その5「妖艶なるライバル」


 「ほら・・・今日は特別に取材が来てるのよ。亜矢のいやらしい姿を世界中に報道してもらいましょうね」  ブラの上から執拗におっぱいを揉みこね、時折、布越しにしこり立った乳首を捻り上げてその身体を  わななかせながら、麗子は亜矢の耳元に甘い声でささやく。  頬を羞恥と快楽で染めた亜矢は、ボールギャグを噛まされた口からくぐもった嬌声を上げ、固く目を  閉じて責めを受け続けている。  羞恥心を煽り、亜矢の中の被虐の性癖を剥き出しにする為の執拗な言葉責めが始まっていた。 (うわぁ・・・本格的なレズ調教だよぉ・・・)  目の前で行われている同性同士のレズSMに圧倒されながら、姫子は無意識のうちに嬲られる亜矢に  自分を重ねて考えていた。  最近立て続けに無理やりおっぱいを責められた経験があるために、亜矢が味わっている感覚が痛いほど判るのだ。  それが痛みと恥ずかしさを与えるのと同等・・・いや、それ以上に快感を与えてくる事を、姫子は知っていた。  触られてもいない姫子の乳首は痛いほど勃起し、ブラの裏地に擦れて甘い疼きを送り込んでいる。  それでも撮影を続けているのは、ジャーナリストの卵としての意地だろうか・・・。 「ほら、脱がしちゃうわよぉ・・・亜矢の淫らなおっぱい、世界中に見せちゃうわよぉ」 ストラップが  ずらされ、荒っぽくブラが毟り取られる。  白くまろやかなおっぱいがプルンと弾みながらさらけ出された。  やや大きめの乳輪の真ん中で、コリコリにしこり立っている乳首が、亜矢の興奮の度合いを示している。  姫子の喉がゴクリと鳴る。  妙な興奮が彼女を包んでいた。  こういうエッチっぽい状況で、他人の裸を目にするのは初めての体験だった。  もちろん、レズシーンを見るのも生まれて始めてである。  姫子自身、小学校高学年の頃から結構大きなおっぱいをしていたので、ちょっとレズッ気のある友達に  悪戯半分に揉まれたりした事はあるのだが・・・。 「ほら、亜矢のエッチなおっぱい、撮影されてるのよ。明日の夜には、ブロードバンドネットワークで  世界中に放送されちゃうわよ。ねっ♪」  そう言って、姫子に向けてウインクしてみせる玲子の妖艶な美しさに、姫子の胸が奇妙に高鳴る。 (やだ・・・アタシも麗子さんのペースに巻き込まれてるよぉ・・・)  次第に麗子の妖しい魅力に惹き込まれそうになっている事に戸惑う姫子を尻目に、愛撫は更にハードに  なっていく。 「ほら、直に揉んじゃうわよ・・・うふっ、とってもいやらしい手触りだわ」  黒いラバーグローブに包まれた麗子の細い指が、白く大きなおっぱいに指を食い込ませるようにしながら  揉み始めた。  下からすくい上げるように持ち上げながら、根元から先端に向けて扱き上げられた亜矢のおっぱいは、  物凄く淫靡に、大きく見えた。  限界まで突出させられたおっぱいの先端で、固く勃起した乳首がフルフルと震えている様は、堪らなく  エロチックだった。 「ねえ・・・亜矢の乳首、触ってあげて・・・撮影しながら、左手で弄り回すの。ふふっ、とっても  いやらしくて、興奮するでしょ?」  亜矢のおっぱいをやわやわと揉みながら、麗子が淫靡な提案をしてきた。 「えっ!・・・そんな・・・」  いきなりの提案に、姫子は困惑する。  あっさり断れば良さそうなものだが、異様な興奮に支配された彼女の理性は、既に麗子に掌握されつつあった。 「・・・」  撮影を続けながら、姫子は無言で一歩、二歩と、亜矢の傍に近付いていく。 