第25話「恥辱の販売会」


 奈緒の誕生会終了から2時間ほど経ったが、1階特設販売所は大にぎわい だった。そう、これからこの販売所でケーキの販売が開始するからだ。  販売前から社内には長蛇の列が出来上がっており、何も知らない社員が 何事かと?と驚くほどだった。  そして販売所のガラスケースの中には一糸纏わぬ結愛子が薄い白のシー ツのみを被って飾られていた。  このシーツ、恥部が透けることはないのだがケーキを買う男子社員への サービスとしてサイズが小さく、ギリギリチラリ感を演出していた。  足や肩はシーツから出ており、横の隙間からは結愛子の生肌がチラチラ と見えるので実にエロい。私はずっと真っ裸のままですとアピールしてい るようだ。それにシーツが薄いのでおっぱいの丸みや恥丘の形が浮かんで いるので、この姿を見た男子社員の何人かは大声をあげ狂喜乱舞した。 「すっげぇぇー、桜野さんがケーキのサンプルと一緒に飾られてるぞぉー」 「おいおいシーツ1枚って..どんだけ俺らを惑わす気だよぉ〜」 「くぅ〜〜、シーツの間から見える肌に興奮するぜ」 「無防備に足開いてねーか?おかげでま●このまん丸さが浮かんでねーか? これを見れただけで俺、十分かもぉぉー」 「欲のねー奴だな。そういやケーキが何種類かあるぜ。げっ!特上ケーキ の値段がとんでもなく高いぞっ。いや..こ・これなら安いっ、安すぎるっ!」 「金下ろした甲斐があったな。俺はぜってぇぇ、特上買うどぉーー」  ほとんどの男子社員が万札をぎゅっと握りつぶしながら、一番高いケー キを買う気満々で挑んでいた。  そう、ケーキは幾つか種類があり、値段が高いほど得しますよ。と男性 のエッチな購買欲をかきたてたものになっていた。  この販売方法を考えたのは、結愛子の親友の鶴間 美亜子であった。  彼女は実は奈緒や川阪と同様に料理の才能があり、一流のフードコーデ ィネーターの腕を持っていた。  その腕を活かし、上手に結愛子の身体の上に乗っている薔薇の形のクリ ームを綺麗に切り取って1つ1つのケーキに分けて入れたらしい。  小ケーキ(4号サイズ)は手足についてたクリームを。中ケーキ(6号サ イズ)はお腹や肩についてたクリームを。大ケーキ(8号サイズ)は胸に ついてたクリームを。特上ケーキ(10号サイズ)は恥丘についてたクリー ムを乗せてきた。  あまりにも露骨すぎる売り方だが、結愛子の身体のクリーム目当ての男 子社員たちには好評だった。 「特上ぉぉ〜、俺は絶対、恥丘のクリームをゲットするぞぉぉーー」 「俺のとこまで特上が残ってくれよぉぉ〜。金ならいくらでも出すから〜」 「特上ケーキ、少なすぎるぞっ!後乗せでもいいから増産してくれっ」  去年より、多めの数になってる特上ケーキだが今年は足りないらしい。  いよいよ販売が開始し、最初の客が特上ケーキを指定した。 「と・特上ケーキを頼むっ!」「ありがとうございます。ご一緒に高級苺 はいかがですかぁ〜」「いや、苺は別に..」「そうですかぁ〜、じゃあ ”間接苺”は無しということで」「!!ちょっと待ったっ。い・今、間接 苺って..」 「そんなこと言いましたかぁ〜、今のは聞かなかったことに♪」 「こ・こ・高級苺を頼むっ!それって、特上と同じとこの間接じゃ..」 「それは禁則事項です♪ご想像にお任せします。あと、ご一緒にお飲み物 はいかがですか〜。美味しい”間せ・・”じゃなくて高級ホットミルクで すよぉ〜」「!!それも頼むっ!高級ホットミルクも追加でぇぇー」 「毎度ありがとうございます〜。