第1話「日常撮影、羞恥が見えた」


(お父さん、今日も私の売り込みの為に頑張ってたんだ..)  夜遅く帰ったお父さんが居間で背広姿のままで寝ている。私を何とか芸 能界で売り出そうと毎日、足を棒にしていろんな事務所を回っていた。 (離婚したお母さんと同じアイドルをやりたいという私の我がままを聞い てくれるなんて..お父さん、ありがとう) 「けれど..こういうのは買ってきて欲しくないわ..これ..お母さん が出てるDVDよね..」  私はお母さんが出演しているDVDのパッケージを見て顔を真っ赤にした。  そう、お母さんがアイドルとして売れていたのは昔の話で今は女優とし て頑張っているのは分かるんだけど.. 「・・・お母さんったら..またこんな役なのね..」  パッケージの裏には裸で男たちに犯されている母親のシーンが写ってい た。残念なことだけど、お母さんはB級映画中心に出ている女優さんで、 どの映画も必ずと言って、お母さんが裸にされるようになっていた。 「これ..絶対に脱ぐ必要性ないよね..はあああ〜」  最初からつまらない映画の場合、必ずといってお母さんが視聴者をひき つける為に裸にされるので娘の私にとっては最悪の気分になる。 「どうして..まだ女優を続けてるの?こんな恥ずかしい役ばかりしかこ ないのが分かってるのに..」  何だかんだ言いながら、お父さんが買ってきたDVDをこっそり見る私。 (お母さん、相変わらず、肌が綺麗でおっぱいもでかいよね..私の姉と 言っても信じてくれそうなぐらい若く見える..それにしても、今回のは お母さん、最後まで裸じゃない..娘として本当に恥ずかしいよぉぉ〜)  私は絶対にこんな風にならないんだから!最後まで肌を見せないアイド ルとしてやっていくんだからねっ!  現在、私は父と2人で一軒家に暮らしながら、近くの共学の高校へ通っ ている。お母さんと一緒だったときは正直な話、裕福だった。離婚してか ら生活は苦しくなり、去年にはお父さんの会社が倒産してしまった。  何とかお父さんがバイトを掛け持ちしながら、今の生活を維持している ようだけど、再就職がかなり難しいみたい。  だから、お父さんは娘の私がアイドルになることに泣く泣く賛成したの だ。  あと、これは自慢っぽくなっちゃうけど、高校ではそれなりに男子に人 気が高いんです。もちろん、それは親の七光りというわけじゃなく、お母 さんのことは学校ではずっと内緒にしている。  スタイルはえっと..自分ではそんなにいいとは思ってないけど、回り から言わせると結構エロいらしい..って言うか、そういう目で見られる のは絶対に嫌なんだけどっ! (私はアイドルになっても絶対エッチなことはしないんだから!お父さん も娘に変なことをさせないことを条件に売り込んでいるみたいだし) 「私、お父さんが取ってきた仕事なら、どんな仕事でも頑張るから..」  そう誓った私だから、お父さんが必死に頼み込んで取ってきたグラビア アイドルのイメージビデオを受けることにした。  本当はこういうのも恥ずかしくて苦手なんだけど..演技力やトーク力 も無い私が選り好みしてる場合でもないからだ。  それに、お父さんがちゃんと契約の内容を確認してくれてるし、多少の 恥ずかしいことは覚悟してるから..  私自身もグラビアアイドルのイメージビデオがどんなものかは知ってい る。有名なアイドルなら露出度の低いものになるけど、私みたいな新人だ とどうしても露出度が高くなるのは仕方ない。 (でも..手ブラなどは絶対やりたくないわ!そういうのは全部、ことわ らなくちゃ!)  そんな私の心の声を察したのか、下着姿を見せるだけでいいように予め、 お父さんが何度もタレント事務所の方へ釘を刺してくれた。  第1弾のイメージビデオは高校3年生である私の日常を見せるというこ とで話がまとまった。 「それじゃ、撮影の方はお父さんと娘さんにお任せする方向でいいでしょ うか?」「ええ、こちらとしても助かります。なあ、佳耶乃?」 「う、うん」  どうやら、家の中に幾つかカメラを設置し、私とお父さんが撮るという ことになったらしい。  確かにカメラマンやスタッフが家や私の部屋に入ってくるよりはマシな んだけど..