「ほら、亜矢の勃起乳首、思い切り虐めてやって・・・」  麗子の声に操られるかのように、姫子の左手がおずおずと伸ばされる。  ファインダーの中に、姫子自身の左手が飛び込んできた。  ファインダー越しで距離感がつかめないため、何度か空振りしてから、姫子の指が亜矢の乳首に触れていた。  初めて触れる他人の乳首・・・硬さと柔らかさの同居した、何ともいえない感触だった。 「ふわぁぁぁ!」  亜矢がくぐもった声を上げて激しく反応する。 (感じてるんだ・・・)  そう思った途端、姫子のお腹の奥にキュンと疼きが走った。 (やだ・・・アタシも凄く感じちゃってる・・・どうしよう・・・)  そう思いながらも、姫子の指は、亜矢の乳首を弄り回している。 「どう?・・・とってもいやらしい手触りでしょう。今度はおっぱいを揉んであげて」  麗子は姫子もプレイに取り込んでしまっていた。 「ほら、亜矢も凄く感じちゃってる。見ず知らずの女の子に、撮影されながら乳首弄られるのって凄く  恥ずかしくって感じちゃうわよね」  麗子の言葉嬲りは、亜矢と同じぐらい姫子も興奮させていた。  姫子は何かに取り付かれたかのように亜矢のおっぱいを揉み始めた。  敏感なおっぱいを十五本の指で弄り回されて、亜矢はボールギャグの下から泣くような声を上げて激しく  身をわななかせる。 (物凄く感じるとこんなになっちゃうんだ・・・アタシもこんなになっちゃうのかな?)  指が溶け込みそうな柔らかさの、亜矢のおっぱいを揉みながら姫子は思う。 「そうそう。あなたは亜矢のせいでカラオケ大会優勝逃したのよね・・・この子をお仕置する権利があるわ」 「えっ!?お・・・お仕置きって?」 「ふふっ・・・これを付けてあげるのよ。私のオリジナル責め具」  そう言って麗子が取り出したのは、黒い素材で出来た大型の洗濯バサミのようなものだった。  先端部に金色の鈴のようなものが付いている。 「そっ!・・・それわあぁぁぁぁぁっ!」  いきなり素に戻り、物凄く見覚えのあるそれを指差して姫子は叫ぶ。 「ん?・・・これに見覚えがあるなんて・・・まさか!?」  一瞬で二人は亜矢から飛び退き、間合いを取ってにらみ合う。 「ふふっ。そうだったの・・・ホント、因縁って怖いわね・・・っと!話をする前に」  拘束されたまま、何がなにやらわからない表情を浮かべている亜矢に滑るような足取りで近付いた麗子は、  手刀を一閃させて亜矢の首筋を打っていた。  一撃で亜矢は失神する。  麗子は武道の心得もあるらしい。 「さて、これで落ち着いて話ができるわ・・・仮面ファイター羞姫」  麗子・・・仮面ファイター麗裸はそう言って微笑む。 「返してよぉ!なんたらキューブ!!」  姫子の叫びに、麗子の眉が寄る。 「・・・ひょっとして、エクスタシースフィアの事?」 「そう!それだぁ!」 「残念ながらそれは無理よ・・・もう、ここに挿れちゃった・・・」  麗子はそう言って下腹に手をあてがいながら微笑む。 「挿れたって!?・・・」 「ホントに何も知らないのね・・・エクスタシースフィアは、仮面ファイターを進化させるアイテムなのよ。  エクスタシーバトルで奪い取ったスフィアを挿入する事で、能力をバージョンアップできるの」 「ううう・・・何にも聞いてないよぉ・・・カメさんのバカあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」  室内に響き渡る姫子の絶叫。 「・・・あなた、私のライバルの資格ないわね・・・」  ちょっと白けた表情で麗子は言う。 