プログラム142「3人同時調教(中編)」
プログラム142 三人揃っての調教(中編)
「どうやら全員起きているみたいだな?」
朝食が済んで片付けようとすると、下萄さんが入ってきてそう語りだした。
「あ、下萄さん、おはようございます」
「まさひろ、オハヨ!!」
「・・・・・」
私とかすみは下萄さんに挨拶したんだけど、かえでさんは何故か黙り込んでしまっ
たの。
「くくく、二人には気を許しても俺には許さないって所か? だがな、挨拶は奴隷の
基本だ。今後は気を付けろよ?」
下萄さんもそんなかえでさんの反応を見抜いているみたい。そう言ってかえでさん
を威圧してる。
「・・・わ、わかり・・・ました」
かえでさんもそんな下萄さんに圧されたみたい。素直にそう応えてる。でも、
ちょっと悔しそう。
「さぁ、食後の軽い運動をさせてやる。3号の部屋に来い」
「3号? うゆぅ、まさひろってあの部屋好きだね?」
「ん? なんだ? 嫌なのか?」
「そんな事ないッス。どっちかというと好きな方かな?」
「ならグダグダ言わずにすぐに来いよ。ちゃんと首輪も着けてな」
「はい。解りました」
最近は調教される時以外は首輪を着けてなくても下萄さんは怒らなくなった。昔は
してなかったらおしおきと称してすごく焦らして責めてきたのに、最近は結構優しく
なってきてる。それだけ私とかすみが下萄さんの望む形の奴隷のなってきたのかし
ら?
「それじゃあ、先に行ってるからな」
そう言って下萄さんは部屋を出て行った。
「・・・はぁ」
「かえでさん?」
下萄さんが出て行くと同時に、かえでさんが大きく溜息をついた。どうしたのか
な?
「まだ・・・受け入れきれていない・・・」
「え?」
「心で決心してても、嫌悪していた相手に対して、すぐには隷属できないものです
ね」
「かえでさん・・・」
少し憂いを称えた表情でそう言うかえでさん。最初の頃の私みたい・・・
「でも、一度決めた以上はしっかり受け入れ始めないといけませんね」
「そう・・・ですね・・・」
「お二人のように・・・」
「・・・・・」
私とかえでさんとの間に、沈黙が走る。でも、これ以上ココで語り合っても仕方が
ない。
「お姉ちゃん、かえで姉、どうしたの? 早く行こうよ?」
そんな空気を払い除けるように、準備の整ったかすみがそう語りかけてきた。
「あら? もう準備したの?」
「うん、そうだけど?」
「私たちも早く準備しましょう」
かえでさんが吹っ切ったようにそう言う。少し微笑みながら・・・
「そうですね」
私も笑顔でそう応える。考えても仕方ないもの。今を受け入れ続けることが、今の
私たちに出来る全てなんだから・・・
「うゆぅ、早くしてよぉ。まさひろ、怒っちゃうよぉ?」
「はいはい、解ったわよ」
「すぐにしますから」
私とかえでさんはそう言って首輪を取りに部屋を出た。
お姉ちゃん達が首輪を着けて戻ってきた後、すぐに3号の部屋に移動するために通
路を歩き始めた。
「あの・・・3号の部屋って・・・?」
しばらく歩いた後に、かえで姉がそう訪ねてきた。
「そう言えばかえで姉ってココに来てまだ間が無いもんね? 知らなくて当然だね」
「はぁ・・・」
「なんでそんなに朝からテンションが高いのかしら? この子は・・・」
ありゃ? 呆きられちゃったよ。ま、いっか。
「ま、気にしない気にしない」
「で、3号の部屋って何なんですか?」
「ココってね、色んな部屋があってね。その部屋ごとに色んな調教器具が置いてある
んだよ」
「はぁ・・・そうなんですか?」
「以前はまったく違う場所で調教されてたんですけど、二人同時に調教されるように
なってからはココに移動したんです」
「ということはココ以外にもこんな建物が?」
「はい」
「んでね、移動する度に目隠しされて外を歩かされるんだよ」
「裸で・・・ですか?」
「そうです。所謂露出責めと言うらしいんですけど・・・」
そこまで言ってお姉ちゃんが顔を真っ赤にしてかえで姉から視線を逸らす。
「どうしました?」
「いえ、なんでも・・・」
「教えたげるね、かえで姉。お姉ちゃんってね、露出散歩が好きなんだよ」
「え!?」
「ちが!? 違います。こら、かすみ!!」
あり? 怒られちった。
「いいでしょ? お姉ちゃん。どうせ今日もされるんだろうし」
「そんな、そんなこと・・・」
モジモジしだすお姉ちゃん。やっぱり期待してるんだ。
「図星だね? お姉ちゃん」
「そ、そんな事ない!! ・・・あ? ほら、3号に着いたわよ。早く入りましょう」
「むぅ、誤魔化すのは卑怯なり」
「・・・いいじゃない別に」
うみゅぅ、また巧くはぐらかされたッス。ま、いいか。その時になったら嫌でも解
るんだしね。
「さぁ、入るわよ、かすみ」
「ほ〜い」
さぁ、今日はまず3号からか。楽しみだなぁ・・・
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