stage1「フジエーダ攻防戦」39


「いい格好ね、ルーミット。あなたのアソコがよく見えるわ」
「――――――――」
「そんなイヤらしい下着を履いて戦っていたって知ったら男の人はどう思うかしら。きっと戦いを忘れて押し倒すんじゃないかしらね」
「――――――――」
「なぜ黙っているの。答えなさい!」
 じゃべれるはずないことは魔眼で魅了したジャスミンさんが一番知っているはずだ。それなのに理不尽な主人のような言動と怒りに任せて振り上げた荒縄の先端が、肩幅に開いたあたしの脚の間へと打ち据える。
「――――――――!!」
 荒縄は正確にあたしの股間を打つ。ジャスミンさんに一度触られただけで、滴るほど濡れているそこは突然の痛みに我が身を守ろうと収縮してしまうけれど、痛みが少しずつ和らぐと熱のような痺れがじんわりと股間を中心に広がっていく。
 普段のようにあたしの事を名前で呼ばず、娼婦としての名前である「ルーミット」と呼ぶのは、一応これもあたしに娼婦としてエッチして欲しい……つまり、ジャスミンさんは遠慮なくエッチな事をして、あたしから魔力を分けてもらいたがっているのだ。
 けれどこんな仕打ちはあんまり過ぎる。「魔力を供給して欲しい」と言われた時も、そして今も、魔眼の拘束から開放してもらえない。呼吸する事にさえ許可がいるのではないかと思うほど体の自由を奪われ、半ば無理やり辱めを受けさせられている。そして今、主人とメイドと言う構図で、あたしは命じられるままに股間をさらけ出しているのだ。
 ジャスミンさんはどちらかと言うと責めの人じゃないかとは思っていたけれど、それを実感させられたのは、下着を露わにするためにたくし上げたスカートを口に咥えさせられた時だ。
 口から離す事は許されない。操り人形のようにジャスミンさんの命令に従ってスカートを口に咥えたあたしは腰の後ろで手を組まされた。スカートにどれだけ唾液が染み込もうとも、どれだけ体を嬲られようとも、あたしに出来るのは口の中のスカートを噛み締めて離さない事だけ……
「あら、なぁにその反抗的な目は?」
 そばに寄ってきたジャスミンさんは感情を見せない鋭い瞳であたしの顔を覗き込みながら、荒縄の束であたしのアゴを上へ向かせる。
「言いたい事があるのなら、その口でちゃんとおっしゃい」
「―――――――――」
 言えないのに……言えないって分かってるはずなのに……!
 言葉にしたくても出来ない思いに身を震わせる。何も悪い事をしたわけでもなく、理不尽に嬲られる事への怒りと悲しさで頭の中は沸騰したように熱くなり、痛いわけでも苦しいわけでもないのに涙は流れ出してしまう。
「フフフ……どこか具合が悪いの? 顔が真っ赤よ、ルーミット。きっと……ここも赤く腫れあがっているんでしょうね」
 ジャスミンさんの小さな唇が笑みを形作る。どこか冷たく、まるで獲物を前にした喜びを思わせる笑みに、見ただけで背筋が震えてしまう。そして、
「――――――――!!!」
 荒縄の束が、股間の膨らみへ食い込む下着の上から割れ目へと擦り付けられた。
「ンッ―――! ングゥゥゥゥ!!!」
 荒く捻りあわされた縄があたしの一番大事な場所を縦に擦る。触手のように生物的ではないけれど、むしろいくつもの凹凸が連なるそれが嬲るような刺激を与えてくるたびに、身動きを許されていないあたしの体が耐え切れずに腰を突き出すように反り返る。
 巻き込まれた下着がよじれ、強引に割り開かれた淫裂へと食い込んでしまう。左右から飛び出した恥丘の膨らみにヤスリのような荒縄の表面が押し付けられ、淡い茂りを削るように動けば、何本もの針を突きたてられるような痛みに崩れる事を許されない腰が震え動く。
