たくやはいったい誰の嫁?<宮村先生編>-1


「ひあああぁ! ふあ、中に、あたし、中出しされて、イ…くァあああぁぁぁ……!!!」
 宮野森学園に出勤しようとしていた宮村先生――あたしの愛しい旦那様――に突然押し倒されたあたしは、さながらレイプのような激しさでペ○スを捻じ込まれ、膣の一番深い場所に射精されながらそれでも表情を蕩かせながら昇りつめてしまっていた。
 ―――み…宮村先生……元気すぎだよぉ……♪
 土曜と日曜と、二日にわたって家から一歩も出ずにお互いに愛情を確かめ合ったって言うのに、駆け巡るオルガズムの衝撃に全身を痙攣させてしまっているあたしの胎内にそそがれる精液の量は信じられないぐらいにタップリだ。しかも射精したのに、おチ○チンはガチガチのまま。時間さえあれば、このまま三回戦でも五回戦でも出来そうなぐらいに精力が満ち溢れている。
 ―――もう……優しそうな顔に似合わず、あっちのほうでは獣なんだから……♪
 宮村先生と言えば、寺田先生のような恐くてスケベな先生とは真逆に、優しくて生徒から好感をもたれている先生だ。そんな先生と宮野森学園を卒業した後に女の姿で偶然再会してしまったあたしは、当時の好感を時間をかけずに愛情へと変化させてしまい、もう……お互いに離れられなくなって、同棲生活を始めてしまっていた。
 けれど夜の生活のほうでは、想像していなかったぐらいに愛されてしまっていた。先生が言うには、「これでも昔は結構遊んでたもんだよ、ははは」との事だけど、今まで目にしてきた中で一番の巨根に、一晩中でも潮噴きさせられ続けてしまうほどのテクニックには、愛情とは別の意味ででも虜にさせられてしまっていた。
 ―――仕事なんていかずに……二人してずっとこうしていられたらいいのに……
 ピチピチの精液が子宮の内側へとどめのように叩き付けられ、絶頂快感に意識を何度もさらわれた後に訪れる小波のように緩やかな余韻……その中で荒い呼吸を繰り返しながら物思いに耽っていたあたしは、宮村先生の首に腕を回してネットリと舌を絡め合わせる。
「相原……悪いんだけど、その、そろそろ家を出ないと朝の会議に間に合わないよ……」
「んっ……自分からあたしを押し倒したくせに。悪いのは先生じゃない」
「け、けど、朝から下着もつけずに裸エプロンで目の前にいるのは、誘惑とは言わないのか?」
 確かに……床に押し倒されたあたしが見につけているのは、フリルの付いた可愛らしい白エプロンただ一枚。あたしが男だって、絶対に朝から一発とは言わずに二発三発してしまうような悩殺ファッションだ。
 ―――だって、先生とエッチしたかったんだもん♪
 まあ、こういうのも惚れた弱みと言うのかな?
 ともあれ、愛する旦那様を遅刻させてはいけないと、犬のように四つん這いになっておマ○コから引き抜いたばかりのおチ○チンを舐めて綺麗に掃除する。卑猥な音を響かせて精液の残りを尿管からすすり上げ、カリ首の裏にまで舌を絡めて汚れを拭ってからエプロンの胸を押し付けて湿り気をふき取る。
