焦がれる制服 第二部 5
「ハァ〜……ァ………んッ、あゥ………!」
薫の部屋の前、夜の冷たさをはらんだ風が通り抜けるマンションの通路にグチャリ…グチャリ…と膣穴に肉棒が埋め込まれる卑猥な音が響く。
後ろから薫を貫いている男の腰はじれったいほどに優しく、ゆっくりと、膣の内側をかき回す。薫が一日中待ち望んでしまっていた肉棒は想像以上に太く、固く、押し込まれるほどに甘い快感がOLらしくスーツに身を包んだ女体に染み込んでくる。
(あ…ああぁ……感じてる、私、こんな……興奮……して………!)
唇から溢れた唾液がアゴに伝い、押し付けている扉へ擦り付けられる。
挿れられる前からイきそうな顔をしていた薫は、三度目に味わう男根挿入直後にアクメに達し、恥ずかしくなるほどの量の愛液を噴き出してしまっていた。もし声を出せば、すぐにでも隣近所の人に気付かれてしまう場所で犯されていることが異様な興奮を呼んでいるせいでもあるけれど……それ以上に薫を興奮させているのが、男の顔を見ることが許されないという点だ。
両目は目隠しで覆われ、両腕も背中に回されて手錠で繋がれてしまっている。男のなすがままに自由を奪われ、ッスカーとの内側から引き抜かれたショーツを口の中にねじ込まれた薫は、誰とも知らない男に犯される不安を味わう一方で、次第に加速して身体の芯にまで響き始めたピストンにのみ意識を向けてしまう。
ペ○スの細かな形が頭の中にイメージされるほどヴァギナを締め付けてしまうと、カリ高のペ○スに膣の内側をゴリゴリと抉り、擦られる刺激が倍増する。真っ暗な視界に快感の火花が飛び散り、唇にねじ込まれたショーツを噛み締めると布地にたっぷりと吸い込んでいた愛液の味が口内に広がり、涎と交じり合って喉の奥に流し込めばウオッカを一気飲みさせられたみたいに官能の火照りがうねりながら全身へ広がっていく。
(おチ○チンが…男の人のが……入って……奥までにゅぷにゅぷしてッ……! それだけでどうして…こんなに感じちゃうのよォ!)
深く深く深く深く……強烈な圧力で締め付ける薫のヴァギナを押し開いて、男のペ○スがリズミカルに力強く子宮を抉る。抜き差しされるたびに通路に響く肉茎と膣壁の擦れあう音はますます生々しいものへと変化し、それを耳にした薫は扉に押し付けている身体を弓なりに反り返らせて恥ずかしさに喘ぎ、さらに興奮を増長させてしまう。
(レイプなんてイヤ、強姦なんてイヤァ!……それなのに、私、おチ○チンで串刺しにされて……感じて…よ、喜んでる……気持ち…いいの……チ○ポで…イ、イッちゃう、イク、イクいっ…いひぃいいいいっ!!!)
ペ○スが縦横無尽に薫の膣内を蹂躙すると、薫は背中にかかる長い髪を振り乱してよがり狂う。目隠しの下で涙を流し、ヴァギナもよりいっそう締め付けると、それまで無言で腰を振っていた男の口から小さくうめき声が漏れ、脈打ち始めたペ○スをラストスパートをかけて膣口へとねじりこんでくる。
「――――――! ―――――――――ッ!!!」
今日は安全日だったかな……膣内射精される瞬間がもうすぐそこにまで迫っているのを過去の二人の経験に照らし合わせてなんとなく悟ると、ふと妊娠してしまう可能性を考えてしまう。
自慰ではない。薫がイって終わるのではなく、男が射精するまで凌辱は続くのだ。声の出せない薫には外出しを懇願することも出来ず、水しぶきを迸らせる結合部にペ○スをがむしゃらに突き立ててくる。
だから薫もすぐに考えるのをやめた。あまりに激しいストロークにヴァギナは痺れて快感しか感じられなくなり、何度もイってしまったせいで完全に女に目覚めてしまった薫の身体は危険信号を明滅させる理性と乖離して一心不乱に快楽を貪ってしまう。
男の指がキツくヒップに食い込み、腰を下腹に叩きつける音がバシンバシンと薫たちしかいない通路に響き渡る。薫の膣内で膨張し、カリ首の傘を開きだした肉棒が膣壁をゴリゴリと抉り上げるけれど、薫はむしろ恥丘を押し付けて痛みにも似た快感に溺れ、ズシンと内臓にまで響く突き込みのショックで唇から知るまみれのショーツを吐き出すと、細いノドを震わせて艶かましい喘ぎ声を洩らし、切なげに眉を歪めながらキツく握り締められているヒップを大きく戦慄かせてしまう。
