゃんの胸を、まるで粘土みたいにこね回していた。 「わっ、バカ、やめなさい! わたし、胸、弱いん、だ・・・から」  水ちゃんは喘ぐように声を上げる。でも、アソコットはそんなこと気にしていなかった。 「なにこれ。先っぽがなんか固くなってきた。こりこりしてる。へえー、面白い」  刺激を受けて固くなった水ちゃんの乳首をアソコットは摘み上げていた。敏感な部分を弄ば れて水ちゃんが荒い息を上げている。なんか、見ているこっちが変な気分になってきちゃう。 でも、水ちゃんの受難はまだ終わらなかった。 「おっぱいはもういいから、そろそろあそこを見せてもらおうかな」  アソコットの言葉に水ちゃんは顔をこわばらせる。『ばか』とか『やめなさい』とか叫んで るけど、彼がこっちの都合なんか気にするわけもない。無情にもアソコットは水ちゃんの股間 の前にしゃがみこんだ。 「へーえ、これが女の人のあそこかぁ」 「ばか、なに見てんのよ・・・」 「ここにも、毛って生えるんだね。でも、思っていたよりずっと少ないや」  私もそうだけど、水ちゃんのあそこの毛はそんなに多くない。私たちの歳では、当然といえ ばそうなんだけど…。それでも、すごく少なく見える。 「悪かったわね。レオタード着るときにはみ出さないように剃ってるのよ」  あっ、そうか。水ちゃん新体操やっているって言ってたっけ。それであんな風に毛が整った 形になっているんだ。 「へーえ、よくわからないけどきれいにしているんだね。その下のここ、筋みたいになってる んだ」  アソコットは水ちゃんの秘密の部分を遠慮なく見つめ、突っついた。 「だから、やめなさい! もう、本当にゆるさないわよ」  水ちゃんの剣幕にもアソコットは動じない。そして、ついにアソコットは水ちゃんの秘密の 扉に手を掛けた。 「あっ、これ開くようになっているんだ。よし」 「やめ・・・」  水ちゃんの叫びも空しく、そこは簡単に開かれてしまう。こんな太陽の下で曝け出されてし まったそこをアソコットは覗きこんだ。 「うわっ、なんかすごい。女の人ってこんな風になってるんだ。いろいろあって、ぐちゃぐち ゃしてる。それになんかひくひくしてて気持ち悪いなあ」  気持ち悪いと言いつつも、アソコットはそこを真剣に見つめている。その顔は真っ赤で、息 が荒くなっているのがここからでもわかった。ううん、息が荒いのはアソコットだけじゃなか った。水ちゃんもさっきから、はぁはぁと荒い息を吐いている。見ると目を涙で潤ませている。 悲しいの、かな? 「そんなに、見ないで、よ」  水ちゃんの口から出た言葉は、さっきのとは比べ物にならないほど弱々しいものだった。 「お姉ちゃん、泣いてるの? うーん・・・。わかった、今度は他のお姉ちゃんのを見せても らうよ。じゃ、次はこっちの胸の小さいお姉ちゃん!」  失礼な呼び方に怒っている余裕はなかった。アソコットが今度は私の脚の間にやって来たん だから。み、見られちゃう。激しい羞恥に私は体を固くする。そんな私の想いをよそに、アソ コットは遠慮なく私の股間を覗きこんだ。やだ、男の子に見られてる。体を縛られているため にそこを隠す事もできず、私は顔を真っ赤にして視線に耐えることしかできなかった。さらに アソコットは水ちゃんと同じように、私のあそこを開いてしまう。 「あっ・・・」  思わず艶かしい声を漏らしてしまう。でも、これで私のあそこが全部晒されてしまった。 「わぁ! 女の人のって、おんなじようでみんな少しずつ違うんだね。こっちのお姉ちゃんの ここ、ちっちゃくてピンクで、すごくきれいだね」 「それって、わたしのが、綺麗じゃないってこと、言ってるの?」  驚いたことに水ちゃんが声を上げた。まだ元気は戻っていないみたいだけど・・・。 「えっ? ううん、そんなことないよ。そうじゃなくて、このお姉ちゃんのはなんか違うんだ。 薄いピンク色で、なんかお花みたいなんだよね」  そんなとこを誉められても、ちっともうれしくなんかない。しかもアソコットの息があそこ に吹きかかってくすぐったい。私は視線と息から逃れようと必死で体を揺すった。もちろん、 無駄な努力だったけど。 