「………それで、終わりか?」
「だって時間がないんでしょ?」
 お口と胸とで半端に刺激されたおチ○チンは、戦艦の主砲のように猛々しいほどに反り返っている。でも今すぐにでも家を出ないと遅刻確定なのに、最後までさせてもらうほど、あたしは自己中オンナでもない……けど、宮村先生にとっては蛇の生殺しだ。
「夜はいっぱいご馳走作って待ってるからね、セ・ン・セ♪」
「ははは、お手柔らかに頼むよ……じゃ、行ってくるから」
 収まりの付かないペ○スを強引にズボンの中に押し込んだ宮村先生は、チュッとあたしのおでこにキスをしてから外に飛び出していく。―――玄関の時計は時間を五分早めていることも忘れて。
 ―――その五分も楽しんじゃえばとか思うけど、あの様子なら夜はきっと獣のように……うふふ♪
 本当に、宮村先生と暮らし始めてから、生活はピンク一色だ。そんな幸せを噛み締めてだらしなく笑いつつも、これから掃除に洗濯と主婦としての時間が待っている。いつまでも抱いてもらった悦びに浮かれている場合ではない。
 ―――のだけれど、
 谷間に挟み困れるようによじれていたエプロンを正し、股間から垂れる精液を気にしながら立ち上がると、あたしの目にあるものが飛び込んできた。
 お弁当……先生より早起きして、愛情を込めて作った愛妻(?)弁当なんだけど、
 ―――先生、忘れていっちゃった!?
 まあ、朝から裸エプロンのあたしの意識を奪われていたし、出勤直前ギリギリまでSEXしていれば、忘れるのも仕方ないといったところか。
 しかもご丁寧に、お弁当の横には財布まで置きっぱなしにされている。これでは、学食や購買でお昼を買って食べることもできない。
 ―――これって……やっぱり……ああいうイベントのフラグだったりしちゃうのかな〜♪
 火照る頬を両手で挟んでも、顔のにやけは全然おさまらない。
 だって、これはお弁当を宮野森学園まで届けてあげる絶好の機会だ。他の先生には話したって言ってたけど、その、あの、こう言うのは胸のドキドキが止まらないのだ。
「………よし、お風呂入ろ」
 お弁当を届けるなら、やっぱり昼休み直前がいいだろう。そして中庭かどこかで、他の先生や生徒たちにちゃかされながらでお二人でお弁当を美味しく食べて、あわよくばあたしまで食べられちゃったりして……
「や――――――――――――――――――――っ♪ どうしよ、まだ見せてない勝負下着あったっけ!?」
 本当に元は男なのかと自分で突っ込みたくなるはしゃぎぶりだけど、はやる心は抑えられない。
 でも大丈夫。時間はまだある。今からお風呂に入ってお肌に磨きをかけて、ランジェリーショップでおニューの下着を買ってからでも十分すぎるほどお昼には間に合う。







