第3話「隠された行事」


渡部さんの女体盛りが来てからもう20分も経つであろう。男子社員のほとんどは 彼女の回りを囲み女体盛りを楽しんでいたのであった。 もう渡部さんの胸や大事な所は晒されており、動くはずの両腕で一切隠そうとは せずただ皿としての役割に徹していたのであった。 だがそんな中、僕と先輩は離れた所で隠された行事についての事について話し あっていたのであった。 「先輩は本当にいかなくてもいいんですか?もう終わるかも知れませんよ。」 「いいんだよ。それにまだ終わんねえよ。まだこれからいろいろあるんだよ。」 この先輩は結構変わり者で女子からは敬遠される人であった。 だが反対に仕事が完璧に出来、社内ではやり手の社員であった。 またいろいろな妨害にはリスクをいくら払っても徹底的につぶすと言うとんでも ない切れ者であった。 そんな先輩であるから、イベントに参加しない僕らを誰も責めてはこないので あった。 「すまねえな。平ちゃん。あまりにもくだらねえ事だったから忘れてたよ。」 そう、先輩は僕にこの隠された行事について全て話してくれたのであった。 大体が僕の憶測どおりであり、この部では毎年新人の誰かを女体盛りにする事 が慣わしになっていたのであった。 それも女子にはもう入社してからすぐにこの事が伝えられており、後は誰かが 犠牲になるかを決めるだけの事であった。 そして今回、多数決で渡部さんが決まってしまい、やらざるを得ない状況にされて しまったでのあった。 「なあ、平ちゃん。お前今回この皿を盛り付けて運んだOLどう思う?」 「・・・・・渡部さん、いろいろ目つけられてたから楽しんでやったんじゃありません?」 「そうか、お前らしい答えだな。だがそんなんじゃあの子は途中で逃げるな。」 「?何がいいたいんです?」 「実はな、盛り付けたあいつらも全員同じ目に合っているんだよ。」 「え?同じ目に?どういう事ですか?」 「これはな、聞いた話しなんだが、この社には春間際にしか使わねえ部屋が1個あるんだよ。」 「それって、同期の間で出た開かずの部屋ですか?」 「まあ開かずと言うより開けて見せられない部屋ってとこかな?」 「見せられない部屋?」 「その部屋にな。この花見の行事の写真がいっぱい張られてるんだよ。そう歴代の女体盛り の写真が全部そろっているんだよ。」 「・・・・・・・」 「そう、その部屋で毎回打ち合わせをしてそこでその写真を参考に盛り付けられるんだよ。」 「じゃあ渡部さんも・・・」 「ああ、彼女だって同じ目にあった先輩たちが自らの痴態が飾られてる部屋で盛り付けるん  だから諦めるしかねえだろ?」 「・・・・・・・」 「だけどな。俺はな今回は・・いいや前回もしないと思ったんだけどな。やっぱ朱に  まじったって事か。」 「今回は?」 「ああ、去年な女体盛りになった子が意地でも次回からはなくすと言ってたんだよ。彼女は  この1年でかなりの仲間と力を付けてきたんだ。なくそうと思えばなくせるんだよ。」 「もしかして1番渡部さんを妬んでいたあの実力派の先輩ですか?」 「まあな、あういう思い切った事をやらされた女子は開き直ってものすごく伸びるやつが  多いんだよ。実力派の大半はこのイベントの経験者って言っても過言ではねえな。」 「じゃあ、なんで今回もこんな事を?」 「だから朱にまじったんだろ?努力した彼女があんなちやほやされてる渡部さんを許せ  なかったんだろ?結局同じパタンなんだよ。」 「でも、渡部さんはそんな風には...」 「どうかな?見ろよ。あのばかな行列を。あんなやつらに敬意をはらえるか?」 渡部さんの方を見るといつの間にか料理は平らげられており、渡部さんが上半身を 起こしていたのであった。 さっきは寝ててわからなかったが起きあがった姿には、その可愛い顔にあわない見事な 胸が惜しげも無く晒されていたのであった。 そして何やら渡部さんはお酒のビンを手に持ち、そのまま自分に体にこぼしていたので いたのであった。 いや良く見ると自分の閉じた股にお酒を自分で酌んでおりいわゆるワカメ酒を 作っていたのであった。 男性社員たちはその酒を飲むために行列を作っており1人1人にワカメ酒を飲ませて いたのであった。 その飲む男子社員の顔は見るに耐えられない程たるんだ顔になっており、情けない感触 を僕は感じたのであった。 「渡部さん...可哀相に..」 「今からそんな顔してたらこれからの出来事を見てられねえぜ。」 「それってまさか1番やばい状態に...」 「・・・意外にスケベなやつだな?安心しろ。このイベントにはもう1つの暗黙の了解  があるんだよ。」 「暗黙の了解?」 「ああ、簡単に言うと男子は決して性行動に出ない事だ。そう、そういった類の行動  が出たらたちまちこのイベントは中止となりOLたちの手でその男性はクビと同時  にそれなりの場に出されそれなりの慰謝料も取られるんだよ。」 僕はまた驚いた。このイベントにはいろいろと深いものがあるんだと。 「まあ、そう言う事だから渡部さんも了承してるんだよ。そんな目にあってまで  やる馬鹿はいねえよ。」 「そうですよね。でもまだ続くんですよね。」 「ああ、下手な制限があるから、あいつらの歯止めがきかねえんだよ。もっと  恥ずかしい事がおこるぜ。」 「・・・・・」僕は一瞬ドキっとした。今まで渡部さんを心配している僕の裏側でその 痴態を見てみたい僕の存在がわかったからであった。 そして先輩の言う通りまだまだ渡部さんの羞恥は続くのであった。


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