「んっ、はあっ、は、あああァ…アッ、あッ、あっあっあっ、ダメ、イく、お…おチ○チンで…こんな…あっ、あ―――――――――………ッ!!!」
声を出せばこんなにも素晴らしい時間が終わってしまう……狭い膣腔内を太いペ○スで埋め尽くされ、一ヶ月ぶりに味わう白濁液を子宮の隅々にまで届くほど大量に注ぎ込まれる。そのさなかに唇を噛み締めて迸りそうになる声をかみ殺した薫は、その分だけ体内に溢れかえったアクメへ突き上げる衝動に身を震わせると、先ほどまでの荒々しいSEXから一転して身動きを止め、繋がりあったまま脈動を繰り返す結合部から何度も繰り返し絶頂に達しながら、汗で前髪の張り付いた顔にうっとりと蕩けきった表情を浮かべて涎を滴らせた。
「んっ……はぁ………はッ…ァ…んッ……あっ、ああ……ッ!」
ジェル状の濃厚な精液が子宮の内側でプルンプルンと震えるような恍惚の時間がゆっくりと流れ……そして唐突に、大量の精液を薫の体内に撒き散らしたのに勃起したままのペ○スがズルリと精液ごと引き抜かれ、ゆっくりと快感を貪っていた蜜壷を容赦なく激しく突き上げてきた。
「あうッ、ああッ、は…うううん……ッ!!!」
声を押し殺す余裕もない。くびれた腰を掴まれ、今まで以上の速度でペ○スをねじ込まれると、精液まみれの膣壁を掻き毟られながら薫は一分とたたずにオルガズムを迎え、頭を大きく仰け反らせる。
緊縮したまま弛緩することを許されない膣内に一時間以上の時間をかけて二度、三度、四度と精液を注ぎ込まれると、この時間を待ち望んでいた薫ですら言葉を失い、パクパクと唇を痙攣させてしまう。だらしなく広がったままの薫の穴にペ○スを一気に押し込まれると、膣の奥から逆流した白濁液がピュッと迸り、興奮に任せて腰が打ち付けられるほどに目隠しに隠された瞳を快感で潤ませてしまう。
「うあ……いッ………! す…すごひイィィィ………」
もう何度達したかなんて分からない。あれほど欲求不満の日々に悩まされ、何度オナニーでいき狂っても満足できなかった薫が、時間の感覚も忘れるほどに夜風にさらされながら犯し抜かれ、ついに扉にすがりつきながらズルズルとその場に崩れ落ちてしまう。
すると男は、
―――カチャ
薫が鍵穴に差し込んだままの鍵を捻って扉を開け、ぐったり座り込んでしまった薫を室内へと乱暴に放り込んだ。それを応用に自分も部屋へ足を踏み入れると、逃げ道を塞ぐように鍵をかけ直し、玄関に並んだ靴につまずいて倒れこんだ薫の上に覆いかぶさり、ブラウスを力任せに引き裂いた。
「おい、声を上げたきゃ上げてもいいんだぜ。さっきまで通路のど真ん中でおマ○コ丸出しで喘いでたんだからな」
「あっ………」
初めて男が薫に向けた言葉で、ずっと忘れ去っていた羞恥心がムクムクと頭をもたげてくる。どこかで聞いたような声ではあるけれど、それを何処で聞いたかは思い出せず、まるでチンピラのような口調に恐怖を覚えて火照りきった身体を震わせてしまうと、男の手がむき出しにされた乳房と秘所へと伸び、乳首とクリトリスを同時に捻り上げてきた。
「んィいいいいィィィ!!!」
「今更清純ぶるんじゃねェよ。見ず知らずの男にチ○ポぶち込まれてヨガってたのは何処の誰だ?」
「わ…わたし……です……だ、だから……んふゥ!!!」
突起が千切れそうなほど乱暴に握りつぶされているのに、指先にリズミカルに強弱をつけられると、途端に薫はアゴを突き出すように泣き喘ぎ、何も考えられなくなるぐらいに頭の中が真っ白になる。
「ひゃうゥ……! は…ひッ…んはァ……そ…んな……された…らァ……あッ、あッ、あンンンゥ!!!」
腰が震え、自室の玄関で薫の性欲が爆発する。性感帯である乳首とクリトリスの同時クリップに屈した肉体は、拘束された両手を下に敷いた腰を床から浮き上がらせ、何度も子種を注ぎ込まれた恥丘を突き上げながらオルガズムの大波に意識を飲まれてしまう。すぼまった尿道口から潮が吹き、痙攣する尿道に小水とは異なる液体が迸るほどにエビ反りになった身体が緊縮を繰り返しては絶頂をより高めてしまう。
(オナニーとは全然違う! こんなの、ダメェ、乱暴に、つまんじゃ、あはァ、ゆ…指よりもおチ○チンが、欲しい、おチ○チンがァ――――――!!!)
