第4話


「明日香ぁ〜〜、明日香ぁ〜〜、どこ行ったのよ、明日香ぁぁ〜〜〜!!」 「おね〜さまぁぁ〜〜! 待ってくださいぃぃ〜〜!! 舞子…もうダメですぅぅ……」 「そんな事言わないで舞子ちゃんも探して! 明日香が涙を見せるなんて…ううう…イヤな想像しちゃった…… …早く見つけてキスの誤解を解かないと。明日香ぁぁ〜〜、どこ行ったのぉぉぉ〜〜〜〜〜!?」  明日香の体って足が速い……さすが成績優秀、運動神経抜群の優等生。あたしは翻るスカートを気にしつつも、 まるで自分の体じゃない(今はそうなんだけど…)ようなスピードで廊下を走りぬけていた。  時々何事かと廊下に顔を出す生徒や先生には目もくれず、端から端までダッシュすると階段を上り、次の階を 捜索、それが終わるとまた次の階へ……  今の明日香が教室の授業を受けているとは考えられない。気弱で可愛いところもあるけれど(本人の前で口に すれば半殺しにされる…)、基本的に強気な明日香が泣き顔のままで人前に出るとは思えず、探すのは主にトイ レの中。幸い、今のあたしは明日香の体だから女子トイレに入っても怪しまれないし、授業中だから男子トイレ にも誰もいない。両方覗きこんで個室まで確認するけど……あたしの姿をした明日香はどこにもいなかった。  どこに行ったのよ!? 急いで追い掛けたのにどこにも見当たらないなんて……もしかしてどこかの教室に入 ったのかな…でも特別教室はほとんど使ってたし……  明日香の体でも、頭の中身はいつものまま。焦る思考は空回りし、いい考えが何も思い浮かばない。学園中の トイレは全部覗いたのに明日香が見つからず、次どこを探せばいいのか分からないあたしの心には不安と焦りが 積もっていく一方だった。  明日香がいそうな教室…体育倉庫…音楽室…保健室…… 「そうだ…松永先生……」 「はぁ…はぁ……おねーさま、やっと追いついたぁ……」 「舞子ちゃん、保健室に行くわよ!」 「ちょ、ちょっとおねーさま、少しぐらい休ませてくださいぃぃ〜〜!」  カラカラカラ…パタン  保健室に連れこまれた私の背後で廊下と繋がる引き戸が音を立てて閉まってしまう。  男の体とはいえ、下半身の前の部分を露出している恥ずかしさはいつもと同じだった。出入り口を閉めるため に松永先生の手が離れるとすぐに、太股を擦り合わせながら手で押さえる……けど、大きくなってしまったモノ はそれだけで隠す事はできなかった。前に突き出したたくやのおチ○チンは収まる気配を見せず、私が手を触れ るとまるでそれ自体が生きているかのようにビクビクと振るえてしまう。そして同時に、私の触り方が悪かった のか、先端から腰へと走りぬけた電流のような刺激に、思わず呻き声がもれ出てしまう。  これって…もしかして感じてるの? そんな………拓也のバカッ!! なによ、人の気も知らないで。松永先 生に触られただけでこんなに大きくしちゃって……さっきだってそう。一年生の事、私の前でキスなんかしちゃ って…… 「ほら、そんなところに立ってないで。こっちにいらっしゃい。それよりも椅子に座ってとか、立ったままの方 がいいんだったら構わないわよ?」 「えっ…?」 「もう…女の方から直接誘ってるって言うのに……ダメよ、そんな事じゃ」 「す、すみません……」  ………なんで私が謝ってるんだろ? そうよ、謝るよりも先にする事があるじゃないの! 「ふふふ…まぁ、いいわ。なんだか今日の相原君って可愛いわよ。まるでウブな男の子みたい……」 「あの…実は違うんです。体は拓也…相原ですけど、私は相原拓也じゃないんです」 「? どうしたの、急にそんな事を言い出して……」  やっぱり分かってくれないかも……でも、今はこんな事をしている場合じゃないわ。先生だったら相談に乗っ てくれるかも…… 「私は三年の片桐です。何故だか分からないんですけど、朝から拓也と体と意識が入れ代わっちゃってるんです」 「………それ、本当なの?」 「本当です、信じてください! こんな嘘をついたって、何がどうなるって言うんですか。私だったらもう少し まともな嘘をつきます!」 「………分かった、信じるわ。あなたは片桐さんなのね?」 「はい、そうです! 片桐明日香です! 先生、ありがとうございます!」  