私の部屋にカメラが設置されるなんて..  私の部屋に1つ、居間に1つ、台所・廊下・玄関に1つずつ、計5つの カメラがイメージビデオの為に設置された。  一応、稼動しているかどうか確認できるランプも付いていて、手動でし かスイッチを入れられないので、撮影の時しか映らないようになっている。 「じゃあ、こちらが欲しいシーンを幾つかあげましたので、そのシーンを 何回かお願いしますね」「な、何回もやるんですか?」 「ええ、どうしてもカメラが回ってると思うとぎこちなくなりますので、 こちらとしては一番自然な映像をピックアップするつもりです」 「そういうことですか。分かりました。佳耶乃もそれで問題ないか?」 「う、うん、大丈夫」  こうして私とお父さんの日常を自分たちで撮ることになったんだけど、 1番恥ずかしいのは自分の着替えシーンを撮るときだった。  別に裸になるわけじゃなく、学校から帰った私が制服を脱いで私服へ着 替えたり、朝起きてパジャマを脱いで制服に着替える程度だけど、私にと ってはすごく恥ずかしかった。 (ぁぁ..下着姿なんて今時のイメージビデオじゃ当たり前なんだけど.. 何回やっても恥ずかしいし、慣れないよぉぉ〜。いやぁぁぁっ)  こうして1週間、日常を撮影したんだけど、とんでもない大事件が起こ ってしまったのだ。 「岩淵さん、困りますよぉ〜。見てくださいよ。食事のシーンも着替えの シーンも思い切りアングルがずれてますよ。まいったなぁ〜」 「す・すいません..こういうのは慣れてなくて」 「慣れてないのはこっちも承知してますが、ほとんどの映像ブレてて使い 物になりませんから!」「すいません、すいませんっ!」  お父さんが必死にスタッフさんたちに謝っていた。そう、カメラの数を 最小限でお願いしたので撮るときは自分たちで向きを調整してたんです。  映したものはその場で確認できなかったので、使い物にならない映像を 撮り続けても誰も気づかなかったのだ。  スタッフさんたちは誰もが頭を抱えて悩んでおり、お父さんもただ謝り 続けているので、それを見ていた私も辛かった。 (これって..私がカメラを少なくしてってお願いしたせいよね..スタ ッフさんたちの意見を最初から聞いていれば..) 「ああ〜、本当に参ったなぁぁ〜。まだスケジュール的には撮りなおしは 1、2回出来るんだけど、それが駄目だったら間に合わないぞぉぉ〜」 「す・すいません。今度はちゃんと撮りますので..」 (お父さん、それは無理だよ..1、2回しか撮りなおしできないのに次失 敗したら..大変なことになっちゃうよぉ〜)  きっと私が思っている以上、スケジュールが圧迫しているようであり、 スタッフさんたちがいろんなところへ電話を掛けて謝罪をしていた。  こんな困ってる状況で自分勝手なことを言ってるわけにはいかないと思 った私は撮影監督さんのところへ行くことにした。 「あ・あの、監督さん。今回のことは本当にすいませんでした!」 「いやいや、君たちは悪くないよ。カメラの向きをお願いする自体、無理 な注文だから。もっと何か使いやすいカメラを検討するよ。難しいけど..」 「そ・それなら..カメラを増やしてもらえませんか。向きの調整が必要 ないぐらいのカメラの設置ならどうですか?」 「う〜ん、それならすぐに出来るし、失敗は絶対しないけど、君たちのプ ライベートが無くなってしまうからね..」 「・・・それは、ずっと写してるってことですか?」 「いや、カメラのオンオフは君たちにお願いするよ。ずっと写したら監視 カメラみたいになるからね」 (カメラが増えるのは嫌だけど..我がまま言ってる場合じゃないわ.. スイッチを切れば写せないんだから..我慢しなくちゃ) 「あの監督さん..私はカメラを増やしても大丈夫なので。お父さんの方 も私が説得させますので..」 「いいのかい?佳耶乃ちゃん。君の日常なんだから、君の部屋のカメラが 多くなるってことだよ」「だ・大丈夫です..お願いします」  こうして、私は自分からカメラが増えることを承諾し、お父さんも渋々 受けることなりました。  だって、これ以上の失敗は出来ないし、カメラのスイッチは私たちで操 作できるんだから問題ないよね。  