目隠しの下で泣き濡れた瞳を見開きながら突起責めで昇りつめていると、不意に指が離れ、一息つく暇も無く、左右に押し広げられた脚の中心に硬くなった剛直を押し込まれ、中出しされ過ぎて滑りがよくなり過ぎてしまったヴァギナをズンズンと穿ち抜かれてしまう。
「うっ、あ、はァあァァァ! か、硬いのがァ! は、ああァ、ふ…深いィ…奥に、奥に……は…激しすぎるゥ! こんな…こんなの……は…あああああァ!!!」
大きく張り出したカリ首の傘が真っ赤に腫れあがった膣壁を擦り、掻き揚げる。室外での羞恥凌辱で完全に目覚めさせられてしまっていた薫は、男の声を初めて耳にしたことも忘れ、蕩けきったヴァギナを締め上げながら快楽に沈み溺れてしまう。
されている事は強姦そのものだ。薫の部屋に押し入り、有無を言わさず狼藉を働いている。けれど男が腰を振るほどに薫の膣の締め付けが増し、責め立てられるほどに愛液が尽きることなくあふれ出す。狭い玄関に媚肉と肉茎とが擦れあう音が恥ずかしいほどのボリュームで鳴り響き、中出しされた精液が泡になって膣外に押し出されてきてしまう。
「ああ、ああァ、ああああああああ………ッ!!!」
腰を振りたくりながら男が薫の締め付けや具合のよさに何かを言っているようだけれど、それはもう薫の耳には届かない。正体はおろか顔すら分からない強姦魔と一日中オナニーでイき狂っていた薫しかいない玄関で仰け反らせた頭を激しく振り乱すと、結合部から間欠泉のように大量の飛沫を噴き上げ、自分と男を絶頂へと導くために幾重にも折り重なった膣壁を蠢動させながらペ○スに絡みつかせてしまう。
「潮噴きながらマ○コ締め付けて、とんでもない淫乱女だよな。そら、こんなスケベマ○コにはザーメンミルクをたっぷるとぶち込んでやる!」
「はあッ…! やッ、あっ、気持ち…いいのォ! あ、ひっ、そ…こォ! 一番、深いィ…! 深いところで、クる、スゴいの、おマ○コが、おチ○チンで、クるのォ、チ○ポで、おチ○チンで、熱いのが、ああッ、イく! ナカで、イヤ、イヤァアアアアアアアアアアッ!!!」
最後の拒絶の言葉は膣内射精を拒んだものではない。今まで自慰ばかりで満足していた自分の人生観が変わってしまうようなアクメを眼前に向かえ、その恐怖が根元までずっぽり挿入された巨根を締め付けながらノドから迸らせてしまったのだ。
そんな薫に、男はコレでもかと言わんばかりに腰を叩きつけ、もう何回も射精したのに沸騰しそうなほど熱い精液が込み上げてきている肉棒を突き入れる。そして強引に薫の唇を奪い、唾液を口内の奥へと流し込むと突然背中を反り返らせ、卑猥な蠢動を繰り返してザーメンを吸い上げようとする薫の膣に砲身全体を押し込み、込み上げる精液を勢いよく迸らせた。
「あ…アッ、わ…私……も…う………あ…ァ―――――――――――――――――!!!」
もう引き返せない……痙攣する膣内には精液の味だけではなく、逞しいペ○スに犯されてしまうSEXの味まで覚えこまされてしまっていた。目隠しされ、両手も戒められているせいで、その感覚が身体の芯にまで刻み込まれてしまった薫はゆっくりと息を吐き出しながら、自分の身体の中で暴れまわる熱い精液の感触にうっとりと陶酔に浸ってしまう。
そんな幸福の時間が終わりを迎えたのは、突然部屋のチャイムが鳴らされた時だ。
「――――――――――――!?」
