第19話「飯塚 安希の挑戦状」


 今や、いくつかのレギュラーを持ち順調にこなしてる衣愛代に、とある 危機が迫ることになった。  何とあるタレントが清純派アイドルたちに挑戦状を出したからだ。  挑戦状を出したのは、かってTフロントの女王と呼ばれた辛口セクシー タレントの飯塚 安希(いいづか あき)であり、時々過激な事をやって ワイドショーを騒がす人物としても有名であった。  何せ、彼女の罠によっていろんなアイドルや女優が辱めを受けており、 狙われたらおしまいだと言われるぐらいの存在だった。  そんな彼女が芸能界で活躍している清純派アイドルたちに挑戦状を出し てきたのでマスコミは大騒ぎとなった。  彼女はマスコミに対してこう大声で言ってきた。 「清純アイドルってものは、ちょっとでも肌が見えただけで顔を赤らめる のを言うんだ。恥部を出して人気を出してる清純アイドルはただのエセア イドルなんだよ。そういった奴らを全員、辱めてやるわっ!」  この言葉を出した2日後に、清純アイドルの真瀬 春歌(ませ はるか) が最初のターゲットとして安希の罠にはまってしまったのだ。  天然丸出しでおっとりとしたキャラで売り出していた清純アイドルの真 瀬 春歌であったが、彼女のイメージビデオは過激なシーンが多く、とて も清純アイドルが出すものではなかった。  その上、趣味は首輪を集めることなんですぅ〜と、自分が収集した首輪 を付けてよくTVに出演していた。  これが安希の怒りを買ってしまったらしい。安希いわく「首輪を集めて る段階で清純アイドルじゃねーんだよ。こういう女に相応しい舞台を用意 してやるよ」と予告をしてきた。  そして、安希は偽のイメージビデオの企画を立てて、春歌をまんまと出 させることに成功したのだ。  そう、”ませはる”の愛称で人気が高かった清純アイドル真瀬 春歌が イメージビデオの撮影の流れで緊縛されるようにしたのだ。  それも、春歌を縛るのは名緊縛師であり、彼の縛りに喘ぎながら感じて しまう。股間に縄が食い込むと悶絶しながら、快感の虜になっていく春歌。  その後も様々な緊縛をされることになり、撮影中に何度もイってしまっ たようだ。  そして、この恥ずかしい春歌のイメージビデオを安希が強引に販売に持 ち込んだ。  現役の清純アイドルのSMとあって、マスコミは騒ぎ立てたが当の春歌 が安希を訴えてこなかった。  どうやら、安希も春歌当人も予想してなかったイメージビデオ売り切れ というニュースが飛び込んできたのだ。  安希としては春歌を辱めようと、わざと在庫が残るように今までのイメ ージビデオの販売数の数十倍を用意したのだが、いざ蓋を開けてみると売 れ行きが凄いことになり、どのショップでも午前中で売り切れとなってし まった。その上、今まで売れ残っていた春歌のイメージビデオも一緒に売 れてしまったらしい。  これはきっとマスコミで取り上げられたことが幸いしたのだろう。  結果としては今までのイメージビデオとは比べ物にならない売り上げと なったらしく、それを聞いた春歌が何と自分から第2弾を所望してきたの であった。  これにより騒動の方はすぐに収まったが、この出来事に同じ清純アイド ルである衣愛代は大きなショックを受けた。 「!!う・うそ..春歌ちゃんがこんなことするなんて..」  衣愛代は顔を真っ赤にしながら春歌の記事を読んでいた。もし自分が罠 にはまって、こんな風に縛られたら泣き叫ぶだろう。 「どうして縄なんかで縛られて..こんな気持ちいい顔出来るのかしら?」  そう、記事には緊縛された写真も載っており、かなりきつく縛られてい るのに春歌が悦びの表情を出していたからだ。 「SMって..そんなに気持ちいいものかしら?」  衣愛代はドキドキしながら記事を読んでいた。小5の時から清純アイド ルと言う世界に入った為にこういう女性の凄まじいシーンなど見たことが なかった。 「・・・えっ、第2弾って首輪をつけて裸でお散歩って..そんな恥ずかし いことをするの..」  どうやら、春歌の第2弾は牝犬プレイを敢行し、裸のままで散歩するら しい。