56 - 「真夏の夜の水遊び」
「ん……気持ちいい……」
金色に輝く満月の光を浴びながら、あたしは水面に仰向けに浮かぶ。
海と違い、波の少ないプールに委ねる身体には何一つまとってはいない。もう元の姿には戻れなくなったオンナの姿を誰の目も意識せずに曝け出せる開放感に酔いしれながら、ゆらゆらと、この至福のひと時を味わっていたのだけれど、
「たっくやちゅわ〜ん♪」
「きゃあっ!」
静寂をぶち壊し、盛大に響く飛び込み音。
結構プールの真ん中のほうを泳いでいたのだけれど、プールサイドで助走をつけたのだろう。あたしを呼ぶ声が聞こえたと思った次の瞬間には、突然近くで水が爆発し、衝撃に煽られたあたしはひっくり返ってしまう。
「………ぷはっ! 誠司さん、なにするんですか!?」
「いやー、ワリィワリィ。たくやちゃんがスゴく綺麗だったからさ、我慢できなくて」
水中から空気を求めて喘ぐように顔を上げると、飛び込んできた張本人である誠司さんは言葉とは裏腹に悪びれた様子を見せずに笑っていた。
「まったくもう……あんまり騒ぐと警備の人が来ちゃうかもしれないんだからね!?」
「それもわかってるって」
頬を膨らませて怒るあたしに近づいてきた誠司さんが、水の中で腰に手を回してくる。
「んっ……」
引き寄せられたあたしのお腹に当たるのは、夏の夜の水の中でも熱さを失わない逞しい男根……
「ちょっと、まだ早いってば……離れて……ッ!」
「いいじゃないか。静かにスれば気づかれないって」
「少しは空気読むとかムードを理解するとかしなさいよ、バカ……!」
誠司さんは臨戦態勢を整えた勃起ペ○スをあたしに押し付けていることを恥じらいもしない。こんなの、あたしだけ恥ずかしがって、バ…バカなの、あたしみたいじゃないのよ!
でも……この太い肉棒を挿れられたらと思うと、抱きしめられたからだが強張り、水に漬かっていない胸元から汗が噴き出すほど身体が火照り始める。
―――もう……あたし、いつからこんなにイヤらしくなったんだろう……
だけど、恥ずかしいのはどうしようもないけど、決してそれが嫌なわけじゃない。
あたしは両腕を誠司さんの首に巻きつけ、少しだけ力を挿れて身体を浮かせる。すると誠司さんもあたしの腰から下へと手を這わせ、お尻側からこちらの股を開かせた。
「あたしだって…ずっと……待ってたんだから……」
「それじゃ、今夜はタップリと俺のチ○ポを味合わせてやらなきゃな」
「………バカ」
そう小さくささやくと、あたしは誠司さんと唇を重ねる。
軽く身体を浮かせたあたしの股間に真下から押し付けられるのは、誠司さんの男根だ。その先端があたしの割れ目を押し広げ、挿入されるのを待ち焦がれているかのように震えわななくおマ○コの入り口に押し付けられると、
「んんんんんぅうぅぅぅ〜〜〜……!!!」
根元まで一気に押し込まれ、あたしは子宮口を突き上げられる衝撃に歓喜の愛液お漏らしを放ってしまっていた……
−*−
あたしと誠司さんがこういう関係になったのは……といっても、正式にお付き合いをしているわけじゃない。
いうなれば割れ鍋に綴じ蓋。
一ヶ月少し前に義姉の夏美の結婚式があったのだけれど、その日の夜、
「なつみぃ〜……どーしておれじゃなくてあんなやつなんだよぉ〜……」
会場となったホテルのバーでグデングデンに酔っ払った誠司さんを見つけてしまって、それが運の尽きやら何とやら。
見つけた時点で「面倒くさそう」って思ったんだから、さっさと逃げ出せばよかったのだ。それなのに、あたしと一緒に式へ出席していた明日香だけが逃走に成功。で、逃げられなかったあたしは誠司さんのまずいお酒に付き合わされて散々愚痴を聞かされた挙句、急遽取ったホテルの部屋へ誠司さんを運ばされたのである。
そしたら、
「夏美ぃ! 俺のほうが、お前を愛してるって、身体で教えてやるらろァ!!!」
