第12話「花見」


 花見がついに始まった。  僕は社内の人たちと一緒に花見の会場にいったが、やはり渡部さんはま だ来ていない。  この時の僕はただ花見の準備でこき使われて大変だなと思っていたのだ が、まさか僕が想像もつかない事になっていたなんて知るはずもなかった。  月が丁度いい具合にのぼった頃から社内の花見はますます盛り上がって きてきた。  かなり大勢の社員が参加しているだけあって盛大な花見となっている。  花見の席では定番と言える裸踊りを課長がべろんべろんの状態で踊って 場を盛り上げていく。 「きゃぁぁっ〜、課長っアレが見えてるよぉ〜」 「おっとすまんの〜これも無礼講じゃぁ〜ほれっまたポロリだぞ」 「あははははっ、課長のヘンターイ!」  よく見てみると、回りの人たちがお酒で次々と出来上がってしまい、盛 り上がると言うよりは騒がしいと言った方が正しいかも知れない。  ただ、まだそこにはあの渡部さんの姿はなく僕は少し寂しい感じであった。 (渡部さん。まだ手伝われてるのかな?でも先輩OLは入れ替わりで来て るのにひどい事するよな。)  僕は渡部さんを花見に参加させないとしている先輩OLの仕打ちに内面 むっとしている中、遠くの方からガラガラと大きな音が聞えてきた。 見ると5・6人の先輩OLが大きな台車を押してきたのであった。  その台車は一流レストランで見られる大きなパーティ用の料理を載せる 台車であり、その台車には大きな料理用のシーツがかぶせられていた。 (へえ、すごいな。何の料理を作ったんだろう。でも渡部さんはどこに?)  運んできたOLの中には渡部さんの姿はなく僕はまだ社内で手伝わされ てると思い、ますます先輩OLの仕打ちに怒りが込み上げてきた。  そんな僕を誰も気付かず、みんなはすでに台車の料理に集中していた。 「部長、それにみなさーん、おまたせの料理ですよー」  先輩OLの明るい声で回りにいた男たちが一斉に台の回りに集まってきた。 「おお、何か大きいな。これは中華料理?いやもしかしてフランス料理とか」 「ブブー♪もっとすごいものですよ。何せ私たちが一生懸命作ったんだから」 「おい、早く捲れよ。俺は腹へってるんだよ」 「そうだよ、勿体つけるなよ」 「あわてない、あわてない♪これは今回のメイン料理なんだから」 「早く捲れよ!」「早く早く」ガヤガヤ 「じゃあ、みんなも注目してきたのでメイン料理を披露しまーす」 「どうぞ、これが私たち女子一同の料理でーす」  両端にいたOLが一斉に大きなシーツをめくった。それと同時に大きな 歓声が男子社員たちの中で湧き上がったのだった。 「おおーすげー。これはいいー!」「まじかよ。これ!」「ヒューやるね」  めくる前から何か料理台には人みたいなのが乗ってる様な感じがしたの だが、本当に台の上に人が寝ていたのであった。  それもその人はあの渡部さんであり、まるでよくお座敷で見る女体盛り の様な感じで料理が盛り付けられている様だった。  いや、よくよく見ると女体盛りの様なものでなく本当に女体盛りになっ ていた。  僕は予想もしなかった出来事に少し戸惑いを感じていた。 「渡部さん..どうしてあんな事を?」  男子社員たちから次々と黄色い歓声が沸きあがる。  胸や腰にはまだ小さなフェイスタオルが乗っているため、恥部は全て隠 されているが、それ以外の箇所の上には見事に料理が盛り付けられていた。  当然、ただフェイスタオルを載せてる為、横から見ると渡部さんの乳房 の丸みの曲線やお尻のラインがはっきりと見えてしまっている。  フェイスタオルは今でも落ちそうな感じだが、きっとあの下は小さな水 着を付けていると僕は思っていた..いや、そう信じていた。 (渡部さん。なんでこんな事をやっているんだ?もしかしてこの台に無理 やり..)  そんな時、部長がシーツを拾いOLたちにまずそうな顔でこう言ってきた。 「君たち、ちょっと度がすぎるよ。彼女を無理やりこんな事させて後でど うなるか..」 「あら?部長?これは私たちが強制的にやったと思うんですか?」 「当たり前だ。彼女がそんな事するわけないだろ?」 「そう?でも部長、いいえ他の方もよく台を見て下さい。渡部さんが何か で台に固定されてますか?嫌ならすぐにでも逃げられる状況ですよ」  僕もそう思ってよく台を観察した。確かに渡部さんの体は台に固定され ておらず、ビール瓶を掴んでいる渡部さんの両手はいつでも動かそうと思 えば動かせるものであった。 「うむ。確かに彼女は固定されてないな..でも平気なのかい彼女は?」 「部長、これって実は渡部さんが自分から志願したんですよ。