ただ、よほどスケジュールが押していたのか、すぐに機器を設置する業 者さんがやってきて、家のあちこちにカメラを設置しました。  今まで5つだったカメラが、私の部屋に5台、居間に3つ、台所・廊下・ 玄関に2つずつ、計11個も設置された。 (1週間だけの撮影なんだから..恥ずかしくても我慢しなくちゃ..)  が、ここでもトラブルが発生し、監督さんが申し訳ない顔をして私たち に謝ってきた。 「す・すいません。業者が勘違いして脱衣場と風呂場にもつけてしまった らしく、配線が全部繋がってるので取り外すのにも時間が掛かるようで」 「ちょっと待った。娘の裸が映ったらどうするつもりだ!ふざけんなっ」 「お父さん、落ち着いて。スイッチを切ればいいだけのことなんだから」 「ええ、スイッチを切れば問題ありませんので、お風呂に入る前には必ず ランプがオフになっているのを確認をしてもらえれば絶対に映りませんか ら!すいませんっ」 「・・・それは絶対だな」「はい!そういう設計なので」 「本当に!本当に映らないんだなっ」「はい、天地神明に誓って」 「もう1度聞くが絶対に!絶対に映らないんだなっ!」 「お父さんったら、もうやめて!私たちが気をつければいいんだから。ね っ、監督さんはそんな変なことするつもりはないんだから」 「ぅぅ..お前がそういうなら..」  本当は取り外して欲しいけど、故意的につけたわけじゃないんだし.. 元々は私たちがちゃんと写せなかったのが原因なんだから..  これでとりあえず撮影が失敗することは無くなったんだから、あとは指 示された日常シーンを写すだけであった。  まあ、心配性のお父さんがこっそり近くの電気屋に頼んで、カメラが勝 手に動かないことを確認したらしい。 (お父さんったら..監督さんやスタッフさんたちががそんな変なことす るわけじゃない..)  そう、家に設置されたカメラは本当にスイッチを入れない限り、映らな いんだけど..後でとんでもない事実を知ることになりました。  1週間の撮影が終わったあとで、私だけがお父さんに内緒ということで プロダクションの事務所に来るように言われました。 「あ・あの..監督さん。今日は何で私だけを呼んだんですか」 「いやまあ、お父さんと一緒だと君が恥ずかしい目に遭うと思ってね」 「はい?どういうことですか」 「・・・えっと、最初に言っておくけど、僕たちに他意はないことを知って 欲しいんだ。そして君の前でちゃんと映像を削除するのを見届けてくれな いか?」「削除って?」  監督さんは何か続けて言おうとしたみたいけど、映像の方を先に流し始 めた。 「!いやぁぁぁぁ〜。何でこんなシーンが!」私は映像を見て叫びました。  だって、私のシャワーシーンが流れ、おっぱいもおま●こもはっきりと 映っていたからです。 「落ち着いて、佳耶乃ちゃん!これは僕たちが勝手に写したものじゃない んだ!君にそれを確認したいだけなんだ」 「・・・・・・」私は監督さんの言葉を聞いて、ようやくある事に気づきました。 「!!ご・ごめんなさい..私が..間違えてスイッチを..入れました」  ようやく、目の前に流れた映像が、私自身で写したことに気づいたので す。夜、お風呂に入るときに脱衣所の明かりがすぐに付かなかったり、消 えなかったことが、この1週間の間にかなりあったんです。 「もしかして、蛍光灯の交換時期なのかな..」と思って、そのままお風 呂に入ったんですが、私が最初に入れたのはおそらくカメラのスイッチで 明かりを消すときにも間違えてスイッチの方を切ったみたいです。 (って言うか、脱衣場の明かりのスイッチの手前にカメラのスイッチがあ ったんだもの..稼動ランプを確認しなかった私が悪いんだけど..私っ たら知らない内にカメラのスイッチを入れてしまったってこと) 「どうやら、君が自分自身で入れたみたいだね。もう1回言うけど、君を 辱めるためにこんなことをしてるわけじゃないんだよ」 「は・はい..それは分かってます..」  考えてみたら、この映像を内緒にすることの方が簡単だし、ちゃんと私 に報告してくれたことに監督さんの善意を感じました。 「とりあえず、他にも幾つか削除したいシーンがあるから、君に一通り確 かめてもらっていいかな?