第2話「恥辱の下準備」


 私は今、調理室に川坂くんと2人きりでいた。  そして、これから私は彼の目の前で裸になると思うと顔が真っ赤になっ ていた。 「じゃあ、悪いけど桜野さん。服を脱いでくれないか」 「・・・・・はい」 「俺は料理の準備するからそれまでに頼むよ」  川坂くんはそう言うと本気に料理の支度を始め、私の目の前でいろんな 準備をしていったのであった。 「ちょ・ちょっとここで服を?」 「ああ、そうだけど」 「仕切り板などはしてくれないの?」 「ん?俺は別にここで見てるわけじゃないから問題ないよ」 「そ・そういう事じゃなくて・・・」 「とにかく、早く頼むよ。じゃあ準備入るから」  川坂くんは平然とした顔で言ってきてそのまま振り返って準備に入って しまった。  本当にその目線は私に向けられてなく調理器具の方へ完全に向けられて いた。 (川坂くん・・・なんで料理の事になるとこうなの?)  私はしかたなくその場で服を脱ぐ事になり、うつむきながらブラウスの ボタンを外していった。  視線を気にしながら上からひとつふたつと外し、ブラ姿をはだけた所で、 裾を引っ張り出し下からはずす。  私はちらちらと川阪くんを見たのだが、その川坂くんはまるっきりその 様子を見ておらず、まだ調理器具を真剣に選んでいた。 (はぁぁ..やっぱ見てないのね)  まずブラウスの前を開き、その下から素肌があらわれた。  ブラジャーは地味な無地の水色のフルカップだが、Dカップの胸の膨ら みは自分でも見事と言えるほどボリュームのあるものだった。  私は両腕からブラウスを抜くと、近くにあったテーブルの上に置いた。 (・・・・・まだ見てないんだ...)  私は川阪くんの目線を気にしながら次に両手を腰のホックに当てジッパ ーを下げた。  開いた腰の所からは腰の部分が少しあらわれ、その段階でまた手を止め た。そう、川坂くんをちらりと見てこちらを見ていないのを確認してスカ ートを少し押し下げだ。  小さなへそがようやくあらわれ、いよいよ降ろそうとしたがお尻が引っ かかる。  そう、今日は料亭での会合があったのでウエストを引き締めるきつめの スカートを穿いていた。  その為、スカートのベルトラインがなかなか私のヒップを通過せず、お ろすのに手間取ってしまった。  まるで、その仕草は川坂くんに対して腰を振って挑発する様に見えてい た。(ぁぁっ、これは違うのよぉ)  ようやくスカートを下ろすとそこにはブラジャーと同色のショーツがあ らわれた。  私はまた両手を膝の所で止めてしまい川坂くんの方をチラリと見た。 (い・今の見てないよね。こんな所見られたら・・・)  しかし、私の心配とは別にやはり川坂くんは平然と料理の準備をしてい た。だが私の視線に気づいたのが、こちらをようやく見てあっけなくこう 言ってきた。 「きゃあっ!!」 「ん?まだ、スカートか?準備が終わる前に早く脱いでくれよ」 「えっ?あ・あの・・・」 「もうすぐで終わるから早くしてくれよ」 「は・・はい・・・」  また平然とした顔で川坂くんは調理器具の方へ顔を向けてしまった。 (ちょ・ちょっと何よ。その態度?私はこんな恥ずかしいのにーーー)  私は少しむっとし少しだけスカートを押し下げるとスカートはあっとい う間に足元に落ちてしまった。  そして、川坂くんの視線を気にしながら、身を屈めスカートを足から抜 き取った。  これで残されたものは、もう下着だけになってしまった。 (これを取ったらもう川坂くん・・・ううん隼人に全て見られてしまうのね)  私は一瞬戸惑ったが、脱がなくちゃと決意し、両手を背中にまわしてブ ラのホックをはずした。  その瞬間を待ったかの様に弾力のあるDカップの胸は水色の布を弾き飛 ばし、その見事な姿を現した。  薄いピンクの乳首はすでにピーンと突起していた。 (やだ..立ってるわ)  そのまま、恥ずかしながら肩紐を降ろして腕の下からブラジャーを抜き 取った。外したブラジャーはブラウスの上に置いた。  これで残りはショーツ1枚となった。  最後のショーツに手をかけて脱ごうとした時、私は少し迷ってしまった。 (これを脱いだらもう後戻りは出来ないのね。でも隼人のためなら・・・)  川坂くんの為にここは脱がなければならない。私は最後の覚悟を決め、 目の前で何もかも脱ぎ、素っ裸の身体を見せる決意をした。  しかし、いざとなると自分自身の手でこの最後の一枚を取るにはかなり の勇気が必要だ。 (何やってるのよ。私!隼人にはもう2度も裸を見せてるのよ!!思い切 っておろすのよ!!)  私は自分自身を勇気づけ、身体を正面から少し斜めにずらしショーツの 端を両手で掴む事が出来た。  息を少しはいて私はショーツを少し下げた。  まず、お尻の方から先にショーツが捲り、ぷりんっと弾くお尻があらわ れた。  そして、私はさらに顔を赤らめながら、さらにショーツを下げていく。  次の瞬間、綺麗に生えそろった陰毛が見え、その奥から湿っていた秘部 が少し見えてきた。  ショーツはあっという間に床に落ち、私はそのショーツをそっと足元か ら外し、一糸まとわぬ姿になって川坂くんにこう言った。 「・・・・・は・隼人・・・・全て脱いだわ....」  川坂くんに3度目の裸を見られる瞬間が来ようとしている。  私の心臓は激しく動き、秘部からは淫らな水音が聞えてきた。  だけど、そんな高ぶっている私とは正反対に川坂くんは平然と振り向い て、とんでもない事を言ってきた。 「桜野さん。ちょうどこっちも準備が出来た所だよ。あっ、そうだ。女体 盛りだと一応洗わないとまずそうだな。桜野さん。ちょっと水洗いするか ら調理台に寝てくれないか?」 「み・水・・洗い・・!!」 「そうだよ。皿なんだから洗わないで出すわけいかないだろ。さあ、早く」 「・・・・・うん・・・わ・わかったわ・・・」  私はあまりにもあっけなく言う川坂くんに唖然としていた。  3度目の裸を見せる私にはそれなりの劇的なシーンがくると思っており、 もしかするとこのままいけない関係にも発展するのかと内心ドキドキして いた。  だが、あまりにも予想できない答えに私は愕然としてしまった。 (隼人のぉぉぉぉーーーーばかぁぁぁぁぁーーー!!!)  心の中で思い切り叫んだ私は諦めて調理台に向かい、調理台の前の椅子 を台にして上に登った。  そう、今から私は他の料理材料の様に水洗いされると思うと情けない気 分になってしまった。


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