第三章「神殿」05


「くあっ……うっ……くぅ…っん!」 「どうかなさいましたか? 顔が赤いですよ」 「な…なんでも…んあっ、あぁ…んんっ!!」  どうし様…変な声が漏れちゃう。めぐみちゃんとみっちゃんが、そばに、すぐ後ろにいるのにぃ……けど…お 尻…お尻の中で、何か、何かが動いて……くああっ!!  いきなりあたしのお尻の奥に生じた違和感は、火照り始めた下半身をグイッと押しこむように刺激し、汚い場 所――旅の間、あまり綺麗にする事も出来ずにいた肉体を嬲るかのように下腹に生まれた「違和感」は身をよじり、 腹腔をうねらせ、蛇の様にその身を左右にくねらせては頭の先であたしの直腸を割り開き、ついにはあたしは背 後の二人がいることを強く意識しながらも鋭い悲鳴を上げて薄布一枚を貼りつかせた豊満な肉体をビクンッと跳 ねる様に震わせた。 「こんな…うぐぅ!…やっ……こ…お尻……あたしのお尻に……入ってる…いやっ、ダメェ!!」 「たくやさん、たくやさん、しっかりしてください。たくやさん!」 「め…めぐみ、ちゃ……んああっ!! ハァ、ハァ、ハァ―――くあぁぁぁ〜〜〜!!」  濡れた乳房をブルンと震わせ、再度悲鳴を迸らせる。  お尻の穴から何かが入ったような感じは一切無かった。けれど腸内に入りこんだ「それ」は窮屈な肉の穴を押し 広げる様に蠢動しながら伸びあがり、あたしの肉体の奥と、同時に排泄の為の小さなすぼまりへと二つの頭を進 めていく。  あたしのとってその感覚は羞恥そのものだ。初めて犯された時よりもなお、後ろの穴を蟲か蛇の様にグチャリ と掻き回されると生理的嫌悪から背筋には冷たい痙攣が走り抜け、「それ」を押さえ込もうと腹筋と括約筋に力を 混めれば込めるほど直腸を押し広げられ、無数の舌で舐めまわされるような感覚は強烈になっていく。 「せ、先輩、たくやさんが、たくやさんが!」 「落ちついて! ひょっとしたら呪いが清めの水の魔力と相反して暴れてるのかもしれないわ。まずったなぁ… …肉体変化の呪いなのにこんな抵抗手段まで講じてるなんて……とりあえず岸まで運ぶわよ。暴れて水面に倒れ こんだら窒息するわ」  き…岸? あ……あそこ、あそこに行けば……くぅ…んんっ!!  お尻の内壁を抉られ、舐めまわされるおぞましさに白い肩を上下に動かしながらあふれ出た涙で歪み視界を正 面の、遠いか近いか分からない泉の端を見つめて膝を立たせ ――――――グチャ 「うああああっ!!?」  途端に、身を動かした際に尻穴がよじれたのだろうか、お尻の「違和感」はぐるりと右に一回転してから上と下 を向いていた両端をお尻の中で強引に入れ替える。 「あっ…あああ……」  お尻の中でその巨大さをゆっくりと増して行く「違和感」。それが狭いお尻の穴の奥でありえない回転をした衝 撃に耐え切れなかったあたしは、視界に映る物全てが輪郭を失い、バシャッと水を跳ね上げながら水底に両手を 突く。  ――お尻の穴が震えていた。  水の滴る臀部を二人の女の子の前で恥ずかしげも無く後ろに突き出し、苦しみと恥ずかしさがない交ぜになっ た涙がぽろぽろと清らかな泉へと零れ落ちて行く。 「めぐみ、そっち持って! 急いで、これ、ちょっとやばいわよ!」 「はい!」  一歩も進む事も出来ないまま、お尻を掻き回される感覚に屈服させられたあたしを左右からめぐみちゃんたち が抱え上げてくれる。そしてそのまま、力が入らずガクガクと震える足をなんとか動かしながら泉の端まで運ば れたあたしは脹脛を水に浸けたまま上体をタイルの上に倒れこませると、なにかが、張り詰めていた乳房が押し つぶされ噴出するかのように、涎をたらしていた顔を跳ね上げると同時に脊髄を太い圧迫が股間にまで突きぬけ、 「やあっ……アソ、コ…が…ぁ…いっ…イッ……うあッア、あ…ああああああああっっっ!!」  