Gルートその19


「スゲぇな。あの女、潮吹きながらイってるんじゃないのか?」 「たいしたお嬢様だぜ。だが、これで危険を犯した甲斐ってもんが出てきたな」 「このビデオ、流せば絶対に売れるのによぉ……ちょっと勿体無いな」 「けち臭い事を言うなって。このビデオであの女を脅迫すればいくらになると思ってるんだ? それによ、あれ だけの上玉を俺たちのペットに出来るんだぜ」 「金と女か…ひひひ、これからは遊んで暮らせるな」 「ああ。けど、そろそろ気絶させといた監視員が目を覚ます頃だ。とっとと逃げないと全部水の泡になっちまう ぜ」 「プールだけに水の泡か? だったら今度は泡踊りでも教えてやるか? ククククク……」 「ほどほどにしとけよ。あまり追い詰めすぎて自殺でも去れたら、せっかくの儲け話がオジャンだ。俺は先に行 って逃げる準備しておくから――」  トントン 「んっ、なんだ?………えっ!?」 「うわああぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」 「むっ、なんだ!?」  ツル―――バシャン! 「(グプ…………グプグプグプ……)プハァ!! ケホッ、ケホッ、な…ケホゴホッ!!」  今度は一体なによ!? 溺れるところだったじゃないのぉ!!  嫌々ながらだったけれど、何度もイかされて意識さえ失い掛けていたあたしは、いきなり水の中に放り込まれ てしまった。というより、筋肉男が手を離したせいで、頭からプールに落ちた。  ううっ…溺れ死ぬかと思った……もう少し…優しくしてくれたって………  レイプしてきた男にそんな事を求める事は場違いな気がしないでもないけれど…でも度重なる凌辱で、あたし の上半身も下半身も力が全然入らない。頭から落っこちた事で気が動転してもがいているうちに、偶然足の裏が 水底に触れる事が出来て立ちあがれたけれど、危うく全裸のままで、しかもエッチした直後に死んじゃうところ だった……これって溺死? それとも腹上死?  ――なんていう、つまらない疑問はどうでも言いとして、口の中に入った水を吐き出してから筋肉男の方を見 上げると、落ちたあたしの方ではなく、横の方に顔を向けている。  ……………今のうちになら逃げられるかな?  男の注意は完全にあっちを向いている。その隙にあたしは空気を吸いこんで水の中に潜る……つもりだったん だけど、それよりも先に、水泳男の声が聞こえてくる。 「なんでこの女が二人いるんだ!?」  ―――二人? この女はあたしだから……二人って言うのは……  いまいち意味不明な言葉。けれど、今日はその話題をいきなり聞かされたような気がして、どうも意識に引っ かかる…………ま、まさかっ!?  ある事に気がついたあたしは、慌ててプールサイドに手をついて体を水の中から引き上げると、筋肉男が見つ めている室内プールの入り口の方へと目を向けた。 「静香さん!?」 「……………」  あたしが叫ぶと、室内プールにはあまりに合わない私服姿のままの静香さんは視線をこちらに向ける。その瞬 間、まるで安堵したかのように顔を少し緩ませる。  あたしが水の滴る裸を隠す事も忘れ、突然現れた静香さんを見つめていると、この場にいる男三人なんかどう でもいいという感じで無視してその間を擦りぬけると、あたしに近づいてきて、そして自分が濡れるのも構わず、 床にへたり込んでいるあたしの手を取って一言―― 「………お散歩」 「………………………へっ?」 「探してたの。待ってても来ないから……」  何がなにやら、一体何を……って、あたしをどこに連れてくの!?  静香さんが何の事を言っているのか理解出来ないあたし……けれど、静香さんはそんな事はお構いなしに、あ たしの手を引っ張って立たせようとする。