 満遍なく愛液を吸わせるように荒縄はあたしのラヴィアへ執拗に擦り付けられる。股間の膨らみは腫れ上がり、ジャスミンさんの言葉どおり赤くなってしまったことだろう。それでもまだグリグリと荒縄は押し付けられ、ささくれ立った縄の表面が敏感な肉壁を傷つけ、あたしは噛み締めたスカートを噛み千切りそうなほど全身を震わせ、ただ耐えるしかなかった。
「いやらしい娘ね。お仕置きを受けているのに感じるなんて」
 不意に荒縄が引かれ、代わりにジャスミンさんの右手がメイド服の上からあたしの乳房にあてがわれる。
「―――こんなに乳首を勃てて。そんなにいじめてもらいたいの?」
 そして、服を突き破らんばかりに固く尖っていた乳首へ中指を突きたて、他の四本の指を乳房に食い込ませながら膨らみの内側でグリッと指先で円を描く。
「ん―――――――――――ッッッ!!!」
 潤んだ瞳を見開き、立ったまま体を伸び上がらせる。今にも崩れ落ちそうな体は曲がる事を許してくれず、胸の先端から脳へと突き抜ける衝撃にあわせて全身を引き絞り、ブラウンのメイド服に包まれた張りのある膨らみを幾度となく打ち震わせてしまう。
「んんッ……! んっ、んうぅぅぅ〜〜〜………!!!」
 細い喉を仰け反らせ、絶叫の代わりに鼻から息が震え漏れる。ジャスミンさんの指先が動くたびに丸々とした乳房が細かく波打ち、全身の神経が震えるほどの快感が沸き起こる。
「主人の前でなんとはしたない……どうやらあなたには再教育が必要のようですね」
「フゥ……フゥ……フゥ………」
 まだ戦いの火照りが残っているのか……本気で胸だけで行ってしまいかけていたあたしから手を離したジャスミンさんは、こちらに掃き子取れないほどの小声で何かを囁くと、左手の人差し指をまっすぐ伸ばす。
「―――テンタクル」
 それは魔法……のはずだけれど、あたしの知らない発動の言葉だった。それに今のジャスミンさんにはほとんど魔力が残っていないはず―――
「――――――――――――――――――――――ッ!!!」
 ―――ヒッ……体に…何か、這いずり回って…イウッ! う、蠢いてる……ヒ、アッ…うそ……んんんっ!
 唾液にまみれた無数の舌先が肌と言う肌に群がり、嘗め回されているような快感にあたしは一瞬にして気をやってしまう。弾力に満ちたバストが伸び上がった反動でブルンと跳ね上がるけれど、その最中でさえ触手が這い回るような感触は離れない。
 服の内側であらゆる場所が愛撫される。胸は特に重点的に丸みをすべて覆うように肉ヒダのような感触が纏わり付き、ブラをしているはずの場所からも上へ押し上げるように這いずり回られて、あまりのおぞましさに背筋を震わせてしまう。
 スカートの中は胸に比べれば触手の動きは幾分弱かった。それでも起伏に飛んだ曲線を描くヒップラインは谷間の奥にまでは入ってこないまでも、下着のラインをなぞるように執拗な責めを繰り返されてしまう。
「んふッ……ンぅ……ん、んんんっ………!!!」
 細かな触手の群れが唇をなぞる。そのくすぐったさに負けてスカートを離さないように歯を噛み締めるたびにザワッとした感触がスカートの触れるあご先を舐め上げられ、容赦のない乳房責めの快感の中で蕩けてしまいたい欲求に駆られてしまう。
「フゥ……フウゥゥゥン………!!」
 スカートが吸いきれなくなった唾液が唇の端から幾筋も伝い落ちる。首を振って快感に悶えるたびにあたしの全身をリズミカルに舐め擦り、同時に、痙攣の激しくなった割れ目からはブジャッと音を響かせて愛液が迸る。