渡部さん自 身が1度こういうのをやってみたいと言ってたんですよ。ねえ?渡部さん?」 「・・・・・はぁ.はぁ..」渡部さんは、しばらく沈黙していた。  と言うより、何か息を落ち着かせているかの感じにも見えた。  しばらくすると甘い感じの口調で渡部さんが言ってきた。 「はい..かなり恥ずかしかったんですが今回思い切ってやる事に決めま した..みなさん、遠慮なく私を・・・私を食べてください・・・・」  渡部さんは軽く微笑みながら言ってきた..息は何故か少し荒く僕は不 思議に思った。  もしかすると、これは渡部さんの意思ではなく何かしらの強制がかかっ ているのと僕は疑問に思い始めた。  だが僕を驚かせたのはこの後の部長の急変した発言であった。 「そうか。そうか。まあ世の中こういう趣味もあるだろう。今日は無礼講 だし、多少の事は目をつぶろうじゃないか」 「さすが、部長。話がわかるー。渡部さん、良かったわね♪」 「はい..ありがとうございます..部長..」 「今日は君の本当の姿でも見せてもらうかな。くくっ..」  渡部さんのお礼を聞いた部長はニタニタと笑っていた。これがさっきま で注意していた人物とは思えない程、全く違う形相になっていた。  そう、この時の僕はさっきの部長の注意が演技だとは知るはずがなかった。  あくまでも渡部さんが自主的に参加をかってきたかの様に進める演技で あったらしく、まだしばらくこの演技は続いていったのだ。 「おい、これってタオルの下はどうなっているんだ?へへっ」  1人の男子社員がスケベそうに先輩OLたちに聞いてきたのであった。 「このタオルの下?いくら無礼講でも限度があるわよ♪当然、水着に決ま ってるでしょ」 「ええーーやっぱ、そうか。そうだよな..」「まじ?期待したのに..」  男子社員からブーイングが起こリ始めた。そのブーイングを待ってたか の様に先輩OLは男子社員の期待していた事を言ってきた。 「と、する予定だったんだけど!何と渡部さんから異議が出たんです。ね え?渡部さん」 「・・・は・はい..あまりにも野暮でしたので異議を出しました」 「おおっ!!それってどういう事?渡部ちゃん?」「その異議って何だよ!」 「・・・せっかくの女体盛りなので水着を外してもらうことにしました..」 「マジかよ!じゃあ、その下はすっぽんぽん?」 「でもニプレスとか付けてるんだろ?」 「・・いいえ、何も着けてません。みんなに女体盛りの醍醐味を味わって もらうため全て拒否させて頂きました」 「そうなのよ♪渡部さんって結構大胆なのよね。驚いたわよ」 「本当かよ?もしかして騙してねえか?なあ?そう思うだろ?」 「そうだな。いくら何でもすっぽんぽんにはならねーな」  一部の男子社員たちが渡部さんの態度に疑ってきた。  もちろん、僕もこれを嘘だと言って欲しい。 「そんなに疑うなら、まずは上の方を捲ってもらう♪もちろん渡部さんが 自ら捲ってもらうけど。いいかしら?渡部さん?」 「はい..私に捲らせて下さい..」  渡部さんはそう言うと、上のフェイスタオルを自分自身の手で外してし まった。  外したフェイスタオルが、ふわりと地面に舞い落ちる。  そして、そこには見事なDカップの豊満なバストが露わとなり、男子社 員たちがそれを見て歓喜した。  どう見ても水着を着けていない豊かなおっぱいがはっきりと見えたので ある。  だが、見えたのはおっぱいだけではない。  料理を盛り付けたおっぱいの真ん中に、もっとすごいものが晒されてお り、それは乳首の部分であり、言葉のとおりニップレスをつけていなかった。  ただ、肝心の乳首だけは辛うじてマジックペンのキャップで隠してたよ うで、ピンク色の乳輪は丸出しにされていた。 「おおっ、すげぇぇーーマジでおっぱい丸出しだぜぇぇー!!」 「乳首は隠しているが乳輪は完全に丸見えじゃん!!」  男子社員たちは渡部さんの晒された胸や乳輪を見てはしゃいでいた。  そんなはしゃぐ男子社員たちに渡部さんがとんでもないことを聞いてき たのだ。 「あの..みなさん。このキャップも邪魔だったら取ってもいいですか?」 (!!渡部さん、何てことを聞くんだよ。そんなことを聞いたら..) 「おおっ!もちろん邪魔だよ。早く取ってくれよぉぉぉー」 「取れぇー、取れぇー」「渡部さん、あんまりこいつらを刺激しないでよ」 「すいません。でも、このピンクの固いキャップに負けないぐらいのビン ビンの乳首を見て欲しいんですっ」 (何てことを言うんだ!渡部さん、そんなことを言ったらダメだぁぁー)  心の中で思い切り叫ぶ僕の目の前で、渡部さんはキャップにまで手を伸 ばし、自分の手で2つのキャップを掴んで外して投げてしまった。  