もう思考する能力を奪われて真白く染まっていた脳裏にあたし自身の淫らな姿が浮かび上がる。直後、背後に 向けているお尻の中で一つの先端が奥の壁に、もう一つが必死に力を入れてヒクつかせている蕾を裏側から穿ら れたあたしは誰かの視線から逃げる様に組んだ腕に涙で塗れた顔を押し付ける。 「もうやめてぇ! お尻は、お尻なんか弄らないで、ダメ、許して…痛いっ、痛いのぉ! ひろ、広げ、ないで …いぐぅ! 奥に、もうそれ以上行けないのに、で…出ちゃ、うぅ……出…あっ…くあっ―――――っ!!!」  ついに「違和感」に窄まりを内側から抉じ開けられると、あたしは言葉にならない恐怖に悲鳴が迸り、大きく開 いた唇から大量の涎が床へと滴る。理性が飛び、暴れようとする筋肉が乳房をおうとつのある床へと擦りつけ肌 にまとわりつく水がクチャクチャと音を立てる。そして梅さんや寺田の時のように何かをされた訳でもないのに おチ○チンの跡にできた割れ目からドクッと、濃厚な液体が噴き出る様にあふれ出てきてしまう。 「やっ…なに…こ…れぇ………!」  胸の間の水と同じように、股間から熱い汁が溢れるたびに頭の中にドクンと血液が流れ込む。なんとかお尻の 穴を閉じようと力を込め続けているので括約筋が痙攣し、それでもなお筋肉を収縮させた為に前の割れ目からも 内側に滲み出した液体が押し出され、今までのように滲み出るものではなく噴出。液体はあたしの股間からおし っこの様に後ろに飛ぶと清らかな水面にポチャ…パシャ…と落ちていく。その水音を耳にするたびにあたしの胸 には恥ずかしさと動揺が広がり、それでも収まらない二つの窄まりの痙攣に屈する様についには床に突っ伏した まま気を失ってしまった―――  一方その頃、受付前のゴミ箱の中―― 『ひょっひょっひょ、これであの女にもどちらが偉いか理解する事が出来たじゃろう。今ごろはワシの力で身悶 えている事じゃろうて、クゥ〜ックックックッ』  すっかり三人に除け者扱いされ、存在すら忘れ去られていた魔王の書が紙屑や饅頭の包み紙の中で暗い笑い声 を上げていた。 「ほぉれ、今度はアナルをどう掻き回してくれようか……ミミズ百匹がいいか、ゴキブリ千匹がいいか、この魔 王パンデモニウム様を地面に捨ててゴミ箱に捨てて一人だけ女の子連れて遊びに行った報い……たぁぁぁっぷり 思い知らせてくれる。潮だけでは済まさん。腸液をアナルから噴出しながら土下座するまで悶え苦しめ………ハ ッ、ワシ、あいつが苦しむところが見れんじゃないのか!? しまったぁぁぁ!!」  今までは妄想のみで満足していた魔王は誰でも気づきそうな事に今ごろ気付いていたりする。 『お〜い、たくや〜〜。出来ればワシのところに戻ってくれない? んでもってぇ、ワシの前でアナルを弄られ てうっふんあっはん………つまらんぞ〜〜!! ワシの、ワシの貴重な魔力を費やして天罰覿面しちょると言う のにワシが楽しめんなんて不公平だ。犯り直しリプレイを希望する! ビデオ、デジカメ、この時代にはないの か、え〜ん、ちくしょぉ〜〜!!』 「おやぁ、誰アルか、ゴミ箱に魔道書を捨てるなんて」 『………およ?』  誰もいないはずの受付前広間で喚いた魔王だが、不意にその黒表紙の体を誰かに拾い上げられた。 『おお、たくや。ついにワシのことを主と……うげぇ』  視界――魔王の知覚は視界と呼べるものではないけれど――に映ったのは愛らしいたくやの顔ではなく、衣か にも暑苦しい男、しかもかなりのデブ、であった。  頭が禿げ――いや、天辺から一房の辮髪を伸ばした糸目の男は何故か裸の上半身にはびっしり汗が浮き、ベル トが隠れるほど前に張り出した腹は丸く張り詰めている。胸と腹の間には物が挟めそうな段差があり、Bカップ ぐらいありそうな胸肉の先端では乳首が楕円に潰れている。  