あと、おまけで奈緒さまストラップもお 付けしますね」「あっ、それは結構です(きっぱり)」  最初の客がサプライズメニューに満足して帰る中、次の客もいきなりの 特上3点セット(おまけ除く)を注文してきた。  こうして、次々と男子社員がケーキを買っていき、言うまでもないが最 初に完売したのは特上ケーキだった。行列の真ん中に並んでた連中からは 悔しがる声が響く。  去年よりもかなり高めの値段にしたはずなのに、特上ケーキが真っ先に 売り切れるとは販売する方も思わなかった。  そして他のケーキも高い順に完売となっていく。最後に残った小ケーキ も全て売れてしまい、たったの1時間で全てのケーキを売り切ってしまった。  もちろん、サプライズメニューの方もとっくに完売していた。 「お買い上げ、ありがとうございましたぁ〜♪」 (う〜ん、すごい売り上げだわ♪去年までは毎回、採算が取れないケーキ だったようだけど、結愛子ちんが乗るだけでこんなに変わるとはね〜。ま あ、売り方も下手だったようだし、今年からこの美亜子ちゃんが仕切る以 上、売れ残りなんて出してたまるものですか〜)  目の前には札束の山が出来上がっており、今回の売り上げは相当すごそ うだ。  けれど、ガラスケースを良く見るとまだケーキの箱が2つだけ残ってい る。完売したはずのケーキが何故? 「にゃははっ♪やっぱ、SPケーキは出さないで正解だったわね〜。まあ、 たったの2個しかないから自分用とナオっち(奈緒)のケーキとしますか ぁ〜♪後は結愛子ちんの身体を綺麗に拭いてあげなくちゃね〜」  ちゃっかり、自分用と奈緒分のケーキを切り分けていた美亜子だった。  が、このSPケーキは他の販売したケーキと違い、見た目が最悪なもの になっていた。  一流のフードコーディネーターらしくない、クリームがドロドロに溶け て崩れているケーキ。お世辞にもSPケーキとは呼べないものだろう。  自分自身で食べるならともかく、こんな売り物にならないぐちゃぐちゃ のケーキを社長令嬢である奈緒に渡していいのだろうか?  いや、奈緒ならこのケーキの真の価値を一発で見抜くであろう。  そう、このSPケーキだけが結愛子のおま●こについてた、もとい愛液 で溶けてたクリームを集めたものだからだ。 「うふふん♪結愛子ちんって最近、よく濡れるのよね〜。スポンジの生地 まで染み込んだってたわよぉ〜」 (それにしても〜、ついにナオっちにも結愛子ちんのアレを見つけられち ゃったわね〜。これから結愛子ちん、もっと大変な目に遭いそうね。まあ、 まださっちとうっち(奈緒の取り巻き)には見つかってないから、いいか ぁぁ〜) 「おっとぉ〜、のんびりしてる場合じゃない。結愛子ちんが起きる前に身 体を拭かないと。この姿で起きたら、結愛子ちん気が狂っちゃいそうだし〜」  そう言って美亜子は結愛子の身体をシーツで包んで社内の医務室へ運ん でいった。  そして、30分後に結愛子が医務室のベットの上で意識を取り戻した。 「・・・こ・ここは?」 「ういっす〜、気分はどうっかなぁ。結愛子ちん」 「・・・美亜子?そうね、気分は最悪..最低かも」 「そうだねぇ〜。今回のナオっちは、やりすぎだしね〜。まあ、そんなこ とより、結論から先に言った方がいいよね〜?」 「・・・ええ、嘘はつかなくていいわ。覚悟は出来てるから」 「にゃはは〜、超ブルーだね。そんな結愛子ちんに朗報よ。ズバリ言って 今回は超ぎりぎりセーフだったよ〜」 「!う・うそっ..だって水着は取れたし..裸のままでケーキに..」 「乗ってたわねぇ〜。