でも、腕も足もへたっているあたしは静香さんに引っ張られただけじ ゃ立つ事もできず、それに静香さんの後ろには男たちが―― 「!? 静香さん、危ない!!」  水泳男が静香さんの肩を掴もうとするのを見て取ったあたしは咄嗟に立ちあがると(どうして立てたんだろ… 不思議)、彼女の手を逆に引き返して、自分の背中に隠すようにかばった。 「チッ…おい、あんまり変な事するんじゃねぇぞ。大人しくそいつをこっちに出しな」 「なっ、なに考えてるのよ!! あたしだけじゃなく、静香さんにも手を出そうって言うの!?」  静香さんを捕まえようとしたのは水泳男だった。自分の手が空を切ると、あたしを鋭い眼差しで見つめてくる。  正直言って、体を貫かれそうな男の眼差しに足が震えたり、腰が震えたりしないわけが無い。けど、後ろにい る静香さんを守らなくちゃ……その思いだけで、あたしは逃げよう逃げようとする自分の心を必死に奮い立たせ ていた。 「あの…お散歩……」 「このアマ…まだ犯し足りないみたいだな。わかった、だったらそっちの女と一緒に調教してやるぜ」  水泳男だけじゃない…マラソン男に、下半身を丸出しのままの筋肉男までがあたしたちを捕まえ様と横に広が りながらにじり寄ってくる。左手側はプール……静香さんと一緒に飛びこむわけにも行かず、三人に囲まれない よう、静香さんを後ろにかばったまま後退さる。 「おい、この女のどっちが本物なんだよ? 丸っきり同じ顔じゃねぇか」 「ほ…本物ってなによ!? あんたたち、なに考えてるか知らないけど――」 「だったら二人とも俺たちの物にしちまえばいいんだよ。どうせ双子かなにかさ。犯っちまっても損はないさ」 「お散歩……」 「こ、この性犯罪者!卑怯者!痴漢、変態、どスケベ!! 女の子を一体なんだと思ってるのよ!?」 「その変態に尻犯されてイったのはどこの誰だ? だったらお前だって露出狂の変態じゃねぇかよ」 「だからってなによ! 女と見ればスケベなことしか考えない色情狂に、絶対静香さんは触らせないんだからぁ !」 「お散歩……」 「ああ、もう! さっきからお散歩お散歩ってなんなのよ! お願いだからちょっとは状況見てぇ!!」  あたしがまったく無い勇気を振り絞り、疲れと恐怖でガクガク震える手足を伸ばしてかばっているのに、なに か重大な事のように「お散歩…」と繰り返す静香さんに、状況を見てと言おうとして振り向いてしまう。  そして、一番プールの近くにいたマラソン男はそれを見るとすぐさま足を踏み出し、あたしに向かって手を伸 ばしてきた。 「しまっ――」  後ろを向こうとしていたせいで、一瞬、反応が遅れてしまう。  間に合わない事が分かる。あたしは男に方を捕まれる事を覚悟して、それでも静香さんだけは守ろうと伸ばし た両腕に力を込める。そして、最後の「た」を言おうとしたあたしの目の前で――  ――マラソン男がいきなり空を飛んだ。 「あっ……」  ……………人って空を飛べるんだ………  あたしが呆然と見つめる中、まるで○○コプターみたいに錐もみしながら打ち上げられたマラソン男は、おそ らくは人類史上初の人体単独飛行を成し遂げながらも、頭から水面に墜落、盛大な音と共に大きな水柱を作り上 げた。 「貴様等……お嬢様とその御友人に何をするか!!」 「く、熊田さん!!」  そして、マラソン男に代わってそこに現れたのは、背広姿の熊五郎(?)こと、意外に気配り上手で勘違いばっ かりする熊田支配人だった!  ナイスタイミング!! ああぁ…ほとんど熊と見分けがつかないぐらい怖い顔が、物凄く格好よく見える…… … 「室内プールで破廉恥極まりない行いをしている者がいると聞いてやってきてみれば……よもや、お嬢様に手を 出そうなど言語道断と知れぇ!!」 