「ライバルなんかなりたくないよぉ!とにかく!スフィアとやらはもう渡さないからねっ!」  喧嘩腰で言う姫子に対して、麗子はクールな表情を崩さない。 「ええ。あなたからはもう奪えないわ。一人の仮面ファイターから奪えるスフィアは一つだけ・・・三個の  スフィアをそろえるには、三人の仮面ファイターを倒さなければいけないのよ。・・・気をつけなさい、  他の仮面ファイターも、あなたを狙うわよ」 「ええええええっ!!そんなの嫌だよぉ!」 「そうよね・・・あなた弱いから、戦ったら必ず負けるわね。まぁ、私の知った事じゃないけど」 「そんなぁ・・・」  突き放すように言われた姫子は、泣きそうな顔でへなへなと床にへたり込んでしまう。「と・・・言いたい  所だけど、妙な縁があるみたいだから、あなたを鍛えてあげてもいいわよ。ただし、私の交換条件を聞いて  くれればね」  あまりにも情無い姫子の姿に同情したのか、麗子はちょっと妖しい笑みを浮かべながら言う。 「何?条件って・・・言っとくけど、お店でSM嬢やるのは御免だからね!」  ちょっと不安げな表情で言う姫子。 「あ!それもいいわね。あなた、結構いい身体してるし、Mっ気あるから結構人気出るわよ」  本気の表情で言う麗子。 「どわあぁぁぁっ!やぶへびだったぁ!」  再び姫子の叫びが響き渡る。  結局、麗子の出した条件を姫子は渋々承諾し、ごく普通の内容の取材とインタビューを収録し、自分の部屋へと  戻って来た。 「はぁ・・・何だか疲れちゃったよ・・・」  姫子は手早くシャワーを浴び、ベッドへと倒れ込むと、間も無く寝息を立て始めた。 『仮面ファイター羞姫!淫魔が出たぞ!すぐに迎撃に向かってくれ!』 「うひゃぁ!」  いきなり頭の中に響いたカメの声で、姫子は飛び起きていた。 「もお!説明不足で出撃するのって勘弁してよぉ!」  眠い目を擦りながら姫子は文句を言う。 『その件はホントに申し訳なく思ってるよ。詳しい説明は、今夜の淫夢の中ででも』 「何でアタシが淫夢見なきゃいけないんですかぁ!」  深夜の室内で叫ぶ姫子。  最近、すっかり電波系になってしまった。 「ちょっとだけ待ってて・・・」  姫子はそういうと、携帯でどこかに連絡を取っていた。 「・・・あ、アタシ・・・うん。これから出撃するから・・・うん・・・『向こう』で・・・判ってるよぉ・・・  約束は守ってよね!・・・じゃ・・・さて、行きましょうか」  携帯のスイッチを切った姫子は言う。 『それでは・・・脱衣!』  カメの言葉と同時に姫子は一瞬で全裸になっていた。 「ひゃんっ!」  慌てて胸と股間を隠した姫子の身体を、テレビ画面から湧き出した光る霧が包み込む。『さあ、変身するんだ!羞姫』  カメの声とともに目の前に赤い仮面が浮かぶ。 「うん・・・変身っ!」  さすがに三度目ともなると、少し慣れてきたのか、姫子は素直に仮面を被る。  後頭部で束ねられていた赤い縄がシュルシュルと伸び、姫子の裸身を亀甲縛りにしてゆく。 「はうぅぅぅぅんっ!」  股間に食い込む縄の感触に、姫子は色っぽい声を上げて身悶えしてしまう。 「おほほほほほほほ」  耳障りな女の笑い声が近付いてきた。 「おほほほほっ・・・おお、わらわ好みの若々しい娘がおるではないか」  闇の中から現れたのは、巨大な赤い花の中心から裸の上半身を突き出した美女だった。  好色そうな顔と、羞姫を上回る巨乳の持ち主である。  女の下半身は赤い花の中に埋もれており、周囲では蔓草状の触手がのたくっている。 