ちなみに結愛子ちん、最後までケーキに乗っていた わよ。それも仰向けの大の字で♪」 「!!あ・あ・仰向けで..大の字って..そ・そんなぁぁ」 「けど、心配無用だよ。飛び込んだ時にクリームまみれだったし、その後 もナオっちが全部、隠してくれたよ」 「嘘っ!あの奈緒さんがそんなことをするわけが..」 「普通なら晒すだろーね。ただ気を失っていたのが良かったかも。ナオっ ちは結愛子ちんが堕ちる顔が見たいから。意識が無くちゃ面白くないと思 ったんじゃない?」 「・・・そういうことなら分かる気が..」 「あとは暴言吐いた男どもがいたようで、そんな奴を悦ばせたくない一心 で結愛子ちんを晒さなかったんじゃない?」 「分かる気がするわ..それじゃ、最悪な事態はなかったのね」 「そーだね。最悪の事態はなかったよ。あと、最後に結愛子ちんの身体に 乗ったクリームをケーキに入れて売ったぐらいかな。完売だったよ〜♪」 「なっ..そんな破廉恥なケーキを売ったの?ぅぅっ..やっぱり奈緒さ んはひどいわ..」 「あっ、それはナオっちと関係ないよ。私が売ってたから♪もちろん、裸 を晒すような真似はしなかったから」 「!!ど・どうして..そんなことを。美亜子まで私を..」 「はぁぁ〜、相変わらず真面目すぎるね、結愛子ちんは..別に辱めたく て売ったわけじゃないからね」 「・・・嘘っ、どう見ても辱めじゃないっ。身体に乗ったクリームを売る なんて..美亜子のことは親友と信じてたのに..うぅぅ」 「んもぉ〜、泣かないでよ〜。大体、これぐらいのことを提案しなくちゃ、 あのナオっちが、結愛子ちんを私になんか任してくれないでしょ?もし他 の子がケーキの小分けをしたら、結愛子ちんのお股のアレがばれて、大変 なことになってたと思うけどぉ〜」 「!!ま・まさか..私、また濡れていたの?」 「濡れていたの?じゃなくて、濡れまくりよっ!まったくぅ〜、どれだけ 溜めたか聞きたいわ。他の子が見たら、淫乱女のレッテル張ってたわよ」 「・・・そ・そうだったんだ。ご・ごめんね、美亜子。変なこと言っちゃ って..」 「まあ、結愛子ちんが怒るのも当然だし..納得いかないと思うけど、あ の方法が最善策だったのよ」 「ありがと、美亜子。むしろ濡らしていた私の方がいけなかったから、今 回の場合、仕方ないわ」 「分かってくれれば、いいわ。それよりも、結愛子ちん。そろそろ洗面台 の方へいった方が良いよ。顔がどんどん青くなってるし、やばいんでしょ?」 「・・・うん..ごめんね、ちょっと洗面台行ってくるね」  美亜子の言葉で一安心した途端に、気分が悪くなってきた結愛子。  自分が恥ずかしい目に遭ったと思うと、強烈な吐き気が襲ってきたらし く、フラフラした足取りで洗面台に行き、そのまま10分ほど吐いていた。  気分が落ち着き、医務室のベットに戻ると美亜子が少し呆れた顔をしな がら話しかけてきた。 「落ち着いた?いつも思うけど、どうしてそんなにエッチなことに対して 拒絶反応を起こすの?」 「自分でもよく分からないわ..気づいてたら、こうなってたから」 「そろそろ治した方がいいわよ。それじゃ彼氏とエッチ出来ないんじゃな い?それともしちゃった?」 「え・え・えっちなんて..まだっ、し・してないわよっ!」 「あのね〜、高校卒業した女性が何を言ってるんだが..大体、あれだけ 濡れるんならエッチも出来ると思うけど..」 「あ・あれは..そ・その..最近、してなかったからぁ..」 「してないって..まさかっ、結愛子ったら毎日オナニーしてないの?」 「す・するわけないでしょ!