「まあ、もったいない。こんなに極上のお汁をこぼしてしまうなんて……」
 ジャスミンさんの指が下着の上からあたしの恥丘に触れると、膣内に溜まっていた愛液があふれ出し、ストッキングに染み込みながら小刻みに痙攣する内股をぐっしょりと濡らす。その様子に満足げな笑みを浮かべたジャスミンさんは、愛撫と言うよりもパンティーに染み込んだ愛液を搾り出すように指を押し込み、割れ目を掻き揚げる。
「ふうゥゥううぅぅぅぅ!!!」
 指が布地ごと割れ目の間に押し込まれ、ふやけた膣口を刺激する。強弱をつけて窄まりを刺激されるとあたしは激しく悶えてしまい、愛液がとめどなく溢れ、ジャスミンさんの手指を濡れ汚してしまう。
「こんなにたくさん……いやらしい臭いがプンプンしてますわよ。あなたはお仕置きされていると言う事を分かっていないのではないですか?」
 そう言いながらジャスミンさんは手首にまで滴り落ちた愛液の雫を舌先で掬い上げる。そのまま手の平、そして指先へと舌を滑らせると、コクッと、喉を鳴らしてあたしの愛液を飲み下してしまう。
 その表情のあまりの色っぽさに、あたしは腰を震わせてしまう。眼鏡越しにすっと通った鋭いまなざしで見つめられてしまうと、服の内側で蠢く触手の群れの快感に包まれながら何も出来ずにただただ立ち尽くしてしまう。
「そろそろあなたのアソコへ直接指導して差し上げた方がよろしいようですね。これほどだらしなくお漏らしするおマ○コですもの……もう二度とお漏らしできないように、絞り上げて差し上げます」
 あたしの足元にジャスミンさんが跪く。その動きを目で追うと、自然とあたしの目は露わになっているジャスミンさんの胸の谷間へと吸い寄せられてしまう。
 ―――何考えてるのよ。責めたてられてるのはあたしのほうなのに……逃げる事じゃなくて、あの胸を自由に揉みしだきたいだなんて……
 けれど頭の中にはジャスミンさんの柔らかい乳房を揉みまわし、心行くまで吸い上げる自分の姿を思い浮かべてしまう。あたしがされているように、動きを拘束して滅茶苦茶にこね回し、赤く腫れ上がったところで舌を這いまわらせたら……そう思うと、ペ○スが勃起する代わりに膣が収縮し、粘膜同士が愛液を鳴らすように妖しく蠢き、擦れあってしまう。
「フぅ…ん……」
 愛液が爆発する寸前だ。下着の中でウネウネと蠢く触手は脈を打つように震えている陰唇を撫で回すだけで決して膣の奥へ入ってこようとしない。無意識に挿入をねだり、腰をうごめかせても、焦らされる感覚が強くなってヴァギナの入り口がヒクヒクと収縮してしまうだけだった。
「面白い魔法でしょう。最近教えていただいたばかりで、使うのはルーミットが初めてなのですよ。……存分に味わいなさい」
「ッ――――――!!!」
 こんな魔法があるのか……ジャスミンさんの腕がスカートの下に差し入れられた途端、触れた場所から触手がねっとりと肌に纏わりつく快感が流れ込んでくる。背筋が震え、胸を突き出せばその分だけ豊満な膨らみに吸い付く触手の触感が増し、あたしの鼻から短くフッと空気が漏れてしまう。
「肌から感じる感触が全て触手のそれに変わる……たいした魔力は必要ない、ただただ楽しむためだけの魔法……召喚ギルドも面白いものを開発しますわね」
 ―――あぁぐっ!……やめ、て……刺激されたら、その分だけ触手が……ああ、ぁんっ…ヌルヌルしたのが…声が、声がぁ……クッ!? ああ、うぁあああああああっ!!!
