前編「露出狂と俺」


露出狂.. もし自分のクラスにそんな女子生徒が居たら、どうなるんだろうか? エロゲーやエロ漫画の世界だったら、さそがし男子たちに辱められる だろうな.. いや、現実にこんなことがばれたら、その女子はクラスでの居場所を 失うかも知れない。 もしかしたら、もっとドロドロとした説明したくない状況にその子が 追いこまれてしまうのだろうか.. まあ、露出狂の女子がクラスの中に居る確立などは低いであろう。 いや、そんな性癖を持った子が居たとしても、ひたすら隠し通すのは わかっている。 俺はそう思ったのだが.. そう、俺の前に座っている女子が露出狂であり、その事で俺はこの 女子に振り回される日々を過ごす事になろうとは.. 全ては数ヶ月前の自己紹介の時から始まった。 新しい高校生活、これから俺は貴重な青春時代を桜花するであろう。 とりあえず、第1歩である自己紹介は大事であり、これからの学生生活に 大きく影響はするものだろう。 いろいろとベストな自己紹介を考えていた俺だが、目の前の女子の自己 紹介によって全てを台無しにされた。 その女子はクラスメイト全員に向けてとんでもないことを宣言しやがっ たからだ。 「私の名は竜宮 アミモ(愛美萌)。Dカップの立派なおっぱいを持つ 露出狂よっ!私を辱めたい奴は遠慮なく来なさい!ちなみに今日は ブラはしてるけど、ノーパンだからね。以上」 この自己紹介にクラス一同が言葉を失った.. いや、後ろに居る俺はどう反応を起こせばいいのだ? 「どれどれ〜」など言って目の前に立っている女子の短いスカートを 捲って確かめろでも言うのか.. いや..そんな事をして入学早々、停学処分を受けましたって馬鹿な 伝説をつくるつもりない! とにかく、自分からこんな危険なカミングアウトをして大丈夫なのか? 俺はこの後のクラスの反応に..いや、男子たちの反応に不謹慎ながら 期待を持ってしまう。 もちろん、俺は皆勤賞を狙っているし、大学への推薦も得たいから、 そんな馬鹿な事には一切、参加するつもりはない。断言しよう。 そして、この後で行った俺の自己紹介はインパクトが弱すぎて誰の脳裏 にも残ってないのは言うまでもないだろう。残念だ.. 自己紹介が終わった放課後、帰り支度を始める俺のとこに男子たちが集 まり、目の前の女子を囲っているシーンが映っている。 意外とエロ漫画で見られる展開を素でやるんだなと俺は感心した。 「へへっ、露出狂なんて大胆だよなぁ〜」 「これから俺たちとつきあってくれないかな」 「断るなら、ここで脱がしてもいいんだぜ〜」 1つ、目の前のクラスメイトに言っておきたいことがある。 お前ら、俺がまだ彼女の後ろに居るんだぞ..そういう台詞は俺が教室を 出て、こっそりドアの隙間から覗き始めてから言うべきであろう。 それとも俺にも参加しろと言う暗黙の強制か? 確かに目の前にいる露出狂宣言をした女子はクラスの女子たちの中でも、 いいや学年の中でも1・2と言えるほど可愛いのは認めよう。 プロモーションも正直、すごいし..彼女がおっぱいを見せてくれるなら 公衆の面前で3遍回ってワンでもしても惜しくないだろう。 しかし何度も言ったように俺は入学早々から内申書に響くようなことはしたく ない。意気地なしと笑えば笑うがいい。 もうこうなったら無謀かも思われるが、見なかったフリをして教室を出るしか ないだろう。 もちろん、こんな近くに居て、見なかったフリは不自然すぎるが、無視をして 勝手に話を進めたお前たちの方が悪い。 「さて..見たいTVがあるから帰るとするか..(独り言のように)」 これで切り抜けられるのか?いや、言った以上、訂正は出来ないだろう。 「くくっ、残念だな。誰もお前を助けてくれないみたいだな」 「もうお前は俺たちに従うしかないんだよ」 「さあ、これからお楽しみの時間だぜ」 う〜ん、これは良くある助けてくれそうな男子が怖くて見放したという流れと 思っていいのだろうか? まあ、逃がしてくれるなら甘んじてその役を引き受けるが、本当ならいろいろ とつっ込みたい気分でいっぱいだ。 とりあえず、この後は教室の扉の隙間から様子を見ることにしよう。 俺だって、この後の続きが気になるのは男としては当然であろう。 席を立って教室から出ようとする不甲斐ない俺を後に、ようやく彼女が言葉を 出してきたのだ。 「0点..いやマイナス200点!ここは無理に脱がして教室内で犯すべき でしょ!」 おい!あいつは自分から何を血迷ったことを行ってるんだ? 男子たちに囲まれてる状況で言う台詞じゃないだろ? 「この女〜」「生意気な口をいいやがって〜」「望みどおりしてやんぜ」 ちょっと待て!