第1話「脅迫文」


猪崎グループ。かって14人構成のこのグループはいじめグループとして 最大の力を持っていた。 だが、ある時を境にあっという間にその姿を消し、校内いじめも消えたか に思った。 しかし、また新たな火種が次々と校内で発生し、いじめはまるで終わりの ない連鎖劇を見せているかの様であった。 今日も校舎の裏で1つのいじめが発生していたのであった。 「ほら、早く脱ぎなさいよ」「そうよ。早くおろしな」 「い・いやです。こ・こんな所で...」 「へぇぇーじゃあ私たちが脱がしてあげるわ」 「ふふっ、その後はじっくりね..」 とんとん。「あのーすいません。お忙しい所いいですか?」 「あー、なんだ!!てめ・・・・ああ!お前は..」 「2年のレズ娘!!」 ピキッン!!(ちょっと頭にきた琉璃乃) 「レズではありません...とりあえずお仕置きです」 「ああああんん。はああああぅぅぅぅぅぅ!!」 「だめだめっだだめめ・・いいいいあああぁぁっっ」 一瞬にして琉璃乃はいじめっこの2人をイかしてしまった。 「ふぅ。これで新たに2人追加っと。そこの子大丈夫?」 「は・はい・・・ありがとうございます..あの・・失礼します!!」 女の子は顔を真っ青にして走って逃げてしまった。 「あっ。待って。別にあなたには・・・」琉璃乃が何か言う前に逃げて しまった。 「くすくすっ。琉璃乃ちゃん。またこれで変な噂たちますね」 後ろからくすくすと笑いながら親友のゆっこが現れたのであった。 実はこのゆっこはあの猪崎グループの1人であったが、とりこになって からは私の良き親友としていろいろやってくれるのであった。 「ゆっこ。笑い事じゃないわよ。結構この頃みんな私を避けるのよ」 「でも、やってる事はレズ行為だし、あながち嘘じゃないわね」 「別に私は好きでやってるんじゃないのよ。これでも昔いじめられてた から・・」「わかってるわ。琉璃乃ちゃん」 「けど、最近またいじめが増えてくるなんて・・・」 「そうね。本当に減らないわね。やはり強力な力を失ったせいかも知れ ないわ」「それって猪崎さんの事?そんなに影響力はあったの?」 「ええ、今みたいに勝手にこんな事やってて見つかった日にはその首謀者 を裸で引き回すぐらいやったわよ」 「猪崎さんらしいわね」 「だから、意外にいじめは拡散はしなかったわ。まあ、それも問題なん だけどね」 「私もそれぐらいわかってるわ。だからこうして努力してるじゃないの」 「でも琉璃乃ちゃん。もう今32人とりこにしてるんでしょ?すごい数よね」 「おかげでおじいちゃん達喜んでいるわ。今じゃ女湯まで貸切にしてるからね」 そう、琉璃乃が次々ととりこにした女の子をお土産に持ってくるので、いつ のまに3丁目の銭湯の毎週土曜の午後は男・女湯共に貸切にして大会合が開 かれていたのであった。 「そう言えば琉璃乃ちゃん。ふと気づいたんだけどおじいちゃん増えてない?」 「増えてるわよ。なんかかっての仲間たちに噂が広まってどんどん”好色会” の入会希望者が増えてきているのよ」 「それって何か危なくないのかしら?ほら、やっぱ一応相手は男性だし...」 「大丈夫よ。私のおじいちゃんの審査が通らないと入会出来ないから。けっこう その内容が厳しいみたいよ」 「そうなんだ。で今は何人ぐらい増えてるの?」 「16人だったわね。どのおじいちゃんもとんでもないテクを持っていたわ」 「えっ?琉璃乃ちゃん。もしかしてその人達にもう体を...」 「一応、最終審査の1つにされてるからね。私を5分以内に3度いかせれば OKなのよ」 「なんか、AVビデオの審査みたいですね」 「ははっ。そうね。実の孫娘をそんな審査に使うからとんでもない祖父よね。  でも、いろいろ技術も高められるからいいんだけどね」 「ふーん。