当然、そこには綺麗なピンク色の乳首が露となり、言葉のとおり固くピ ンと立っている乳首がはっきりと出てきたのであった。 「そ・そんな..渡部さん..いったいどうして?」  僕は顔を伏せて頭に手を抱えてを大きく振る。 (なんで、自分からキャップを外したんだ!?乳首を自分から出すなんて!)  渡部さんを直視出来ず僕は混乱してしまってる。  僕が混乱する中、渡部さんの猥褻な行為はまだまだ続こうとしており、  先輩OLが男性社員の興奮を高める言葉を言ってきたのだ。 「みんな、胸で興奮しちゃ下を見たら失神するわよ♪ねえ?渡部さん?」 「・・・は・はい..下の方も何も付けてませんので..」 「マジかよ。もしかして見せてくれるのかい?」 「はい..今から捲りますので良く見てください..」  男子社員たちは渡部さんの言葉を聞くと一斉に股間の方へ視線を集中さ せる。 「・・・で・でわぁ・・め・めくりますぅ..」  声がうわずる渡部さんの身体がいっそうと赤くなる。まるで見られるこ とを感じているかの様で僕の目には渡部さんが痛々しく映っていた。  渡部さんは身体を少し震わしながら、大胆にも脚を開き始め、脚が開く と同時に渡部さんは自分の手で下のフェイスタオルをゆっくりと外してき た。  外したフェイスタオルは、先ほどのタオルの近くにふわりと舞い落ちた。  落ちると同時に男子社員たちの狂気の声が大きく響き渡る。  そこには、はっきりと渡部さんの綺麗に生えてるアンダーヘアが見えた からであった。  多くもなく少なくもなく恥丘を綺麗に隠しているちょっと見惚れてしま うアンダーヘアであった。  男子社員たちは、少しでも近くで見たいと言う欲求に押され、渡部さん の近くに互いを押す勢いで集まってきた。 「おい!見ろよ。割れ目がばっちりだぜ。すげーぜ!」 「うぉぉぉーー渡部ちゃん、あそこにすげーの入れてるじゃん!!」  そう、美しいアンダーヘアの下側では目を背けたくなるような卑猥なも のが晒されていた。  何と渡部さんの秘部に何かが挿れられており、その物のせいで秘部が思 い切り広げられていた。 (何て格好なんだ!?こ・これがあの渡部さんなのか?)  僕はあまりにも卑猥な渡部さんの姿に驚愕した。  だが、更なる驚きが僕を襲おうとした。先輩OLがとんでもない注意を 渡部さんにしてきたのだ。 「渡部さん、よく見たらまだ捲ってないとこがあるじゃない?それも捲ら ないとダメじゃない♪」 「そ・そうですね..め・捲るのを忘れてました」 (捲る?タオルはもう捲ったはずなのに..これ以上何を..)  なかなか答えを出せない僕だったが、渡部さんの両手が恥丘の方へ行く と、何を捲るかが分かってきた。 (ちょっと渡部さん?まさか..捲るって、あそこの豆を..) 「みなさん..ここも今から捲るので注目してください..お・お豆の方 も隠さずに見せますので..」 「渡部さん、お豆じゃ分からない男子社員もいるわよ〜」 「す・すいません..包皮で隠れていたピンクのクリトリスを皮をめくっ て晒しますので見てください..」 「うぉぉぉ〜、そこまで見せてくれちゃうのかよぉぉーー」 「渡部ちゃーーん、早く捲ってくれよぉぉーー!」 「はい..め・めくりますぅ..」  真っ赤な顔をして、渡部さんが自分の指で包皮を押し上げると、真珠の ようなピンクのクリトリスが飛び出てきた。  それも男子社員たちが見てる前でピンクのクリトリスが膨らみはじめた。 「見ろよ。渡部ちゃんのクリトリスが立派になっていくぞ〜」 「すげぇぇーー、まだ膨らむんじゃねーか?意外とデカクリじゃねーか」 (これ以上、渡部さんのあそこの悪口を言うなぁぁぁーー!あ・あれは渡 部さんのあそこじゃないんだっ)  僕が前に見た渡部さんの秘部は少女のような綺麗なものだったんだ。  それが、あんなに無残に開かれて、クリトリスまで出てしまうなんて..  そう、秘部に挿してあるものが渡部さんの陰唇を広げてしまい、何とも いやらしい性器に変えられている。  あんな風にしてしまった先輩OLたちを憎く思う。  しかし、先輩OLたちの仕打ちはまだこれからが本番であり、渡部さん にすごい指示をしてきたのだ。 「渡部さん♪せっかくだから、あなたが自分の身体の料理を説明して」 「・・・・はい..わかりました」  そう、何とこの卑猥な料理を渡部さん自身に説明させようとしていた。  まさか本当に説明するつもりなのか!?  いったい..渡部さんはどうしてしまったんだ!?


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