「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そのままベッドに押し倒され……その後の誠司さんはまさにケダモノだった。
フォーマルドレスは無残に引き裂かれ、夏美と別れてからずっと溜まっていたという精力暴走状態の肉棒があたしの股間に無理やりねじ込まれる。
「す、すげえぇ、お前のマ○コ、色々と絡み付いてきてるぞ。やっぱり、オレのチ○ポが大好きなんじゃないかよォ!!!」
「正気に戻ってってば! ダメ、んんんっ! あ…あたしのこと、男だって知ってるくせに、なんで、どうしてぇ!」
「へへっ、こんなにデカいオッパイを揉むなっていうのが無理なんだよ。前より大きくなってんじゃねぇか。あいつか? あいつに揉まれてどスケベオッパイになっちまったのかよ。チクショウ、チクショウがァ!!!」
「ひあっ! んいッ、噛んじゃ、ダメだってば、頭が、トんじゃうからァ! おねがっ……まって、あ、んああああァ! ダメ、ふァあああああああああああああッ!!!」
そうして度重なる絶頂を迎えて失神したあたしが目を覚ますと、すっかり朝で、部屋には全裸で正座した誠司さんと、笑顔の夏美がいたわけだ。
どうしてあたしたちがこの部屋に泊まってるのかバレたのか解らないけど、義姉曰く、
「なに勝手に他の女に手を出してんだい?」
あの笑顔が怖い。普段なら眉を逆立てて怒鳴り散らしてるはずなのに、それを理解しているが故にあの微笑がどうしようもなく恐ろしいのだ。
………でもなぜか、そこでカチーンときてしまった。
昨日結婚式を挙げたくせに。
他の人と結婚したくせに。
誠司さんのことを捨てたくせに。
だから思わず言ってしまったのだ。
「誠司さんはあたしと付き合うことにしたんだよ。何か問題ある?」
「ふふふ……昨日はスゴかったね。あんなにイっちゃったの、あたし初めて……♪」
「なぁに、義姉さんは妹の彼氏に未練があるの? 旦那さんにバレたらまずいんじゃないのぉ?」
………こうして既成事実ができちゃって、あたしと誠司さんは“正式”にお付き合いすることになっちゃったのだった―――
−*−
「んうっ、はッ、んあぁぁぁ…! さ、裂けちゃう、そんなに、掻き回されたら、んはぁあぁぁぁぁっ!」
プールの中で誠司さんと抱き合いながらまぐわい、あたしは苦しみとも喜びともつかない悲鳴を上げてしまっていた。
脈打つ太幹が抽送されるたびにおまんこの中に冷たい水が入り込んでくる。その冷たさに驚くようにして蜜壷を締め上げると、誠司さんの肉棒がビクンと大きく跳ね、少量の精液があたしの胎内へ勢いよく迸った。
「んんっ!?……せ、誠司、さん……?」
「ワリぃ、あんまり気持ちいいもんだから、思わず漏らしちまった。でも安心しろって。今からタップリと中出ししてやるからよ!」
誠司さんの手があたしの腰に回ると、まだビクビクと痙攣している肉棒があたしの子宮口を力強く押し上げてきた。
「お、おチ○チン、ふぁああああぁぁぁぁぁああ嗚呼ああああああああああああああああああああんっ!!!」
一ヶ月毎日SEXしてたのに、まだ馴染みきれないぐらいに太くて逞しい誠司さんのおチ○チンが、あたしのおマ○コの奥深くに食い込んでくる。
最初は好きでもなんでもなかった。ただ夏美を言い負かしてやりたくて勢い任せに言っただけなのに、あたしの身体は誠司さんの激しい抽送に合わせてビクンと震えてしまう……なんでこんなに反応してるのかわからない。
他の人に犯されてる時には、こんなに感じたりしない。
おマ○コの奥から愛液がたくさん溢れてきて、プールの中でお漏らししちゃうほど……肉壷を押し広げる太いペ○スにさらに膣奥深くにまで貫かれ、もう……止まらない、あたしも、誠司さんも、どっちも止められない!