私にはとても真似出来ないわね」 2人で喉かにおしゃべりをしてる中、向こうから慌ててきた女の子がいた。 「琉璃乃さん。大変。大変なのよ」 その声はかってのいじめグループのリーダ猪崎の声であった。 「猪崎さん。どうしたの?」 「土田さんが・・・土田さんが理科準備室で・・・・」 「何があったの?どうしたの?猪崎さん」 「そんな事より早く・・・」 「わかったわ。行こう。ゆっこ」 「・・・はい」 私たち3人は急いで理科準備室に向かった。 理科準備室の前にはもう数十人近くの野次馬が集まっており、私たちはその中 をくぐり抜けようやく中に入った。 「きゃああああーいやああー何これーーー」ゆっこは大きな悲鳴をあげた。 「・・・・つ・土田さん...どうしてこんな事に...」 私は土田さんを見て戸惑った。 理科準備室の奥には無残にも全裸で吊るされていた土田の姿がそこにあったのだ。 すでに白目を剥いて失神しており、口からはよだれが垂れており何かをされたの は間違いなかったのであった。 「猪崎さん。どうしてすぐにおろしてあげなかったの。早くおろしてあげないと」 「ご・ごめんなさい。私・・な・なんだかわからなくなって・・・」 「とりあえず、ゆっこも手伝って」 「は・はい」 その時、騒ぎを聞いた元・猪崎グループの1人、みちよも理科準備室にやってきた。 「!!土田さん!な・なんて酷い姿に...」 「あ、みちよ。丁度いい所に。みちよも土田さんをおろすの手伝って」 「ええ、でも助川さん。ちょっと待って」みちよは土田の近くに来るといろいろ と土田の体を調べていたのであった。 「みちよ。何をやってるの?」 「急におろすのも危険なのよ。私こう見えても医者の娘なんだから少し待って」 私たち3人はとりあえずみちよの指示を待っていた。 「助川さん。ちょっと土田の吊るされてる床を見て」 「!!こ・これは・・・・・」 床を見ると大きな水溜りが出来ており、軽いアンモニア臭がする事から土田の 小水である事には間違いなかった。 みちよはその小水を詳しく見ながら状況を説明していった。 「これは・・失禁させられてるわね。愛液も多少あるけどこれはただの性感で  こんなには出来ないわね」 「どういう事なの?」 「あまり見たくないと思うけど顔を良く見て。よだれの他に涙をながした後も あるし鼻からも液体を流したあとがあるわ」 「口を大きく開いてるのも何かあるんですか?」 「そうね。これは失神寸前までかなりの大声をあげてたって事ね」 「もしかして、これってくすぐりって事?」猪崎は何かを思い出したかの様に 言った。 「ええ、私たちがよく刑罰としてやってた行為をされているわ」 「じゃあ、誰かが私たちに恨みをもって?」ゆっこが青ざめた顔で聞いてきた。 「そうね。この背中を見ればよく分かるわ」みちよが土田の体を回すと大きな 文字が書かれた背中が見えたのであった。 <琉璃乃!!次は貴様の番だ!義の三羞牙より> 「こ・これは私に対するメッセージ!?」 「ええ、きっと助川さんを憎む誰かが仕組んだ事ね。あとこんな紙切れもあったわ」 土田の右足に張られた紙切れには犯人からのメッセージが次の様に書いてあった。 <時に屈辱こそが快感であり、屈辱に溺れし時が羞恥のとりことなる。> 「な・何よ。この変な文は?土田さんをこんな目に合わすなんて私許さないわ」 「でも彼女はこれでも剣道の上段者よ。その彼女がこんなに無抵抗でやられる なんて相手は相当とんでもないやつわね」 「どっちにしても私が決着をつけるわ。許せないわ」 こうしてまた新たに私の闘いが始まった。 だがこの闘い、ただの恨みではなくもっととんでもない秘密が隠された闘いに なっていくとは思ってもいなかったのであった。


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