「よっ、千両役者、まってましたぁ♪」 「いや、照れますな、はっはっはっ」  ………そこで調子に乗るのがねぇ……相づちいれたあたしも悪いんだけど……  いきなりの熊田さん登場に、あたしたち女の子二人だけだと油断していた水泳男と筋肉男は慌てふためいてい る。広げていた間隔を狭め、あたしたちをかばうように正面に立ってくれた熊田さんの様子を見ながら、二人で なにか耳打ちをし合っている 「やばいな…逃げるぞ」 「大丈夫だって。それにプールに落ちたあいつも助けなきゃいけないだろ?」 「あんな馬鹿は放っておけ。それよりも警備員が来る前に身を隠さないと本気でヤバいぜ」 「少し待ってなさいって。こんなヒゲ顔親父、三秒で沈めてみせるから♪」  その筋肉はやっぱりダテじゃないのか……さっき、あれほど遠くまでマラソン男を投げ飛ばした熊田さんの前 でも怖気づいた様子も無く、マラソン男は一歩踏み出しながら胸筋をピクピクさせ、股間の肉棒も――って、 「静香さん、あっち向いてて」 「………うん」  男性が苦手な静香さんにあんな物見せるわけには………というわけで、あたしは別の方向を指差し、静香さん の視線を逸らした。 「ふっ…おじさん、怪我をする前にどいた方がいいよ」 「ふんっ、小童が。口を開く前に手を動かさんか」 「そうかい? だったら遠慮無く!」  そう言うと、筋肉男は硬く握り締めた拳で熊田さんの顔を殴りつけた。 「ひっ!」  右の次は左、また右と、連続して殴られる熊田さんの後ろ姿に、あたしは思わす息を呑んでしまう。 「さっきまでの威勢はどうしたんだい? ほら、ほらほらほら!!」  拳は骨を打つ鈍い音が、後ろで震えているあたしにも連続して聞こえてくる。  こんなに筋肉男は強かったんだ……このままだと熊田さんが怪我しちゃう。なにか…何かあたしにも出来る事 ………  いくらあたしが男(今ではすっごく疑問に思えてくるんだけど…)だからと言って、あんな筋肉お化けのような ヤツに喧嘩で勝てるはずも無い。男の体でもそうだ。けど…けど、このままじゃ熊田さんが負けちゃって、静香 さんも…… 「熊田さん………」  ――何も出来る事が無い。  静香さんや熊田さんが危ないって言うのに、あたしは何にもできない……そんな悔しさが、熊田さんに頑張っ て欲しいと言う気持ちが、力は無いけれど一つの言葉を柔らかい唇から紡ぎ出させた。 「熊田さん、がんばって!」 「はい、お任せ下さい!」  ドカッ!―――バシャァァァン!! 「……………………………………………………へっ?」  あたしが応援した直後、筋肉男は熊田さんに右フックを打ち込まれ、足元をふらつかせるとそのままプールへ と落っこちてしまった。 「いや〜〜、私の鮮やかな逆転劇、見ていただけましたか? やはりお嬢様を守るヒーローは常に格好よくなく てはいけませんからな、ハッハッハァーーー!!」 「………たくや君、あっち、何も無い」  あれだけ殴られたって言うのに、顔に痣一つ作っていない熊田さんが笑いながら振りかえると、あたしの指差 した方を律儀に見つめていた静香さんもようやく視線を元に戻した。 「おや? お嬢様…ひょっとして私の活躍をご覧になってなかったのですか? では、先ほどの声援は……」 「あ…あれはあたし…ははは……」 「ガ…ガ〜〜〜〜〜ン……」  ………つまり…いつでも倒せる相手だったけど、格好いいところを見せたいから、わざと負けてたって訳ね… …心配して損した。  結局、静香さんが活躍シーンを何一つ見ていなかった事にショックを受けた熊田さんは、その場にひざまずき、 がっくりと頭を垂れてしまった。  はぁ……まぁ、これで一見落着かな? 三人ともこれで………三人!?  落ち込んでしまった熊田さんを慰めようと手を差し伸べ掛けたあたしは、まだ水泳男が残っている事を思い出 して、慌てて顔を上げる。 