「ハァ! ハァ! もう、このまま射精(だ)すからな! たくやちゃんのおマ○コにたっぷりぶちまけてやるからな! 一緒に、イこうぜ、一緒にィ……!!!」
「う、うん、イく…イっちゃう、そんなに、捻じ込まれたら、壊れちゃう、のに、いいの、イくの、イく、イィいいいいいいっ! ああああっ、誠司さん、んァあああああああああああああああああああああああああァ!!!」
一際激しく腰を叩きつけられ、その衝撃で水面が音を立てて跳ねる。そして誠司さんの腰がガクガクッて震えた瞬間、
「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!」
あたしの子宮の中で、熱い精液が勢いよく爆ぜた。
精液の流れ込む音が聞こえてきそうなぐらいに勢いよく、大量のザーメンがあたしの身体の一番深い場所へ注ぎ込まれていく。
もう逃げようなんてない……涼みにきたはずの深夜のプールで、膣内射精される快感に頭の中が真っ白になり、どこまでも昂ぶるオンナの快感が戦慄く肌を熱く燃え上がらせる。
「はぁ、はぁ、はぁ、たくやちゃん……愛してるぜ、夏美より、何倍も、何十倍もだ。絶対に、離さないからな………」
震える唇をだらしなく開いて絶頂の余韻に浸っていると、あたしの身体をずっと上下に揺さぶっていた誠司さんが限界を訴えるように喘ぎながらキスしてくる。
「んっ………」
その口付けを受け止め、ネットリと舌を絡め合わせる。落ち着きを取り戻した水面の揺らめきに身を任せ、濡れ火照る素肌を滑らせるように擦り合わせる心地よさに、次第に全身からこわばりが抜け落ちていくのが感じられた。
「んんっ……ねぇ、そろそろ逃げないとマズいんじゃない?」
このまま流れに任せっぱなしだと第二回戦が始まりかねない。まあ、気持ちいいのは事実なんだけど、学園に不法侵入した挙句にかなり騒いだし、プールの中で愛液や精液垂れ流したのだ。
―――プールの水、入れ替えるのに20万円ぐらいかかるしね……
頭の中で電卓を弾くと、とたんに冷静になってしまう。もう十分涼しい思いも気持ちいいこともしたんだし、警備員さんに気づかれる前に逃げるべきだ……と理性が告げているんだけど、
―――ふぇ〜ん、誠司さんのおチ○チンが治まってない〜!
下腹部から伝わってくる力強い脈動と圧迫感が「まだ終わりじゃない」と自己主張を続けている。
「んっ……! 出したばかりなんだから……もう……んふぅ……!」
水が揺らめくように誠司さんが小さく腰を揺らしと、弛緩していた蜜壷の粘膜と肉棒とが擦れ合い、再び股間が熱を帯びていく。
そういうのをやめさせないと……と思っても、おチ○チンを挿入されている時点であたしに勝ち目はない。緩やかなリズムで膣内を掻き回され、くぽっ、くちゅっ、と心地よい音が響くたびに新たに滲み出した愛液が精液と混ざり合って肉ヒダと肉茎にまとわりつき、より卑猥な音色を奏ではじめる。
「ふあぁぁぁ……も…やだってば……だれか…だれか来ちゃう……キちゃうよォ……!」
「そんなこと言って、さっきからギューギューおっぱい押し付けてんの誰だよ。いーじゃん、気持ちいいなら。誰かきたら見せ付けてやれば」
「んんんゥ……! 帰ったら、いくらでもさせてあげるから、だから、もう、許してぇ……!」
誠司さんの肉棒の圧迫感に、あたしはノドを反り返らせ、ビクンと裸体を震わせる。まるで肉のドリルのように水中で膣奥が抉られ、子宮口を擦り上げられると、あたしは誠司さんにしがみつく腕にますます力を込め、悦びの声を上げながら膣内射精された精液を結合部から搾り出してしまう。
「え〜、やめるわけねーじゃん。たくやちゃんが全裸で泳いで俺のこと誘ってくれてたんだぜ? 止まれないっての……!」
「でも、でも、誰か…来るかもしれないのに……んゥあああッ!」
また達しそうになって緊縮していたあたしのおマ○コから、いきなり誠司さんの太いペ○スが引き抜かれる。抜かれる直前に強く突き上げられたヴァギナがヒクつきながら、プールの中で精液と愛液の混ざり合ったドロドロの体液を溢れさせながら、身体の向きを入れ替えさせられ、