そばにいるだけで湿度が高まりそう……出来る事ならそこから三歩か五歩は離れておきたい男の太い指に掴ま れた魔王の書は手足がない身故に抵抗も出来ずに体臭混じりの蒸し暑い湿気を直で受けてしまい、魔法防御無視 の凄まじい臭気に意識が飛びそうになる。 「んん? この本、今喋たアルか? ほほぉ、うん、いい拾い物ネ。とは言え、もしかしたら誰かの落し物かも しれないシネ。ワタシがしかり預かっとくカね。とりあえず水浴びィ水浴びィ」 『いや、やめて。そこだけは………うがあああああああぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜……………ガクッ』  すこしアクセントのおかしい言葉でそう言うと、この場に不似合いな男は魔王の所を特に臭いのキツい脇に挟 んで神殿の奥へと進んで行った。 『こ…殺せ………ワシを殺してぇぇぇ…………』 「ハァ……ハァ………ふぅ……」  んっ……なんとか収まったみたい。はぁ…お尻の中を掻き回されるなんて物凄い体験をしたというか……あの 本、後で絶対に燃やしてやる。  床に横たわっていてわずかばかりだけれど体力が回復したあたしは天井から降り注ぐ優しい光を腕で遮りなが ら大きく息を吸いこんだ。地下深くの水場の空気は火照った体には冷たすぎたのか、乳房が上へとつきあがるほ ど胸いっぱいに空気を吸い込むと、まどろんでいた意識が徐々にはっきりと目覚め始めて行く。  さっきまであれだけお尻の中で蠢いていた謎の感触は今は無くなっていた。アレの正体にはまるっきり当てが 無いわけじゃない。あたしの体が女になったのもあのエロ本のせいなんだし、当然あのバカ魔王のせいだと思っ てまず間違い無い。  とりあえず……あいつのところに行って一発ぶん殴らないと気がすまないわ。  あの体の震えの後から手足が異様に重く、体を動かすだけでもかなり億劫だ。けれどふつふつと湧き上がる怒 りをエネルギーにしたあたしはゆっくりと上体を起こす。 「あっ、たくやさん、気がつかれましたか?」  気遣いの言葉を耳にしてそちらに顔を向けると、禊の時に来ていた白い衣装を身に纏ったままのめぐみちゃん とみっちゃんがあたしの顔をじっと見つめていた。 「えっ……な、なにかな? あたし、何かやっちゃった?」 「まぁ…やっちゃって言えばやっちゃったわね。あっちで」  みっちゃんが指差したのは部屋の床板面積の九割を占める泉だった。 「水は大切にって言葉を知らないの? 公共の場だって言うのに潮を噴き入れちゃうわ、お尻を力ませるわ…… あれ以上漏らしてたら拳骨ものよ。でもまぁ、たいした量でもなかったし黙ってりゃばれないだろうけどね。こ こって掛け流しだし数日したらすっかり水も入れ替わるし」 「えっと……塩ってあたしの汗?」 「はぁ? 何言ってるのよ。潮よ、潮。あんたも女なら……って誰でも噴くわけじゃないか。う〜ん……とりあ えず料理に使う塩じゃないから。Gスポットとか責められたら股間からビュッビュッと勢いよく出るのが潮。お しっこと似てるけど別物なのよ」 「………?」 「あの…私もよく分からないんですけど……」  こめかみに指を当てて言葉を選びながら…なのかどうか分からないけれど、みっちゃんが説明してくれるけれ ど、聞きなれない言葉も混じっていて意味が理解しきれない。めぐみちゃんも同じようだ。 「はぁ…未通娘って言うのも困り者よね。……とりあえずそれは置いといてたくや君の体の事を考えるわよ」  このまま説明しても無駄と判断したのか、急に話題があたしへと向けられる。 「やっぱりさっきのは呪いなの? あの…お尻の中で何かグニグニって動いてたんだけど……」  ヤバ…思い出したらお尻の穴がムズムズしてきちゃう……あぁん、変な感じぃ〜〜!! 「めぐみは何も見てないんでしょ。