恥ずかしいのは山々なんだけど..」 「・・・お・お願いします。こんな映像残したくないので、全部確認させて ください..」 「それじゃ、私は席を外すとするよ。君が全て確認終わったら、呼んでく れないか」「は、はい。わ、わかりました」    監督さんが私に気をつかって席を外し、部屋の中には私1人となった。 「さっさと確認しなくちゃ..は、早送りで大丈夫よね..」  1週間分の映像は結構な数であり、急いで確認しようと思っていた矢先、 私の目の前で衝撃的な映像が映った。 「!きゃぁぁぁぁぁ〜。こ、こんなシーンまで映っていたのぉぉぉ〜」  私は悲鳴をあげた。だって、私の恥ずかしいオナニーシーンが流れたか らだ。 (そ、そうだわ..私、よくお風呂でオナニーしてたんだわ..)  もう高校3年になるのだから、オナニーは時々、お風呂場でしていまし た。だって、まだ彼氏も居ない私にとっては自分で発散するしかないし..  映像にはオナニーに夢中になっている私が映っている。写されているこ とを知らずにシャワーのノズルをおま●こに当ててオナニーを始める私。 <はぁぅんんっ!気持ちいいぃ..もっと、私のおま●こを掻き回して〜> 「いやぁぁぁぁ〜!私ったら何言ってるのよぉぉぉ〜。あまり喘がないで ぇぇぇ〜!お願い」  映像の中の私は誰も見てないから、思い切り喘ぎながらオナニーに没頭 していた。  その内、シャワーを上手く固定させた私は、自分の指でおま●こを思い 切り左右へ広げ、ピンクの膣へ侵入する水流を愉しみ始めた。  自分のオナニーをこうして映像で初めて見た私の心臓はドキドキしてた まらない。  もちろん、どんなオナニーしていたかは覚えてるし、鏡でどんなことを してるのかは見えてたけど..こうして他の視点で見るのは新鮮だった。 「はぁはぁ..私、こんなに..激しいオナニーしてたんだ..」  演技では決してできない生々しいオナニーに私の目は映像に釘付けにな った。  そして1つ重大なことに気づいてしまった。 (さっき見た私の着替えのシーン..今思うと..ぎこちなさすぎよ.. カメラを意識して恥ずかしいのは分かってるけど..あんなの使い物にな らないよ..)  私だって、ちゃんとしたイメージビデオを出したいので、有名なグラビ アアイドルのビデオをいっぱい見て研究したんです。  だから、分かるんです。いくら下着姿を見せていても、こんな下手な演 技じゃ全然興奮しないと思う。  どうやら、少しでもエッチっぽいシーンは私が意識しすぎて全然駄目な 映像になっていました。  もしこれをイメージビデオで出して、私をあまり知らない男性が買うか と考えると..きっと買わないわ。  だけど、お風呂の映像はものすごく自然で、編集次第では売れるものに なるだろう。 (でもでもでもぉぉ〜。私のオナニーシーンは絶対に見られたくない!) 「・・・そ、そういえば..この映像って..どれぐらいの人が見たんだろ う..監督さん以外にも見られちゃったよね..」 (最初に失敗した映像のときは先にスタッフさんたちが確認して、使い物 にならないことを監督さんに報告したのよね..っていうことは!)  おそらく、この私の本気オナニーは多くのスタッフさんたちに見られた はずだ。それも編集前の映像だから誰もが気軽にコピーしたり、持って帰 ることも出来る。  さらに編集室は男性ばかりだから、おかずにされていたかも知れない。 「いやぁぁぁぁ〜!わ、私の恥ずかしい姿が..見られてしまったわ〜」  でも何故か..私の身体はすごく火照っている。ちょっとだけ自分の股 間を触ってみると、恥ずかしいほど湿っていた。 「!う、うそっ..何で濡れてるの?そんな性癖ないのに..」  私の水色のショーツにどんどん卑猥なシミが広がっていく。こんなのあ りえない..自分のオナニーを他人に見られたのに何で感じてるのよ! 「もしかしたら..今の私って..」    鏡を取り出して自分の顔を見ると、そこにはお風呂場でオナニーをして いた時の私の顔がくっきりと映っていたのであった。


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