 下着の上からあたしの割れ目を何度も擦り上げていたジャスミンさんの指が、うっすらと向こう側が透けるほど薄い布地を脇にずらす。そしてギチギチに収縮している膣口へ指先を押し当てると、
「さあ…おしおきの始まりですよ」
 手首にひねりを加えながらあたしの膣内へ深々と挿入してきた。
「んん〜〜〜〜〜っ!!! ん、んんぅ、んむぅ〜〜〜〜〜〜!!!」
 火傷しそうなほどに熱を帯びた膣肉を割り開いてジャスミンさんの指がズブズブと押し込まれる。ヒクヒクと蠢く膣壁を擦られ、揉みたてられる感触はただの指先ではなく、無数の先端を持つ触手へと置き換えられると、あたしは目を見開き、容易く絶頂に達しながら股間から濃厚な愛液を噴き出した。
「はぁぁ……んっ、美味しい……ルーミットのイヤらしい液、ものすごく濃厚よ。んムッ……」
「ムグッ、ンムゥ!!! フゥ、フゥ……んムゥゥゥ!!!」
 陰唇から漏れた愛液をジャスミンさんが直接唇で吸い上げる。
 指先で膣天井をくすぐりながら敏感なクリトリスへ舌を絡め、緊縮する膣内から溢れる淫液を音を立てて吸い上げる……身動きできないあたしは為すがままに辱めを受け、スカートを噛み締めたまま首を振りたくる。汗で湿った短い髪が埃臭い室内に濃密なフェロモン臭をまき散らし、わななく子宮の入り口に細い指先が触れるたびに収縮した膣壁からより強い摩擦が生まれて粘液がにじみ出てしまう。
「スゴいわ、ルーミット……あなたの穴、ギチギチに収縮しているわ。きっとどんな殿方でも瞬く間に満足してしまう事でしょうね」
「ンふぅぅぅ!! ん、んむぅ、ふぅ、ふぅ…ングゥ!!!」
「フフフ……今にも気が狂いそうな表情をしているわよ。もっと激しく掻き回して欲しいようね」
 ちがうッ! あたしはそんな事、考えてないぃぃぃ!!!
「私の指では細すぎるものね。そんな淫乱なルーミットには……これを差し上げます」
「ンフゥウウウッ!!!」
 膣壁を削るように擦りながら指が引き抜かれると、おマ○コの奥に溜まっていた愛液がビュッビュッとジャスミンさんの顔へ迸ってしまう。それを嫌がる風でもなく、指先でぬぐって口元へ運んだジャスミンさんは、ムチ代わりに手にしていた荒縄の先端をあたしの股間へと差し向ける。そして―――
「―――クラフト、ディルドー」
 囁くような呪文。またしても聞きなれない呪文に戦慄を覚えた途端、あたしの入り口が指ではない、何か太くて固いものに押し開かれる。
「ンムッ、ングゥゥゥ!! んんっ、んンッ、ン―――――――ッッッ!!!」
 ミシミシと音を立てそうなほど拡張されるヴァギナの入り口。あたしの腰をしっかり抱え持ち、荒縄を手にしていたはずのジャスミンさんの手がゆっくりと押し込まれるたびに、咥えたスカートが邪魔で確認できないあたしの下腹の奥へ太くて長いものが押し込まれていく。
 膣口を潜り抜ける段差の感触……そして差し込まれてくる固い感触……熱こそ帯びていないけれど、どこか記憶にあるその形にあたしの膣肉は喜ぶように収縮し、挿入されたものを嬉しそうに涎を滴らせて食い締める。
「んふふ…ルーミットのヴァギナが収縮しているのが伝わってきますわ。力を込めなければ押し込めないぐらい。そんなに待ち望んでいたのかしら?」
「んっ、んふぅ…んん、んぅぅぅ!……んムッ、んんんっ!!!」
 挿入された異物に愛液を吹き掛けるほど濡れそぼっていたヴァギナは力を込められるままに男根の形をした物を受け入れる。それが子宮に触れるぐらい深く挿入されると、あたしは全身をわななかせながら、どこか満足げな吐息を漏らしてしまう。