「ああ〜〜〜!? 熊田さん、起きてよ、三人目が逃げちゃうよ、ほら、ほらぁ!!」 「なにぃ!?」  水泳男は熊田さんと筋肉男が殴り合いをしている隙に入り口のそばにまで移動していた。しかも、その手には あたしのエッチなところを撮影したビデオカメラがしっかりと握られていた。 「くそっ、どいつもこいつも役にたたねえ!」  あたしが見つけた事を知ると、水泳男はこちらには向かってこず、あっさりと出入り口に向かってかけ出した。 「むぅ、これではお嬢様に格好いい私を見てもらう機会が無くなってしまうではないか! 者ども、であえぇぇ !!」  熊田さんの手が上がり、水泳男に向かって振り下ろされる。 『応っ!!』  それを合図にし、目出し帽をかぶり、胸には防弾チョッキ、手にはショットガン――本物…じゃないのよ…― ―を持った人たちが壁や床をめくれあげ、天井からはロープを伝って、総勢8名が突如として非常識な現れ方で 登場した。 「な、なんだこいつら? くそ、離せ、離しやがれぁぁ!!」  そして、五秒とかからず水泳男を取り囲んで銃口を突きつけ、あっという間に床に組み伏せてしまった。 「………あの人たち…なに?」 「ふっ…よくぞ聞いてくださいました」  服の乱れを直し、熊田さんが話し始める。 「大鳥スポーツセンター、略してO・S・Cとは仮の姿。その実体は、大鳥家のご家族、そしてVIPをお守り するために組織された大鳥スーパーセキュリティーサービス、略してO・S・S・S、さらに略してオー・スリ ー・エス。彼等こそがオー・スリー・エスの誇る、対テロ戦まで訓練された選ばれし精鋭SPであり、ここは彼 等を訓練するための場所で――」  クイッ、クイッ 「あ、熊田さん、ちょっと待ってね。静香さん、どうかしたの?」  なんだか長くなりそうな熊出さんの口上に待ったをいれると、あたしは腕を引っ張る静香さんに向き直って話 し掛けた。 「あの…お散歩……」  なんだか恥ずかしそうな静香さんは、あたしの顔を見てモジモジしながら小さく呟いた。  散歩って……なんでそんなにこだわるんだろ? そういえば……どこかでそんな単語を口にした覚えが……う 〜ん……… 「あの…お嬢様は相原様とのお散歩の約束を楽しみにしておられまして、先ほどまで探し回っておいでだったの ですが……」  あ…そうそう、そういえばそんな約束したっけ。ずいぶん前の話だし、トラブル続きなんでコロッと忘れてた。 あはははは……(その9参照)  よく見てみると、静香さんの服装はここにきた時とは違う物になっている。散歩だけなんだからそんなに気合 入れる必要も無いんだけど……でも、あたしとの散歩を楽しみにしてくれてたんだもんね。 「そうよね…静香さん、一緒に散歩行こっか?」 「………うん」  なんだか頬をちょっぴり桜色に染めた静香さんは、あたしの問いかけにちょっとだけ顔をほころばせながらし っかりと肯いてくれた。  それはあたしと同じ顔だけど、あたしとはまったく違う、とても綺麗な笑顔だった。  って言うのは置いておいて――  いつまでも裸でいるわけにもいかず、恥ずかしがるあたしを見かねて(というよりも、目のやり場に困って)熊 田さんが背広を貸してくれたんだけど、あたしの体にはあまりにも大きすぎた。けれど、前を合わせる余裕も十 分にあるし、下の裾も膝の辺りまであるから裸を隠すのには都合がいい。せっかく貸してくれたものを肌にまと わりついたプールの水で濡らしてしまうのはちょっと気が引けたけど、本人がいいって言うんだし、よしとしよ う。 「で、それはさておき――熊田さん? あの人たち…一体なに?」  あたしが指差した――けど、指先は背広の袖の中に隠れたまま。