そんな毎日なんてしないわよ」 「そう?じゃあ、この前オナニーしたのはいつ頃なの?」 「えっと..今月はまだしてないけど..先々月に確か1回ぐらい..」 「ちょっと〜、今月してないって..溜めすぎじゃないの?」 「そんな..いつも私、数ヶ月に1回ぐらいだし、半年ぐらいしてない時 もあったし」 「はぁ〜、よくそれで我慢できるわね..若いんだから、適度にしなくち ゃ身体に毒よ〜♪」 「適度って..そういう美亜子は..ど・どれぐらいなのよ?」 「私?私は1日1回よ♪生理前は我慢できないから2・3回しちゃうわね〜」 「!そっ・そんなにするのっ?そ・それぐらい普通するの?」 「んもぉ〜、驚いた顔しないでよ。私がすごくエッチっぽいじゃない」 「・・・だ・だって..多すぎるから..」 「多くないわよぉ〜。まあ、男とやってる女は月に1回でも問題ないけど、 その代わりいっぱいパコパコしてるしぃ〜」「パコパコって..」 「SEXに決まってるでしょ。男が居ればオナニーなんて必要ないけどぉ〜。 居ない私にとってはオナニーで発散しないとね♪」 「そういうものなの?」「そういうものよ。濡れてるってことは溜まって るんだから、しなくちゃダメよ」 「・・・そ・そうだよね..」 「まあ、この話はここまでにして私はそろそろ、特設販売所の片付けにい くね〜。スタッフはみんなもう帰ってるから、早く片付けないと終電にな っちゃうから♪」 「あっ、美亜子待って!」「うん?どうしたの」 「美亜子には、いろいろしてもらったから私が片付けておくわ。美亜子は そのまま帰っていいから」 「それはダメだよ〜。結愛子ちんこそ早く帰った方が..」 「ううん、こういうの私、得意だから。じゃあ、すぐに片付けてくるから。 美亜子、また明日ね」「・・・そこまで言うなら」  結愛子は強引に美亜子を納得させて、特設販売所の片付けに向かった。  ただ美亜子は医務室を出て行く結愛子にある事を言い忘れてた。 「・・・結愛子ちん、片付けに行くのはいいけど、自分の格好に気づいて 欲しいよね。まあ、残ってる人も居ないから後で届ければいいかぁ〜」  美亜子はベット横に置いてあった下着を取って、それを指でクルクル回 しながら呆れた顔を見せた。 「にゃはは〜、どの辺りで気づくかなぁ〜。どじっこの結愛子ちん♪自分 からマッパで飛び出すなんて大胆よね〜」  20分後、結愛子が裸で飛び出したことに気づいて、全身を真っ赤にして 戻ってきた。どうやら特設販売所まで裸で行ったらしい。 「美亜子っ!な・何で言ってくれなかったのよぉぉ〜」 「いやぁ〜、言う前に飛び出て行ったからね」 「んもぉぉ〜、美亜子のばかぁ..」  この時の結愛子は吐き気は襲ってこず、何故か身体が火照るばかりであ った。(私ったら..何でこんなに身体が熱くなってるのかしら?) 「じゃあ、結愛子ちんが変なドジしないよう、今度は2人でいきますかぁ」 「・・・美亜子ったらぁ」  この後は美亜子の提案で2人で特設販売所の片付けを終えて、終電で家 に帰った結愛子。  ただ、オナニーをして発散することはなく、火照った身体は強引に冷水 を浴びて抑えてしまう。結愛子本人は気づいてないが、おそらくイける寸 前で生殺しにしてるようなものだ。  こんなことを繰り返したら、きっといつか結愛子は暴走してしまうだろ う。  いや、もしかしたら..崩壊の時は刻々と迫ってるのかも知れない。


(最終更新:2011年3月26日)
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