こんな時間に一体誰が……と思うのと同時に、犯されたばかりの自分の姿を想像して動揺してしまう薫。だが男のほうは刺した驚いた様子も感じさせずに膣内から硬さを失った肉棒を引き抜くと、立ち上がってドアの前で何かをしながら――おそらくは外の様子を伺ってから――カチャッと扉の鍵を開けてしまった。
「え……な、なに!?」
ようやく絶頂の波が引いてきたところだけれど、身体に力が入らない。そんな薫が開かれた扉から流れ込んでくる外の空気に何人もの気配を感じた瞬間、膝をよじるように脚を閉じながらズリズリとお尻で後退さっていた。
怖い……玄関を埋め尽くすように部屋へと入ってきた数人の人間を前にして、薫の心には怯えの感情が込み上げてくる。
けれどそれと同時に、自分の恥ずかしい姿をついに誰かに見られてしまった事への悦びと興奮のほうが大きく優ってしまい、怖いと思いつつも、立つこともままならないほど疲れ果て、すくんでいる身体に今までよりも熱い火照りが沸き起こってきてしまう。
「さあ……お楽しみの時間はこれからだぜ、薫ちゃん」
男の一人がそう言った。
確かそれもどこかで聞き覚えのある声なのに……いきなり始まった狂乱の宴が、薫を何も考えることも出来ない一匹のメスの獣へと変貌させていった―――
「あ、ああ…おはよう…ございます」
隣人の亭主は久しぶりに見た彼女の姿に、面倒くさそうに返そうとした朝の挨拶を言いよどんでしまう。
その事を気に留めた様子も見せずに“彼女”が横を通り過ぎると、鼻先に漂った甘い香りに一瞬陶酔してしまい、手にしていたゴミ袋が地面に落ちてしまう。
「おい、見ろよ、あの女。後姿がなかなかいいと思わね?」
駅のホームで時間に余裕を持って電車を待っていると、後ろからそんな会話が聞こえてくる。
三人の若い男は目の前にいるスーツ姿の“彼女”に好色ではなく興味と賞賛の視線を向け、そうこうしている内に電車が強い風をホームへと運んでくる。
「もしかして好きな人でも出来ちゃった?」
“彼女”の同僚たちはコイバナに飢えている。自分の事はともかく、他人の事だと俄然食いついてくる。
最近の様子の変化に気付いて口々にそう尋ねてきて、そのたびに適当に言葉を濁して誤魔化して追及の手から逃れなければならなかった。
内面の変化はいきなりだ。
昨日の常識が今日には色褪せ、今日の非常識に明日まで待ちきれないほど焦がれることもある。
物凄くゆっくりとしか変われない外観から周囲がその事に気付けば、つられて周りもまた変わっていく。
色褪せた常識は心の奥に隠したアルバムを彩り、胸震わせた非常識が“彼女”が纏う常識になっていく。
「ねえ……コレに写ってるのって、キミだよね?」
もうすぐ就業時間が終わりを向けるという頃、人目から隠すようにDVDのケースが机の上に置かれる。
それは女性には縁遠い、アダルトDVDだった。胸をはだけたスーツ姿の女性が目隠しをされて男性に取り囲まれている様子を撮影した写真がジャケットに使われている。
“彼女”はそれを見て、キーボードを打つ手を止めていた。職場で見せるにしては悪趣味とも言えるものだけれど、表情を強張らせて無言でいることが男にとっては何よりに答えと言えた。
「この後の時間、少し付き合ってくれるかな? イヤとは……言わないよな?」
DVDをジャケットのポケットに隠しながら、男は最後に少しだけ凄味を効かせた声で問いかける。すると“彼女”は視線をそむけたまましばし逡巡し……コクンと小さく頷いていた。
こんな“非常識”を……制服姿の“彼女”はドキドキしながら、ずっと待ち焦がれていたのだから―――
続く