「ねえ、お姉ちゃん。僕、女の人のこと全然知らないんだけど、お姉ちゃん教えてよ」  そう言って、アソコットは私の顔を見る。顔とあそこを見比べられているみたいで私は顔を 背けてしまう。 「隣のお姉ちゃんのにもあったんだけど、ここにあるこのイボみたいなのはなあに? 女の人 にはみんな付いているものなの?」  アソコットは私のそのイボ、クリトリスを突っつきながら尋ねてきた。敏感な所をそんな風 にされて私は答えるどころじゃなかった。 「うっ! ううん」 「ねえ、ねえってば。聞いてる?」  アソコットはいらだってよけいにクリトリスを弄ぶ。摘んで、擦って、指で弾いて。更に皮 がめくれることを知り、皮を剥いて直接突っついてくる。 「お願い・・・、そんなに・・・、乱暴に・・・、しないで。女の子が・・・、一番・・・、 感じる・・・、ところ・・・、なんだ・・・」  私が息も絶え絶えに答えると、納得したのかアソコットはようやくそこから指を離した。 「ふーん、それじゃお姉ちゃんは感じたんだ」  デリカシーのない質問に、私は言葉を失う。正直言って、そこをあんなに強く刺激されたの は初めてだったから、感じたというよりもその刺激に弄ばれたって感じの方が強かった。私が 黙っていると、アソコットは次の質問をしてきた。 「それとさ、ここって穴が二つあるけど、なんでなの? ねえ、上の穴ってなんに使うの?」 「オ、オシッコ…」  答えなくてもいいのに、私は正直に言ってしまう。 「女の子はここからオシッコするんだ。これじゃ立ちションなんてできないよね」  アソコットは穴の入り口を撫でながら笑う。そんな所まで触られるなんてすごく恥ずかしい。 私は早く飽きてくれる事を願った。でも、上の穴の次は当然下の穴だった。私は答えられない。 そんなこと、言えるわけない。でも、アソコットが許してくれるわけもなかった。 「ねえ、早く!」  アソコットの指が、女の子の穴の入り口をなぞるように動く。私のあそこはそんなじらすよ うな刺激に無意識に反応してしまった。 「あっ、今なんかぴくっと動いた。それになんかネバネバしたものが流れてきたよ。そうか、 ここがおちんちんを入れる穴なんだね。ねっ、お姉ちゃん?」  最初から知っていたんじゃないかと思うくらい的確な答え。私は恥ずかしくて言葉も出せな い。 「ここって、確か指とか入れても大丈夫なんだよね。ちょっと入れてみようかな」  アソコットは私の穴に指を入れるつもりらしい。私はまだそこに何かを挿入したことはない。 オナニーのときに指を入れた事だってないんだ。私は拒絶の言葉を言おうとしたけど、アソコ ットが指を挿入する方が早かった。 「う、うぁ・・・」  初めてそこに異物を入れられる感覚に、私は呻き声を上げた。細い指一本でも私の体は拒み、 それを強く締め付けていた。 「うわ、きついなぁ。こんなところにおちんちんなんて本当に入るのかなぁ。でも、あったか くて、ざわざわしていて、すごく気持ち良い・・・」  アソコットは指を私の中で色々と動かし始める。体の中をかき回される不思議な感覚に私は 翻弄されていた。最初は嫌悪感が強かったけど、徐々にそれは弱まり、しだいにその行為を受 け容れ始めている私がいた。そして、その気持ちは確実に私の体に現れていた。 「なんか、どんどんネバネバが強くなっていくね。もう、手がべとべとになっちゃった。それ に、今度のは白くってすごい匂いがするね」  その言葉を聞いて、私の心に強い衝撃が走った。恥ずかしい格好をして、男の子に恥ずかし い所を見られて好きにされている。でも、それよりも私の体が恥ずかしい反応をしてしまった 事の方がもっと恥ずかしかった。そして、それも見られてしまった。私の事を恥ずかしい女の 子だって、いやらしい女の子だって思ったに違いない。私、もうどうしたら良いかわからない。 こんなことされて、私もう・・・。  その時、私のなかで何かが弾け飛んだ。私の心の中になにかが湧き上がってくる。私は無意 識のうちに、それを紡ぎ出していた。


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