せめて俺が教室を出て、隙間から覗いた後に言ってくれ! これじゃ、俺が共犯になってしまうだろうか。ちくしょ..不本意だが止める しかないか。 「止めに入る必要はないわ。あんた達、これ以上マイナスポイントを増やさ ないで!ここはいきなりズボンを下ろして起立する黒光りのイチモツを見せ るとこでしょ」 ぁぁ..俺は彼女に何てつっ込んだら言いんだ..本当に犯してくれるのを 期待しているのか.. 「さあ、早くズボンをおろしてそそり立つイチモツを出しなさい!言っとく けど皮がかぶった中途な起立しか出来ないモノは男性失格だからね!男なら 襲う女を見てイチモツで腹を打つぐらいしなくちゃ男性器と認めないからね」 おいおい..お前はAVでも撮っている女監督か.. そういや、そんな作品を借りた気もするな..女監督に散々、言われてAV 男優がしばらく不能になってしまう面白くない作品を.. AVなら笑って見れるけど、教室内で同じクラスメイトにいう台詞かよ.. 不満いっぱいの顔で堂々と言ってるとこを見ると、どうやら本気らしい。 何も言い返せない男子たちに、さらに機嫌が悪くなったらしく、自分からとん でもない事をしやがった。 「何ぼっとしてんのよ!ほら、ズボン下ろせって言ってんのよ!この竜宮  アミモ様が直接触ってあげるから感謝することね。けど、くだらないモノ だったら、その場で矯正しておくからねっ」 矯正って何だ..この勢いだったら、本当に矯正しかけそうだぞ.. 傍目で聞いてる俺の股間も少し縮まってしまいそうなオーラを持っていやがる。 「いやぁぁぁぁぁ〜」「やめてぇぇぇ〜」「もう、しませんからぁぁぁ!!」 襲っていたはずの男子たちが、恥ずかしい台詞を吐きながら逃げていく。 「ちょっと、あんたら逃げないでよ!せめてイチモツ見せてから逃げなさいよっ」 この女は何を言ってるんだ.. 痴女みたいな台詞を堂々とクラスメイトに言う女子を初めて見た気がするぞ。 「ちぇっ..こんな美少女の処女を奪えるチャンスなんて滅多にないのに、 もったいない連中だわ!」 何か自分のことを他人事のように言ってるのは気のせいだろうか.. その前に処女とは驚きだな..いや、露出狂を宣言した子だから、それなりの ことをしまくってたと思ってもいたが.. 「それは、ただのSEX好きの馬鹿女よ!露出狂と一緒にされたら困るわね」 「おいっ!どうして、俺の考えることを?」 「やっぱり、そう思っていたのね。顔に書いてあるわよ。黒マジックで大きくね」 「マジかよ!」 これが嘘なのはわかっているが、この時の俺は本気で鏡を見て確認したかった。 竜宮 アミモ..俺はとんでもない女と関わりを持ってしまったかも知れない.. そう、この女のぶっ飛び方は俺の想像など遥かに超えていたからだ。 後日、露出狂を宣言したにも関わらず、クラスは平穏であった。 いや、正確にはちょっかいを出してきた男子たちが全員、彼女の行動の前に 玉砕されたと言うべきであろうか.. 彼女が言うには、犯すなら朝まで犯し続けて欲しく、1人最低100回は中出し して、ぼろぼろにして欲しいようだ。 その前に100回って何だ..そんなに射精できる奴がいたら、そいつはきっと ヤバい薬でも使っているだろう。 ロープで縛ろうとある奴には三角木馬とはけ水車を用意しろと言ってきたみた いで、そういうのを用意できる奴を俺は会ってみたい気がする。 この竜宮 アミモは何をしたいんだ? 露出狂と本人は言ってるが、それならもっと分かり易い格好をしてきてもいい んじゃないのか? 普通にブラはしてるし、服装も学校指定そのままじゃないか.. 唯一、ノーパンだと言ってるが、それを確認した奴もいない。ここの学校の スカートの生地は割かし厚いから、パンティラインが浮き出る事もない。 アミモと同じ中学の出身の男子から聞いた話だと、常日頃、露出宣言をしてる 割には誰1人として彼女の恥部を見たものがいないと言う。 何だ、それはと言いたい気がするぞ。 おっぱいをちょっと見たって言う男子が居てもおかしくないだろ? 中学の頃からノーパンだったと言っても誰も確かめなかったのか。 実に意気地なしの連中だ。(俺も含めてな..) だが、そんな俺の疑問を解決させる事がすぐに起こるとは思わなかった。 同じクラスの意地悪そうな女子が、彼女のとこに近づいて、こう言ってきた。 「ねえ?竜宮さん。あなたノーパンなんて言ってるけど、それってはったり なんでしょ?」 「・・・はったりじゃなかったら、あなたも明日から1週間ノーパンでいいわね!」 おい..いきなり条件を出すなんておかしいだろ?お前がノーパンでなかったら、 お前にも条件を出されるかも知れないんだぞ。 「あら?それは面白いわね..