第3話「作山の謀略」(挿絵:ぺでぃぐりーちゃむさん)

※時々CGと文字が重なる場合がありますので、その時は1回再読み込みしますと直ります。

 次々と作山の罠に嵌っているような衣愛代であったが、司会者やスタッ フたちは意外とこのハプニングの数々を平然として見ている。  仮にも清純アイドルと呼ばれた衣愛代の恥ずかしいシーンが流れたら、 少しは慌てるようなものだろう。  どうやら、このハプニングは司会者やスタッフ側にとっては承知済みの ものかも知れない。  これを本人に知らせたら悲しいことだろう..実は今の衣愛代の扱いは テレビ番組への出演がほとんどないB級アイドルと呼ばれる者と同格にな っていた。  衣愛代を除いた番組側との打ち合わせでは、おっぱいがこぼれる程度の ハプニングはOKだということが内容に盛り込まれてしまったようだ。  もちろん、これはおっぱいを出せというものではない。  番組側として強制はしていないが、そういうシーンがあった方が数字が 取れそうですねと軽く話しただけである。  まあ、これはある意味、業界内でいうと数字が取れることを期待してま すよ。と敏腕マネージャーの腕の見せどころでもあった。  だから、この番組が始まる前に作山は衣愛代の楽屋にやってきて、スタ イリストさんにあることを頼んできた。 「これが今日、衣愛代ちゃんがつけるブラジャーです..」 「悪いな、無理言ってな。早速貸してくれないか?」 「な・何をするつもりですか?」 「なぁに、ちょっとホックを壊すだけさ」「ええっ!!」  いつもクールそうな作山が、スタイリストさんの前で衣愛代がこれから 着けるブラのホックをガチッ!!と噛んできた。  あまりの異常な行動にスタイリストさんが制止するも「特命を受けてい るからね♪」と最後までホックを噛み続けていた。  そう、衣愛代のブラのホックがなかなか外れないのは、こうした作山の 恥を捨てた行為が実った形であった。  そんなことも知らずに衣愛代はひたすらブラのホックに苦戦して動き回 ることになった。  そして、その苦戦の様子が上のカメラから映されていることに気づいた のであった。

(今まで着替えていたとこも映されて
いたの..そんな)
衣愛代の瞳に悔し涙が浮かぶ。
(みんな見てる・・・テレビの向こうで
はお母さんも友達も・・・)
着替えてるところを..それもひょっ
としたら恥部も見られているかも知れ
ない。
清純アイドルの時は絶対になかった事
であり、しかもTVカメラで放映され
ている。
生放送で無ければ泣いて喚きたいほど
だった。けど泣いてる場合じゃない。
残り時間の秒針が聞こえてくると、そ
んなことをしてる時じゃないと自分自
身が訴えてくる。
(・・・今さら、迷ってられないわ。こ
のままじゃ手かくしで挑戦すること
になっちゃうわ)
迷いをたき切って、再びブラのホック
を外しにかかる衣愛代だが、やはり作
山が細工したホックがかなり効いてい
るようであった。

(それにしても、このホック何でこんなに外しにくいのよっ)  どんどん焦りが増してくる。そんな焦りが衣愛代の指先を震わしてしま い、ホックをさらに外しにくくさせていた。 (早く..はやく..はやくぅ..ホックを)  カチャカチャカチャ...  かなり慌てているのか、衣愛代の耳には残り時間のカウントの音が届か なくなっていた。  それも上側のカメラで映されていることも忘れてホックを外すことだけ に没頭しているように見える。  ざわざわざわ..  観客たちが騒ぎ出してきた。いや、この生放送を見ている視聴者もTV にかぶりつく様にして注目しはじめた。 <ひょっとしたら..久々のポロリが出るんじゃないか>  衣愛代の生着替えを見ている男たちの脳内にこのワードが一斉に発生し た。まばたきを惜しむかのように男たちの眼がかっと開く。下半身に血液 が集中してきて興奮が高まってきた。  そんな無数の邪な想いが集うとこで衣愛代はこのままホックと格闘する しかなかった。  ただ番組としては一応、注意も促さないといけないので司会者が大声を 出して衣愛代自身に今の状況を説明した。 「衣愛代ちゃん〜!残り時間がないですよっ!」 「!!」 (ぁぁっ!私ったら、何堂々とブラを外そうとしてたのよっ)

少し我に戻った衣愛代が再び、みんな
の目線から逃げるようにしながら、ホ
ックを必死で外す仕草を見せてきた。
どうしても心の中で割り切ることが出
来ず、大勢の前で着替えてると思うと
恥ずかしい気持ちでいっぱいになる。
(ぁぁ..恥ずかしがっている場合じ
ゃないのに..どうしたら..)
自分の胸をじっと見て、どうしていい
か分からない中、突然、ビニルの一方
が思い切り下がった。
「えっ!?」
驚いて見ると、司会のお姉さん役の女
性が覗いてきたのだ。
「きゃっ、ま・まりなさん!?」
「もう時間が無いわよ?急いで急い
で!ほらブラをとって」
「そ、そうなんだけど、なぜかホッ
クが外れなくて・・・。」
「うふふ、恥ずかしがってちゃダメ
よ?肉体派アイドルでやってくなら
覚悟を決めなきゃv。胸が大きいだ
けじゃ、スグ消えちゃうぞ♪」