「もったいない……こんなに美味しい愛液、一滴だって漏らせませんわ」
 異物を挿入された分だけ膣内から押し出された愛液をジャスミンさんが吸い上げる。全身をしょきゅしゅには今割られる感触に犯されているあたしの脚へ、自分の豊満な乳房を押し付けるように体を摺り寄せ、ヒクヒク震える陰唇へ唇を押し付ける。
「んんんぅぅぅ〜〜〜〜!!!」
 ―――ニチャ、ジュブ、グチュチュッ、グチュ
 狂おしいほど収縮して異物を締め付けているヴァギナから、耳を塞ぎたくなるほど粘着質の音が響く。
 あたしの膣が異物に巻き付く様な蠢きを見せる。表面を舐めるように痛いぐらいに充血した膣壁が蠢動し、抽送を繰り返すモノを絶頂に導こうと余す事無く絡みつき、扱き上げる。
 それだけ締め付けた反動であたしにも強烈な快感が込み上げて、蕩けるような全身に広がってくるのに、あたしの膣内を埋め尽くすぐらい長大なモノは震えどころかストローク以外に何の反応も見せない。
 ―――これ…作り物!?
 娼館で何度か使われたことのある男根の形を模した張り型の事を思い出すけれど、ジャスミンさんはそれらしい物は何も手にしていなかった。手にしていたのは荒縄だけで、あとは呪文を……
「どうです、面白いでしょう? 男性の形そっくりに力場を組んでいるんです。男性の快感を私が味わう事はできませんけれど……満足、しているようですね?」
「…………………」
 ジャスミンさんの言葉に何も言い返せず、あたしは黙って目を伏せる。言えるわけがない。
 アソコが疼いてどうしようもないぐらい感じてるだなんて……
 見事に張り出したカリが矢じりのように膣壁に食い込み、モノを動かされるたびに肉ヒダが強烈な摩擦で掻き毟られる。それに加え、魔法で生み出された男根型の力場と接する場所には無数の触手が蠢き這いずる感触が負荷され、粘つく愛液にまみれた蜜壷からはあたしの鼻息に合わせるかのようにグチャリグチャリと粘つく音が響き、子宮が沸騰するように熱くなっていった。
 もう……限界が近い。抽送される魔法の力場が掻き出す愛液を音を立てて吸い上げられるうちに、あたしの瞳は羞恥で熱く潤み、スカートの端を噛み締めたまま何度も絶頂感に襲われる。ブラウスの下で痛いぐらいに張り詰めた乳房は存在しないはずの触手にヌチャヌチャと嬲られ、乳首を突き上げている。気持ちの悪さに泣きたくもなるけれど、膣内を熱を感じさせない力場で満たされて押し広げられているうちに、慣れてしまったのか、全身に汗をまとった肌をなおも痙攣させ、ぬるり、ぬるりと這いずり回り、無数の亀頭を擦り付けられているような感触に包まれながら身を引き絞るような反応を見せてしまう。乳房の谷間に伝い落ちる汗の雫ですら触手の放つ粘液のように思え、ツツッと下へ流れるだけで異様な恥ずかしさと興奮を覚えてしまっている。
「んッ、ふッ………んんっ! んうぅぅぅんッ!!」
 ギチギチのヴァギナへ、長さに際限のない見えないペ○スが押し込まれる。ジャスミンさんの手はもう力場ペ○スを引く事はせず、先端で子宮口をゴリゴリと抉り、肉ヒダを巻き込むように回転を加える。ヴァギナの奥に突き刺さる刺激にスカートを噛み千切らんばかりに歯を強く噛み締めると、右へ左へ回転を繰り返す擬似男根を締め上げながらメイド服に包まれた悩ましい体をあくことなく震わせ続けてしまう。
