stage1「フジエーダ攻防戦」19


―――グチュ……
「ん……んんんぅ………!!」
 フェラによる二週目を終える頃には、フジエーダの街は夜の闇に包まれていた。
 人がいなくなるだけで、街と言うのはこれほど変わるものなのか……明かりが灯されない建物は先を見通すことの出来ない暗闇の向こうで、まるでそこが世界の果てであるかのように壁として立ちふさがっている。
 月は雲に隠れて姿が見えない。星明りも無く、モンスターが徘徊する街中は、人が営んできた生活の息吹が、感じられないほどに静かで、恐ろしげだった。
―――ズチュ……グチャ……
「んむぅ…ん、んぅ………!」
 そんな中、あたしの周囲だけは篝火が焚かれいる。広場の中央……佐野の率いる「敵」に捕まった人々が集められ、魔方陣に精を注ぐ行為を繰り返していた。
 その中でただ一人、女の体をしたあたしは男たちに奉仕する役目を一身に引き受け、むせ返るほどの精液を全身に浴びた体を上下に蠢かせていた。
「あうっ…あっ……んんんっ………!」
 男の腰の上へ張り詰めた双尻を下ろすたびに、赤い篝火の灯に照らされた白い乳房が跳ね上がる。もう何十回と肉棒をはさみ、扱いてきた乳房の間には濃厚な精液が精液がそそがれていて、体を動かせば動かすほどに、あたかもそう言う楽器のように卑猥な音色を響かせていた。
「はぁぁ……気持ち…いい? あたしのおマ○コ……気持ちいい?」
 もはや精液の泉と言っても過言ではないほどに異臭を放つ広場の中央、そこへ後ろ手に縛られたまま、上半身には衣服と鎧を身に着けたままの男の股間へ、一突きごとに白濁液を溢れさせる恥丘を擦りつけながら潤んだ瞳で見下ろした。
「あたしの…おマ○コで……おチ○チンがビクビク震えてるよ……ねえ、イきたいの? あたしの…あたしのおマ○コに、いっぱい、いっぱい精液をだしてぇぇぇ〜〜〜!!!」
 肉棒の先端があたしの体の奥深くに擦れると、回数を重ねるたびにいやらしい反応を示すようになってきた豊満な体が喜びに打ち震え、飲み込んだ肉棒をグチャリと音を鳴らして締め上げる。
「ねえ、みんなも、もっとあたしに近づいて。そんなに離れたら…何も出来な……あ、ああぁぁぁ……!!」
 一人に与えられた挿入の時間はごくわずか。射精の時が近づくなり、あたしの下の男は精液まみれにされた肉壷で最後の快感を味わうためにペ○スをあたしの膣内へと突き上げてくる。
「ひぁあん! あっ……いっ……そんなに突かれたら…おマ○コが…壊れちゃうぅ……!!」
 男の突き上げにガクガクと体を揺さぶり、オルガズムのリズムを合わせて迎え腰を放つ。熱いぐらいに充血した肉棒の脈動を愛液と精液にまみれた膣壁に感じ、子宮を押し上げる逞しさに抉られながら悲鳴に近い声を上げる。
「あッ! ああああああ――――――――――っ!!!」
 股間の下からパンパンと音が響くたびに子宮が震える。白く汚された胎内に衝撃が突き抜けるたびに数え切れないほど達してしまった下腹が気が狂いそうなほど震え、快感がはじける。その衝動に身を任せ、繰り返し精液を浴びせられた髪の毛を振り乱し、あたしは精液を吸ってパンパンに張り詰めた乳房を揺さぶるように体を跳ねさせる。
 ―――すごく…いやらしい……
 音を鳴らして陰唇に肉棒を迎え入れるたびに腰をくねらせ、焦点を結ばなくなった瞳を夜の帳が落ちようとする空へ向ける。
 ―――今、どんな表情をしてるんだろう……
 周囲に並ぶ何本ものおチ○チンを前にして、ゴムマリにも負けない弾力の乳房をこね回す。少しぐらい乱暴に握ったって、その刺激は乳輪ごと痙攣している乳首に突き抜けていく。痛いと思うよりも強くなった甘美な刺激に震えながら涎を滴らせると、あたしは誘われるように強烈な臭いを放つ肉棒たちへと視線を走らせる。
 ―――おチ○チンが……欲しくて…たまらない……