「は・はい..」 「そのまま一気に下へブラ落とせばいいじゃない?わざわざホック外す必 要なんてないんじゃない♪」 「そんなことしたら、上のカメラでおっぱいが..」 「そりゃそうだけど、あと10秒だよ。大丈夫なの?」 「10秒..いや何とかやってみますっ」  そう、時間の方は10秒を切ってしまい、通常の熱湯PRだとタオルが 自動的に放りこまれる時間であった。  ただ、今回はタオルなしの為、タオルは放り込まれるなく時間は無情に 進んでいった。  ピッ♪ピッ♪ピッ♪ピッ♪ 「ほら、あと8秒よ!」 (早く取らなくちゃ..) 「5秒よ!」  カチャカチャ.. (あともう少しで...)カチャカチャ..

ピッ♪ピッ
「衣愛代ちゃん、あと2秒っ!」
(早く!早く外れてっ!)
カチャ・・カチャ・・カシャーン

少し強引にホックを引っ張ったおかげで、
ようやくブラを外すことが出来た。
「やった・・・!」

勢いをつけてホックを外したので、外れ
た途端に衣愛代のCカップのおっぱいが
ブラを押しよけて元気よく飛び出したの
であった。
ぷるるんっ♪ぽよーん!
ピィィィィィーー♪
ぱさっ。
おっぱいが大きく揺れると同時に、タイ
ミング悪く時間切れが来てしまい、幕が
落ち始めてしまった..
「えっ!」
すでに隠すことが出来ずに、ただ驚くだ
けの衣愛代であった。

 タイムカウントがゼロになり一気に落ちてしまったカーテンの幕を見て 衣愛代はただ呆然と立ち尽くしていた。 「ぁぁっ...」  幕はすでに完全に落ち、衣愛代のおっぱいがぶるんっと揺れながら晒さ れた。  しばらくは無防備のままで揺れているおっぱいが男たちの興奮を掻き立 てるだろう。  衣愛代にとって大失敗したのは、あまりのショックで一時的に身体が硬 直してしまい、直立不動を余儀なくされたことであろう。  それもこれでも晒し足らずと言わんばかり、衣愛代の乳首がピコンと勃 起していた。 「おおおおぉぉぉぉっっ!!すげぇぇぇぇぇーー」  大声をあげながら、一斉に幕の方へ集中するゲストと観客たち。  衣愛代はカメラから映されるのを避ける為、最初からゲスト側を向いて 着替えていた。  そんなゲストや観客たちに期待以上の映像を見せてしまったのだ。

一方、衣愛代は未だに直立不動のま
まで胸を晒したままとなっていた。
どうやら、衣愛代の脳内では幕がス
トンと落ちるーンが何回、何十回も
繰り返されていたようだ。
目の前も真っ白となっており、ゲス
トや観客たちの姿が映ってないらし
い。
それほどショックは大きかったので
あろう。
しかし、ゲストや観客たちはここま
での美味しいシーンを見れるのは正
直驚いていた。
誰もが上の水着を付けられないこと
は確信していたが手で隠すと思って
いたからだ。
いや、望むなら幕が下りると同時に
ブラを外して、おっぱいを出したま
ま幕が下りて欲しい。

そんな願望を持ってカウントダウン
を楽しんでいただけに願望以上の
光景に声を上げずにいられなくなっ
てしまったようだ。

 もちろん、衣愛代はわざとみんなにおっぱいを見せ付けてるわけじゃな く、手で隠したくても身体が硬直して腕が動かない。  自分でもどうしていいかわからないほどすっかり頭の方が混乱していた。  そう、未だに衣愛代の2つの大きな豊乳が隠されることなく観客たちの 飢えた視線を受けていた。  近くの大型モニタに顔を押し付けて喜んでいる観客もいた。  衣愛代の固く起立した乳首がぴくぴくと震える様子をほとんどの男たち が細かく観察しているようだ。 「こりゃ、たまらねー美乳だぜぇー」 「真っピンクのビンビン乳首が可愛いじゃねーか」 「へへっ、いつまでおっぱい出すつもりなんだろう〜」 (ああぁ..私の身体、動いてぇぇーー!こんなことならニップレスをす るべきだったわ..)  衣愛代の耳に男たちのいやらしい声が響いてくる。  乳首がかぶれるからといってニップレスを断ってしまった自分がすごく 恨めしく思う。  このまま気を失いそうな恥ずかしさに襲われているのに倒れることも出 来ずにピンク色の綺麗な乳首も堂々と晒されている。  だが、さすがにこのままだと衣愛代自身が参ってしまうので、ここでよ うやく作山が助け舟を出してきた。 「衣愛代ちゃん、限界だからCMの方を頼むよ」 「わかりました、作山さん」  CMが始まったことで、ようやく衣愛代自身が手足が動かせるようにな った。  フラフラになりながら、おっぱいを隠したが今さら遅い反応かも知れない。


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