「はァあああああああああああああああああああッ!!!」
前かがみにされ、後ろへと突き出された秘唇が再び割り開かれると、夜のプールにあたしはあられもない声を響かせていた。
「抜いて抜いてっていってた割りに、抜いてやったら随分残念そうな顔をするよな、たくやちゃんは!」
「そ、そんなこと…ない……んうううッ! ああ、あああ、あああああァァァァァ〜〜〜!!!」
「くうぅ〜……プールの中だから、マ○コがさらに熱く感じるな。夏美よりもずっとずっと気持ちいいぜ!」
水の抵抗なんてお構いなしに誠司さんは力強く腰を突き出し、膣奥を突き上げられる鮮烈な快感にあたしもアゴを突き出し、舌先を震わせて泣き喘いでしまっていた。
水中でこんなに乱暴に犯され、死んでしまいそうなほどの羞恥と苦痛に責め苛まれている……はずなのに、おマ○コを疲れるたびに一歩、二歩と前に進んだあたしはようやくプールサイドへとすがりつくと、拒絶も忘れ、込み上がってくる快楽に屈して大きく身をよじらせる。
「んあっ、あンゥ! 誠司さん、スゴい、あたし、突かれるたびに、も…もう、ダメ……あたまが、飛んじゃう、おぼれひゃうぅぅぅ……!!!」
「俺たちプールでSEXしてるんだぜ、マジ普通じゃありえねーよ、たくやちゃんも、熱々マ○コをキュンキュン締め付けて感じまくりだし!」
「そんな、感じて、なんか……あああァ、誠司さ…んぅうぅぅぅぅぅ!!!」
激しい抽送におマ○コをかき回され、子宮口をグリュっと抉られたあたしは、濡れた黒髪を振り乱し、プールサイドに擦れるほど豊乳を弾ませて悶絶する。
激しくぶつかり合う腰と腰とが飛沫になって跳ね上がり、膣奥まで抉り抜く力強い一突きごとに快感が脳天まで突き抜けてくる。押さえようのない甘い声が月夜のプールサイドに響き渡り、それが誠司さんの獣欲を刺激するのか快感の呻き声を漏らし、精液を絞り上げようとするあたしのおマ○コを荒々しい抽送で抉り抜いてくる。
「ハァ、ハァ、最高だよな、プールでのSEX! たくやちゃんも、こんなに感じまくって、お漏らししまくってさァ!」
「それ、違うゥ! 漏らして、ないもん、だって、スゴいから、恥ずかしくて、お、おかひくなるからぁ……!」
あたしも誠司さんも、お互いにイくことしか考えられずに水中で腰を振り続ける。もう羞恥と快楽のことで以外何も考えられなくなると、あたしは濡れた肌を打ち震わせながら肩越しに振り返り……潤んだ瞳を誠司さんに向けて、訊いてしまった。
「さっきの、ホント……なの?」
「あ…あたしの、ほうが、義姉さんより……気持ちいいっ…て……」
「なんだ、もしかしてまだ俺が夏美のことがすきなんじゃないかって、そう思ってんの?」
何で今こんなことを……とすぐに思ったけど、一度口にしてしまった言葉は戻らない。自分の胸の奥でわだかまっていた気持ちを誠司さんに指摘されると、誰かに見られかねない場所でSEXしているのとは別の恥ずかしさが込みあがってきて、プイッと顔を背けてしまう。
「なにテレてるんだよ。もう何十回とSEXしてきたってのによぉ」
「んんっ、ちゅ…んむ……ぷぁ…んむぅ………!」
誠司さんの手で後ろを向かされると、そこに待っていたのはおマ○コを突き上げられながらの激しい口付けだった。頭を抑えられ、もう片方の手に張りのある乳房を握りつぶされ、誠司さんのおチ○チンの形を隅々にまで教え込まれたおマ○コを深く抉られると、お尻が跳ね、舌を絡め取られながら浅ましいまでに喘いでしまう。
「歩くたびにプルプル震えるどスケベオッパイも、俺のデカチン咥えこんで離さないどスケベマ○コも、全部俺のものだ。誰にも、渡すもんか……!」
「誠司…さんゥ……!」
揉みしだかれすぎて赤くなるほど張り詰めた乳房に荒々しく指先が食い込み、先端がプールサイドの硬いコンクリートに擦れ、そのたびに眉をしかめてしまうほどの快感美がおマ○コをキツくキツく締め上げる。
―――こんな乱暴なの……嫌な……はずなのに……
誠司さんの言葉に、なぜか胸の奥が熱く疼く。
誠司さんの性欲のままに犯され、物同然に扱われ、夏美の代わりにされてるっていうのに……あたし、もう、我慢できないぃぃぃ!!!