やった、信じてくれた! これで……… 「ふふふ…面白いわね。じゃあ片桐さんははじめて男の子の体を体験してるのね? じゃあ…物凄く気持ちのい い初体験をさせてあげるわ」 「………へっ?」  私の目の前にはいつも生徒の相談に親身になって乗ってくれる優しい保健医の姿はなく、同性(今はちょっと …)の私の目から見ても、明らかに魅力的で大人の色気に満ち溢れた一人の美女が私に近づいていた。 「あ…あの……先生、私は片桐明日香なんですけど……三年の女子で……」 「知ってるわよ。あなたは教師の間でも有名人だし、相原君から色々とね…ふふふ……」  私が拓也じゃない事、そして女であることを説明しても迫ってくる先生に戸惑いを隠せない。本能的に後退さ ろうとするけれど、それよりも早く体の横手に回りこんだ先生は私の膝の裏に足を差し出し、クッと力を込める。 「あっ……」  たったそれだけのことで両膝から一気に力が抜け落ちてしまい、ストンと落ちるように床にひざまずいてしま う。そしてそのまま勢いに身を任せられるように後ろへ、保健室の床に押し倒されると、同じように床へ膝を突 いた先生は私の顔を後ろ向きにまたいでしまった。  起き上がろうとしても、先生の腰が顔のすぐ上にあって体を起こす事ができない。さらに、先生の体が私の上 に覆い被さり、完全に身動きが取れなくなってしまう。 「片桐さん、ごめんなさいね。なんだか無理矢理になってしまって。でもね、あなたが悪いのよ。欲求不満の私 の前でこんなにおチ○チンを大きくするんだもの……ほら、片桐さんのおチ○チンを触ったときから、こんなに 濡れてるの……」  先生が左手を自分のお尻に伸ばし、ピチピチとヒップに張りついたミニスカートの裾を掴んで引き上げる。す ると中からはこぼれ出るように、白く輝く綺麗なお尻の二つの膨らみが露出し、女性の割れ目が露わになってし まった。  そう…先生は下着を着けていなかった。当然あるはずの布地がなく、いきなり現れた女性器の姿に私の目は釘 付けになってしまった。  私に同性愛の趣味はない。だから今まで拓也の部屋でエッチな本を見つけてもすぐに捨ててしまっていたし、 更衣室でもあまり他人の体をじろじろ見ると言う事もこれまでした事は無かった。だからここまで近くで他人の アソコを見るなんて……生まれて初めてかもしれない。  私の目はそこへ引きつけられていく……意外と濃い陰りの奥に真っ赤な粘膜が見え、そこがヌラッと輝いてい るのをジッと見つめてしまう。時折グチュっと小さな音を立て、秘裂の奥で粘膜が蠢いているのを見ているうち に、自分の下半身も同じように動いているのではないか…そんな感覚に襲われてしまう。けれど、今の私は男の 拓也の体なのだ。それは錯覚なんだ…… 「はぁ…スゴいわ。先っぽから我慢汁滲ませながら、ビクビク脈打ってるわ。ふふふ…片桐さんもイきたいのね ……」 「ああっ!!」  突然、勃起している私の男性器の先端に、まるで針を挿しこまれたような鋭い刺激が突き立てられた。それが 松永先生の指だと気付いたのは、ずいぶんと後の事だった…… 「硬い……ああぁ…もう我慢できない。片桐さん…いえ、片桐君って呼んだ方がいいかしら? 今すぐ楽にして あげるわ。食べてあげる…んッ……」  クチュ…… 「んああっ!?」  大きくなったまま元に戻らないペ○ス……その一点だけがまるで燃えているかのように熱くなっている場所を、 恍惚とした表情の松永先生が口を開き、その中に咥え込んでしまった!!  まるで全てを包み込まれた感触…大量の唾液のたまった口内は生暖かく、固く反りかえった肉茎に絡み尽くし た先の動きに、私の頭はのけぞり、腰をガクガクと震わせてしまう。 「ふふっ…ほぁほぁへはいへ…んんっ……」 「あああああっ!! だ、ダメ、吸わないでぇぇ!!」  これが男の子の快感? スゴい…拓也ってこんなの…ひいぃ!! な、なによこれぇ!? 股間に、何かが… ああっ!!  それから数秒と持たず、放尿の感覚と似た、けれどそれよりも何倍も凄まじい圧迫感がお尻の辺りからペ○ス の方へと押し出され、私は初めて「射精」の快感を覚えてしまった……


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