 最初こそご大層な言葉をみんなに語っていたけれど、おチ○チンをしゃぶって、こうして突き上げられると何もかもを忘れてしまう。乾いた唇を嘗め回し、次はどれを挿れてもらおうかと思案しながら下に横たわる男の腹筋に両手を置くと、直立する肉棒を舐めるように蠢く肉壁に力を込め、膣口に亀頭冠が引っかかるほどのストロークでイヤらしい曲線を描く腰を上下させる。
「あうんっ、あうぅんっ、おチ○チン、スゴいの、あ…当たってるぅ、おマ○コに、あたしの子宮に、当たって……んぁあああああっ!!!」
 今にも爆発しそうな肉棒は限界にまで膨れ上がりながら小刻みに脈動を繰り返している。激しい腰の動きでヌルヌルの膣壁に扱かれたペ○スは蜜壷の中で頭を振り、苦しそうに先端をググッと押し上げると反り返りがキツくなり、あたしの膣の天井を強く抉る。
「おチ○チンが…スゴいぃぃぃ!! あたしのおマ○コで、おっきく、なって…いいよ、出して、出して出して出してぇ!! 今は、今はどうなってもいいから、おマ○コに、いっぱいザーメン噴き上げてぇぇぇ〜〜〜〜〜〜!!!」
 何度も精液をそそがれた胎内が、飢え乾くように精液を欲していた。あふれ出した愛液と精液の混合液が飛び散るほど股間を叩きつけると、両手が使えない代わりに必死に腰を突き上げていた男が大量の精液を噴き上げた。
「くぁあぁぁぁ〜〜〜〜〜〜!! 中に、出されて…や、こん…な……イっちゃう! イっちゃう!!……イっちゃうぅぅぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
 あたしの全身にオルガズムの波が広がっていく。突き上げ、擦られ、かき回されすぎて、肉棒の先端を飲み込んでしまいそうなほど口を開いた子宮に精液が打ち放たれ、意識までもが白く染まっていく中、あたしはヒクつく蜜壷にペ○スを飲み込んだまま、長く、長く絶頂の余韻を味わい続け―――
「は……ぁ………」
 まるで支えていた糸が切れたかのように、男の胸へと倒れこんでしまう。
「―――――ごめん…なさい……」
 起きなきゃいけない。こんな汚れた体ですがりつかれたら……相手の方がイヤに思うに違いない。
 達した後、いつも罪悪感があたしの心を締め付ける。
 本当にこんな事が佐野に抗う事になるんだろうか?
 本当はあたしが犯されたかっただけじゃないんだろうか?
 何もかもずっと忘れていれば…と後ろ向きな考えに心を犯されながら体を起こす。そして、三度目の射精を終えて放心している男から目をそらして腰を浮かせると、精液があふれ出す陰唇から全てを吐き出し力を失ったペ○スを引き抜いた。
「―――ブヒブヒッ!」
 あたしが退くとすぐに、二匹のオークがやってきて男を広場に接した建物へ連れて行く。どうやらそこを牢屋の代わりにしているらしく、今のところは誰も命を奪われていないようだ。
「………………」
 あたしに出来るのは……今はただ、それだけだから……
 三度目の精を放てば命は助けてもらえる。―――その約束をどこまで信じていいのかわからないけれど、その約束にすがる道しか残されていないのも事実だ。
「―――ねえ」
 息は…落ち着いた。大丈夫、あたしなら大丈夫だ。
 残された男たちをゆっくりと振り向き、できるだけ蠱惑的な笑みを浮かべる。そして汗と精液にまみれた体を石畳の上に横たわらせると、左右の陰唇にVの字に開いた指を当ててクッと力を込める。
「次の人……もう、来てもいいよ。―――ううん、一人じゃなくてもいい。二人でも、三人同時でもいい。口でも、お尻の穴を使われたっていい。だから……」
 体が震えている。寒い夜じゃないのに、あたしは赤い炎に照らし出されて赤く染まった体をさらけ出したまま震える声を解き放った。
「あたしに……精液を注ぎ込んで……」