たくや君のアナルからニョロニョロって虫とか触手とか出てきてないわよね ?」 「ええ……でも、たくやさんの介護をしていましたから自信はあんまり……」 「ふむ、じゃあ一度しっかり確かめてみよぉ!」 「へ?」 「女の子同士だし別にいいじゃんいいじゃん♪ ささ、後の事はおねー様に全て任せなさい♪」 「ちょ、ちょっとぉ!?」  あたしの叫びが地下ドームに木霊する。その響きが消えないうちにみっちゃんは薄布の張り付いたあたしの肩 に手を置くと、そのまま横向きに押し倒されてしまう。 「待って待って待って! みっちゃん女の子だよね? なのになんでこんな事するのぉ!?」  あたしが可愛いのは知ってるし、寺田みたいな男がイヤらしい事をしてくる…というのも経験済みだ。だけど どこからどう見たって女の子のみっちゃんに押し倒された事にあたしの頭はパニックを起こし、目に妖しい光を たたえた三つ編みの僧侶があたしのお尻に触れるまでなんの抵抗もする事が出来ずにいた。 「くっ…うぅん……ふぁぁ……」  横向きに寝そべれば丈の短いこの服では下半身を覆うことはできない。足を前に放りだし、突き出す格好とな った張りのあるヒップをみっちゃんに手が這い、太股の裏から丸みの頂点に向かって撫で上げられると、あたし は甘い鼻息を漏らしながらうめき声を上げてしまう。 「ふぅん…この辺が弱い? それともここ? こっちかな?」 「やっ、そんな…んくぅ! うんっ、ううぅ…あッ!」  な、何考えてるのよ……そんなとこに触られたら…お尻が…お尻がムズムズしてきちゃう……んんっ、だめ、 あたし、それ以上されたら…変になっちゃうかもぉ!  まつげを震わせ、為すがままにみっちゃんの手指に悶えるあたし。寺田に触れられた時とは違う繊細な指先の 動きに、前の割れ目やお尻の穴を触れられたわけでもないのに肌を撫でられるだけで瑞々しい肉体は緊張で強張 り、タイルの上に伸びるむっちりとした太股が床の上を滑りまわる。  その時、ふと何かを感じたあたしは伏せていた顔を上げる。すると顔を真っ赤にしためぐみちゃんがあたしを じっと見下ろし――それとほぼ同時に、みっちゃんの右手が着ていないのも同然の薄布の中に入りこんで、あた しの乳房を手の平で持ち上げる様にたっぷりと掴み上げた。 「んっ……!」  指が食いこむと、乳房の芯から乳首にまで一気に電流が掛けぬける。張りを増し、弾力を増した乳房は爪の先 に突つかれただけでも張り裂けそうなほどに疼いてしまっていて、あたしは慣れない女の体の反応に翻弄されな がら身を仰け反らせて甘い喘ぎを放つばかりだ。  けれどめぐみちゃんにそんな姿を見られていると思うと…… 「ほぉら、自分で分かる? お尻の穴が物干しそうにヒクヒク震えてるわよ。やらし〜〜。たくや君ってば本と に男の子なのかなぁ?」 「ほ…ほんと……あたしは……あたしは男ぉ……んっ、やああ〜っ!」  めぐみちゃんの視線を気にしてイヤイヤと首を振って拒絶の意思を示しても、みっちゃんの手はあたしの弱い ところを責め立ててくる。透き通った布をめくって乳首を露出させると摘む素振りを見せながら突起の表面を撫 でまわし、お尻を撫でまわしている左手も双尻の谷間をくすぐる様になぞり上げて行く。  仰け反る肉体からは冷たい汗が流れ落ち、代わりに滲み出してきた汗に覆われている。禊で冷やされた体に再 び熱が灯り出した事もあるけれど、めぐみちゃんに恥ずかしい姿を晒している恥ずかしさから硬直した肌には熱 が灯ってしまう。 「それじゃあ……そろそろ本番行ってみようか。めぐみ、ちょっと手伝って」 「えっ、わ、私ですか?」 「そうそう。そこで見てるだけじゃ暇でしょ? だ・か・ら♪」  何がそんなに嬉しいのか、ヒクヒクと身を震わせるあたしの背をグイッと押してうつぶせにしたみっちゃんは 立ちあがって退こうとしためぐみちゃんの腕を取ると、天井に向けて突き出されたあたしの白いヒップの方へと 引き寄せて、 「めぐみ、あんたがたくや君のアナルを調べるのよ」 「わ、私がですか!?」 