ここまで堕ちた春歌は当然、清純アイドルをやめることになり、こ れからは緊縛アイドルとして目指すようであった。  春歌をこんな風に変えてしまった安希のことを衣愛代は恐ろしく思った。 「確か..安希さんって、清純アイドルたちを辱めるって言ったよのね.. 私もその内、狙われるってことなの..どーしよ」  自分が次に狙われるかと不安に思った衣愛代は安希が出ている番組をチ ェックすることにした。  そして、とある番組で安希がとんでもない宣言をしていたのを見つけた のであった。 「おい、いいか。色気を出して人気を集めてるお嬢アイドルども。あんた らの肌全部世間に晒しちゃるから楽しみにしてなさいよ」  そのTVを見ていた衣愛代はびくっとした。 (だ・大丈夫よね・・・わ・私のことじゃないよね...)  とりあえず、不安を感じながらも衣愛代はこのことを気にしないように していたが、この安希のせいでとんでもない悪夢を見ることになってしま った。  2日後、あんなTVを見なければ良かったと後悔する衣愛代。  どうやら、あの安希のセリフがどうしても頭に付いて離れない。  そんな不安を抱きながら明日の仕事に備えて眠りにつくが、頭にあの宣 言がこびりついてるせいで少し火照って暑くてたまらない。  そんな火照りの中で衣愛代は何とか眠ったのだが..  すぅぅぅぅーーー。zzz..... ********************************** ***********  衣愛代の夢の中  ************ ********************************** (そういえば..以前、春歌ちゃんと共演する企画があったけど..あの 話し、どうなったんだろう) 「・・・ちゃん、衣愛代ちゃん、何ぼーとしてんの?」 「?あっ、春歌ちゃん。私..ぼーとしてた?」 「これから撮影なんだから、しっかりしてよ」 「う・うん」  そういうと春歌は自慢の首輪コレクションの1つを衣愛代の首につけて きたのだ。  衣愛代は自分の首に鎖と首輪を付けられて驚いた。 (えっ?首輪ってどういうこと?私に何をやらせる気なの..)  衣愛代が抵抗しようとしたときに、あの安希が思い切り衣愛代の尻を叩 いてきた。  ピシャーーン!! 「何ぼーとしてんのよ。首輪を付けたんだから、さっさとメス犬になりな さいっ!」ピシャーーン!! 「そうよ。衣愛代ちゃん♪私と一緒に4つんばいになろうよ」 「えっ?ええぇぇー」 「ほら、早くしな。メス犬!」ピシャーーン!!  お尻を何度も叩かれた衣愛代は観念してしまい、素直に四つんばいとな った。 「さあ、2人そろって散歩にいくわよ」 「散歩?4つんばいで?」 「そうよ♪もう私たち、素っ裸になってるんだから今さら嫌なんて言わせ ないわよ〜) (いやぁぁぁー!何で裸なの?それも、裸のままで散歩するの?)  裸であったことに気づいた時にはすでに遅く、目の前の扉が思い切り開 いていた。  衣愛代にとっては4つんばいで歩くことも始めてであり、裸で外を散歩 する時が来るとは思いもしなかった。  ましてや同じ清純アイドルの共演がこんな卑猥なものになるなんて.. 「ふふっ、2人ともいい格好よ〜♪」  そういった安希が2人の鎖を引っ張り始めた。  衣愛代は絶対に動かないと思ったが心とは裏腹に身体の方が素直に従っ て、四つんばいのまま歩き始めていった。 (ぁぁっ..どうして歩いてしまうの?見られちゃう..みられちゃう)  こうして、現役の清純アイドルが2人並んで4つんばいで散歩すること になり、胸は大きく左右に揺れ、後ろからは大事な所が丸見えとなった。 「ほら、もっと笑顔で歩くのよ」ピシャーン!!  安希が衣愛代のお尻を叩き、その音に追いたてられるように、衣愛代は 笑顔を作って歩き続ける。  ただ、これだけ辱められているのに何故か泣き叫ぶことが出来ない。  逆に身体の中に変な感覚が生まれてくる。  そして、はしたないことにあそこが濡れてくる。 (う・うそっ..私、こんなことで感じるわけないわ!)  こんな恥ずかしい目にあって濡れるわけなんかない。