「さあ、観念して、孕んじまえよ、欲しいんだろ? 膣出しして欲しくって、俺のチ○ポを離さないマ○コでよォ!!!」
「いや、いや、それだけは……もう、戻れなくなる、ダメ、男に、戻れなくなるゥ! 誠司、さん、ダメ、気持ち、よすぎて、イく、イかされ、ちゃう、アッ、アッ、誠司さん、我慢、できない、ズンズン、きちゃう、ダメになっちゃうぅぅぅううううううッ!!!」
「俺だってもう待てねぇ! オラッ! オラッ! お前は、俺の女だ! 今から、タップリ、精液をくれてやるぁあああああ!!!」
快感の歯止めが利かなくなったあたしの腰を引き寄せ、誠司さんがさらに強く腰を振りたてる。まるで胎内にまで肉棒を突き入れるようなピストンに、あたしは震える身体を弓のように仰け反らせ、戦慄く唇から夜空に向けて感極まってしまった声を迸らせていた。
「んァあああああぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁぁ――――――――――――――――!!!」
次の瞬間、誠司さんの身体が跳ねる様に震え、あたしの子宮の奥に二度目とは思えない濃厚な精液が吐き出された。あたしの身体の一番奥深い場所へ誠司さんのザーメンが叩きつけられるたびに、滴る涎をぬぐうこともできないまま、小刻みに身体を震わせる。
「あ………ァ………ん…ゥ…………」
息をすることさえも忘れるほど強烈なオルガズム……口の中にたまった唾を何とか飲み込むと、まだ脈打つ誠司さんのペ○スを締め上げながら、固いプールサイドへと痙攣する身体を突っ伏していく。
「あ…あたし………イっちゃっ…た……こんな…プールの……中……で………」
理性のどこかで、あまりにも大きかった最後の一声が学園の隅々どころか学外にまで聞こえたんじゃないかと警鐘を鳴らしているけれど、その警鐘に気づかぬまま、あたしは後ろへお尻を突き出した恥ずかしい格好でただただ震え続けることしかできない。子宮の中を満たす精液のぬくもりに意識を蕩かせてウットリと笑みを浮かべていると……誠司さんの両腕があたしの腰に巻きついてきた。
「お漏らししながらイっちゃってさ……ホント、たくやちゃんはどスケベだよな」
「そ…そんな……嘘…だよぉ……」
「股のあたりの水があったかくなってないか?」
「………しらない。誠司さんの、意地悪」
快感に潤む視線を後ろへ向け、ちょっとだけ頬を膨らませて見せる。でも誠司さんは悪びれた様子も見せず、脈打つ膣内で精液を搾りつくされた肉棒をゆっくりと引き抜いていく。
「んっ………」
太いペ○スに塞がれていた膣口に、プールの水が入り込んでくる。その冷たさにヒクンっと驚くように蜜壷が震えると、子宮の奥から精液が溢れ出し、まだ絶頂の余韻が納まらないヴァギナの中で混ざり合い始める。
「なあ、こんなに気持ちよくなれたんだ。女になれてよかったよな」
「………いじめないでよ……バカ……」
そんなことを言われたって「はい」とも「いいえ」ともすぐには答えられない。
だから……あたしは水の中でゆっくりと身を回すと、張り詰めた膨らみを誠司さんの濡れた胸板へ押し付けながら、唇をネットリと絡め合わせる。
「ん………」
今はただ、なにも考えずにこの水の揺らめきに身を任せていたかった………
―――んだけど、
「こらァ! お前らそこを動くな!」
怒声と共に、反対側のプールサイドからの懐中電灯の光があたしたちを照らす。
そこにいたのは宮野森学園の用務員や宿直の先生……ではない。青い半袖の制服に身を包んだ二人組の、
―――おまわりさんですか!?