「んグウゥゥゥ!! んんっ、んんっ、んムゥ!! ん……んぁアアアアアアアアアアアッ!!!」
 一段と激しくなる回転に頭の中が真っ白になる。普通に抱かれるだけでならありえないよじれる膣壁と擬似弾痕とのこすれあいに、快感が頭の天辺にまで突き上がり、首が限界まで仰け反った表示に、唇からあれほど強く噛み締めていたスカートが離れ、
「あああ、んぁあああああっ!! あたし、イく、イくぅ、あふッ、あ…あっ、奥に、突き上がって、ダメ、捻っちゃ、あ、あ、あっヒッ…も…ぉ、ら、らめぇぇぇ〜〜〜〜〜!!!!!」
 ―――あたしはそのまま絶頂へと登りつめ、スカートを頭からかぶる羽目になったジャスミンさんの頭を押さえつけながらビュウビュウと大量の絶頂液を射精してしまう。
「あッ…もう…動かしちゃ…ヒギィ! イッ…ちゃう……ジャスミン、さん、もう、あたし、あッ、あぁあああぁぁぁああああああッ!!!」
 今まで声を封じられていた分を溜め込んでいたみたいに、あたしに喘ぎに抑えが利かない。いくら達しても、いくら潮を噴いても、スカートの中でジャスミンさんは手を止めてくれず、ビンビンに勃起したクリトリスへ口付けしながらヴァギナを深く掻き回す。ビリビリとした喜悦に溜まらず二連続でアクメを迎えたあたしは、
「あひ、あひぃん!! おマ○コ、壊れる、壊れるぅぅぅ!! いやッ、ああッ、こんなに…気持ちよくちゃ……あふぁ! こんなに、い…っぱい……んウゥ! 太いの、そんなに、され…たらぁ…ひッ! あッあッあッ、あッ…あフツ、アッ、あふァアあああああああああっ!!!」
 丸く広げられた膣口とぷックリ膨らんだ尿道口からとめどなく絶頂の白濁液が噴出する。
 スカートの中がどうなっているのか見えない……けど、太いものを飲み込んだあたしの陰唇には絶え間なくジャスミンさんの唇と舌とが這い回り、喉を鳴らす振動があたしへと伝わってくる。
 飲まれてる……いや、吸われてる……
 もう何度達したか分からなくなるほど連続でアクメを迎えさせられたあたしは、愛液を口づけで飲まれるハズかしさに脳裏を真っ赤に焼き焦がしながらも、それでもジャスミンさんの頭を離す事ができず、その顔と唇へ向けて熱くたぎったものを次々と放出し続けた……




「ふふふふふ……さすがたくや様。量といい質といい、文句の付け所がありませんでしたわ」
「そ、それは……よかった……アハハハハ……」
 たっぷりイかされまくって失神寸前になるまでジャスミンさんに愛液を舐め取られたあたしはもうフラフラだ。箒を杖代わりにして何とか立っているけれど、時間も時間だし、もうさっさと布団に入って明日の昼ごろまで眠ってしまいたい気分だ。
 一方ジャスミンさんは、実は吸血鬼と言う話が本当なのだと思ってしまうほどに顔色もよく、肌も艶々している。精液や愛液に大量に魔力が含まれてるのは知ってるけど……そこまで回復するほど搾り取られたって訳ですか、あたしは? いっそ血を吸われてた方が楽だったような気が……
「ではたくや様、早速まいりましょうか」
 行くって……どこに? すっかり回復した様子のジャスミンさんにそう言われても、疲れと眠気でいまいちピンと来ない。
「決まっています。私たち二人であの魔道師を討伐するのです。静香様を狙った罪はこの手で裁かなければ」
「え…行くの? どうしても? あたし…パンツとかグショグショだから、さっさと着替えたいし、もうこのままでもいいから最優先で睡眠取らせてもらえないでしょうかと無理っぽくお願いします」