「うわぁ・・・植物お姉さんだぁ・・・」  羞姫が呆れた声を出す。 「おほほほほほっ。わらわは妖花アルラウネ。娘よ、我が糧となるが良い、おほほほほほほほほほほほほほほっ!」 「笑い過ぎっ!」  姫子のツッコミにも動じず、アルラウネは笑い続けながら、蔓草状の触手を伸ばす。 「うわ!たっ!よっ!ひゃぁぁ!」  絡み付いてくる触手を何度か避けたものの、次々に伸びてくる触手は、とうとう羞姫の手足を絡め取っていた。 「おほほほほっ。さて、存分に味わうとするかの。おほほほほほほほっ!」 「だから笑い過ぎだって!ふわぁぁ!」  細かな繊毛の生えた蔓草状触手が、羞姫の裸身をまさぐり始めた。  かすかにちくちくした触感を与えながら、全身くまなく触手が這い回る。 「この縄は飾りか?変わった趣味じゃのう。おほほほほほほほっ!」  羞姫の裸身に絡みついた赤い縄を少し気にしながらも、アルラウネはビクビクと初々しい反応をする羞姫の身体を  触手で嬲り回していた。 「ひゃおうっ!」  触手の先端に乳首をこすり上げられた羞姫がひときわ激しい反応とともにのけぞる。 「おほほほほほっ。そうか、ここが一番感じるのじゃな?ほれ、ここをこうやってクリクリとされると堪らぬであろう。  おほほほほほほっ」  指や舌よりもハードな蔦状触手の責めに、たちまちのうちに乳首が勃起し、クリクリとなぎ倒され、乳輪にぐいぐい  と押し込まれ虐められる。 「うぁ!ひっ!乳首っ!ダメェェ!・・・ふぁぁ!」  最近更に敏感になっている乳首から送り込まれる快感に、なす術も無く羞姫は飲み込まれていく。 「おほほほほほっ。これは良い悶え振りじゃ、ほれ、もっとよがらせてやろうぞ」  限界まで勃起して敏感になりきった乳首を二本の触手が挟んで扱き上げ始めた。  神経そのものを扱き上げられているような壮絶な快感に、羞姫の目の前に青い稲妻が走る。 「うはぁぁぁぁ!イッ・・・イッちゃうっ・・・ふぁ!!」  最近おなじみになった乳首責め絶頂に追い込まれ、羞姫の身体がのけぞって硬直する。 股間に食い込んだ赤い縄の  下で、熱い愛液が迸っていた。 「おほほほほっ。乳首への責めだけで果ておったか。もっともっと果てさせてやろうぞ。おほほほほほほっ」  ぐったりと弛緩した羞姫の裸身が、アルラウネのもとに引き寄せられる。 「しかし邪魔な縄よのう・・・秘め処を嬲れぬでは無いか・・・」  触手によってM字開脚にされた羞姫の股間を覗き込みながら、アルラウネはつぶやく。「待たせたわね、羞姫!  ・・・って、もうイかされちゃってるの?」 「ふぁぁ・・・麗裸さん、遅いよぉ・・・」  呆れたような麗裸の声に、羞姫は蕩けた声で応える。 「ほお、この娘の仲間か・・・その姿、最近流行っておるのか?」  麗裸の姿を見たアルラウネが問う。 「ふっ・・・姿は派手でも下級の淫魔らしいわね。・・・しかし、そんな奴にやられちゃうあなたって、  弱すぎるわよ、羞姫」 「言わないでよぉ・・・自分でも悩んでるんだから・・・」  麗裸の残酷な指摘に、いまだに触手で拘束されたままの羞姫が泣きそうな声を出した。「無礼者!このわらわを  下級淫魔と侮辱しおったな!お主も嬲り回してくれようぞ!おほ、おほ、おほほほほほっ!」 「やかましい淫魔ね!羞姫、一緒に反撃するわよ!・・・って、その格好じゃ無理か」  心底呆れた口調の麗裸の口調に、羞姫はがっくりとうなだれるだけだった。  続く 


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