「めぐみちゃんが!?」  ちょっと待って、何でここまできてめぐみちゃんなのよ!?――いや、別にめぐみちゃんが嫌いだとか不安だ とかそういうんじゃないんだけど………あ〜ん、なんでめぐみちゃんにお尻を…もしかするとお尻の中まで調べ られちゃうのよぉ〜〜〜!!  うつ伏せなので直接顔を合わせていないけれど、もし今めぐみちゃんと向き合ったらあたしの顔は赤くなりす ぎて火が出ちゃうかもしれない。出来る事といったら足を閉じるぐらいで…… 「あの、どうして私が……自信、無いです。先輩がしてくださればたくやさんも……」 「なぁに言ってるのよ。そう言って何もしないままじゃ経験なんて積めないでしょ。ほら、たくやくんの方も準 備OKなんだし、文句も言わないんだからお試しセールのつもりでやってみて」  セ、セール……ううう…あたしは男に戻りたいだけなのに、実験動物扱い!?――って、やだ、みっちゃんが 足広げてるぅ!! 「たくやく〜ん? 男に戻りたいんでしょ。これは君の呪いの正体を探る為に大事な調査なんだから恥ずかしが らないで足を開いてアナルを晒しましょうね〜〜♪」 「あうううう〜〜〜」  呪いの事を持ち出されたら逆らう事は出来ない……足元にはめぐみちゃんがいる。けれど沸きあがる恥ずかし さをグッと喉の奥へと飲みこんだあたしは密着させた両脚から力を抜くと、太股の間に割り入ってきたみっちゃ んの手によって左右に足を開かれてしまう。  状況という状況に打ちのめされつづけたあたしは、唇を噛んで赤く染まった顔を隠すしかない。吐き出す息に さえどこか自分らしくないなめかましさを感じながら、あたしは心持ち腰を持ち上げて、剥き出しになっている お尻を二人に向けて差し出した。 「め…めぐみちゃん……」  あたし……何を言おうとしてるんだろ……  別に言わなくてもいい言葉だ。黙っていてもいずれめぐみちゃんにあたしのお尻の穴は弄られるだろう。だけ ど―― 「お願い……あたし…あたしのお尻を…調べて、ちゃんと調べて……」  どうして……どうしてこんな事を口にしちゃうのよ。恥ずかしくて……ものすごく恥ずかしくて、絶対にめぐ みちゃんに嫌われちゃうような一言を………だけど我慢できない。あたし、めぐみちゃんにだったら……  ―――触ってもらいたい、のかも……  背後で息を飲む音が聞こえる。きっとめぐみちゃんだ。その反応にますます自分の言動に恥じ入っていると、 ツッ…と、あたしのお尻の穴に細い指先が差し込まれ、先の呪いに裏側から刺激されたお尻の穴を今度は外側か ら、しかもめぐみちゃんの指によって刺激されようとしていた。 「あっ……くぅ………」  逃げ様としてももう遅い。地下泉に浸かっていた為だろうか、冷たさを感じさせる指先は恐る恐るあたしのお 尻の窄まりに触れると熱気をはらんだ前と後ろ、二つの穴にキュッと力が入ってしまう。 「うっ……」 「たくやさん…その……下手糞だったら言ってください」  言えるわけ…ないよぉ……さっきからあたしのお尻…ううん、前の方の割れ目も……ビクビク…うねっちゃっ てるのに…… 「さ、めぐみ。暴れない様に抑えといてあげるから魔力を指に集めて探りながら入れてあげて」 「………はい。ではたくやさん、し、失礼します」  言葉は丁寧で小声だけれど、どこか強さを感じさせる言葉でそう呟いためぐみちゃんに手に、力が入ってくる。 そして背中のくぼみに手を置いたみっちゃんの指示のもと、キュッと緊縮したあたしのアナルにグイッと指先が 押しこまれ始めた――


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