でもぉ〜、あなたがノーパンでなかったらどう すんの?」 「そうね。明日から1週間、全裸で通学するわ。それでいいかしら?」 ちょっと待て!そんな簡単に言っていいのか?こいつは自分で言ってることを 理解しているのか不安になっちまう。 「ふふっ、それ、おもしろいわね。いいわ、その条件受けましょ・・・・・えっ!」 「決まりね。じゃあ、明日から1週間、ノーパンよろしく」 相手が承諾しようとする時にスカートを思い切り捲った彼女。 後ろに座っている俺には全く見えないので、この時ばかりは悔しさで机を叩き たくなった。 「えっ..えっ..そ・そんなぁ..うそ..うそうそぉぉ..」 「ノーパンは気持ちいいわよ。癖にもなるから」 彼女に交換条件を出した女子が頭を抱えて思い切り動揺している。 って言う事はマジでノーパンなのかぁぁ?俺はその貴重なシーンを見逃して しまったのか! よく見ると何人かの女子が顔を真っ赤にして、ぼぉっとしていることから ノーパンは事実かも知れない。 残念なことは男子が誰1人として、このすごいシーンを見ることが出来なか ったことだろう。 まあ、後ろにいる俺としては見ていた男子が居たら、後でそいつをぶっ飛ば していたかも知れないんだが.. どちらにしろ、俺にはこれが大きなダメージとなってきた。 この学校のスカートは生地は厚いが、丈は短い。正直、普通にジャンプした だけでも、パンティが見える短さなのだ。 だから、椅子に座るときもスカートをお尻の下に敷かなくても普通に座れる だろう。 と言うより、俺の視線に椅子の2本の柱の間から垂れてるスカートが良く見える。 こいつ..生尻で座ってるのかぁぁぁぁ! スカートが上手く隠しているせいで、尻が見えないだけに視線が外せなく なっちまう。おかげで黒板の字を全てノートに写せなくなってしまった。 悲しいかな。これが男のサガってものなんだな..このままじゃ、中間 テストでの悲惨な結果が見えてしまうじゃないか! ここはノートのためだ..欲望よりもノートを選ぶしかないだろう。 とんとん..「何?何か用?」 「すまんが、スカートを尻の下に敷いてくれないか..」 「もしかして、見えた?」「いや、見えないが気になる!」 「気になった方がいいんじゃない?」「ノートが写せない!」 「・・・わかったわ。見たいならいつでも言いなさい」「言えるか、そんなこと」 こいつは俺に何を期待したいんだ?お尻見せてなんて恥ずかしい事を言えば、 本当に見せてくれるのか.. 見てみたい気もするが、こいつにそういう台詞を言う自体、危険なような気 がする。 席替えを早くして欲しい。いや今すぐ、席替えを所望したい気分でいっぱいだ。 さっき、ノーパンである事実が発覚にしたにも関わらず、こいつは何も気に する事なく普段どおりに過ごしている。 ノーパンで露出狂なら、もうちょっと顔を赤く染めるなどしてもいいと思う がな.. まあ、翌日に彼女の駆け引きに敗れた女子が必死にスカートを押さえて来た 姿を見ると、あれがノーパンである正しい態度だと言えよう。 「あんまりスカートの股間を押さえ続けるとシミが出来るわよ」 「ひ・ひぃ..だ・だ・だってぇぇ..」 「あと別にノーブラで来いなんて言ってないけど、それは趣味?」 「み・見ないでぇぇ..だってぇ..下だけって言うのもぉぉ..」 「ハンカチで太もも拭いた方がいいわよ。汁垂れてるわよ」 「これはぁ..これは汗なんだからぁ..」 「香水でもかける事をお勧めするわ。あなたのマン汁の匂い、キツイわよ」 「ああぁぁぁっ...もうだめぇぇぇ〜」バタンッ.. 何とすごい事に、下半身丸出しで倒れてしまい、男子たちの視線が一気に 集中した。 おそらく彼女の会話のやりとりだけで、この女子がイかされてしまったらしい。 これでも相手の女子は中学時代では女子を虐めるのが得意だったと言うから、 2度驚きだろう。 いったい、どんな魔法をかければ、ここまで堕とせるのだろうか.. こんなに痴態を晒した女子を見て、この後で情け無用な言葉を言うのが彼女 の怖いところであった。 「中途半端ね..ねえ、そこの男子たち。その子を裸に剥いて窓から吊るして みてよ」 こいつはどういう思考でこういうことをさらりと言えるのだろうか.. 彼女の言葉で、男子たちは逆に過激な事が出来ずに、女子のスカートを戻して 優しく介抱しはじめた。 「つまんない..まあ、露出狂でもないからいいか..」 本当に不満そうな顔をして言ってくる彼女は俺はぞっとした。 そして、これからも俺はそんな彼女に巻き込まれる運命となっていのであった。


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