そう思っていたは ずなのに股間からは大量の愛液がこぼれている。  自分が今まで見たことない乱れぶりにどうしていいか分からなくなって きた衣愛代だった。 「こんなの私じゃないっ!私じゃない!私じゃない!ちがうぅぅぅーー」 ********************************** **********  衣愛代の夢の終わり  *********** ********************************** 「違うんだからぁぁぁぁーーー!!」ガバッ!!  衣愛代はやっと悪夢から目を覚めた。 「はあ・・はあ・・・私ったら、なんて夢を見てたんだろ・・・」  全身が汗でびっしょりとなり衣愛代にとって初めて見る恥ずかしい夢と なった。  まさか夢とはいえ、公開の場で裸を晒すなんて思ってもいなかった。  いくらエッチな記事を見たからって、こんな夢を見るのは初めての事な のだ。 (外で4つんばいで散歩なんて..笑顔だなんて、恥ずかしい...)  汗を拭いながら夢の中の自分に後悔してしまう。 (・・・汗、びっしょり・・・シャワーあびなくちゃ・・・)  衣愛代はぼーとしながら風呂場に行き、パジャマと下着を脱ぎ、鏡の前 に立つと驚きの姿が映し出される。 「・・・・・うわぁ・・・真っ赤になってる・・・」  鏡に映った衣愛代の身体は全身が火照っており桜色に染まっていた。  よく見ると乳首は勃っており、あそこも少し湿っぽくなっており、身体 が興奮しているのは確かであった。 (あんな夢で興奮するなんて..どうかしてる..)  衣愛代は火照りを抑える為に、わざとぬるいシャワーを浴び始める。  シャワーを浴びながら衣愛代はこう思っていた。 (あんな宣言、聞かなきゃ良かった。馬鹿だわ。私って・・・でも、春歌 ちゃんがあんなことになったし..つい・・・)  衣愛代がいろいろ不安を抱えてる頃、春歌を堕とした安希はいつものよ うに各ワイドショーのインタビューを受けていたのであった。 「あの春歌さんをあそこまでするとは驚きです。見事に落とした感想は?」 「ふふっ。まあ、本人にあそこまでSMっ気があるとは思わなかったわ。 どうせ、あなたたち彼女の事務所から訴えられるのを期待してたでしょ?」 「いえ、私たちはそんな事まったく...」 「うそうそ。大方、予定してたタイトルは飯塚 安希、紛糾されて引退。 日頃の行いの悪さに、ついに天罰ってとこかしら?」 「そ・そんな事、私たちは期待なんか..」 「まあ、あたしにとっては、そんな訴えなんて怖くないけどね」 「そ・そうですか...」  飯塚 安希は記者たちをどんどん逆に飲み込むぐらいの勢いでインタビ ューに平然と答えていく。  こんな事は安希にとっては日常茶飯事の出来事であり、最近は元・セク シータレントとしての知名度が消えた代わりに、暴露本を良く出すタレン トとしても名が知れ渡るようになった。  その上、ワイドショーでは欠かすことが出来ないお騒がせタレントとし ても名が通ってきた。 「飯塚さん。また今度何かやるんですか?」 「まあね。あたしはこういう女だから楽しみに待っててね」 「もしかして、例の清純アイドル関係ですか?」 「さてね。でも期待外れはさせないから楽しみにね♪」 「え?それはどういう事でしょう?」 「今は言えないわ。でもすぐにわかる事よ」 「あの、もう少し詳しくお聞かせくれませんか?」 「だ・め・よ。じゃあ、そろそろ次の番組があるから」  安希は慣れた感じでインタビューを打ち切り、自分専用の控え室に戻っ ていった。  部屋に入ってしばらくすると安希は壁に貼ってある3人の清純アイドル めがけてダーツを1発放ったのである。  前は4枚張っていたのだが、どうやら壁から剥がしてゴミ箱に捨てたら しい。 「ふふ♪あと3人ね。さて、次は誰にし・よ・う・か・な♪ダーツが当た った貴女に決めることにするわぁ〜」  いったい、安希は次に誰を狙うのであろうか?それにこの3人の清純ア イドルの中に衣愛代は含まれているのだろうか..


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