引っ張るのも面倒だったので、そのまま指し 示したのは、水泳男を床に這いつくばらせた黒尽くめの集団だった。  さっきは突然の事で驚く暇も無かったんだけど、あの人たちの登場の仕方はあまりにも意外過ぎた。天井から レスキューか軍隊みたいにリベリングで降りてくるし、壁や床に布一枚をかぶって隠れていたのだって、まるで 忍者としか思えない登場の仕方だ。  しかも銃に防弾チョッキにマスク………あ、あやしい…… 「こほん、それでは説明を中断したままでしたな。え〜…どこまで話したか忘れましたので、最初から。大鳥ス ポーツセンター、略して――」 「あ、それは聞いたから飛ばしてください」 「うっ…説明…不要ですか……」 「うん、いらない」 「ううう……そんな…せっかく一晩も考えたのに……」  なにを一晩かかって考えてるんだか…… 「こほん、え〜…彼等の事でしたな? 彼等は先ほど説明したオー・スリー・エスのSPたちです。私が知らせ を受けた時点で、ちょうど訓練に来ていた彼等にプールにいるお客様を安全な場所へ誘導・護衛、そして可能な らば破廉恥行為を行っている人物の穏やかな排除を命じておきました」  は…排除って…………そういえば、確かに他の人はいなくなってるわね。  改めて周囲を見回すと、あれだけあたしがエッチされているところを見ていた人たちは一人残らずいなくなっ ていた。静香さんがここに表れたときには既にいなかったんだから、ずいぶん前からここにいたのね………「― ―って、ちょっと待ったぁ!! だったら、どうしてあたしを助けてくれなかったのよ!? あたしのことも知 ってたんでしょ? だったら助けてくれたっていいじゃない!!」 「そういえばそうですな。おい、どうして相原様をお助けしなかったのだ? 静香お嬢様のご友人として、影な がらお守りするように伝えておいたはずだが……」  あたしに怒りの目で睨まれたSPの人たちは、顔で唯一露出している目で互いに視線を交わすと、どうしてそ んな事ができるのだろうかと不思議に思えるほど、タイミングを合わせて口を開いた。 『だって、喜んでたみたいだったから』  あまりと言えばあまりに無謀にあたしに迫ってきた変態男三人組。どうやら彼等の目的は静香さんのほうにあ ったらしい。  あたしと静香さんがここに到着した時、玄関ロビーには厳戒体勢がしかれていて一般客は立ち入る事ができな かったものの、どうにかこうにか忍びこんで迎えられた人物の顔を見てしまい、しかも従業員の噂話からそれが 大鳥財閥の一人娘、大鳥静香だと知ってしまったらしい。  さらにタイミングが悪い事に、あいつ等が見たのはあたし…そう、静香さんがいたずらして隠れている間にあ たしの顔を見ちゃったのである。  まぁ、顔は二人とも同じなんだからたいした問題じゃないんだけど……おかげであたしは行く先々で待ち構え ていた男たちに次々と襲われて……結局ダイエットどころではなくなった……  さらに運命は残酷で、プールでエッチをしたあたしの噂はあっという間に施設中に広まってしまい、機材設備 を使うどころか、外さえ出歩けない状態に――もうこの場所でダイエットに取り組む事は不可能となってしまっ たのである。  ううう……あたしは…あたしは何にも悪い事をしてないのにぃぃぃ〜〜〜!!!  で、捕まった男たちはというと――いかに熊田さんが悪漢を退治したかを静香さんに説明するために、十回ほ ど空を飛ばされたとか……  ちなみに、大鳥財閥関連の研究所が「クローン人間を誕生させたのでは!?」と噂され始めたのは、それからし ばらくしてからの事だった…… スポーツジムでのダイエット:失敗 「南の島があるの。そこなら誰も来ないから安心して泳げる」 「島があるって……それってどう言う意味? もしかして…持ってるの!?」


続く