「―――――これはもう、見ていられんアルな」
 戦に破れ、多くの者が逃げ込んだ再開発地区。主だった者が集まる建物の、その屋上には今、中型サイズの円形魔法陣が描かれ、外周に四人の神官が、そして中央には神官長が座していた。
 行使されているのは高位偵察魔法サテライト。自分の視覚のみを遠くへと飛ばす魔法で、主に戦場で相手の布陣を確認したりするのに用いられる魔法である。
「いやイヤ、眼福と言うか何と言うか、とてもジャスミン殿などには見せられん光景アルな」
 魔法行使を終了して神官長が立ち上がると、情報処理による負荷を軽減するために周囲に座ってた四人の神官が疲れたため息を突いた。
「首尾はいかがでした? 私に見せられない光景と言うのが気になって仕方が無いのですが」
「ア、アイヤ〜〜〜!?ジャスミンさん、いつからソコに!?」
 五人がかりの魔法とは言え、情報を直接脳に受信する魔法は精神に負担が掛かる。五人のうちでも比較的疲れの少ない神官長だったが、サテライトを終了したと同時に歩み寄っていたジャスミンの存在には気付いていなかった。
「それよりもまずは情報です。魔法陣まで描いて偵察したのですから、当然姫様かたくや様の位置を掴めたのでしょうね?」
「イヤ……ソレは……その…なんとも説明しにくいアルな……」
「ありのままを述べていただければ判断は私がいたします」
「弱ったアルな……」
 ありのまま……と言うと、「たくやが広場で犯されている」事を話さなければならない。か弱い女性が大勢の男たちに犯されていたなどと口にするのは聖職者としてどうかと悩むのだが―――結局、ジャスミンの鬼気迫る迫力の前で隠し事など出来るはずも無い。
 さすがのジャスミンもショックを隠せないでいた。
「舐めた真似をしてくれますね。やはりここは、水の神殿落雷の魔法で崩壊させ、一気に殲滅すべきですか……」
「出来れば私のキボウとしてはオンビンに済ませて欲しいアル。……建物内に何人捕まっているかも分からないあるし」
「もう既に穏便で済む問題ではないのですが……では、これからどうします? 街中を捜索しても静香様も見つからず、敵には多数の捕虜。広場でたくや様を犯させるという行為を行ったのには、我々への警告の意味も持たせているのでしょうし、敵が私と同レベルの魔法使いである事を考え合わせると、何らかの儀式魔法の準備である可能性も捨て切れません。―――ここまで我々の方が不利な状況にあるというのに、このまま手をこまねいていては、それこそ敵の思う壺だと思われますが」
「ウ、ウム……」
 そういわれ、神官長は答えに窮した。
 防衛線なら、このスラム街の方が地の利がある。逃げてきた衛兵たちも多くが神官たちの治療魔法で回復していて、後は体力が回復すれば戦えるようになる。
 だが、フジエーダの街の大部分を占拠している現状では、打って出るのには不安を感じざるを得ない。神官長、ジャスミンの二人がいるとは言え、こちらの三十人ほどに対して敵戦力はその数倍。しかも初戦で失った戦力の多くはゴブリンやコボルトなどの下級妖魔で、今は精鋭と言うべきオークたちが主戦力を構成している。
 加えて、敵にはまだまだ謎の部分が多い。南門を襲撃した魔蟲がその全てとは限らないし、聞き知った敵側の魔法使いの性格を考えると、まだ奥の手を隠していると考えるべきだ。
 その一方で、これ以上手をこまねいている場合で無いのも事実だった。静香の行方がわからず、ジャスミンが内心焦りを覚えてはいるけれど、その王女の身を要求し、フジエーダを占拠した魔道師の思惑は分からない事を考慮すれば早急に何らかの行動を起こす必要があった。
「―――明日の早朝、行動を起こすアル」
 屋上から下へと降り、長い時間考えた末に神官長が出した結論だった。


stage1「フジエーダ攻防戦」20