「却下です。それに……今を逃せば、我々の勝機は失われるでしょう」
 締め切っていた扉を開けてジャスミンさんが部屋を出て行く。重たい体を引きずってそれを追い、外へ出たあたしは、否応無しに目に付いてしまう天へ伸びる光の柱へと顔を向ける。
「………円柱型立体魔法陣の破損箇所がいくつか修復されています。恐らく夜明けを向かえる前には魔法陣は完成してしまうでしょう」
「じゃあ…やっぱり?」
 出来ればあたしは置いていって欲しいな、と言う思いを込めた視線を向けてジャスミンさんに確認の問い掛け。答えは当然、笑み付きで、
「ええ。たくや様のお力、頼りにさせていただきます」
 ……はぁ〜…もう逃げる事も許されないのね……こんな事ならおとなしく地下の倉庫に囚われてた方がマシだったかも…クスン……
 色々嘆きたい事が山積みだけど、もうここまできたら後回しだ。重たいけれどまだ動く体に気合を入れたあたしは背筋を伸ばし、深呼吸を一つしてから両手で頬を叩く。
「よし。そんじゃもう一発、佐野の頭をぶん殴ってやる!」
「その意気ですわ、たくや様。及ばずながらこのジャスミン、お手伝いさせていただきます」
「………あたしから散々搾り取ったのにお手伝いだけ?」
「あら? 殿方が先頭に立って戦いに挑むのは当然でしょう?」
 ううう……だったらせめて、もうちょっと手加減して欲しかったなぁ……
 かなりガタガタしてる腰は今にも崩れそうだ。それでももう引き返せないところまで追い込まれたあたしは、トホホとうなだれながら脚を踏み出す。……が、
「たくやさん! どこにいるんですか、たくやさん! たくやさぁん!!」
「……めぐみちゃん?」
 振り返ると、慌てた様子でめぐみちゃんが負傷者を収容している建物から飛び出してきたところだった。
 なんだろう…と、あたしとジャスミンさんは顔を見合わせてそちらへ歩み寄ろうとするけれど、めぐみちゃんに続けて出てきた一人の怪我人が取った行動に、思わず息を飲んだ。
「きゃあぁぁぁ!」
 男の手がめぐみちゃんの服を引き裂く。円柱魔法陣から放たれる光で見通しは十分いい。僧衣の下から露わになるめぐみちゃんの肌に目を奪われながらも、あたしの足はとっさに駆け出していた。
「こんのぉ! めぐみちゃんになにするのよ!!」
 残り少ない魔力を怒りと共に振り絞り、しゃがみこんだめぐみちゃんの頭の上を水平に魔法の箒を振り抜いた。
「吹っ飛んで反省しろぉ!」
 風を切って、青白い電光を帯びた箒の先が男の体へ触れる。
 同時に、箒の柄を握るあたしの手に軽い衝撃が伝わってくる。そしてめぐみちゃんに襲いかかろうとしていた男は吹き飛ばされて建物の壁に叩きつけられ、そのまま地面へ崩れ落ちた。
「う……死んでない…よね?」
 とっさの事で手加減できなかったけど……ま、女の子を襲うような奴だし。それに僧侶の人も大勢いるからしにはしないだろう。それよりも今はめぐみちゃんの安否の方が大切だ。
「めぐみちゃん、大丈夫? 何も変な事されてない?」
 あたしがしゃがみこむと、めぐみちゃんはレンズ越しにこちらの顔をジッと見つめ、不意に相貌を崩した。
「た…たくやさぁ〜〜〜ん!!!」
「大丈夫。大丈夫だからね。あの変態男はやっつけといたから。もう安心だよ」
「ち、違うんです、そうじゃないんです! あの人は……あの人だけじゃなくて!」
「え……?」
 様子がおかしい事に気がついて問い返す。――その瞬間、あたしたちの横を電光が掠めて飛び、宙にいた何かを打ち据えた。