「ご近所からの通報で駆けつけてみたら、なんて羨ましい、もとい、破廉恥なことを!」
「公然猥褻の現行犯だ。是非とも仲間に、イヤ、神妙にしたまえお前たち!」
そういうと、お巡りさんがプールを回りこむために走り出し……って、これっ大ピンチですか!?
「やべっ、なんで国家権力が!? これで捕まったら俺たち犯罪者!?」
「誠司さんのバカァ! だからイヤだって言ったのよ、こんなところでエッチするの!!!」
「いやいや、あいつが来たのって、たくやちゃんがアンアン喘ぎすぎたからじゃね? こっそり隠れてスリリングなエッチを楽しむのが夜のプールでの作法なんじゃ」
「今はそういうこと言ってる場合じゃないでしょうが―――――――――!!!」
とにかく逃げよう。すぐ逃げよう。良い子のみんなはお巡りさんから逃げないけれど、悪いことしたあたしたちは、とにかく逃げるしかない。だって裸で捕まりたくないし!
「クッソォ! 警備員だったらたくやの色仕掛けでどうにかなったのに!」
「そ、そういうこと考えてたの!? サイッテー! このバカ、だから義姉さんにも捨てられるのよ!」
何はともあれ、誠司さんにお尻を押されて急いでプールサイドに上がると、胸と股間を手で押さえ、光のくる方向とは逆に走り出した。
「逃げたぞ、追え、逃がすな、捕まえろ――――――!」
「捕まえるときに、ちょっとぐらい見たり触れたり揉んだりするのは仕方ないよね、だって裸だもん!」
「よし、許可する。男の方はどうでもいいかも!」
「らじゃ!」
―――この人たち、なんか変〜〜〜〜〜〜!!!
「あっはっは、こういうのも野外SEXの醍醐味だよなァ!」
「そんなわけないでしょ! 絶対、絶対にこんなヤツとは別れてやるんだからぁぁぁ!!!」
だから蹴り倒した。
「どわぁ!」
「よーし一人確保って男の方じゃねぇか!」
「逃がすなー!あのプリンとしたお尻は絶対顔も美人と見た!」
「ちくしょー! 俺はこんな程度で捕まる男じゃねぇぜ! あばよ、とっつぁ〜ん!」
―――バシャン!
「どうしましょう、男がプールに飛び込みました!」
「彼女とイチャコラする野郎は人類の敵だ! だからお前がいってこい」
―――バシャン!
そしてお巡りさんが一人、プールに蹴り落とされた。
「ぬおおおおおっ! 濡れた服が、身体にまとわりつくゥゥゥ!」
「くぬううううっ! 水中SEX二回戦した疲労が腰にキタァァァ!」
「ぐはァあああっ! こ、ここには、あいつのザーメンが浮いているぁぁぁ!」
「ふはははははぁ! 邪魔者は消えた。全裸のお嬢さん、ターイホだぁぁぁ!」
「いやああああっ! なんでどいつもこいつも変態なのよ、義姉さんのバカァァァ!!!」
ここにはいないし関係もない夏美に向けて文句をいうと、あたしは疲れ果てた身体に鞭打ち、プールサイドを走り抜けていった―――
−*−
この後、誠司さんの尊い(?)犠牲で稼いだ時間のおかげで、あたしは自分と誠司さんの荷物を確保してプールを裸のまま脱出。
誠司さんも逃走劇の末、金網をよじ登って落っこちて、追いかけてきたお巡りさんの顔に“お稲荷さん”を押し付けるというハプニングはあったものの辛うじて逃げ切り、あたしと合流して学園の近くに停めていた車で逃走。
こうして何とか国家権力から逃げおおせられたのはいいんだけど……
「よくも俺を囮にしたな! この貸し、高く付くってことをその身体に教え込んでやるぜ!」
「バカァ! そういうのは家に帰ってから……んっ! やめ…ダメだって…ひあっ!? そ、そこは……ん、いや…んぁああああああっ!」
くれぐれも、みなさんは夜のプールでエッチなことをしませんように。
でないと酷い目にあいますから……具体的には一晩で十発ぐらい……
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