 ―――はずだったのだけれど、それから浴室やリビングでことあるごとにオナニーしてしまい、何度もシャワーを浴びなおし、家を出たのは結局、お昼休み直前に間に合うかどうかのぎりぎりの時間だった……


 −*−


「おや、あんたまさか相原くんかい? いやー、話は聞いてたけど美人になっちゃって。ここにいた頃は何度も騒動起こしてたけど、遂に年貢の納め時? 玉はどうしたの、本当になくなってるの?」
 ちょうどお昼休みに入るチャイムが鳴る頃に宮野森学園に到着したあたしを待っていたのは、あたしの在学当時から既にオバさんだった事務員のオバさんの質問攻めだった。
「ほんとビックリしたよ。あのおとなしそうな顔した宮村先生が卒業生と結婚だってだけでも驚きなのに、相手が相原くんでしょ? ここだけの話、あんた結構美人だからね〜、狙ってた先生だって何人もいたぐらいだってのに予想外の相手に横からとんびに油揚げって感じでさぁ。校長なんて宮村先生クビにするとか言ってタコみたいなあの頭を真っ赤にしてタコそっくりになっちゃったんだけど、この学園って実質松永先生が牛耳ってると娘あるじゃない。あ、知ってる、あの人この学園を買収して今は理事長様なんだよ、その理事長様の鶴の一声で問題な知ってことになったんだから後でキチンとお礼言っとかなきゃダメだよぉ、けどそうしたら相原くん可愛いから松永先生に食べられちゃっていきなり夫婦の破滅の危機とかになったら面白いけど本当に可愛いわね、どうだいオバちゃんと一夜共にしてみないかい!?」
 ―――な、長い、話が長い! このままじゃお昼の時間が終わっちゃうよぉ!
 よほど退屈な事務員仕事で刺激に飢えていたのだろう。そんなところに話題の鴨がネギを背負ってやってきたのだから、そのマシンガントークはとどまるところを知らない。はっきり言って、女性になった今でも、女性の長話にだけはついていくことだけは無理だ。
「あ、そう言えば今日は何で来たの? その手に持ってるのってお弁当? キャー! はずかしいね、こっぱずかしいよ! モー二人はラブラブで羨ましいよ! オバちゃんだって十年前はピチピチギャル(死後)でさぁ、好きな人にお弁当持っていって相手が痺れて動けなくなったところを茂みの中に連れ込まれて跨ったりしちゃったもんだよォ♪」
 ―――痺れて? 動けなくなって? そんな相手にどうやって連れ込まれるんですか……
 それ、もしかして逆レイプ……と脳裏によぎるけれど口にしてはいけないと理性と本能が同時に告げる。言ったが最後、知ってはいけない事実を知ってしまう予感に背筋が冷たく震え、必死に愛想笑いを維持して相手の機嫌だけは損ねないように細心の注意を払う。
「え、その後どうなったかって? やだね〜この子は。若い男と女が茂みの中ですることって言ったらいんぐりもんぐりに決まってるじゃないのさあ♪ あんただって宮村先生と毎晩楽しんでるんでしょう? ん? ん? 人生の先輩のこのオバちゃんに何でも相談していいんだよ?」
 言えませんって……言った翌日には街中に噂されていそうで怖過ぎる。
 それはともかくとして、こちらにようやく口を開く順番が回ってきたのだから、この機を逃すわけにはいかない。
「えっと……宮村先生がいるのは職員室ですか? お昼休みが終わる前にお弁当届けないと……」
「んま―――! なにそれ、愛妻弁当? やだねえ、よく知ってるじゃないのさ。男ってのは女の手料理に弱いんだってば。男を落とす時の常套手段よ。わたしの料理食べた男はみんな、一口食べただけでもうビリビリよお♪」
 ―――食べたくない! この事務員さんの料理だけは死んでも食べるもんか!!!
「宮村先生に食べさせてあげようかと考えたこともあったんだけど、まあ引っ付いちゃったもんはしょうがないね。彼女持ち狙って修羅場なんてごめんだからね。男は星の数ほどいるんだし、今度は佐野先生狙いで行くよオ!!!」


 −*−


 ―――はう〜、もうお昼休みが半分も過ぎちゃった。どうして先生の居場所聞くだけでこんなに時間かかるのよ〜〜〜!!!
 まったく参考にならない話を延々と続ける事務員さんから宮村先生が職員室ではなく美術室にいることを聞きだすと、あたしは許可を貰って早々にそちらへ向かいだした。
 昼食時、混雑するのはやはり食堂だ。今日は天気もいいし、屋上や中庭などの昼食スポットにも人は多いだろうけど、逆に特別教室棟は午前の授業が終わって時間も経ち、午後の授業が始まるまでまだ時間もある。おかげで美術室のあるフロアは不安になるぐらいに静かだった。
 ―――制服着てるわけじゃないし、生徒の目に付かないのは助かるといえば助かるけどね。
 それに人気がないのなら……時間は少ないけれど、あたしの胸はちょっぴり期待に高鳴ってしまう。五分もあればお口で満足させてあげられるし、十分もあれば可能性は無限大!
「んふぅ〜……♪」
 でもその前に、宮村先生はいきなりあたしが現れたらビックリするだろう。怒るだろうか?……て言うか、「しょうがないな」っていつものように苦笑しながら、あたしのことを抱きしめてくれるだろう。
 ………そんな先生の優しさに、いつも甘えちゃってるんだよね、あたしって。
 好きな人に甘えたくなる気持ちは、女の子なら普通の気持ちのはずだと思うんだけど、本当なら男として生まれたあたしにとって、それが正しい感情なのかどうか、よく分からない。
 いつもはあまり考えないようにしているけれど、女として中途半端なあたしを宮村先生が受け入れてくれているのは、彼の優しさに漬け込んでいるからではないかって思うときがある。
 それに加えて、あたしは他の男性に何度も抱かれ、レイプまでされたことのある穢れた身体だ。笑いながら気にしないって言ってくれたけれど、もしも―――


「先生、私と付き合ってください!」


 もしも穢れていない女性に先生の心が傾いたらって………あたしはずっと不安だった。


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