「じゃ、ジャスミンさん! 魔法いきなり使うなんて、びっくりするじゃないですか!」
「今はそれどころではありません」
「へ? あ……なに、もしかして…魔蟲?」
 ジャスミンさんの放った雷撃に打たれて地面へ落ちたのは、蜂に似た小型の魔蟲だった。腹部に針を持っているのを見ると毒を相手に打ち込むタイプのようだ。
「………もしかして」
 魔蟲から連想される相手は、一人しかいない。
「先手を打たれた…!」
 立ち上がり、黒焦げになった魔蟲を踏み潰すと、あたしは建物の中へ目を向けた。
「お…女……女ぁ……!!」
「体が燃えるようだ……クソッ、我慢できねぇ……」
「く、あ……女は、どこだよ…犯す、犯してやるぁ!!!」
 ………そう言うこと。あの魔道師、とことん悪趣味なことしてくれるよね。
 建物の奥から出てこようとしているのは、今まで横たわっていたはずの怪我人や、治療に走り回っていた僧侶や神官の人たちだ。
 けれど彼らがあたしを…あたしだけじゃなく、肌を大きく露わにしためぐみちゃんや豊満な体つきをしたジャスミンさんを目にした途端、雰囲気が一変する。まるで夢遊病者のようだった足取りは、この辺りにいる数少ない女性であるあたしたちを目にした途端、まるで飢えた獣のように襲い掛かってくる。
「たくや様、この方たちは!」
「わかってる。魔蟲に毒を打ち込まれたんでしょ!」
 ジャスミンさんの手から電光が放たれ、男たちの頭上を飛んでいた魔蟲を打ち落とす。その間に建物の入り口から出てきた人を押し返すように掃き飛ばすと、あたしはめぐみちゃんの手を掴んで引き起こし、ジャスミンさんともども走り出した。
「どこへ行くんですか!? みんなを、みんなを助けなくちゃ!」
「今はそれどころじゃなくて自分の身が最優先! 犯されたくなかったら全速力で走る!」
「めぐみさん、あの方たちは魔蟲に媚薬の類を打ち込まれています」
 媚薬と聞いてめぐみちゃんの顔色が変わる。
 股間を膨らませてるし口走ってる言葉一つとっても、興奮状態にあるのがすぐに分かる。それに魔蟲が飛んでたとなると……全部佐野の仕業と考えるのが当然だ。
 そして恐らく、毒ではなく媚薬を男の人たちに打ち込んだのはあたしへの報復……集団で襲わせようと言う魂胆だろう。
「たくや様、私とめぐみさんは静香様たちを助けに参ります。たくや様は神官長へこの事をお知らせください」
「う……分かった分かりました! あたしが行けばいいんでしょう!」
 あたしじゃ小さな魔蟲すべてに対処する事は出来ない。今も小さな電撃を飛ばして一匹一匹魔蟲を打ち落としているジャスミンさんにこの場を任せ、あたしはあたしで、そう言う毒の治療が出来そうな神官長を呼んでくる方がいい。
「ポチ!」
 魔封玉を前へ放り投げると黒い毛並みの巨大な獣が現われる。
「ヒッ…? た、たくやさん、そ、それ……」
「めぐみちゃん、ジャスミンさんから離れちゃダメだからね。あと静香さんたちをよろしく!」
 出来ればあたしも助けに行きたいけど……今は自分がしなくちゃいけない事をするべき時だ。迷いを払い、行儀よく地面に伏せたポチへ跨ると、夜空を貫くようにまっすぐ伸びる円柱の柱を指差した。
「大急ぎで!」
 あたしの意を汲み取ったポチは、その巨体に似合わない静かさで立ち上がる。そして地面を強くけりつけると、しがみつくあたしが振り落とされないスピードで無人の街を疾走し始めた―――


stage1「フジエーダ攻防戦」40